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4章
交わり始めるヒロイン達
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「え”。うちの知らないところでそんな事になってたんだ…」
神代と昼食を取りながら、簡単にこれまでの話をしてやる。
神代が知らないならわざわざ言わなくてもいいやと思ったが、俺が迂闊に話題を出してしまったので「そこまで興味を持たせておいて言わないとか鬼畜じゃない!?」と神代にいじけられたので事の経緯を説明してやった。
「週末はゲームもできなくなるし、散々だったんだよ…」
「へー、よくわかんないけど、村井君がゲームしないなんて異常だね。いつも、いつも、いつも、いつも、うちの誘いをゲームを理由に断ってたのにね。…いい気味」
「…お前、もしかして根に持ってる?」
神代は美化委員会がある日は必ずと言っていいほど、カフェに俺を誘っていた。
俺はそれをゲームが忙しいからと断っていた。
「別にー。でも誰かさんは『俺のできる範囲なら、助けてやる』って言ってくれたのになー。凄く嬉しかったのになー。全然助けてくれなーい」
「いや、カフェに行くことは助けるとか関係ないじゃん!?」
前に言ったことを口に出されると恥ずかしいからやめてほしい。
と、いうかカフェに行くのと俺が助けることに何か関係があるのだろうか?
「乙女は一人でカフェに行けないものなんですー。ボッチな私は誰かがいないとカフェにも行けないんですー」
「…お前、なんかふてぶてしくなった?」
以前の神代だったら、こんな軽口は言わなかった気がする。
何か心境の変化でもあったのだろうか。
なんにせよ以前よりは精神的に安定してそうで良かった。
「でも、確かに篠崎も一人じゃカフェ行けないとか言ってたもんな。女子ってそういうものなのかもな」
思えば篠崎もそうだし、中学の時の友達もそんなようなことを言っていた。
「そうそう。うちも含めてそういう子は意外と多いと思うよ?…ところで篠崎って誰?」
「ん、篠崎?俺のクラスメイト」
「え?1組の篠崎って、あの篠崎彩香ちゃん!? 意外、接点あるの?」
ぼっちなのに、と副音声が聞こえてくるが、そこは俺も同意するところだ。
「ああ、なんか思ってたよりも気さくな奴でな。ボッチにも声をかけてくれる奴っぽい。この間の土曜日もたまたま会ってな。一人じゃ行きにくいっていうから一緒にカフェに行ったんだ」
「はぁ”??何それ??」
あ、ヤベェ。
これ言わない方がいいやつだった。
「うちとは理由つけてカフェに行ってくれないのに、篠崎さんとは行くんだ。へー」
唇を尖らせて、拗ねる神代。
慌てて、事実を説明する俺。
「いや、土曜はゲームも何もできなかったから!暇だったんだよ」
「ふーん。じゃあ、うちが今カフェに誘ったら付き合ってくれるんだ。へー」
信じてないような態度だな。事実なのに。
「ああ。今だったらいいよ」
「えっ…いいの!?」
コロコロと表情を変え、驚いた顔をする神代。
「いや、だから今ゲームできないから」
「…その話本当だったんだ。てっきり、ていよく断られてるのかと思ってた」
…お前、俺の話全く信じてなかったんだな。
「いや、嘘じゃないよ!そこは信じろよ!それにその、そのくらいで助けになるっていうのがわかってたら、カフェくらい一緒に行ってやったよ…。助けてやるって、約束したからな」
今改めて口に出してみるとめちゃくちゃ恥ずかしい。
自分で顔が赤くなっているのがわかる。
今思い返すと、俺はものすごく恥ずかしい事を言ってしまってた。
雰囲気に流されてあんなこと言うんじゃなかった。
「…くすっ。村井君、かわいい」
「マジでからかわないでもらえる…?めちゃくちゃ恥ずかしいから」
くすくすとひとしきり神代が笑う。
「じゃあ、今週の土曜日!今週の土曜カフェに行こ?」
「わかった。空けとくよ」
その後の神代は終始にこやかであった。
その来訪者が来るまでは。
「村井くん。探しちゃった!ここにいたんだね」
…篠崎。お前最近どこにでも出てくるな…。
_______________________________
~???視点~
「ねえ?九条さんずっと机に突っ伏してるけど大丈夫かな?」
「うん。昼休みずっとあんなだもんな。ちょっと心配だ」
「うぅ…優斗の既読がつかない…。これブロックされてる…。終わった、私…」
神代と昼食を取りながら、簡単にこれまでの話をしてやる。
神代が知らないならわざわざ言わなくてもいいやと思ったが、俺が迂闊に話題を出してしまったので「そこまで興味を持たせておいて言わないとか鬼畜じゃない!?」と神代にいじけられたので事の経緯を説明してやった。
「週末はゲームもできなくなるし、散々だったんだよ…」
「へー、よくわかんないけど、村井君がゲームしないなんて異常だね。いつも、いつも、いつも、いつも、うちの誘いをゲームを理由に断ってたのにね。…いい気味」
「…お前、もしかして根に持ってる?」
神代は美化委員会がある日は必ずと言っていいほど、カフェに俺を誘っていた。
俺はそれをゲームが忙しいからと断っていた。
「別にー。でも誰かさんは『俺のできる範囲なら、助けてやる』って言ってくれたのになー。凄く嬉しかったのになー。全然助けてくれなーい」
「いや、カフェに行くことは助けるとか関係ないじゃん!?」
前に言ったことを口に出されると恥ずかしいからやめてほしい。
と、いうかカフェに行くのと俺が助けることに何か関係があるのだろうか?
「乙女は一人でカフェに行けないものなんですー。ボッチな私は誰かがいないとカフェにも行けないんですー」
「…お前、なんかふてぶてしくなった?」
以前の神代だったら、こんな軽口は言わなかった気がする。
何か心境の変化でもあったのだろうか。
なんにせよ以前よりは精神的に安定してそうで良かった。
「でも、確かに篠崎も一人じゃカフェ行けないとか言ってたもんな。女子ってそういうものなのかもな」
思えば篠崎もそうだし、中学の時の友達もそんなようなことを言っていた。
「そうそう。うちも含めてそういう子は意外と多いと思うよ?…ところで篠崎って誰?」
「ん、篠崎?俺のクラスメイト」
「え?1組の篠崎って、あの篠崎彩香ちゃん!? 意外、接点あるの?」
ぼっちなのに、と副音声が聞こえてくるが、そこは俺も同意するところだ。
「ああ、なんか思ってたよりも気さくな奴でな。ボッチにも声をかけてくれる奴っぽい。この間の土曜日もたまたま会ってな。一人じゃ行きにくいっていうから一緒にカフェに行ったんだ」
「はぁ”??何それ??」
あ、ヤベェ。
これ言わない方がいいやつだった。
「うちとは理由つけてカフェに行ってくれないのに、篠崎さんとは行くんだ。へー」
唇を尖らせて、拗ねる神代。
慌てて、事実を説明する俺。
「いや、土曜はゲームも何もできなかったから!暇だったんだよ」
「ふーん。じゃあ、うちが今カフェに誘ったら付き合ってくれるんだ。へー」
信じてないような態度だな。事実なのに。
「ああ。今だったらいいよ」
「えっ…いいの!?」
コロコロと表情を変え、驚いた顔をする神代。
「いや、だから今ゲームできないから」
「…その話本当だったんだ。てっきり、ていよく断られてるのかと思ってた」
…お前、俺の話全く信じてなかったんだな。
「いや、嘘じゃないよ!そこは信じろよ!それにその、そのくらいで助けになるっていうのがわかってたら、カフェくらい一緒に行ってやったよ…。助けてやるって、約束したからな」
今改めて口に出してみるとめちゃくちゃ恥ずかしい。
自分で顔が赤くなっているのがわかる。
今思い返すと、俺はものすごく恥ずかしい事を言ってしまってた。
雰囲気に流されてあんなこと言うんじゃなかった。
「…くすっ。村井君、かわいい」
「マジでからかわないでもらえる…?めちゃくちゃ恥ずかしいから」
くすくすとひとしきり神代が笑う。
「じゃあ、今週の土曜日!今週の土曜カフェに行こ?」
「わかった。空けとくよ」
その後の神代は終始にこやかであった。
その来訪者が来るまでは。
「村井くん。探しちゃった!ここにいたんだね」
…篠崎。お前最近どこにでも出てくるな…。
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