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一章
24.ヤンデレ化だけは防御します
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そして翌日。
今私は昨日言った通りノアに会いに来たミルをノアの部屋へと案内している途中だった。
「リリー、ノアの様子はどう?本当に会えそう?」
「んー、多分大丈夫。今日の朝訊いてみたけれど頷いてくれたから」
「そっか。ならいいんだけど……」
それでも尚若干心配そうな表情をしているミルに、私は安心させるように微笑んでみせる。
今日の朝きちんとノア承諾を得ていますので、面会拒否になるなんて無いのよ、ミル。
「それにしても、その心配の仕方ってまるで片想いしてる人のことを気にしてるようにしか聞こえないのだけれど」
「いや、そんな訳無いから」
思ったことを微かに笑いながら口にすると、ミルに嫌そうな顔でばっさりと否定される。
うん、そうでしょうね。
というかそれで頷かれたら私どんな反応すれば良いのか分からないから。
私にそっちの趣味は無いので。
そんなこんなで割といつも通り話しながら歩いていたら、あっという間にノアの部屋の前へと辿り着いた。
室内にノアがいることは分かっているので、私は早速ノックをして中にいるノアの様子を伺う。
「ノア、ミルが来たのだけれど今大丈夫?」
「あ、はい……大丈夫、です」
間を置かずに返事をされ、その後に室内から一人分の足音がパタパタと扉の方へ近付いてきた。
どうやら扉を開けにきてくれたようだ。
態々扉を開けに来るとか、ノアったらなんて健気なのだろうと私は思わずいはいられない。
「ありがとう、ノア」
「いえ、そんな、僕は大したことしてないです、よ」
部屋の中から姿を現したノアにお礼を言うと、ノアは首をふるふると振って顔を真っ赤にしていた。
多分照れてるんだと思う。
「……可愛い」
「リリー」
思わず漏らしてしまった言葉に、ミルが見咎めるように私の名前を呼ぶ。
その為に私はすぐ口を噤んだのだけれど、けれども頬は力を入れても緩んでいってしまう。
そんな私にミルは呆れたように溜息を吐いた。
「あの、お二人ともここでは疲れてしまうと思うので、よければ僕の部屋入ってもらって、構いませんよ」
そこで恐る恐るといった様子でノア声を掛けてくれる。
その申し出に私とミルは顔を見合わせると、同時に首を縦に振った。
「それじゃあノアの言葉に甘えて、失礼させてもらうね」
私が笑顔で告げると、ノアは少しだけ顔を俯かせながらも頷いて、私たちを部屋の中へと通してくれた。
「あの、きのうは取り乱してしまい……申し訳ありませんでした」
各々がソファーへと腰を下ろすと、まず初めにノアがそう口火を切った。
眉を下げるノアに、私は口元に笑みを浮かべながら首を振る。
「ノアが気にする必要ないよ。逆に私の方がごめんね。ノアにとっては触れられたくないと思うようなことに遠慮なく触れちゃったから——」
「そんなことないです!」
嫌な気持ちにさせてごめんね、という言葉を私が繋げる前に、ノアが慌てた様子で私の言葉を遮った。
それに思わず私は目を瞬かせる。それはミルも同じだった。
だって、まさかノアが言葉を遮るなんて。しかもはっきりと大きな声で否定されるとは思ってもみなかったのだもの。私とミルが驚愕するのは、決しておかしいことではないだろう。
しかしそこでハタと我に返ったらしいノアは、分かりやすく狼狽え始めた。
けれども、それでもノアは口篭りながらではあるものの、その言葉の続きを紡いでくれた。
「リ、リリーローズ様に、昨日、……ああいう風に言ってもらえて……その、本当にとても嬉しかったんです」
恥ずかしそうにしながら話してくれるノアに、私は心の底から安堵する。
もしかしたらノアにとって触れてほしくないところに触れちゃったから嫌われたかもしれないって密かに落ち込んでいたから、そう言って貰えて本当に良かった。
「良なったな、リリー」
そんな私の心情をよみとったかのように、ミルが私に向けて言う。
うん、と私が微笑みながら微かに頷くと、ミルは僅かに目を細めた。
「あと、ノア」
それからミルはノアへと向き直った。
突如話し掛けられたノアは不思議そうに首を傾げている。
私もミルが何を言おうとしているのか分からないので、ノアと同じように首を傾げながらミルを見つめた。一体何を言うつもりなのだろうか。
「リリーを敬う必要は全くないから、敬語なんていらないと思うよ。ただでさえ弟なんだからそんなに気を使う必要ないし、そもそも気を遣うだけ損だと思った方がいい」
穏やかな笑みを浮かべながら告げたミルに、ノアは戸惑うように眉を下げて私とミルを交互に見る。ミルの言葉にどんな反応をすれば良いのか分からないらしい。
でもそれが正しいのよ、ノア。それで頷かれたら私泣くからね?
そして私はキッとミルを睨みつける。
「ちょっと、気を使うだけ損って酷くない!?確かにミルの言うことは私の総意でもあるけれど、表現の仕方がまず酷い!!ノア、ミルなんかも敬う必要なんて無いんだからね!?」
「どこで張り合おうとしてるんだよ」
「張り合ってないし!」
本当のことじゃない、と言葉を続けるとミルは微かに苦笑しながら肩を竦めてみせた。
むう。
「えっと……」
恨めしげにミルを見続けていると、ノアが戸惑っているような声を上げた。
そこで私はパッと表情を変えてノアへと向き直った。
「取り敢えず今日から私達には敬語を使わなくていいからね、ノア」
「……でも、……」
「俺達は気にしないし、寧ろノアにそうして欲しいから言ってるんだけれど。まあでも、無理強いをしたいわけじゃないから無理なら無理って言ってくれてもいいけど」
私の後に続いて援護するミルに、それでもノアは困ったように私達二人を交互に見る。
「ノアは嫌?」
「嫌という訳じゃ……」
「なら、慣れるように練習しよう?ね?ノアが嫌じゃないなら私、敬語なんて使われない方が嬉しいな」
「……が、頑張ります」
今私は昨日言った通りノアに会いに来たミルをノアの部屋へと案内している途中だった。
「リリー、ノアの様子はどう?本当に会えそう?」
「んー、多分大丈夫。今日の朝訊いてみたけれど頷いてくれたから」
「そっか。ならいいんだけど……」
それでも尚若干心配そうな表情をしているミルに、私は安心させるように微笑んでみせる。
今日の朝きちんとノア承諾を得ていますので、面会拒否になるなんて無いのよ、ミル。
「それにしても、その心配の仕方ってまるで片想いしてる人のことを気にしてるようにしか聞こえないのだけれど」
「いや、そんな訳無いから」
思ったことを微かに笑いながら口にすると、ミルに嫌そうな顔でばっさりと否定される。
うん、そうでしょうね。
というかそれで頷かれたら私どんな反応すれば良いのか分からないから。
私にそっちの趣味は無いので。
そんなこんなで割といつも通り話しながら歩いていたら、あっという間にノアの部屋の前へと辿り着いた。
室内にノアがいることは分かっているので、私は早速ノックをして中にいるノアの様子を伺う。
「ノア、ミルが来たのだけれど今大丈夫?」
「あ、はい……大丈夫、です」
間を置かずに返事をされ、その後に室内から一人分の足音がパタパタと扉の方へ近付いてきた。
どうやら扉を開けにきてくれたようだ。
態々扉を開けに来るとか、ノアったらなんて健気なのだろうと私は思わずいはいられない。
「ありがとう、ノア」
「いえ、そんな、僕は大したことしてないです、よ」
部屋の中から姿を現したノアにお礼を言うと、ノアは首をふるふると振って顔を真っ赤にしていた。
多分照れてるんだと思う。
「……可愛い」
「リリー」
思わず漏らしてしまった言葉に、ミルが見咎めるように私の名前を呼ぶ。
その為に私はすぐ口を噤んだのだけれど、けれども頬は力を入れても緩んでいってしまう。
そんな私にミルは呆れたように溜息を吐いた。
「あの、お二人ともここでは疲れてしまうと思うので、よければ僕の部屋入ってもらって、構いませんよ」
そこで恐る恐るといった様子でノア声を掛けてくれる。
その申し出に私とミルは顔を見合わせると、同時に首を縦に振った。
「それじゃあノアの言葉に甘えて、失礼させてもらうね」
私が笑顔で告げると、ノアは少しだけ顔を俯かせながらも頷いて、私たちを部屋の中へと通してくれた。
「あの、きのうは取り乱してしまい……申し訳ありませんでした」
各々がソファーへと腰を下ろすと、まず初めにノアがそう口火を切った。
眉を下げるノアに、私は口元に笑みを浮かべながら首を振る。
「ノアが気にする必要ないよ。逆に私の方がごめんね。ノアにとっては触れられたくないと思うようなことに遠慮なく触れちゃったから——」
「そんなことないです!」
嫌な気持ちにさせてごめんね、という言葉を私が繋げる前に、ノアが慌てた様子で私の言葉を遮った。
それに思わず私は目を瞬かせる。それはミルも同じだった。
だって、まさかノアが言葉を遮るなんて。しかもはっきりと大きな声で否定されるとは思ってもみなかったのだもの。私とミルが驚愕するのは、決しておかしいことではないだろう。
しかしそこでハタと我に返ったらしいノアは、分かりやすく狼狽え始めた。
けれども、それでもノアは口篭りながらではあるものの、その言葉の続きを紡いでくれた。
「リ、リリーローズ様に、昨日、……ああいう風に言ってもらえて……その、本当にとても嬉しかったんです」
恥ずかしそうにしながら話してくれるノアに、私は心の底から安堵する。
もしかしたらノアにとって触れてほしくないところに触れちゃったから嫌われたかもしれないって密かに落ち込んでいたから、そう言って貰えて本当に良かった。
「良なったな、リリー」
そんな私の心情をよみとったかのように、ミルが私に向けて言う。
うん、と私が微笑みながら微かに頷くと、ミルは僅かに目を細めた。
「あと、ノア」
それからミルはノアへと向き直った。
突如話し掛けられたノアは不思議そうに首を傾げている。
私もミルが何を言おうとしているのか分からないので、ノアと同じように首を傾げながらミルを見つめた。一体何を言うつもりなのだろうか。
「リリーを敬う必要は全くないから、敬語なんていらないと思うよ。ただでさえ弟なんだからそんなに気を使う必要ないし、そもそも気を遣うだけ損だと思った方がいい」
穏やかな笑みを浮かべながら告げたミルに、ノアは戸惑うように眉を下げて私とミルを交互に見る。ミルの言葉にどんな反応をすれば良いのか分からないらしい。
でもそれが正しいのよ、ノア。それで頷かれたら私泣くからね?
そして私はキッとミルを睨みつける。
「ちょっと、気を使うだけ損って酷くない!?確かにミルの言うことは私の総意でもあるけれど、表現の仕方がまず酷い!!ノア、ミルなんかも敬う必要なんて無いんだからね!?」
「どこで張り合おうとしてるんだよ」
「張り合ってないし!」
本当のことじゃない、と言葉を続けるとミルは微かに苦笑しながら肩を竦めてみせた。
むう。
「えっと……」
恨めしげにミルを見続けていると、ノアが戸惑っているような声を上げた。
そこで私はパッと表情を変えてノアへと向き直った。
「取り敢えず今日から私達には敬語を使わなくていいからね、ノア」
「……でも、……」
「俺達は気にしないし、寧ろノアにそうして欲しいから言ってるんだけれど。まあでも、無理強いをしたいわけじゃないから無理なら無理って言ってくれてもいいけど」
私の後に続いて援護するミルに、それでもノアは困ったように私達二人を交互に見る。
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