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住処について要望を聞きます(ヒロイン74と連動)
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それらの話を終え、一度馬車を止めて、馬車内へと入る。いえ、まあ…止まっていなくても、馬車内には入れますが、街中という事もありますし、ネルア嬢が驚いてしまうでしょうからね。
「母が申し訳ございません」
「いえ、大丈夫ですよ。ただ…ネルア嬢が、魔力なしではとご自分を卑下なさるのは、あの方に言われるからですか?」
「ぁ…その、そう言う、訳では」
例えそうだとしても、言い難い事でしょうね。ですので、その話はさっさと切り上げてしまう。
「この話も大切な問題ではあるのですが…時間は有限ですからね。この後の事を相談、といいますか、お話させていただきます」
「は、はい」
「王都の住居に関してなんですが、ネルア嬢のご希望も聞いてからと思いまして。何かございますか?」
と、そんな事を言われてもと困っていると、レイが、
「キッチンを充実させていただければ後はよろしいのでは?」
「そうなのですか?けれど、壁の色や、建物の見た目など色々あると思うのですが」
そう聞くと、困ったように目が泳ぐ。
「ああ…後程、デザイン画や、色見本なども持ってこさせましょう。そこから選んでいただければいいですよ」
「あ、ありがとうございます。あの、ですが…貴方様の好みもございますわよね」
「それはもう伝えてありますので、ご心配いりませんよ。ネルア嬢のお好きなようにお選びください」
そう言って、にこりと笑えば、顔を真っ赤にして、はい。と小さな声で返事をする。ほんと、かわいい…
「筆頭。見とれてる場合ですか」
「ん…ネルア嬢、すみません。お部屋へご案内しますが、途中からはレイが案内いたします。部屋に付いたら、用意してあるお仕着せ…レイと同じやつですね。それを着て、出て来てくださいますか」
「は、はい…ですが、あの…お城へ、向かうのですか?」
「向かうというと語弊がありますが、そうですね。我が君と…出来れば王太子様にもご紹介します」
と、そう言うと、顔からさーっと血の気が引くのが見て取れて、慌てて隣へと座り、抱き寄せる。
「すみません、驚かせるつもりはなかったのですが、私の傍付はそういうものですので」
「ぁ、ですが、お、王族のかたに会うなんて」
「ルーヴェリア様のパーティーにはいらっしゃっていたでしょう?お話はされてないようでしたが」
「で、ですが」
「大丈夫ですよ。優しい方達ですから」
…王様も、お后様も、顔見たいとか言っていた事は、言わない方がいいでしょうねぇ…私、ある意味あの人たちに自分の子の様に思われている節があるんですよ…まあ、確かに曾爺様が姫をいただいているので血縁ではありますがねぇ。
「母が申し訳ございません」
「いえ、大丈夫ですよ。ただ…ネルア嬢が、魔力なしではとご自分を卑下なさるのは、あの方に言われるからですか?」
「ぁ…その、そう言う、訳では」
例えそうだとしても、言い難い事でしょうね。ですので、その話はさっさと切り上げてしまう。
「この話も大切な問題ではあるのですが…時間は有限ですからね。この後の事を相談、といいますか、お話させていただきます」
「は、はい」
「王都の住居に関してなんですが、ネルア嬢のご希望も聞いてからと思いまして。何かございますか?」
と、そんな事を言われてもと困っていると、レイが、
「キッチンを充実させていただければ後はよろしいのでは?」
「そうなのですか?けれど、壁の色や、建物の見た目など色々あると思うのですが」
そう聞くと、困ったように目が泳ぐ。
「ああ…後程、デザイン画や、色見本なども持ってこさせましょう。そこから選んでいただければいいですよ」
「あ、ありがとうございます。あの、ですが…貴方様の好みもございますわよね」
「それはもう伝えてありますので、ご心配いりませんよ。ネルア嬢のお好きなようにお選びください」
そう言って、にこりと笑えば、顔を真っ赤にして、はい。と小さな声で返事をする。ほんと、かわいい…
「筆頭。見とれてる場合ですか」
「ん…ネルア嬢、すみません。お部屋へご案内しますが、途中からはレイが案内いたします。部屋に付いたら、用意してあるお仕着せ…レイと同じやつですね。それを着て、出て来てくださいますか」
「は、はい…ですが、あの…お城へ、向かうのですか?」
「向かうというと語弊がありますが、そうですね。我が君と…出来れば王太子様にもご紹介します」
と、そう言うと、顔からさーっと血の気が引くのが見て取れて、慌てて隣へと座り、抱き寄せる。
「すみません、驚かせるつもりはなかったのですが、私の傍付はそういうものですので」
「ぁ、ですが、お、王族のかたに会うなんて」
「ルーヴェリア様のパーティーにはいらっしゃっていたでしょう?お話はされてないようでしたが」
「で、ですが」
「大丈夫ですよ。優しい方達ですから」
…王様も、お后様も、顔見たいとか言っていた事は、言わない方がいいでしょうねぇ…私、ある意味あの人たちに自分の子の様に思われている節があるんですよ…まあ、確かに曾爺様が姫をいただいているので血縁ではありますがねぇ。
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