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真奈が出て行ったあと、なんとも言えないむず痒い気持ちに襲われて、俺たちは何も話すことができずに沈黙が続く。
その沈黙を破ったのは結衣だった。
「ご、ごめんね。卓人くん……。真奈がまた変なこと言って……」
「いや、大丈夫だよ。それよりもケーキありがとう。とっても美味しかったよ」
空になった皿を結衣に渡す。
それをみて結衣も嬉しそうな顔を見せる。
「それなら良かったよ。またうまく作れたら卓人くんにもあげるね。……ふわぁ」
結衣が小さくあくびをする。
「大丈夫か?ちゃんの寝られなかったのか?」
「ううん、ちょっと部屋の片付け……、ううん、ちょっと寝られなかっただけなの」
なるほどな。そんなに気にしなくても良かったのに結衣の中だとどうしても気になったのだろう。
部屋には埃一つ落ちてないし、散らかされたものも一つもない。
これも結衣が頑張ってくれたからなんだろう。
だからこそ俺は素直にお礼を言う。
「ありがとうな、結衣。でも、もう眠いのなら俺は帰ろうか?」
「ちょ、ちょっと待ってください。そ、その……、お、お願いしたいことが――」
結衣が恥ずかしそうに尋ねてくる。
結衣からお願いって珍しいな……。
「俺でできることならいいぞ」
「それなら……」
◇
俺の膝に頭を乗せて横になる結衣。
普通逆じゃないのか?
という疑問は浮かぶものの結衣が満足そうにしているので、これはこれでいいかと思う。
膝には結衣の体重が少しかかる。
すぐそばに結衣がいると思うとちょっと緊張をしてしまう。
慣れようとしているけど、やはりあまり経験がないせいだろう。
頬を赤くしながらもゆっくり目を閉じる結衣。
そんな結衣をみていると自然と彼女の頭に手が伸びる。
そして、気がつくと結衣の頭を撫でていた。
「ふぇ?」
「いや、すまん。つい……」
驚きの声を上げてくる結衣。
それを聞いて俺はサッと手を離す。
すると結衣は残念そうに声を上げる。
「そ、その……、出来たらもうちょっと……。しばらくそのままでお願いできませんか?」
照れながらお願いしてくる結衣の言葉を聞いて、俺は再び彼女の頭を撫で初めていた。
◇
しばらくすると結衣はすやすやと寝息を立てていた。
そんな結衣を眺めていると再び真奈が扉をあけてこっそり俺たちの様子を確認しにきていた。
「どうかしたのか?」
「あっ、お姉ちゃん、寝ちゃったの?」
「そうだな」
「お兄ちゃん、役得だね……」
真奈が微笑みながら俺の隣に座る。
「いや、普通は逆だと思うんだけどな……」
「あははっ……、それもそうだね。そういえばお兄ちゃんはどうしてお姉ちゃんと付き合うことになったの? お姉ちゃん、あんまり目立つ方じゃないよね? 恥ずかしがりだしあまりぐいぐい行くタイプじゃないもんね」
「そうだな。ただ、傍目から見ていたら可愛らしいだろう?」
「うん、そうだよね」
眠りにつく結衣を見ながら真奈は微笑む。
これじゃあどっちが姉かわからない。
その様子を見ながら相変わらず俺は結衣の頭をなで続けた。
◇
夕方頃になると結衣が目を覚ます。
瞼を擦りながら俺と視線が合う。
するとその顔が一瞬で赤色に染まる。
「わ、私、ずっと卓人くんの膝で!? ご、ごめんなさい……。重かったですよね?」
「いや、むしろ軽すぎるくらいだ。もっと食べた方が良くないか?」
「そ、その、太ってしまうのはちょっと……」
結衣がすこし困った表情を見せる。
全然細いと思うけどな……。
「あっ、もうこんな時間ですね」
「そ、そうだな……。それじゃあ俺はそろそろ――」
「うん、また明日ね」
結衣が小さく手を振って見送ってくれる。
そして、俺は家へと帰っていった。
その沈黙を破ったのは結衣だった。
「ご、ごめんね。卓人くん……。真奈がまた変なこと言って……」
「いや、大丈夫だよ。それよりもケーキありがとう。とっても美味しかったよ」
空になった皿を結衣に渡す。
それをみて結衣も嬉しそうな顔を見せる。
「それなら良かったよ。またうまく作れたら卓人くんにもあげるね。……ふわぁ」
結衣が小さくあくびをする。
「大丈夫か?ちゃんの寝られなかったのか?」
「ううん、ちょっと部屋の片付け……、ううん、ちょっと寝られなかっただけなの」
なるほどな。そんなに気にしなくても良かったのに結衣の中だとどうしても気になったのだろう。
部屋には埃一つ落ちてないし、散らかされたものも一つもない。
これも結衣が頑張ってくれたからなんだろう。
だからこそ俺は素直にお礼を言う。
「ありがとうな、結衣。でも、もう眠いのなら俺は帰ろうか?」
「ちょ、ちょっと待ってください。そ、その……、お、お願いしたいことが――」
結衣が恥ずかしそうに尋ねてくる。
結衣からお願いって珍しいな……。
「俺でできることならいいぞ」
「それなら……」
◇
俺の膝に頭を乗せて横になる結衣。
普通逆じゃないのか?
という疑問は浮かぶものの結衣が満足そうにしているので、これはこれでいいかと思う。
膝には結衣の体重が少しかかる。
すぐそばに結衣がいると思うとちょっと緊張をしてしまう。
慣れようとしているけど、やはりあまり経験がないせいだろう。
頬を赤くしながらもゆっくり目を閉じる結衣。
そんな結衣をみていると自然と彼女の頭に手が伸びる。
そして、気がつくと結衣の頭を撫でていた。
「ふぇ?」
「いや、すまん。つい……」
驚きの声を上げてくる結衣。
それを聞いて俺はサッと手を離す。
すると結衣は残念そうに声を上げる。
「そ、その……、出来たらもうちょっと……。しばらくそのままでお願いできませんか?」
照れながらお願いしてくる結衣の言葉を聞いて、俺は再び彼女の頭を撫で初めていた。
◇
しばらくすると結衣はすやすやと寝息を立てていた。
そんな結衣を眺めていると再び真奈が扉をあけてこっそり俺たちの様子を確認しにきていた。
「どうかしたのか?」
「あっ、お姉ちゃん、寝ちゃったの?」
「そうだな」
「お兄ちゃん、役得だね……」
真奈が微笑みながら俺の隣に座る。
「いや、普通は逆だと思うんだけどな……」
「あははっ……、それもそうだね。そういえばお兄ちゃんはどうしてお姉ちゃんと付き合うことになったの? お姉ちゃん、あんまり目立つ方じゃないよね? 恥ずかしがりだしあまりぐいぐい行くタイプじゃないもんね」
「そうだな。ただ、傍目から見ていたら可愛らしいだろう?」
「うん、そうだよね」
眠りにつく結衣を見ながら真奈は微笑む。
これじゃあどっちが姉かわからない。
その様子を見ながら相変わらず俺は結衣の頭をなで続けた。
◇
夕方頃になると結衣が目を覚ます。
瞼を擦りながら俺と視線が合う。
するとその顔が一瞬で赤色に染まる。
「わ、私、ずっと卓人くんの膝で!? ご、ごめんなさい……。重かったですよね?」
「いや、むしろ軽すぎるくらいだ。もっと食べた方が良くないか?」
「そ、その、太ってしまうのはちょっと……」
結衣がすこし困った表情を見せる。
全然細いと思うけどな……。
「あっ、もうこんな時間ですね」
「そ、そうだな……。それじゃあ俺はそろそろ――」
「うん、また明日ね」
結衣が小さく手を振って見送ってくれる。
そして、俺は家へと帰っていった。
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