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先ほどまで不安そうな表情を見せていた柏木だが、ゲームセンターの中に入った瞬間にすぐに目を輝かせていた。
「三島くん、見てください。あっちに可愛いぬいぐるみがいますよ。こっちにも……」
俺の手を引っ張ってくる柏木の姿を見て苦笑を浮かべる。
「そ、そうだな……。まぁ取れるかどうかわからないけどな」
柏木がクレーンゲームをのぞき込む。
「三島くんはあまりしたことがないの?」
「あぁ、俺がするのはアーケードゲームばっかりだったな」
「そうなんですね……。あっ、向こうにはなんだか大きな箱がたくさん置いてありますよ」
ここまではしゃぐ柏木は初めて見たかもしれない。
「えっと、それはプリント機だな。小さな写真がいくつか出てくるんだ。……せっかくだからしていくか?」
「いいの?」
「まぁ写真なら記念になるからな」
「それなら一緒に撮ってみよう」
嬉しそうに柏木がプリント機の方へと走っていく。
そして、俺に向かって手を振ってくる。
その仕草はまるで子どもみたいだな……と苦笑いを浮かべる。
「三島くん、早くー!」
「あぁ、行くよ」
◇
プリント機に二人で入ると早速写真がとられる。
ただ、ガチガチに緊張していた柏木は少し距離が離れていて、恋人同士の写真とはとても思えなかった。
それが何回か撮られた後に柏木が聞いてくる。
「えっと、この後はどうするの?」
「確か、画面に映されていろんな文字とかが書けたはずだ……」
柏木に説明したとおり、画面にはさっき撮った写真が写されていていた。
「なんだかあまり良い映り方してないね……」
残念そうな顔をする柏木。
確かに彼女の言うとおり、恋人同士の写真……というよりは学園行事でむりやり撮らされた二人……みたいにすら見える。
「少なくとも恋人同士には見えないな」
「……も、もう一回撮って良いかな?」
「あぁ、良いけどとりあえずこれも記念に残しておくか」
とりあえず出てきた写真を鞄にしまっておくと再び柏木とプリント機の中へ入っていった。
◇
それから何回か写真を撮ってようやく満足のいく仕上がりになったようで柏木ははにかんでいた。
「えへへっ……、これは宝物として取っておくね」
「まぁ、なくなったらまた撮りに来れば良いだけだけどな」
「それはそれだよ。これはこれで三島くんと初めてきたゲームセンターの記念としてとっておくんだよ」
「それなら初めてとったやつも渡しておこうか?」
柏木が持っているやつは数回撮って慣れた後のやつなので、二人とも笑顔で映っている。
それに比べるとどうしても最初のやつは苦笑しか浮かばない出来だった。
「えっと、そうだね。そっちも大切にとっておくね」
柏木は他の写真も受け取る。
そして、すこし考えているようだった。
「これ、同じやつが二つあるね。三島くんにも後から渡すね」
「そうだな」
俺が持っていてもあまり使い道がなさそうなんだけどな……。
そんなことを思いながらも柏木に対して頷いていた。
◇
「そろそろ戻るか?」
しばらくゲームセンターで遊んだ後、夕方になったので柏木に言ってみる。
「そうだね。そろそろ帰らないとダメな時間だね……」
そう言う柏木はどこか寂しそうだった。
「えっと、その……」
何か言いにくそうにする柏木。
「どうかしたのか?」
「うん、その……あの……」
「……?」
なかなか言い出せなさそうだ。
俺が首を傾げると柏木は大きく息を吸って覚悟を決める。
「あの、三島くん、明日も暇あるかな?」
「あぁ、俺は大丈夫だが?」
「その……、よかったら明日、うちに来ない? ちょうど誰もいなくて……。そ、その……」
「えっ!?」
これは柏木から誘われている?
って柏木が相手なんだからそんなことないよな。
「何かあるのか?」
「うん、今日の晩にお母さんと一緒にケーキを作るんだよ。だから良かったら食べに来てくれないかなって……。あっ、む、無理には言わないからね」
柏木が顔を赤くしながら言ってくる。
それを聞いて俺はどこか安心していた。
いつもの柏木だと――。
だから俺は一度頷く。
「あぁ、楽しみにさせて貰うな」
「三島くん、見てください。あっちに可愛いぬいぐるみがいますよ。こっちにも……」
俺の手を引っ張ってくる柏木の姿を見て苦笑を浮かべる。
「そ、そうだな……。まぁ取れるかどうかわからないけどな」
柏木がクレーンゲームをのぞき込む。
「三島くんはあまりしたことがないの?」
「あぁ、俺がするのはアーケードゲームばっかりだったな」
「そうなんですね……。あっ、向こうにはなんだか大きな箱がたくさん置いてありますよ」
ここまではしゃぐ柏木は初めて見たかもしれない。
「えっと、それはプリント機だな。小さな写真がいくつか出てくるんだ。……せっかくだからしていくか?」
「いいの?」
「まぁ写真なら記念になるからな」
「それなら一緒に撮ってみよう」
嬉しそうに柏木がプリント機の方へと走っていく。
そして、俺に向かって手を振ってくる。
その仕草はまるで子どもみたいだな……と苦笑いを浮かべる。
「三島くん、早くー!」
「あぁ、行くよ」
◇
プリント機に二人で入ると早速写真がとられる。
ただ、ガチガチに緊張していた柏木は少し距離が離れていて、恋人同士の写真とはとても思えなかった。
それが何回か撮られた後に柏木が聞いてくる。
「えっと、この後はどうするの?」
「確か、画面に映されていろんな文字とかが書けたはずだ……」
柏木に説明したとおり、画面にはさっき撮った写真が写されていていた。
「なんだかあまり良い映り方してないね……」
残念そうな顔をする柏木。
確かに彼女の言うとおり、恋人同士の写真……というよりは学園行事でむりやり撮らされた二人……みたいにすら見える。
「少なくとも恋人同士には見えないな」
「……も、もう一回撮って良いかな?」
「あぁ、良いけどとりあえずこれも記念に残しておくか」
とりあえず出てきた写真を鞄にしまっておくと再び柏木とプリント機の中へ入っていった。
◇
それから何回か写真を撮ってようやく満足のいく仕上がりになったようで柏木ははにかんでいた。
「えへへっ……、これは宝物として取っておくね」
「まぁ、なくなったらまた撮りに来れば良いだけだけどな」
「それはそれだよ。これはこれで三島くんと初めてきたゲームセンターの記念としてとっておくんだよ」
「それなら初めてとったやつも渡しておこうか?」
柏木が持っているやつは数回撮って慣れた後のやつなので、二人とも笑顔で映っている。
それに比べるとどうしても最初のやつは苦笑しか浮かばない出来だった。
「えっと、そうだね。そっちも大切にとっておくね」
柏木は他の写真も受け取る。
そして、すこし考えているようだった。
「これ、同じやつが二つあるね。三島くんにも後から渡すね」
「そうだな」
俺が持っていてもあまり使い道がなさそうなんだけどな……。
そんなことを思いながらも柏木に対して頷いていた。
◇
「そろそろ戻るか?」
しばらくゲームセンターで遊んだ後、夕方になったので柏木に言ってみる。
「そうだね。そろそろ帰らないとダメな時間だね……」
そう言う柏木はどこか寂しそうだった。
「えっと、その……」
何か言いにくそうにする柏木。
「どうかしたのか?」
「うん、その……あの……」
「……?」
なかなか言い出せなさそうだ。
俺が首を傾げると柏木は大きく息を吸って覚悟を決める。
「あの、三島くん、明日も暇あるかな?」
「あぁ、俺は大丈夫だが?」
「その……、よかったら明日、うちに来ない? ちょうど誰もいなくて……。そ、その……」
「えっ!?」
これは柏木から誘われている?
って柏木が相手なんだからそんなことないよな。
「何かあるのか?」
「うん、今日の晩にお母さんと一緒にケーキを作るんだよ。だから良かったら食べに来てくれないかなって……。あっ、む、無理には言わないからね」
柏木が顔を赤くしながら言ってくる。
それを聞いて俺はどこか安心していた。
いつもの柏木だと――。
だから俺は一度頷く。
「あぁ、楽しみにさせて貰うな」
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