深夜の常連客がまさかの推しだった

中島焔

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第二部 第四章 双方の気持ち

双方の気持ち5 R18

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 玄奘は仰向けになった悟空の胸に乗りかかるようにして、ちゅ、と唇を合わせた。

 一度では足りず、もう一度合わせる。唇をすりすりと擦り合わせながら少し開いてみる。すぐに悟空の舌が入り込んできた。求められていたようで嬉しくて、玄奘は安堵の吐息をつく。

 もっと傍によりたくて玄奘は身体の半身を悟空の上に載せた。左足を悟空の足の間に差し込むようにする。既に悟空が少し勃っているのが太腿の感触でわかった。

「どうしました?」

 昂ぶっているとは思えないほど平然と悟空は尋ねた。どうしたらそんなに余裕をもっていられるのか、玄奘は不思議でならない。

「悟空ともっと……近くに」

「わかりました」

 悟空は身体を起こして、玄奘に覆いかぶさり強く抱きしめた。二人の体重でベッドが深く沈み込む。玄奘は悟空の首筋の香りを嗅いだ。

 同じボディーソープを使っているのに、どうしてこんなに凛々しい匂いがするのだろう。鼻を近づけたついでに唇でもその肌にふれてみた。熱くて眩暈がしそうだ。

「首筋、気になりますか?」

 反対に悟空に首元にキスをされた。そのまま何度も場所を変えてキスをされる。悟空の唇は柔らかくてでも熱い。吸われた箇所からじんじんと熱が高まってくる。耳を指でいじりながらキスを落とされると、突き抜けるような快感が走った。

「あぁっっ。んっ……」

「耳弱いんですか?すぐ赤くなりますもんね」

 悟空の舌が耳の凹凸をくまなく捉えてくる。柔らかい耳たぶを舌で揺らされる。それだけで耳元の薄い皮膚はじんわり赤くなってくる。悟空はそれを見て舌なめずりをする。

「んぁああんっ、っあんっ……」

 片方の手で耳をいじりながら、もう片方の手はパジャマの裾から中に入り素肌をなぞってきた。腹の辺りからじわじわと上がってくる。

 悟空の大きな手が玄奘の身体の輪郭をなぞっていく。胸全体を押し揉むようにして、悟空は右手を動かした。

「ぁあっ、あはっん……、んっ、……んくっ」

「もっとしても?」

「……んっ、キスを……もっと」

 悟空は唇と唇をぴったりと合わせた後、舌を深く絡め合わせた。その間に右手は胸の中心をとらえ、指で細かく弾いた。身体がしびれるような刺激に玄奘は身体をよじろうとしたが悟空にきつく抱きしめられて敵わない。

「んっ、ぁんっ……ひゃっ……ぁん」

 この前シャワーを浴びて抜いたときはこれほど身体にさわられなかった。玄奘は戸惑いを覚えながらも、初めての快感に夢中になった。悟空がキスを重ねながら、玄奘のパジャマのボタンを器用に外して脱がせた。

「ここ、舐めてもいいですか?」

 突起を指で突かれながら尋ねられると玄奘は頷くほかなかった。すぐに悟空が唇で突起を挟み、舌の先端と突起とを擦り合わせた。

「ぁああっ、んっ……んぁあはああんっ……、ごく……悟空……」

 玄奘は何かにしがみつきたくて悟空の頭を抱え込んだ。頬を緩めた悟空はさらに舌の刺激を強める。

 その間にも悟空の手は大きく胸を揉むように動かしたかと思えば、耳を弄ってはまた首筋をなぞり、縦横無尽に玄奘の身体を触っては確実に溶かしていった。

 悟空が刺激を与えるたびにその快感をあますことなく感じる玄奘の身体はびくんと跳ねる。悟空はその感覚の鋭敏さにひそかに舌を巻いた。

 玄奘のものはすでに膨張しきっていた。悟空が身体を動かす度にわずかに擦れることだけでもひりつくような快感が脳を刺す。

「じんじんします?抜きましょうか?」

「うん……」

 消え入りそうな声で玄奘が答えた瞬間、待っていたように悟空はするっと玄奘の下半身の衣類を脱がせた。

 先端から蜜のように液が出ている。悟空がそれにふれようとすると、玄奘がその手を押しとどめた。

「あの……、悟空?」

「なんです?」

「今日、小耳に挟んだのだが、……その、……それを」

 それを、と言うときに玄奘はひどく気まずそうな顔をしながら顎で下半身を指し、その姿に悟空は萌え転がりそうになった。

「これを?」

 悟空がそっと支えた。

「っんっ。……その、……舐め……たりするのが普通なのだと……あの、聞いたのだが……間違っているか?」

 おそらく話の出どころは八戒であろう、と悟空はすぐに検討をつけた。傍迷惑なやつめ、と心の中で呪っておく。

 もちろん、悟空は舐めたい。舐めたいのだが、推しの屹立をオタクは舐めても良いのか、となると難しい問題である。

「えっと……舐めてほしい……ですか?」

 悟空の逡巡を玄奘は誤解した。

「いや……その……先程、こんなこともあろうかと風呂では念入りに洗ってはあって。いや、決して今日舐めてもらおうと考えていたわけではない……のだが」

 玄奘は心なしか尻をぐいぐい下がらせて悟空と距離を置こうとする。悟空はその手首をつかんで引き止めた。目を合わせて真意を探る。

「玄奘が舐めてほしいなら、おれはいくらでも……」

「……えっと……ほしい、です……」

 ベッドの端にある壁に玄奘をもたれかからせ、悟空は足を開かせた。玄奘のそれは天を向いていた。

 玄奘の白い肌は桃色に上気し、ところどころに悟空が拵えた赤い所有印を散らしている。

 悟空はまず先端のみ舌でちろちろと刺激し始めた。玄奘は左右に身体をくねらしながらびくんびくんと跳ねる。

「んっ、……んぅくん……ンっんっ……」

 身体を跳ねらせたはずみで脚が閉じてしまいそうになるので、悟空は肩で玄奘の腰骨をがっちりと固定してやる。

「んぅ……」

 片手は後ろに回して玉の方を弄んでやったり、裏筋をなぞってやったりする。その間、唇は丸く開いて亀頭の部分だけ口内に入れてやって吸ってみると、玄奘は背筋を反らせて喘いだ。

「んっん、んぐっ……んあっ、ああンっああああッ」

 推しが自分の手と口であられもない姿になって喘いでいる。自分が口を動かすだけで、涙目になって身体を震わせている。悟空は言いようもない達成感を感じていた。

 口に咥えたまましゃべってみる。

「そんなにびくびく震えたら、おれびっくりして噛んでしまうかもしれませんよ」

 舌を屹立に当てながら少し歯を立ててやると「ひゃぁあんっ」と玄奘は恐怖と快感の狭間で大声を出した。

「でも……だってっ、っん、……びくって……止められない……」

「じゃあ危ないですし、そろそろやめましょうか」

「ァん、いやだ……ん、ご、悟空っ……もっと……」

 それが聞きたかったのだ。悟空はにやりと笑うと、玄奘のそれを喉の奥まで飲み込んだ。そして大きく上下に動かしながら強く吸った。散々じらされた玄奘はあっという間に高みに到達した。 

「アあっ、んああっ、はああんっ、んああっ、ああっ、ぁあああっ、ああっ、ダメだっ。出る……」

「イくって言うんですよ、玄奘」

「ぁあっ、イく、イく、んはああああんっ、アぁあっ、イくっ」

 玄奘は悟空の喉奥に熱いものを放った。悟空は言わずと知れたものでそれを平然と飲み込み、ねばねばに覆われた玄奘のそれを丁寧にタオルで拭いてやった。

「ああ……んぁぁっ……」

 まだ昂ぶりの余韻が残っており、少し触られただけですぐに声が出てしまう玄奘は掛布で顔を隠した。

「顔を隠しても今更ですよ」

「でも……あの、……いつも悟空はカッコいいと思っているのだが、今は特にカッコよく見えて……その……恥ずかしくて」

 悟空は自分の顔は凶悪だとは思うが、カッコいいとは思えないので微妙な反応を返すほかない。

「そ、……そうですか?」

 こくり、と頷いた玄奘は悟空の下半身の膨らみに気が付いた。そして自分は全裸だが悟空は上下スウェットを着たままであることにも。

「悟空、私ばかり抜いてもらったが、悟空も抜きたいのではないか?その……私で良ければ、舐めようか……?」

 玄奘がおずおずと衝撃的な提案をした瞬間、悟空のそれはボクサーパンツの中で暴発した。悟空は慌てて股間を抑える。

「いえ、おれはいいんです。玄奘が気持ち良くなってくれればそれで」

 そそくさとベッドを離れトイレに向かった悟空は、玄奘が少し不安気な顔をしているのに気づかなかった。
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