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4章
いつもと違う登校風景
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早いもので、もう月曜日である。
ゲームができない週末は最悪だと思っていたが、篠崎にお薦めされた本が意外と面白く、休日はなんだかんだと楽しく過ごすことができた。
しかし俺は月曜の朝イチだというのに既に学校から帰りたい気分になっていた。
その原因は、というと俺の隣で歩く彼女である。
絶対また注目される…。
「どうしたの?村井くん?私の顔をじっとみて…ちょっと恥ずかしいよ」
「…いや、特に意味はない」
そう、なぜか俺は今篠崎と一緒に登校していた。
今朝、家から出ると何故か篠崎が玄関の門の前に立っていた。
…いや、なんでいるの??
そう思っていると篠崎の方が俺に気付き声をかけてくる。
「おはよう!村井くん!」
俺と目が合うと篠崎は小さく手を振ってとてもいい笑顔で挨拶をしてくる。
「…おはよう」
「えへへ。カフェのお金返すの早い方がいいと思って待ってたんだ」
「あー、そういう話?」
今朝ではなくてもいいんじゃないかとは思ったが、納得し俺は篠崎からお金を受け取る。
篠崎は俺にお金を渡すと、当然のように俺の横に並んで歩き始めた。
…あれ?これって一緒に登校する流れ?
先に行ってくれて構わないんだけど?
っていうか一緒に行くとか考えてもなかったから気まずいんだけど?
そんな疑問は湧くが篠崎はお構いなく話し始める。
「村井くん。私が勧めた本どうだった?」
「え、ああ、めちゃくちゃ面白かったよ。次巻が楽しみ」
「え?もう読み終わったの!?読むのはやいね!」
普通の会話をしているものの、俺はこの先の展開を考えてしまい気が散ってしまっていた。
この状況はまずい。
このまま学校について篠崎と2人で登校している所を見られたら、この間みたいにまた絶対陽キャ達に絡まれる…!
そうでなくても、たぶん今日は飯塚に殴りかかられた件で注目される可能性が高い。動画も撮られていたようだし、うちの学校なら絶対噂が広まっている。これ以上は注目は集めないようにしたい。
「あー篠崎?俺ちょっとコンビニで飲み物買ってから行くから、先に行ってていいよ?」
「? なら、私もコンビニ一緒に行くから大丈夫だよ!」
ニコニコと答える篠崎。
…そうだった。篠崎は空気読めないんだった!
流石の俺もニコニコしている篠崎を見ると一緒に登校すると注目集めるから嫌だ、とは言えなかった。本人は何も悪くないし。
しかし、それ以上一緒に登校しない理由も考えつかず、そのまま一緒に歩いて駅まで着いてしまう。
「彩香!おはよ…う?」
「理恵ちゃん。おはよ!」
案の定、駅で篠崎の友達らしき人と遭遇する。
小柄なその人は隣に俺がいることに驚いた様子だった。
ですよねー。そうなりますよねー。
驚いた顔で俺のことをチラチラと見てくる。
「えっと彩香、この時間は珍しいね?それで、彼は…」
「同じクラスの村井優斗くんだよ。村井くん、この子は3組の椎名理恵ちゃん」
「椎名理恵です。村井くん。よろしく」
「…ども。村井優斗です」
俺は初対面で気まずいが、彼女の方はそうでもないようでサバサバと挨拶をする。
しかし、ここで篠崎の友達と会ったことは不幸中の幸いだ。
この状況なら篠崎の友達との会話を邪魔してしまうことを理由にこの場で離れることができる。
このまま教室まで一緒に言って皆に見られるよりは注目されないはずだ。
「じゃあ、篠崎。俺はここで」
「え?なんで?」
篠崎はなんだか驚いている。
「いやいや、俺邪魔でしょ?友達と話すのに」
「そんなことないよ?ねえ、理恵ちゃん?」
だから、篠崎…
そういう聞き方したら嫌っていうやつはいないんだって!?
しかし、椎名は本当に嫌なわけではなさそうだった。むしろ興味津々だった。
「そうよ。村井くん。全然大丈夫。それに私色々と話を聞いてみたいわ」
「色々って…?」
「そりゃ、彩香が朝から男と歩いてる所なんて初めて見たし。当然その件と」
ポケットから携帯を取り出し例の飯塚に襲われた時の動画を見せてくる椎名。
「この動画、君だよね?この件についても色々聞きたいなー!有名人さん!」
…初対面のやつに動画の話をされるくらいには動画が拡散されていたらしい。
やっぱりこの学校の情報の伝達スピード、異常だろ。
ゲームができない週末は最悪だと思っていたが、篠崎にお薦めされた本が意外と面白く、休日はなんだかんだと楽しく過ごすことができた。
しかし俺は月曜の朝イチだというのに既に学校から帰りたい気分になっていた。
その原因は、というと俺の隣で歩く彼女である。
絶対また注目される…。
「どうしたの?村井くん?私の顔をじっとみて…ちょっと恥ずかしいよ」
「…いや、特に意味はない」
そう、なぜか俺は今篠崎と一緒に登校していた。
今朝、家から出ると何故か篠崎が玄関の門の前に立っていた。
…いや、なんでいるの??
そう思っていると篠崎の方が俺に気付き声をかけてくる。
「おはよう!村井くん!」
俺と目が合うと篠崎は小さく手を振ってとてもいい笑顔で挨拶をしてくる。
「…おはよう」
「えへへ。カフェのお金返すの早い方がいいと思って待ってたんだ」
「あー、そういう話?」
今朝ではなくてもいいんじゃないかとは思ったが、納得し俺は篠崎からお金を受け取る。
篠崎は俺にお金を渡すと、当然のように俺の横に並んで歩き始めた。
…あれ?これって一緒に登校する流れ?
先に行ってくれて構わないんだけど?
っていうか一緒に行くとか考えてもなかったから気まずいんだけど?
そんな疑問は湧くが篠崎はお構いなく話し始める。
「村井くん。私が勧めた本どうだった?」
「え、ああ、めちゃくちゃ面白かったよ。次巻が楽しみ」
「え?もう読み終わったの!?読むのはやいね!」
普通の会話をしているものの、俺はこの先の展開を考えてしまい気が散ってしまっていた。
この状況はまずい。
このまま学校について篠崎と2人で登校している所を見られたら、この間みたいにまた絶対陽キャ達に絡まれる…!
そうでなくても、たぶん今日は飯塚に殴りかかられた件で注目される可能性が高い。動画も撮られていたようだし、うちの学校なら絶対噂が広まっている。これ以上は注目は集めないようにしたい。
「あー篠崎?俺ちょっとコンビニで飲み物買ってから行くから、先に行ってていいよ?」
「? なら、私もコンビニ一緒に行くから大丈夫だよ!」
ニコニコと答える篠崎。
…そうだった。篠崎は空気読めないんだった!
流石の俺もニコニコしている篠崎を見ると一緒に登校すると注目集めるから嫌だ、とは言えなかった。本人は何も悪くないし。
しかし、それ以上一緒に登校しない理由も考えつかず、そのまま一緒に歩いて駅まで着いてしまう。
「彩香!おはよ…う?」
「理恵ちゃん。おはよ!」
案の定、駅で篠崎の友達らしき人と遭遇する。
小柄なその人は隣に俺がいることに驚いた様子だった。
ですよねー。そうなりますよねー。
驚いた顔で俺のことをチラチラと見てくる。
「えっと彩香、この時間は珍しいね?それで、彼は…」
「同じクラスの村井優斗くんだよ。村井くん、この子は3組の椎名理恵ちゃん」
「椎名理恵です。村井くん。よろしく」
「…ども。村井優斗です」
俺は初対面で気まずいが、彼女の方はそうでもないようでサバサバと挨拶をする。
しかし、ここで篠崎の友達と会ったことは不幸中の幸いだ。
この状況なら篠崎の友達との会話を邪魔してしまうことを理由にこの場で離れることができる。
このまま教室まで一緒に言って皆に見られるよりは注目されないはずだ。
「じゃあ、篠崎。俺はここで」
「え?なんで?」
篠崎はなんだか驚いている。
「いやいや、俺邪魔でしょ?友達と話すのに」
「そんなことないよ?ねえ、理恵ちゃん?」
だから、篠崎…
そういう聞き方したら嫌っていうやつはいないんだって!?
しかし、椎名は本当に嫌なわけではなさそうだった。むしろ興味津々だった。
「そうよ。村井くん。全然大丈夫。それに私色々と話を聞いてみたいわ」
「色々って…?」
「そりゃ、彩香が朝から男と歩いてる所なんて初めて見たし。当然その件と」
ポケットから携帯を取り出し例の飯塚に襲われた時の動画を見せてくる椎名。
「この動画、君だよね?この件についても色々聞きたいなー!有名人さん!」
…初対面のやつに動画の話をされるくらいには動画が拡散されていたらしい。
やっぱりこの学校の情報の伝達スピード、異常だろ。
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