助けたはずのヒロイン達が全力で恩を仇で返してくるんだが?お前らなんなの??

羽希

文字の大きさ
23 / 54
4章

好感度は上下する

しおりを挟む
なんか篠崎と図書館に行くことになった…。

篠崎が俺を遊びに誘うことは度々あったが、これまで無理強いはしてきたことがなかった。
だが、今日はやたら押しが強かった。


「折角だし一緒に行こうよ。ね!」
「えっと…」
「そうだ。図書館にあるスタヴァ、今だけ季節限定のフラペチーノが頼めるんだよ。美味しいからそっちも一緒に行こうよ!」
「いや、その」
「ほら?行こ?」
「…はい」

おかしい。
ここまでぐいぐい来るやつだっただろうか?

まあ、実は図書館の場所もざっくりとしか把握していなかったし、断る理由も特に見当たらなかったので一緒に行くことにした。

「ふふ。思えば二人でこうしてちゃんと話ができるのは初めてだよね?」
「そういえば、そうかもしれないな」

篠崎が話しかけてくる時は大抵教室の中で、大体誰かが一緒にいたように思う。

「今日、いい天気で良かったよね。絶好のお出かけ日和!」
「そうだな。まあ俺そんなに外出しないんだけど」
「そうなの?その割に結構筋肉質だよね?」
「まあ、一応筋トレはしてるしな」
「おお~細マッチョ系男子だ!そういえば、知ってる?トレーニングの時って~」

…。
…なるほど。これがスクールカースト上位の力か。
どんな話題を振っても凄く楽しそうな反応をしてくれる。言葉のキャッチボールも的確で、いい感じの位置にボールを投げ返してくれるのでついついこっちも話をしてしまう。

それに俺がゲームが趣味と言っても、以前クラスの連中は陰キャ、陰キャ言って馬鹿にしていたけど篠崎の反応は違った。

「どんなゲームなの?」「面白そう!私もやってみたい!」「ねえ、今度そのゲーム教えて?」「じゃあ約束!絶対だからね!」などいい反応を返してくれる。

社交辞令なのはわかっているが、なんかちょっと嬉しくなってしまった。
…もしかして俺はちょろい人間なのだろうか。
篠崎が人気があるという理由もなんとなくわかった。


まあ、そんな風に話をしてくれるのも俺に恩義があるからなんだろうけど、篠崎は言葉選びもしっかりしてるし、貶めるようなことも言わないし別に民度が低い奴じゃないのかも知れないなと思った。空気は読めない奴なのは間違いないとは思うけど。

もしかすると、俺が勝手に色眼鏡でクラスの連中を見すぎていたのかもしれない。全員微妙な奴だと思っていたけど…勝手に決めつけてしまっただけで中にはちゃんとしたやつもいる…のかも知れない。
だからちょっと反省した。ちゃんと一人一人見ないといけないな。


話のうまい篠崎に乗せられて垢BANの件や特別目的があって図書館に出かけてるわけじゃ無いこと…色々とついつい話をしてしまう。
図書館に着いた頃には自然と、用事が無いならまずはスタヴァで美味しいものを飲みに行こう!という話になった。

「今日は私が無理やり誘っちゃったから、私に奢らせて?」
「いや、悪いよ」
「ううん。一人でスタヴァに入る勇気はなかったから。フラペチーノが飲めるのは村井くんのおかげなんだよ。ふふ。その代わり、今度ゲーム教えてね?」

どこまで本気なのかわからないが、ふふっと微笑む笑顔に不覚にもちょっとどきっとする。

「あ、ああ機会があったらな。じゃあ、お言葉に甘えて」
「うん!」

家を出た時こんな展開になるとは夢にも思わなかったな。
篠崎か。とりあえず彼女を色眼鏡で見るのはやめよう。



「…あ、あの村井くん?」
「ん?」
「ご、ごめん。ちょっとお財布家に忘れてきちゃったみたいで。申し訳ないんだけど立て替えてくれない?」
「…」

お金はまた今度渡すから!と謝る篠崎。


…色眼鏡、やっぱり多少は必要かなぁ。
しおりを挟む
感想 7

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

美人四天王の妹とシテいるけど、僕は学校を卒業するまでモブに徹する、はずだった

ぐうのすけ
恋愛
【カクヨムでラブコメ週間2位】ありがとうございます! 僕【山田集】は高校3年生のモブとして何事もなく高校を卒業するはずだった。でも、義理の妹である【山田芽以】とシテいる現場をお母さんに目撃され、家族会議が開かれた。家族会議の結果隠蔽し、何事も無く高校を卒業する事が決まる。ある時学校の美人四天王の一角である【夏空日葵】に僕と芽以がベッドでシテいる所を目撃されたところからドタバタが始まる。僕の完璧なモブメッキは剥がれ、ヒマリに観察され、他の美人四天王にもメッキを剥され、何かを嗅ぎつけられていく。僕は、平穏無事に学校を卒業できるのだろうか? 『この物語は、法律・法令に反する行為を容認・推奨するものではありません』

クラスのマドンナがなぜか俺のメイドになっていた件について

沢田美
恋愛
名家の御曹司として何不自由ない生活を送りながらも、内気で陰気な性格のせいで孤独に生きてきた裕貴真一郎(ゆうき しんいちろう)。 かつてのいじめが原因で、彼は1年間も学校から遠ざかっていた。 しかし、久しぶりに登校したその日――彼は運命の出会いを果たす。 現れたのは、まるで絵から飛び出してきたかのような美少女。 その瞳にはどこかミステリアスな輝きが宿り、真一郎の心をかき乱していく。 「今日から私、あなたのメイドになります!」 なんと彼女は、突然メイドとして彼の家で働くことに!? 謎めいた美少女と陰キャ御曹司の、予測不能な主従ラブコメが幕を開ける! カクヨム、小説家になろうの方でも連載しています!

迷子を助けたら生徒会長の婚約者兼女の子のパパになったけど別れたはずの彼女もなぜか近づいてくる

九戸政景
恋愛
新年に初詣に来た父川冬矢は、迷子になっていた頼母木茉莉を助け、従姉妹の田母神真夏と知り合う。その後、真夏と再会した冬矢は真夏の婚約者兼茉莉の父親になってほしいと頼まれる。 ※こちらは、カクヨムやエブリスタでも公開している作品です。

俺を振ったはずの腐れ縁幼馴染が、俺に告白してきました。

true177
恋愛
一年前、伊藤 健介(いとう けんすけ)は幼馴染の多田 悠奈(ただ ゆうな)に振られた。それも、心無い手紙を下駄箱に入れられて。 それ以来悠奈を避けるようになっていた健介だが、二年生に進級した春になって悠奈がいきなり告白を仕掛けてきた。 これはハニートラップか、一年前の出来事を忘れてしまっているのか……。ともかく、健介は断った。 日常が一変したのは、それからである。やたらと悠奈が絡んでくるようになったのだ。 彼女の狙いは、いったい何なのだろうか……。 ※小説家になろう、ハーメルンにも同一作品を投稿しています。 ※内部進行完結済みです。毎日連載です。

俺をフッた女子に拉致されて、逃げ場のない同棲生活が始まりました

ちくわ食べます
恋愛
大学のサークル飲み会。 意を決して想いを告げた相手は、学内でも有名な人気女子・一ノ瀬さくら。 しかし返ってきたのは―― 「今はちょっと……」という、曖昧な言葉だった。 完全にフラれたと思い込んで落ち込む俺。 その3日後――なぜか自分のアパートに入れなくなっていた。

俺が宝くじで10億円当選してから、幼馴染の様子がおかしい

沢尻夏芽
恋愛
 自他共に認める陰キャ・真城健康(まき・けんこう)は、高校入学前に宝くじで10億円を当てた。  それを知る、陽キャ幼馴染の白駒綾菜(しらこま・あやな)はどうも最近……。 『様子がおかしい』 ※誤字脱字、設定上のミス等があれば、ぜひ教えてください。  現時点で1話に繋がる話は全て書き切っています。  他サイトでも掲載中。

彼女に振られた俺の転生先が高校生だった。それはいいけどなんで元カノ達まで居るんだろう。

遊。
青春
主人公、三澄悠太35才。 彼女にフラれ、現実にうんざりしていた彼は、事故にあって転生。 ……した先はまるで俺がこうだったら良かったと思っていた世界を絵に書いたような学生時代。 でも何故か俺をフッた筈の元カノ達も居て!? もう恋愛したくないリベンジ主人公❌そんな主人公がどこか気になる元カノ、他多数のドタバタラブコメディー! ちょっとずつちょっとずつの更新になります!(主に土日。) 略称はフラれろう(色とりどりのラブコメに精一杯の呪いを添えて、、笑)

処理中です...