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お土産は何にしようか

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「………」

 がんばったぞすごいだろう。と、ドヤ顔をするルーヴェリア様。
 いえね…グランシュネル公爵様のタウンハウスから戻ったら、一応処理済みの書類がありましたよ。ありましたけれど…この量でドヤ顔されましても。
 …まあ、多少は能力的にあがってはいますけれど。

「私の想定では、この二倍量はできていてもいいかなと思ったんですけれど」
「えぇ~二倍って無理だろ」
「文字を追う速度はありますのに、余計な所を読むから進まないのですよ」
「その判断が難しいんじゃないか。お前、よく一瞬で判断できるよな…」
「そんなもの、慣れです。いい機会ですから、慣れてしまいましょうね」
「え~もう疲れた」
「…仕方ありませんね。お茶にします」

 ため息をついて休憩を提案すれば、ソファにさっさと移動して、伸びてしまう。これもどうなんだとおもいますけれどね…

 さて。ネルア嬢に会える日を楽しみにしつつ、お土産になにを渡そうかなんて考える。菓子、は、妹分に渡すように言ってしまいましたし…別の店の物だとしても、同じ様に、菓子ではひねりがありませんね。アクセサリーでもいいんですが、ネルア嬢はそういう質ではなさそうですしね。カップも…喜んでくださったようではあるんですが…物欲は余りなさそうなんですよね。
 妹分から上がってくる報告には、その日に行ったことが細かく書かれている。修道院に持って行くぬいぐるみを縫ったり、服を縫ったりしているという。時折庭の花の世話も。これは、庭師が来た時に一緒にしているようで、以前聞いた通りですね。花を贈ってもいいんですが…流石に距離があるので、グランシュネル公爵領で用意するのがいいのでしょうが、それではお土産にはなりませんしね。
 後は、ドレスや服ですが…これは、まずパーティーのドレスを贈ってからにしたいんですよね。なので、今は贈れないので、却下ですし。

 どうにもならずに、妹分にネルア嬢が受け取って喜ぶような物に心当たりがないか指示を出せば、髪をまとめるリボンと、琥珀を使ったネックレスを用意して欲しいとも来ましたが…街娘が普通に持っているようなものがいい?

「…街に出る時に必要とありますが…お忍びで、といっても、流石に領民はネルア嬢の事を分かるでしょうし…まあ、一応言われたように作るのもいいですが」

 それで、ネルア嬢が喜ぶかというと…どうなんですかね。修道院に行って、世話をしたりしてますので、庶民的といえばそうなんでしょうが…身に付ける物まで庶民的にしなくてもいいでしょうに。
 それにしても…困りましたね、本当に。たかがプレゼント一つにこんなに悩んでしまうなんて。

「それでしたら、その街娘が付けるような物と、王都でも使えるような物をあつらえては。どうせ、今後必要になるでしょう?」
「それもそうですね…」
「それに…デートをするのであれば、値が張った物を身に着けていただいても問題ないのでは」
「なるほど」

 公爵領であれば、商人もよく利用する場所だ。稼ぎのいい商人の婦人や娘なんかもいるし、それくらいのアクセサリーをつけていてもおかしくない。それに…もし物取り等に目をつけられたとしても、防げますしね。もしそんな輩がいるのであれば…地獄をみてもらいますけれど。
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