笑顔で異世界救います!?

綺羅姫

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騎士団編

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何これ。ちょっと自分じゃないみたいで気持ち悪い。
髪の毛も色こそ変わってないけど、肩の辺りでスッパリ切られたようになってるから、チクチクするし。

「お前、そんときなんて呼べばいい?」

呼び方?男装の時の?

「お名前からだとフロウですかね。」

うん、それでいいや。
にこっと笑うと、3人とも驚愕の表情を浮かべている。

「本当に笑えるんだな、お前。」
「驚きました。」
「うんうん!!」
皆、珍しい物を見た顔で、口々に感想を言う。

そうだった‥‥‥。
私だけしか笑えないんだった、ね。

少し思い出した一人ぼっちに俯きかけた私は額に走った衝撃に驚いた。

「しけた面してんじゃねーよ。バーカ」

ひどっ!!

そんなことを聞きながら、むすっとした顔で手を引かれながら歩く。
駐屯地はもう目と鼻の先だ。

「サルモンドはいるか!!今帰ったぞ!」

トレーシー様が、怒鳴った!
返事も、まるで何かが吠えるようだ。

「ウオッス!!!」

騎士の人がいるような場所だから、もっとキラキラしたところかと思ってたけど、全然そんなことない。
むしろ、暑苦しいくらいに熱血なイメージになった。
きっといつも燃えてるんだろうね。
はぁ、一回燃え尽きればいいのに‥‥‥。

「サルモンド!!」

「こちらにおります。」

サルモンド様、は‥‥‥えっと、個性的な方ですね?
身長はトレーシー様と同じくらい。頭は坊主で何故かメチャメチャラブリーなハートマークが20個くらい描かれてる。
でも、ハートってそもそもこの世界ではどんな意味なんだろ?

トレーシー様をつんつんして、失礼かな?とも思ったけど、サルモンド様の頭を指差す。

「あぁ、あれは元罪人の紋様ですよ‥‥‥。」

罪人?
身を強ばらせ、トレーシー様の服をぎゅっと掴んで、潤みかけた瞳で顔を見上げる。

大丈夫なのかな。

「うっ‥‥‥これは確かにきますね。」

どうしたんだろ?
トレーシー様は耳元に顔をよせると、小声でこう言った。

「無闇にそんな顔をしてはいけませんよ、フロウ。食べられてしまいますよ。」

どういう意味?
私が不思議に思っていると、頭に手をおいてなでなでされた。
ガ
「サルモンド、この者はフロウ。世間知らずで、この体格通り武術はからきしだ。だが、この騎士団で一時期面倒を見る。今回の任務はこれだ。」

「この森の視察ではなかったのですか?それになぜそのような者を?」

「視察は表向きだ。フロウの確保が最優先、何故かは話せん。」

サルモンド様、任務知らなかったのかな?

「‥‥‥分かりました。護衛は必要ですか?」

「ふむ、そうだな。ケインに任せる。年も近いし適任だろう。」

「では、呼んで参ります。」

振り返るときサルモンド様に一瞬だけ睨まれたような気がするけど‥‥‥。

「あいつは悪いやつではないのですが、少々頭が固いのです。」

恐そうだけど大丈夫ですと、私は軽く服を引っ張って微笑んだ。

「あっ、それから貴女はあまり笑わないようにしてください。もしかしたら貴女の噂を知っている者がいるかもしれません。」

分かりました。なるべく頑張ります。
そんな注意事項を説明されてる間にケイン様が来たみたい。
「トレーシー様、連れて参りました。」

「隊長!!!俺をお呼びだと!」

サルモンド様の後に付いてきたのはまさに元気いっぱい天真爛漫と言った風情の少年だった。

「あぁ、ケイン。お前にはフロウの護衛を頼みたい。」

「はい!任せて下さい!!」

「それとフロウは声がでないのでそこは注意しろ。後はケインお前がここを案内してこい。」

「はい!行きましょう。」

いい人‥‥‥。
私はその人に手を引かれて元気に走り出す。
夜営用のテントをひとつ過ぎ、ふたつ過ぎ‥‥‥もう10個以上過ぎたところで、流石に私も何かがおかしいと思う。

何も言わないし、段々森の中に入ってるよ?
森が深くなるに連れて暗くなっていく。

やっぱり変だ!

まだ、前を向いたままだけど、歩みを止めた。

「俺はお前のことを認めない。武術の心得なんてないくせに、騎士団に来ないでください。」

視線を合わせたその瞳に私は背筋が粟立つのを感じた。
その冷たい視線に直感だけど、逃げなきゃと思うのに体が動かない。
走って戻りたいのにじりじりと後ずさることしか出来ない。

「ただ、護衛の任務は初めてなので、任務成功はしますよ?」

それは、つまり守ってやるが、なんだお前?ってことですよね、分かりやすくすると。





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