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騎士団編
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【フレイア】
少し薄暗かったので、フレイアを手のひらに浮かばせながらなるべく足音を消してながら歩く。
先頭はカエサル様だ。その後ろに私とジュリ。横幅も天井もとても私を抱えて歩けるような広さじゃないのでのろのろペースだ。
遅くてスミマセン。
「アメリア、本当に大丈夫?」
だ、大丈夫。
と、心の中で答えて前に進むことだけを考えた。
***
そんな亀の歩みも終わりを向かえた。
思ったより長~い階段を降りた末、見つけたのは青白い顔をした皆だった。床に転がっている人や壁に寄りかかっている人、皆苦しそうだ。血の匂いはしないけど、空気が淀んでいる。
呼吸が弱く服もボロボロだ。時おり、ひゅうひゅうと喘息の時のように苦しそうな音が聞こえる。
「毒‥‥‥」
「騎士、様‥‥‥?ひゅ‥‥‥ごほごほっ」
「無理に喋ろうとするな!俺の質問に答えられる範囲で答えろ。まず‥‥‥お前、なんの毒だか分かるか?」
「毒?‥‥‥魔、法で‥‥。」
「魔法?」
『カエサル様、聖水を!』
「あぁ、分かった。」
服の内ポケットから取り出した小瓶を魔法で出した水で薄めて飲ませていく。本当は浸かった方がいいようだけどそんな量はない。
一口飲ませると顔色は戻らないにしろ、苦し気な呼吸はしなくなった。
部屋の奥へと一人ずつ飲ませていく。聖水の残りも後ほんの少しとなったとき、
「‥‥‥おい、アメリアあそこに倒れてるのがお前の親父じゃねぇのか?」
カエサル様が指差した方には確かにお父様がいた。はっと行きを飲んでよろよろと近づく。目の前にいるのは確かにお父様なはずだ。この屋敷で濃い緑の上着を着ていたのを見たことがあるのはお父様だけ。
なのに、目の前にいることを認めたくなかった。まるで血が通っているようには見えない土色の肌、痩せた体ほとんどの聞こえない息。そこにいるのか。
「アメリア、アメリア!まだ生きている!衰弱が酷い。それにほとんど物を食べないまま過ごしていたんだろ。だが、まだ生きてる!」
『カエサル、様‥‥‥』
「大丈夫だ。」
カエサル様が残りの聖水を全てお父様の口に入れた。
「‥‥‥ぁ、めりあ?」
『お父様!』
「‥‥‥がっげほ、うぁ」
「アメリア、こいつはやべぇ。今ある聖水だけじゃ足りねぇ。」
意識が戻りかけているお父様は聖水を飲ませたのにも関わらず苦しそうだ。
『どうしてですか!?』
「ここは最悪だ。たぶん、空気が毒に犯されてやがる。他のやつも見てみろ。悪いやつほど治るどころか聖水の効果が薄まってる。」
『じゃあ、ここから出れば!』
「聖水は使い切った!出たとしても手段はねぇよ。症状の軽いやつを出せば助かるがここの階段の狭さだと助かるのは5、6人だ。」
『そんな‥‥‥』
「特にお前の親父は‥‥‥」
言葉を濁したカエサル様に可能性の低さを理解してしまった。
ジュリも俯いて私から目をそらした。
‥‥‥使ってよ
‥‥‥私があげたでしょ?
何を?
「貴女が持つはずがなかった助けるための力を。」
「何言って‥‥‥」
「助かるかもしれない。」
「お前声が‥‥‥」
カエサル様の言葉はもう耳に届かなかった。使い方は分かるようで私は力にすがりたくなった。
助かる可能性が1パーセントでもあるのなら賭けてもいいと、そう思った。
「カエサル様、皆、下がっていてください。」
「わかった。」
お父様の前に膝つく。そして、治す。
スキルによる#癒し ヒーラー #、そうもらったのはスキルだった。
スキル、ゲームの中にもあるような固定された能力。
弱っている全身に届くよう、心臓の位置に手をかざして私の魔力を血液と共に薄く流す。今は大丈夫だと思うけれど魔力の逆流となる場合もある。
その状態でスキル癒しを使うと私の魔力が血となり肉となりまた生命力、足りない栄養となり身体を万全な状態にする。
どうか、治りますように‥‥‥
少し薄暗かったので、フレイアを手のひらに浮かばせながらなるべく足音を消してながら歩く。
先頭はカエサル様だ。その後ろに私とジュリ。横幅も天井もとても私を抱えて歩けるような広さじゃないのでのろのろペースだ。
遅くてスミマセン。
「アメリア、本当に大丈夫?」
だ、大丈夫。
と、心の中で答えて前に進むことだけを考えた。
***
そんな亀の歩みも終わりを向かえた。
思ったより長~い階段を降りた末、見つけたのは青白い顔をした皆だった。床に転がっている人や壁に寄りかかっている人、皆苦しそうだ。血の匂いはしないけど、空気が淀んでいる。
呼吸が弱く服もボロボロだ。時おり、ひゅうひゅうと喘息の時のように苦しそうな音が聞こえる。
「毒‥‥‥」
「騎士、様‥‥‥?ひゅ‥‥‥ごほごほっ」
「無理に喋ろうとするな!俺の質問に答えられる範囲で答えろ。まず‥‥‥お前、なんの毒だか分かるか?」
「毒?‥‥‥魔、法で‥‥。」
「魔法?」
『カエサル様、聖水を!』
「あぁ、分かった。」
服の内ポケットから取り出した小瓶を魔法で出した水で薄めて飲ませていく。本当は浸かった方がいいようだけどそんな量はない。
一口飲ませると顔色は戻らないにしろ、苦し気な呼吸はしなくなった。
部屋の奥へと一人ずつ飲ませていく。聖水の残りも後ほんの少しとなったとき、
「‥‥‥おい、アメリアあそこに倒れてるのがお前の親父じゃねぇのか?」
カエサル様が指差した方には確かにお父様がいた。はっと行きを飲んでよろよろと近づく。目の前にいるのは確かにお父様なはずだ。この屋敷で濃い緑の上着を着ていたのを見たことがあるのはお父様だけ。
なのに、目の前にいることを認めたくなかった。まるで血が通っているようには見えない土色の肌、痩せた体ほとんどの聞こえない息。そこにいるのか。
「アメリア、アメリア!まだ生きている!衰弱が酷い。それにほとんど物を食べないまま過ごしていたんだろ。だが、まだ生きてる!」
『カエサル、様‥‥‥』
「大丈夫だ。」
カエサル様が残りの聖水を全てお父様の口に入れた。
「‥‥‥ぁ、めりあ?」
『お父様!』
「‥‥‥がっげほ、うぁ」
「アメリア、こいつはやべぇ。今ある聖水だけじゃ足りねぇ。」
意識が戻りかけているお父様は聖水を飲ませたのにも関わらず苦しそうだ。
『どうしてですか!?』
「ここは最悪だ。たぶん、空気が毒に犯されてやがる。他のやつも見てみろ。悪いやつほど治るどころか聖水の効果が薄まってる。」
『じゃあ、ここから出れば!』
「聖水は使い切った!出たとしても手段はねぇよ。症状の軽いやつを出せば助かるがここの階段の狭さだと助かるのは5、6人だ。」
『そんな‥‥‥』
「特にお前の親父は‥‥‥」
言葉を濁したカエサル様に可能性の低さを理解してしまった。
ジュリも俯いて私から目をそらした。
‥‥‥使ってよ
‥‥‥私があげたでしょ?
何を?
「貴女が持つはずがなかった助けるための力を。」
「何言って‥‥‥」
「助かるかもしれない。」
「お前声が‥‥‥」
カエサル様の言葉はもう耳に届かなかった。使い方は分かるようで私は力にすがりたくなった。
助かる可能性が1パーセントでもあるのなら賭けてもいいと、そう思った。
「カエサル様、皆、下がっていてください。」
「わかった。」
お父様の前に膝つく。そして、治す。
スキルによる#癒し ヒーラー #、そうもらったのはスキルだった。
スキル、ゲームの中にもあるような固定された能力。
弱っている全身に届くよう、心臓の位置に手をかざして私の魔力を血液と共に薄く流す。今は大丈夫だと思うけれど魔力の逆流となる場合もある。
その状態でスキル癒しを使うと私の魔力が血となり肉となりまた生命力、足りない栄養となり身体を万全な状態にする。
どうか、治りますように‥‥‥
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