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4.わたしも入ろうかな
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「ええっ⁉ 黒瀬くん、野球部に入ったの⁉」
いつもみたいに、わたしんちの庭でお互い特訓をしていたら、「そういえば」っていう感じで、和真が教えてくれた。
どう考えても「人間と一緒にチームスポーツなんかできるか」って怒るところしか想像できないんだけど。
ひょっとして、なにか悪いことを企んでいるんじゃ……。
野球部をめちゃくちゃにしてやろう、だなんて考えてないよね⁉
「それがさ、アイツ、マジですげーんだって。バットの握り方も知らねえのに、当たればホームラン。走るのも超速いし、なんてったって反射神経のよさがハンパねーんだよ。まあ、ガチの初心者らしくて、ボールはポロポロこぼすんだけどさ。それでも、きっちりボールの落下点は見極めるんだよな。ちゃんと練習したら、きっとすげー選手になるぞ、アイツ」
素振りを中断して、和真が自分のことみたいにうれしそうに黒瀬くんのことをホメちぎる。
そりゃあ、黒瀬くんは妖狐だしね。
身体能力が、人間の数倍高いのは間違いない。
……わたしは半分人間の血が流れているせいか、人間とほとんど変わらないんだけど。
いやむしろ、運動はニガテといった方がいいかもしれない。
……いやいや、そんなことで落ち込んでる場合じゃない。
もし黒瀬くんが、なにか企んでいるのだとしたら?
そうだ。黒瀬くんは、和真がわたしのヒミツを知ってるって、気づいてる。
もしわたしを傷つけるために、和真になんらかの危害を加えようと企んでいるのだとしたら……。
考えただけで、不安に胸が押しつぶされそう。
「……そ、そうだ。だったら、わたしも野球部に入ろうかな」
黒瀬くんを近くで見張るには、それしかない気がする。
「は⁉ 李胡、野球なんてできんの?」
「そういう言い方はヒドイなあ。だって、黒瀬くんも初心者なんでしょ?」
「ごめん、ごめん。そういえば、そうだよな。いやでも李胡の場合、ちょっといろいろと心配が……」
「それって、遠回しに、わたしの運動神経がニブイって言ってる?」
「だからごめんて」
腕を組んで口をとがらせるわたしに向かって、和真が両手を合わせる。
まあ、本当のことだから、仕方ないんだけどさ。
「そうじゃなくて、マネージャーだよ。もう募集してないかなあ? 紗香や和真を見てたら、わたしも部活に入って青春するのもいいかなーって。かといって、二人みたいに『これがやりたい!』っていうことがあるわけでもないし。だったら、かず……がんばる人を、もっと近くで応援できたらなって思って」
あ、危なかったぁ。思わず『和真をもっと近くで応援したいから』なんて言いそうになっちゃったよ。
「ええっ⁉ 黒瀬くん、野球部に入ったの⁉」
いつもみたいに、わたしんちの庭でお互い特訓をしていたら、「そういえば」っていう感じで、和真が教えてくれた。
どう考えても「人間と一緒にチームスポーツなんかできるか」って怒るところしか想像できないんだけど。
ひょっとして、なにか悪いことを企んでいるんじゃ……。
野球部をめちゃくちゃにしてやろう、だなんて考えてないよね⁉
「それがさ、アイツ、マジですげーんだって。バットの握り方も知らねえのに、当たればホームラン。走るのも超速いし、なんてったって反射神経のよさがハンパねーんだよ。まあ、ガチの初心者らしくて、ボールはポロポロこぼすんだけどさ。それでも、きっちりボールの落下点は見極めるんだよな。ちゃんと練習したら、きっとすげー選手になるぞ、アイツ」
素振りを中断して、和真が自分のことみたいにうれしそうに黒瀬くんのことをホメちぎる。
そりゃあ、黒瀬くんは妖狐だしね。
身体能力が、人間の数倍高いのは間違いない。
……わたしは半分人間の血が流れているせいか、人間とほとんど変わらないんだけど。
いやむしろ、運動はニガテといった方がいいかもしれない。
……いやいや、そんなことで落ち込んでる場合じゃない。
もし黒瀬くんが、なにか企んでいるのだとしたら?
そうだ。黒瀬くんは、和真がわたしのヒミツを知ってるって、気づいてる。
もしわたしを傷つけるために、和真になんらかの危害を加えようと企んでいるのだとしたら……。
考えただけで、不安に胸が押しつぶされそう。
「……そ、そうだ。だったら、わたしも野球部に入ろうかな」
黒瀬くんを近くで見張るには、それしかない気がする。
「は⁉ 李胡、野球なんてできんの?」
「そういう言い方はヒドイなあ。だって、黒瀬くんも初心者なんでしょ?」
「ごめん、ごめん。そういえば、そうだよな。いやでも李胡の場合、ちょっといろいろと心配が……」
「それって、遠回しに、わたしの運動神経がニブイって言ってる?」
「だからごめんて」
腕を組んで口をとがらせるわたしに向かって、和真が両手を合わせる。
まあ、本当のことだから、仕方ないんだけどさ。
「そうじゃなくて、マネージャーだよ。もう募集してないかなあ? 紗香や和真を見てたら、わたしも部活に入って青春するのもいいかなーって。かといって、二人みたいに『これがやりたい!』っていうことがあるわけでもないし。だったら、かず……がんばる人を、もっと近くで応援できたらなって思って」
あ、危なかったぁ。思わず『和真をもっと近くで応援したいから』なんて言いそうになっちゃったよ。
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