20 / 21
第20話:ランクアップ試験
しおりを挟む
全然気がついていなかったけど、僕たち自身のレベルを上げているうちに、気がついたら魔物の召喚数が百を超え、昇格試験を受ける基準に達していた。
この間、配信を開始してからものの一ヶ月だった。
いや、もっと早く基準は達成していたけど、最近は自分のステータスばかりみていて全然気がついていなかった。
「ランク……上げた方が良いよね?」
「そうですね。さすがにこのダンジョンに来る人たちを見ていると、早くランクは上げた方が良いですね」
主にレベルの上げたい冒険者が来るので、E~Cランク冒険者が多数来ている。
そのおかげもあり、宿も大盛況している。
その分、DPも自動的に増えているので、スラ妖精復活費用になり助かっているけど……。
「でも、スラ妖精だけだと、僕たちのレベル上げはそろそろ限界かな?」
僕のレベルは一月掛けてようやく30になっていた。
エリシャも同様である。
そこを境に急にレベルが上がりにくくなっていた。
「元々スラ妖精は30前後まで上げるのに向いている魔物ですから。次のメタルスラ妖精を召喚しても良いかもしれないですね」
―――――――――――――――――――――
レベル:30 種族:メタルスラ妖精(ランク:C)
HP:7/7 MP:2000/2000
筋力:10 耐久:5110 魔力:150 精神:150 速度:5110
スキル:【逃げ足(LV:10)】【経験値増(LV:3)】【中級魔法(LV:5)】【魔法耐性(LV:10)】
経験値:20000 お金:50円
召喚DP:1000~
―――――――――――――――――――――
一気に4倍の経験値が貰える。
しかし、DPも一気に10倍に増えてしまう。
安定収入ができてきたとはいえ、まだこのメタルスラ妖精をメインとするには厳しい。
「とりあえず三階層を作って、そっちはメタルスラ妖精専用階層にしておこうかな」
「それがいいですね。まだ二階層を超える冒険者はいませんからね」
「確かにFランクダンジョンにSランクの魔物はやり過ぎだもんね……」
一応ダイヤスラ妖精は二階層のボス部屋へと移動させている。
その甲斐もあって、安心してスラ妖精狩りに励めるようだ。
今日もたくさんの冒険者が我先にと、決めてるスラ妖精の数を取り争っている。
「それじゃあ、ランクアップするために冒険者組合へ行ってこようかな?」
「私も付き合いますよ。何度も行ってますから案内できますよ」
「冒険者だもんね。うん、それじゃあお願いできるかな?」
「はい、任せてください!」
◇◇◇
遥と二人、僕は冒険者組合へとやってきた。
ただ、町の方まで出てきたので、徒歩2時間ほどかかり、既にかなりの疲労が溜まっていた。
「えっと、冒険者組合は……」
「こっちですね。役所の隣に建ってますよ」
遥が案内してくれたのは、無骨なコンクリートの建物だった。
特に何かがあるわけでもなく、ただ『冒険者組合』と書かれた看板が貼られているだけのいかにも役所らしい雰囲気だった。
「なんだか入るのに緊張するね」
「――そうですか? 別にいきなり怒鳴られるわけでもないですし、安心してください」
「ま、まぁ、いきなり怒鳴られたりするわけでもないもんね。今は誰でも冒険者になれるわけだし……」
その昔は力を持っていない冒険者を拒むために、わざと高ランク冒険者が勝負を仕掛けてきたりとか、そういった事も行われていたらしい。
しかし、今ではトラブルを起こすと冒険者の資格を剥奪されるので、そういった人物もめっぽう減っていった。
でも、役所という場所へ入るのはどうしても緊張してしまう。
悪いことをしているわけでもないのに……。
「ようこそ、冒険者組合へ!! あっ、遥さんと、そちらは……ダンジョンマスターの奏さんですね」
「ふぇっ!?」
建物の中は病院の待合室のようなところだった。
そこの受付へと向かうと突然僕の名前を言われてしまう。
そこまで有名人だっただろうか?
「ど、どうして僕のことを?」
「むしろこの冒険者組合に来る人で奏さんのことを知らない人はいませんよ。あれだけ大々的に配信をしているダンジョンマスターと言えば奏さんくらいしかいませんから……」
「あ、あははっ……、そ、そういうことですね……」
僕は乾いた笑みを浮かべてしまう。
どうやら、ここで知られている理由も配信絡みのようだった。
「ところで今日はどうされたのですか? ダンジョンマスターのあなたが冒険者組合まで来られた……ということは。も、もしかして、ついにランクアップ試験を受けてくれるのですか!?」
受付の女性が目を輝かせて僕を見てくる。
「そ、そうですけど、なんでそんなにうれしそうなんですか?」
「奏さんのダンジョンは既にCランク……、いえ、Bランクでもおかしくないほどの魔物が徘徊してますからね。そろそろ、こちらからランクアップの話をしに行こうかと思っていたほどですよ。(私たちもレベルを上げたいですし……)」
小声で女性は呟いていた。
「えっと、それで試験を受けるのにいるものってあるのですか?」
「いえ、すでにカナタダンジョンについては情報を仕入れておりますので、あとは職員がランクアップに等しいダンジョンか、実際に挑ませていただきます。日にちはまた追って報告させていただきますので、よろしくお願いしますね」
ランクアップの申請は案外簡単に終わってしまった。
本当にこれで良かったのだろうか?
そう思いながら、僕たちはダンジョンへと戻っていく。
この間、配信を開始してからものの一ヶ月だった。
いや、もっと早く基準は達成していたけど、最近は自分のステータスばかりみていて全然気がついていなかった。
「ランク……上げた方が良いよね?」
「そうですね。さすがにこのダンジョンに来る人たちを見ていると、早くランクは上げた方が良いですね」
主にレベルの上げたい冒険者が来るので、E~Cランク冒険者が多数来ている。
そのおかげもあり、宿も大盛況している。
その分、DPも自動的に増えているので、スラ妖精復活費用になり助かっているけど……。
「でも、スラ妖精だけだと、僕たちのレベル上げはそろそろ限界かな?」
僕のレベルは一月掛けてようやく30になっていた。
エリシャも同様である。
そこを境に急にレベルが上がりにくくなっていた。
「元々スラ妖精は30前後まで上げるのに向いている魔物ですから。次のメタルスラ妖精を召喚しても良いかもしれないですね」
―――――――――――――――――――――
レベル:30 種族:メタルスラ妖精(ランク:C)
HP:7/7 MP:2000/2000
筋力:10 耐久:5110 魔力:150 精神:150 速度:5110
スキル:【逃げ足(LV:10)】【経験値増(LV:3)】【中級魔法(LV:5)】【魔法耐性(LV:10)】
経験値:20000 お金:50円
召喚DP:1000~
―――――――――――――――――――――
一気に4倍の経験値が貰える。
しかし、DPも一気に10倍に増えてしまう。
安定収入ができてきたとはいえ、まだこのメタルスラ妖精をメインとするには厳しい。
「とりあえず三階層を作って、そっちはメタルスラ妖精専用階層にしておこうかな」
「それがいいですね。まだ二階層を超える冒険者はいませんからね」
「確かにFランクダンジョンにSランクの魔物はやり過ぎだもんね……」
一応ダイヤスラ妖精は二階層のボス部屋へと移動させている。
その甲斐もあって、安心してスラ妖精狩りに励めるようだ。
今日もたくさんの冒険者が我先にと、決めてるスラ妖精の数を取り争っている。
「それじゃあ、ランクアップするために冒険者組合へ行ってこようかな?」
「私も付き合いますよ。何度も行ってますから案内できますよ」
「冒険者だもんね。うん、それじゃあお願いできるかな?」
「はい、任せてください!」
◇◇◇
遥と二人、僕は冒険者組合へとやってきた。
ただ、町の方まで出てきたので、徒歩2時間ほどかかり、既にかなりの疲労が溜まっていた。
「えっと、冒険者組合は……」
「こっちですね。役所の隣に建ってますよ」
遥が案内してくれたのは、無骨なコンクリートの建物だった。
特に何かがあるわけでもなく、ただ『冒険者組合』と書かれた看板が貼られているだけのいかにも役所らしい雰囲気だった。
「なんだか入るのに緊張するね」
「――そうですか? 別にいきなり怒鳴られるわけでもないですし、安心してください」
「ま、まぁ、いきなり怒鳴られたりするわけでもないもんね。今は誰でも冒険者になれるわけだし……」
その昔は力を持っていない冒険者を拒むために、わざと高ランク冒険者が勝負を仕掛けてきたりとか、そういった事も行われていたらしい。
しかし、今ではトラブルを起こすと冒険者の資格を剥奪されるので、そういった人物もめっぽう減っていった。
でも、役所という場所へ入るのはどうしても緊張してしまう。
悪いことをしているわけでもないのに……。
「ようこそ、冒険者組合へ!! あっ、遥さんと、そちらは……ダンジョンマスターの奏さんですね」
「ふぇっ!?」
建物の中は病院の待合室のようなところだった。
そこの受付へと向かうと突然僕の名前を言われてしまう。
そこまで有名人だっただろうか?
「ど、どうして僕のことを?」
「むしろこの冒険者組合に来る人で奏さんのことを知らない人はいませんよ。あれだけ大々的に配信をしているダンジョンマスターと言えば奏さんくらいしかいませんから……」
「あ、あははっ……、そ、そういうことですね……」
僕は乾いた笑みを浮かべてしまう。
どうやら、ここで知られている理由も配信絡みのようだった。
「ところで今日はどうされたのですか? ダンジョンマスターのあなたが冒険者組合まで来られた……ということは。も、もしかして、ついにランクアップ試験を受けてくれるのですか!?」
受付の女性が目を輝かせて僕を見てくる。
「そ、そうですけど、なんでそんなにうれしそうなんですか?」
「奏さんのダンジョンは既にCランク……、いえ、Bランクでもおかしくないほどの魔物が徘徊してますからね。そろそろ、こちらからランクアップの話をしに行こうかと思っていたほどですよ。(私たちもレベルを上げたいですし……)」
小声で女性は呟いていた。
「えっと、それで試験を受けるのにいるものってあるのですか?」
「いえ、すでにカナタダンジョンについては情報を仕入れておりますので、あとは職員がランクアップに等しいダンジョンか、実際に挑ませていただきます。日にちはまた追って報告させていただきますので、よろしくお願いしますね」
ランクアップの申請は案外簡単に終わってしまった。
本当にこれで良かったのだろうか?
そう思いながら、僕たちはダンジョンへと戻っていく。
1
あなたにおすすめの小説
敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています
藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。
結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。
聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。
侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。
※全11話 2万字程度の話です。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
SSSレア・スライムに転生した魚屋さん ~戦うつもりはないけど、どんどん強くなる~
草笛あたる(乱暴)
ファンタジー
転生したらスライムの突然変異だった。
レアらしくて、成長が異常に早いよ。
せっかくだから、自分の特技を活かして、日本の魚屋技術を異世界に広めたいな。
出刃包丁がない世界だったので、スライムの体内で作ったら、名刀に仕上がっちゃった。
人狼な幼妻は夫が変態で困り果てている
井中かわず
恋愛
古い魔法契約によって強制的に結ばれたマリアとシュヤンの14歳年の離れた夫婦。それでも、シュヤンはマリアを愛していた。
それはもう深く愛していた。
変質的、偏執的、なんとも形容しがたいほどの狂気の愛情を注ぐシュヤン。異常さを感じながらも、なんだかんだでシュヤンが好きなマリア。
これもひとつの夫婦愛の形…なのかもしれない。
全3章、1日1章更新、完結済
※特に物語と言う物語はありません
※オチもありません
※ただひたすら時系列に沿って変態したりイチャイチャしたりする話が続きます。
※主人公の1人(夫)が気持ち悪いです。
クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?
青いウーパーと山椒魚
ファンタジー
加藤あいは高校2年生。
最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。
普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた?
しかも弱いからと森に捨てられた。
いやちょっとまてよ?
皆さん勘違いしてません?
これはあいの不思議な日常を書いた物語である。
本編完結しました!
相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです!
1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…
大和型戦艦、異世界に転移する。
焼飯学生
ファンタジー
第二次世界大戦が起きなかった世界。大日本帝国は仮想敵国を定め、軍事力を中心に強化を行っていた。ある日、大日本帝国海軍は、大和型戦艦四隻による大規模な演習と言う名目で、太平洋沖合にて、演習を行うことに決定。大和、武蔵、信濃、紀伊の四隻は、横須賀海軍基地で補給したのち出港。しかし、移動の途中で濃霧が発生し、レーダーやソナーが使えなくなり、更に信濃と紀伊とは通信が途絶してしまう。孤立した大和と武蔵は濃霧を突き進み、太平洋にはないはずの、未知の島に辿り着いた。
※ この作品は私が書きたいと思い、書き進めている作品です。文章がおかしかったり、不明瞭な点、あるいは不快な思いをさせてしまう可能性がございます。できる限りそのような事態が起こらないよう気をつけていますが、何卒ご了承賜りますよう、お願い申し上げます。
貧弱の英雄
カタナヅキ
ファンタジー
この世界では誰もが生まれた時から「異能」と「レベル」呼ばれる能力を身に付けており、人々はレベルを上げて自分の能力を磨き、それに適した職業に就くのが当たり前だった。しかし、山奥で捨てられていたところを狩人に拾われ、後に「ナイ」と名付けられた少年は「貧弱」という異能の中でも異質な能力を身に付けていた。
貧弱の能力の効果は日付が変更される度に強制的にレベルがリセットされてしまい、生まれた時からナイは「レベル1」だった。どれだけ努力してレベルを上げようと日付変わる度にレベル1に戻ってしまい、レベルで上がった分の能力が低下してしまう。
自分の貧弱の技能に悲観する彼だったが、ある時にレベルを上昇させるときに身に付ける「SP」の存在を知る。これを使用すれば「技能」と呼ばれる様々な技術を身に付ける事を知り、レベルが毎日のようにリセットされる事を逆に利用して彼はSPを溜めて数々の技能を身に付け、落ちこぼれと呼んだ者達を見返すため、底辺から成り上がる――
※修正要請のコメントは対処後に削除します。
異世界へ行って帰って来た
バルサック
ファンタジー
ダンジョンの出現した日本で、じいさんの形見となった指輪で異世界へ行ってしまった。
そして帰って来た。2つの世界を往来できる力で様々な体験をする神須勇だった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる