21 / 30
第二章 幼馴染の気持ち
第八話
部屋に戻って、リンナに座るよう促す。
「それで、……どこから話をしようか」
「……そうね、まずは最初からにしましょう。なんでミズキはここにいるの?」
「ダジルに聞いてないの?」
「聞いたわよ! ミズキがいないって相談したら、『ミズキはもう街の外に出た。役立たずな自分はもうこのパーティーにはいられないって言い残してな』って言われたわ」
「へえ」
「でも違うんでしょ、ミズキは追い出されたの。ダジルとヴォルに仕組まれたのよ」
リンナは瑞希を睨みつけ、「で、本当の所はどうなの?」と低い声で尋ねる。
答えを知っているのに、どうして聞いてくるのか不思議に思いながら、一応、ダジルに合わせるべきかと考える。
「本当の所っていっても、ダジルの言う通りだよ」
「嘘ね、ヴォルが『ミズキを殴り飛ばした』ってきったない顔で喋ってたところを見たわ。あなた、ヴォルに街から連れ出されたんでしょ。悪いけど、家にも入らせてもらったわ。いつも通りのきれいな部屋で、あのまま街の外に行こうなんて考えるとは思えないわね」
じろりと睨まれてしまい、瑞希は思わず目を横に逸らす。
「あなたも、ダジルも、嘘つきばっかり。知ってる? ミズキがいなくなってから、ダジルは性格が三倍ぐらい悪くなったのよ。おかげで周りからの信用はガタ落ち、隣にいるヴォルは能力差別主義者だって有名だから、ダジルも同じなんだろうって。でも実際そうなんだから仕方ないわよね」
フンと鼻を鳴らして、リンナは腕を組む。
「ダジルとヴォルによって、ミズキは街の外に追い出されて、その間、ヴォルはミズキに暴力を加えた。違う?」
「……概ねあってるけど、僕を街の外に出せって言ったのはシルヴァで、僕を連れ出したのはヴォル一人だった」
「……へぇ」
「言い訳に聞こえるかもしれないけど、僕は何も知らないまま急に街から出されたから、詳しいことは分からないんだよ」
「つまり、ミズキには何の否もないはずなのに、勝手に追い出されたってことね」
「まあ、僕視点からだとそうなるね」
「ふーん」
正直に答えるが、リンナの顔は険しいままだ。
「それで、あなたは理不尽な暴力を受けて、街の外に放り出された後、どうしたの?」
「僕が倒れていた所にキュア……さっきの女の子と会って……」
「それで、この街でずるずる過ごしてたってこと? どうしてマウントの街にすぐ帰ろうとしなかったの?」
「それは……」
「確かにダジルはあなたに酷いことをしたわ。でも、それでも帰ってくるべきでしょ。連絡もつかないし、私、必死で探したのよ!」
ドン、と机を叩いて、リンナは立ち上がる。
その顔はクシャリと歪んで、目には少し涙が滲んでいる。
「……ごめん。私、ミズキのこと守れなかった。でも、帰ってきてよ。どうして帰ってこなかったの」
「それは、……ごめん。今帰ったらまた殴られるかもって」
「そんなこと私がさせない。ねえ、一緒に帰ろう?」
「……今はちょっと難しい」
「なんで、まさか、あのストーカーになにかされてるの? もしかしてあの女が全部仕組んだんじゃないの!」
「ちょっと短期のバイトをしてるから、それが終わったらどうしようか決めようと思ってただけ。……五日後には帰るよ。あと、その、ストーカーって何? 誰の?」
さっきから言っている「ストーカー」の意味が全くわからない。
キュアのことだとしたら、何のストーカーだというのだろう。
「ミズキのストーカーよ!」
「僕の?」
思いがけない返答に、素っ頓狂な声が出る。
「あの女、ずっと前からミズキのストーカーをしてたの!」
「僕は知らないんだけど」
「ストーカーなんだからミズキが知らなくて当たり前でしょ!」
「確かに?」
ストーカーというのはその対象に知られないよう、工夫するものだろう。
しかし、キュアがストーカーだと言われても、思い当たる節がまったくない。そもそも、ストーカー被害にあった記憶もないというのに。
「信じられない」
キュアも、ストーカーのような行動をしていたわけじゃない……。そう言われると少し気になる行動がちらほらあったような気もするが。
「……あのね、ミズキは自覚ないだろうけど、この際だから言っておくわ」
「なにを?」
「あなたは、モテるのよ!」
「まさか」
「あー! それよ! それ!」
「……なんのこと?」
「飾り気のない言い方、下心を感じさせない対応。それでもって優しい性格! あなたはモテるのよ!!」
「……はあ」
リンナは瑞希を褒めながら怒るという高等技術を披露する。
だが、瑞希はそんな事を言われても納得できなかった。
(もし私だったら、ミズキを好きになるだろうか)
答えは否だ。流石にリンナの言っていることはおかしい。
ミズキは別に誰に対しても優しいわけじゃなかったし、パーティーメンバーからも割と嫌われていた。
それに、もし本当にモテていたのなら、ミズキは付き合わずとも、告白された経験が何度かあってもいいはずだ。
でも、ミズキの記憶の中で、告白された経験は、子供の頃の一回だけだ。
「ミズキは周りに興味がないからわからないんでしょうけど、ダジルなんかよりよっぽど人気なんだから」
「ダジルなんかって」
「ダジルなんか、ダジルなんかよ!」
リンナはかなり立腹しているようで、歯ぎしりをして、「あのクソ野郎」と睨みながら小さく呟く。
どうやら、瑞希が思っていたより、事態は混乱しているようだ。
「皆、僕のこと嫌ってると思ってたんだけど」
「それは……皆、ダジルが怖いのよ」
「怖い?」
「ミズキと私はダジルがあんな性格なのは分かってるし、ちょっとでも疲れたらイライラが態度に出るクソガキなのは昔からのことでしょ。私達は気にならないけど、皆はそうじゃない」
「まあ、そうだね」
「……ダジルの話なんかもう良いわ。問題はあの女よ」
「本当に僕のストーカーなの? 証拠は?」
「……無いわ。でも、あなたも思い当たる節はあるんじゃない?」
「ない……とはいえないな」
都合よく押し付けられた通信時計に、なぜか渡されたハンカチ。
そういえば、最初に会った時、なんでキュアはあそこにいたんだろう。
「でも、キュアはそんな態度、見せなかったけどね。リンナの勘違い……じゃないの?」
ストーカーと言うと、悪いイメージがあるが、キュアにそんないやらしさはない。
「そもそも、ストーカー、ストーカーって、キュアは具体的に何をしていたの」
「……あなたの事をじっと見てた」
「……はあ」
「信じてないでしょ! 私が気がついて、あの女に声を掛けたら逃げていったのよ。あんなピンクピンクしてる女、見間違えるわけない!」
でも、見るだけならべつに犯罪ではない。
瑞希はリンナの言っていることを理解しつつ、「ふうん」と返事をする。
「……本当に信じてないのね」
「だって、キュアは悪い子じゃないし」
「……私の言ってることより、あの女の言ってることを信じるの? ちょっとあの女に優しくされたからってあっさりあの女を信じるの?」
「それは、その……」
「私の言葉より、あの女の言葉を信じるのね」
なんとなく、自分がリンナに悪いことをしている気がして、瑞希は黙る。
別に、リンナのことを信じていないわけじゃない。ただ、自分が見たキュアのことも信じているだけだ。
「キュアは僕を見ていた以外に何かしたの?」
「……してない。一回注意したら二度と現れなくなった」
「リンナのことは信じてるよ。でもそれだけじゃストーカーとは言えないんじゃない?」
リンナは言葉を詰まらせる。
「リンナが何の確証もなしにそんな事を言ってるわけじゃないってのは分かる。だからちょっと落ち着いてほしい」
リンナは昔から警戒心が強めだ。そのおかげで小さい頃から何度も助けられた事がある。だから少なからず事実の部分もあるのだろう。
「私のこと、嫌い?」
少しの沈黙が流れ、リンナの小さい声が静かな部屋に響いた。
「それは違う」
「嫌われてるんじゃないかって、だからミズキは私の前からいなくなったんだって、だから帰ってこないんだって、ずっと思ってた」
「ごめん」
「なら、私と一緒に帰って」
「……わかったよ。でもさっきも言ったけど、バイトが終わったらね」
「分かったわ」
「それで、リンナはどこかに泊まってるの?」
「今日来たばっかりよ。ミズキはここに泊まってるの?」
「うん」
「じゃあ私もここに泊まる」
「別にいいけど、ディナさんに了承を貰ってからね」
リンナは「分かった」と、部屋から出る。
リンナは小さい頃から破天荒だった。ダジルとよく喧嘩をして、その間を取り持つのは、いつもミズキだった。
喧嘩をするほど仲が良いと言う言葉があるように、ダジルとリンナは仲がいい……ように見えていた。
だけど、そう簡単な話ではないようだ。
キュアがストーカーだというのは、ちょっと理解できない。でもそれ以上に「銀の覇者」の現状が気になる。
取り敢えず、リンナの言う通り、バイトが終わったら一度帰ろう。
思考を整理しているとドアが開いて「私もここに泊まるから!」と、リンナが再び瑞希の泊まる部屋に入ってくる。
「それで、……どこから話をしようか」
「……そうね、まずは最初からにしましょう。なんでミズキはここにいるの?」
「ダジルに聞いてないの?」
「聞いたわよ! ミズキがいないって相談したら、『ミズキはもう街の外に出た。役立たずな自分はもうこのパーティーにはいられないって言い残してな』って言われたわ」
「へえ」
「でも違うんでしょ、ミズキは追い出されたの。ダジルとヴォルに仕組まれたのよ」
リンナは瑞希を睨みつけ、「で、本当の所はどうなの?」と低い声で尋ねる。
答えを知っているのに、どうして聞いてくるのか不思議に思いながら、一応、ダジルに合わせるべきかと考える。
「本当の所っていっても、ダジルの言う通りだよ」
「嘘ね、ヴォルが『ミズキを殴り飛ばした』ってきったない顔で喋ってたところを見たわ。あなた、ヴォルに街から連れ出されたんでしょ。悪いけど、家にも入らせてもらったわ。いつも通りのきれいな部屋で、あのまま街の外に行こうなんて考えるとは思えないわね」
じろりと睨まれてしまい、瑞希は思わず目を横に逸らす。
「あなたも、ダジルも、嘘つきばっかり。知ってる? ミズキがいなくなってから、ダジルは性格が三倍ぐらい悪くなったのよ。おかげで周りからの信用はガタ落ち、隣にいるヴォルは能力差別主義者だって有名だから、ダジルも同じなんだろうって。でも実際そうなんだから仕方ないわよね」
フンと鼻を鳴らして、リンナは腕を組む。
「ダジルとヴォルによって、ミズキは街の外に追い出されて、その間、ヴォルはミズキに暴力を加えた。違う?」
「……概ねあってるけど、僕を街の外に出せって言ったのはシルヴァで、僕を連れ出したのはヴォル一人だった」
「……へぇ」
「言い訳に聞こえるかもしれないけど、僕は何も知らないまま急に街から出されたから、詳しいことは分からないんだよ」
「つまり、ミズキには何の否もないはずなのに、勝手に追い出されたってことね」
「まあ、僕視点からだとそうなるね」
「ふーん」
正直に答えるが、リンナの顔は険しいままだ。
「それで、あなたは理不尽な暴力を受けて、街の外に放り出された後、どうしたの?」
「僕が倒れていた所にキュア……さっきの女の子と会って……」
「それで、この街でずるずる過ごしてたってこと? どうしてマウントの街にすぐ帰ろうとしなかったの?」
「それは……」
「確かにダジルはあなたに酷いことをしたわ。でも、それでも帰ってくるべきでしょ。連絡もつかないし、私、必死で探したのよ!」
ドン、と机を叩いて、リンナは立ち上がる。
その顔はクシャリと歪んで、目には少し涙が滲んでいる。
「……ごめん。私、ミズキのこと守れなかった。でも、帰ってきてよ。どうして帰ってこなかったの」
「それは、……ごめん。今帰ったらまた殴られるかもって」
「そんなこと私がさせない。ねえ、一緒に帰ろう?」
「……今はちょっと難しい」
「なんで、まさか、あのストーカーになにかされてるの? もしかしてあの女が全部仕組んだんじゃないの!」
「ちょっと短期のバイトをしてるから、それが終わったらどうしようか決めようと思ってただけ。……五日後には帰るよ。あと、その、ストーカーって何? 誰の?」
さっきから言っている「ストーカー」の意味が全くわからない。
キュアのことだとしたら、何のストーカーだというのだろう。
「ミズキのストーカーよ!」
「僕の?」
思いがけない返答に、素っ頓狂な声が出る。
「あの女、ずっと前からミズキのストーカーをしてたの!」
「僕は知らないんだけど」
「ストーカーなんだからミズキが知らなくて当たり前でしょ!」
「確かに?」
ストーカーというのはその対象に知られないよう、工夫するものだろう。
しかし、キュアがストーカーだと言われても、思い当たる節がまったくない。そもそも、ストーカー被害にあった記憶もないというのに。
「信じられない」
キュアも、ストーカーのような行動をしていたわけじゃない……。そう言われると少し気になる行動がちらほらあったような気もするが。
「……あのね、ミズキは自覚ないだろうけど、この際だから言っておくわ」
「なにを?」
「あなたは、モテるのよ!」
「まさか」
「あー! それよ! それ!」
「……なんのこと?」
「飾り気のない言い方、下心を感じさせない対応。それでもって優しい性格! あなたはモテるのよ!!」
「……はあ」
リンナは瑞希を褒めながら怒るという高等技術を披露する。
だが、瑞希はそんな事を言われても納得できなかった。
(もし私だったら、ミズキを好きになるだろうか)
答えは否だ。流石にリンナの言っていることはおかしい。
ミズキは別に誰に対しても優しいわけじゃなかったし、パーティーメンバーからも割と嫌われていた。
それに、もし本当にモテていたのなら、ミズキは付き合わずとも、告白された経験が何度かあってもいいはずだ。
でも、ミズキの記憶の中で、告白された経験は、子供の頃の一回だけだ。
「ミズキは周りに興味がないからわからないんでしょうけど、ダジルなんかよりよっぽど人気なんだから」
「ダジルなんかって」
「ダジルなんか、ダジルなんかよ!」
リンナはかなり立腹しているようで、歯ぎしりをして、「あのクソ野郎」と睨みながら小さく呟く。
どうやら、瑞希が思っていたより、事態は混乱しているようだ。
「皆、僕のこと嫌ってると思ってたんだけど」
「それは……皆、ダジルが怖いのよ」
「怖い?」
「ミズキと私はダジルがあんな性格なのは分かってるし、ちょっとでも疲れたらイライラが態度に出るクソガキなのは昔からのことでしょ。私達は気にならないけど、皆はそうじゃない」
「まあ、そうだね」
「……ダジルの話なんかもう良いわ。問題はあの女よ」
「本当に僕のストーカーなの? 証拠は?」
「……無いわ。でも、あなたも思い当たる節はあるんじゃない?」
「ない……とはいえないな」
都合よく押し付けられた通信時計に、なぜか渡されたハンカチ。
そういえば、最初に会った時、なんでキュアはあそこにいたんだろう。
「でも、キュアはそんな態度、見せなかったけどね。リンナの勘違い……じゃないの?」
ストーカーと言うと、悪いイメージがあるが、キュアにそんないやらしさはない。
「そもそも、ストーカー、ストーカーって、キュアは具体的に何をしていたの」
「……あなたの事をじっと見てた」
「……はあ」
「信じてないでしょ! 私が気がついて、あの女に声を掛けたら逃げていったのよ。あんなピンクピンクしてる女、見間違えるわけない!」
でも、見るだけならべつに犯罪ではない。
瑞希はリンナの言っていることを理解しつつ、「ふうん」と返事をする。
「……本当に信じてないのね」
「だって、キュアは悪い子じゃないし」
「……私の言ってることより、あの女の言ってることを信じるの? ちょっとあの女に優しくされたからってあっさりあの女を信じるの?」
「それは、その……」
「私の言葉より、あの女の言葉を信じるのね」
なんとなく、自分がリンナに悪いことをしている気がして、瑞希は黙る。
別に、リンナのことを信じていないわけじゃない。ただ、自分が見たキュアのことも信じているだけだ。
「キュアは僕を見ていた以外に何かしたの?」
「……してない。一回注意したら二度と現れなくなった」
「リンナのことは信じてるよ。でもそれだけじゃストーカーとは言えないんじゃない?」
リンナは言葉を詰まらせる。
「リンナが何の確証もなしにそんな事を言ってるわけじゃないってのは分かる。だからちょっと落ち着いてほしい」
リンナは昔から警戒心が強めだ。そのおかげで小さい頃から何度も助けられた事がある。だから少なからず事実の部分もあるのだろう。
「私のこと、嫌い?」
少しの沈黙が流れ、リンナの小さい声が静かな部屋に響いた。
「それは違う」
「嫌われてるんじゃないかって、だからミズキは私の前からいなくなったんだって、だから帰ってこないんだって、ずっと思ってた」
「ごめん」
「なら、私と一緒に帰って」
「……わかったよ。でもさっきも言ったけど、バイトが終わったらね」
「分かったわ」
「それで、リンナはどこかに泊まってるの?」
「今日来たばっかりよ。ミズキはここに泊まってるの?」
「うん」
「じゃあ私もここに泊まる」
「別にいいけど、ディナさんに了承を貰ってからね」
リンナは「分かった」と、部屋から出る。
リンナは小さい頃から破天荒だった。ダジルとよく喧嘩をして、その間を取り持つのは、いつもミズキだった。
喧嘩をするほど仲が良いと言う言葉があるように、ダジルとリンナは仲がいい……ように見えていた。
だけど、そう簡単な話ではないようだ。
キュアがストーカーだというのは、ちょっと理解できない。でもそれ以上に「銀の覇者」の現状が気になる。
取り敢えず、リンナの言う通り、バイトが終わったら一度帰ろう。
思考を整理しているとドアが開いて「私もここに泊まるから!」と、リンナが再び瑞希の泊まる部屋に入ってくる。
あなたにおすすめの小説
私はダンジョンの中に部屋を所有しており、今はそこに住んでいます。仲間に裏切られた後、ゼロからやり直しています。
MayonakaTsuki
ファンタジー
レオは「月のダンジョン」を攻略したパーティーのエリート弓使いだった。名声、強い仲間、そして守ると誓った恋人、アンナ。しかし、一杯のジュースと「可愛い」笑顔が、彼の栄光を灰に変えた。身に覚えのない罪を着せられ、信頼していた仲間に全てを奪われたレオは、雨の中に放り出される。唯一の逃げ場は、旅が始まったあの場所――月のダンジョンの深淵だった。
僕は、ただの教師です
九十九 避役
ファンタジー
「教育的指導(物理)、始めます。」
かつて世界を救い、あまりの強さに歴史から存在を抹消された伝説の英雄――アリス・レイン。
彼が第二の人生に選んだのは、憧れの「学校の先生」だった。
配属先は、エリートたちに「ゴミ捨て場」と蔑まれる落ちこぼれのFクラス。
荒れる生徒、嫌味な同僚、そして忍び寄る魔王軍の残党……。
だが、平和を愛する新米教師は、今日も爽やかに、かつ圧倒的に「問題」を片付けていく。
「先生、今の魔法……大陸を半壊させませんでしたか?」
「いえ、ただのチョーク投げですよ。僕は、ただの教師ですから」
能ある鷹は爪を隠しきれない!? 無自覚最強教師による、勘違い&爽快無双ファンタジー、開幕!
最果ての村を現代知識で開拓します 〜死の間際に目覚めた前世の記憶と、森に眠る数千の知識〜
みきもと
ファンタジー
北の最果てにある、希望の見えない貧しい村。
10歳の少年アルトは、死に直面した極限状態で、ある「記憶」を呼び覚ます。
それは、この世界の常識を遥かに超越した、驚くべき現代知識の数々だった。
飢えに苦しむ家族、そして明日をも知れぬ村の仲間たち。
彼らを救うため、アルトは森に眠る資源を「解析魔法」で読み解き、前世の知恵を形にしていく。
「雑草」が「至高の甘み」へ
「古びた鉄」が「伝説の鋼」へ
復讐のためではなく、ただ愛する家族——12歳の兄・レイや、まだ幼い3歳の妹・コハナ——と笑って過ごせる「理想の場所」を作るために。
一人の少年の知恵が、絶望に沈んでいた村を、王国中の人々を魅了する奇跡の地へと変え始める。
小さな村から始まる、鮮やかな世界再構築の物語が、今幕を開ける。
「俺が勇者一行に?嫌です」
東稔 雨紗霧
ファンタジー
異世界に転生したけれども特にチートも無く前世の知識を生かせる訳でも無く凡庸な人間として過ごしていたある日、魔王が現れたらしい。
物見遊山がてら勇者のお披露目式に行ってみると勇者と目が合った。
は?無理
バーンズ伯爵家の内政改革 ~10歳で目覚めた長男、前世知識で領地を最適化します
namisan
ファンタジー
バーンズ伯爵家の長男マイルズは、完璧な容姿と神童と噂される知性を持っていた。だが彼には、誰にも言えない秘密があった。――前世が日本の「医師」だったという記憶だ。
マイルズが10歳となった「洗礼式」の日。
その儀式の最中、領地で謎の疫病が発生したとの凶報が届く。
「呪いだ」「悪霊の仕業だ」と混乱する大人たち。
しかしマイルズだけは、元医師の知識から即座に「病」の正体と、放置すれば領地を崩壊させる「災害」であることを看破していた。
「父上、お待ちください。それは呪いではありませぬ。……対処法がわかります」
公衆衛生の確立を皮切りに、マイルズは領地に潜む様々な「病巣」――非効率な農業、停滞する経済、旧態依然としたインフラ――に気づいていく。
前世の知識を総動員し、10歳の少年が領地を豊かに変えていく。
これは、一人の転生貴族が挑む、本格・異世界領地改革(内政)ファンタジー。
無能令嬢の婚約破棄から始まる悠々自適で爽快なざまぁライフ
タマ マコト
ファンタジー
王太子妃内定を発表するはずの舞踏会で、リリアナは無能の烙印を押され、婚約を一方的に破棄される。幼少期の事故で封じられていた強大な魔力と、その恐怖を抱えたまま、彼女は反論すらできず王都から追放される。だがその裏では、宰相派による政治的策略と、彼女の力を利用し隠してきた王家と貴族の思惑が渦巻いていた。すべてを失った夜、リリアナは初めて「役目ではなく自分の意思で生きる」選択を迫られ、死地と呼ばれる北辺境へと旅立つ。
田舎娘、追放後に開いた小さな薬草店が国家レベルで大騒ぎになるほど大繁盛
タマ マコト
ファンタジー
【大好評につき21〜40話執筆決定!!】
田舎娘ミントは、王都の名門ローズ家で地味な使用人薬師として働いていたが、令嬢ローズマリーの嫉妬により濡れ衣を着せられ、理不尽に追放されてしまう。雨の中ひとり王都を去ったミントは、亡き祖母が残した田舎の小屋に戻り、そこで薬草店を開くことを決意。森で倒れていた謎の青年サフランを救ったことで、彼女の薬の“異常な効き目”が静かに広まりはじめ、村の小さな店《グリーンノート》へ、変化の風が吹き込み始める――。
捨てられ貴族と山暮らしの少年
花鶏
ファンタジー
人違いで誘拐され、山にポイ捨てられた子爵家次男のカイル(21)。
瀕死の彼を拾ったのは、山にひとりで暮らす風変わりな少年ラタ(16〜17?)だった。
ふたりはちぐはぐながらも言葉を交わし、カイルは怪我が治るまで少年の山小屋で暮らすことに。
町と違い、身分も立場も通用しないカイルの、へっぽこ山暮らしが始まった。
※西洋風ファンタジー(魔法・チート要素なし)。泥臭め。ヒューマンドラマ/友情もの。
約8万字予定。
他サイトにも掲載しています。