ぬきさしならへんっ!

夢野咲コ

文字の大きさ
102 / 361
第二幕

12.プティ・シャノワールに愛の鞭を!①

 ろくに言い訳すらさせてもらえなかった。
 手首は身体の後ろでひとまとめにレザー素材の手錠で拘束され、両脚は開いた状態で椅子の肘掛けに片方ずつ、縄でくくりつけられた。

 嫌だと叫んだが、景虎があまりに冷たい目で睨むので、庄助はわりとすぐに観念した。
 ふざけた猫耳と下着のまま、屈辱的なポーズをとらされて、これから起きることを想像しては、庄助はただ身震いをしていた。
 

 向田たちは、後から来た国枝の手下の組員数人に連れられ、ホテルの部屋を出ていった。ヒカリ以外の男たち2人は血まみれでボロボロだった。
 手下たちは慣れているのか、向田の血を吸って変色したバスタオルを手早くビニール袋に詰め、国枝に何事か耳打ちするとさっさと部屋を出て行った。
 国枝の手による私刑を、初めて間近で見た庄助は、着替えることも忘れて、呆然とベッドの脇に立ち尽くしていた。
「じゃ、俺ら先に帰るから。片付けよろしくね」
 顔面に飛んだ赤いものを洗顔シートで拭き取ると、国枝は庄助と景虎に言った。 このままでは二人で取り残される、と慌てた庄助は必死で、帰ろうとする国枝に縋り付いた。

「クッ国枝さんっ! 俺も、俺も帰ります! 一緒に帰りたいですっ!」
「そうしてあげたいけど、俺このあと用があんだよね。向田さんと本格的に、しっぽりシケこもうと思ってさ」
 今までのアレは、本格的ではなかったのかと庄助は戦慄した。向田の金歯を引っこ抜くだけでは飽きたらず、ヒカリの使っていたヘアアイロンを……と、思い出すだけで気分が悪い。庄助は、こみ上げる吐き気を抑えながら言った。

「ひ……ヒカリちゃんは、どうなるんですか……?」
「向田さん次第だよ。それより、自分の心配したほうがいいんじゃない?」
 言われてふと気づけば、裸の両肩を景虎の指が力強く掴んでいる。
「ホテルのオーナーには話を通してるから、ごゆっくり」
 散々活躍した工具の箱を片手に、国枝は笑って部屋を出ていった。
 自分の肌にめり込む指先を見て庄助は、ぴい……と、力無い悲鳴をあげたのだった。
感想 6

あなたにおすすめの小説

創作BL短編集

さるやま
BL
短編まとめました。 美形×平凡、ヤンデレ、執着・溺愛攻め多め

吊るされた少年は惨めな絶頂を繰り返す

五月雨時雨
BL
ブログに掲載した短編です。

完成した犬は新たな地獄が待つ飼育部屋へと連れ戻される

五月雨時雨
BL
ブログに掲載した短編です。

後輩が二人がかりで、俺をどんどん責めてくるー快楽地獄だー

天知 カナイ
BL
イケメン後輩二人があやしく先輩に迫って、おいしくいただいちゃう話です。

BL団地妻-恥じらい新妻、絶頂淫具の罠-

おととななな
BL
タイトル通りです。 楽しんでいただけたら幸いです。

魔王に飼われる勇者

たみしげ
BL
BLすけべ小説です。 敵の屋敷に攻め込んだ勇者が逆に捕まって淫紋を刻まれて飼われる話です。

鎖に繋がれた騎士は、敵国で皇帝の愛に囚われる

結衣可
BL
戦場で捕らえられた若き騎士エリアスは、牢に繋がれながらも誇りを折らず、帝国の皇帝オルフェンの瞳を惹きつける。 冷酷と畏怖で人を遠ざけてきた皇帝は、彼を望み、夜ごと逢瀬を重ねていく。 憎しみと抗いのはずが、いつしか芽生える心の揺らぎ。 誇り高き騎士が囚われたのは、冷徹な皇帝の愛。 鎖に繋がれた誇りと、独占欲に満ちた溺愛の行方は――。

R指定

ヤミイ
BL
ハードです。