深夜の常連客がまさかの推しだった

中島焔

文字の大きさ
59 / 62
第二部 第九章 初夜

初夜4 R18

しおりを挟む
 帰宅した二人は、決意に満ちた顔で見つめ合った。

「今日、しますよ」

「わかっている」

 そして着ている物をすべて脱いで、二人で風呂に入った。期待感に満ちた玄奘のものは早くも立ち上がりかけている。

 シャワーを浴びながら、悟空は玄奘の身体を隅々まで洗った。

「今日歌っているとき、おれの唇ばかり見ていたでしょう」

「ばれていたか」

「ばれますよ。真面目に歌ってくださいね」

「歌は全力で歌った。視線くらいどこを向いていてもいいだろう?」

「カメラを見てくださいよ。ファンは期待して待っているんですから」

「磁路さんにはカメラを見るよりもGo-kuを見ていた方が殉教者が狂喜するからそのままで良いと言われたが」

 不思議な顔で言う玄奘に、悟空は苦笑した。

「殉教者はおれたちがいちゃついてるのを見たいんですかね……」 

 泡をつけた玄奘の身体を悟空が抱きしめる。泡のふわふわした感触の中で玄奘の艶やかな身体が震える。

 悟空の身体が動くたびに石鹸の滑らかさで肌を撫でる感覚が強調される。快感による刺激で玄奘の腰がくねっと折れて、柔和で性的なラインが顕わになる。 
 
 悟空はこんな色っぽい玄奘を誰にも見せてやるもんかと思いながら身体を撫ぜる。流したままのシャワーが浴室をあたたかい湯気で満たしていく。

「あぁ……ん……、はぁあん……ん、ごく……」

 玄奘は強請るように顔を近づけてくる。悟空はにっと笑って口付ける。

「んぁ……、あぁん……ン……」

 悟空が食むように玄奘の唇を味わっていく。悟空は石鹸のついた指先で玄奘の胸の突起を触った。

「立ってますね……」

「アん……んぁあっ、ん……悟空だって……」

 玄奘が悟空のそれ・・にふれてきた。驚いた悟空は腰を引いた。

「っあ……、玄奘?」

「嫌だったか?」 

「嫌じゃないですっ。でも、……玄奘から触ってくることなんて今までなかったから……」

 玄奘はもくもくとした湯気に包まれて、まるで観世音菩薩の天衣をまとっているようである。玄奘は慈悲深く言った。

「私だって……悟空ともっと気持ちの良いことをしたいと思って」

 その言葉に悟空のものは、急にいきりたった。清浄ということばが具現化して人型になったかのようなあの玄奘が、こんなに性的な刺激を望むようになるとは、と悟空はつばを飲み込んだ。

「いつもいつも……そういうことを言うからおれが我慢できなくなるんですよ」

「我慢しなくていいよ」  

 悟空は苛ついたように眉をしかめたが機嫌を損ねたわけではなく、気を抜くと達しそうだからである。

「くっ……痛かったら言ってくださいよ」

「うん……ン……ぁあっん……」

 玄奘に壁に手を付かせ、悟空は背後から抱きしめた。そのまま玄奘の股の間に悟空の熱量を押し込み、そして腰を揺らし始めた。たくさんの泡がついたそれはスムーズかつ敏感にこすれ合った。二人の感度が高まっていく。

「ぁあっ、んっ、……ぁあ、……腰が、ぁんっ、揺れる」

「もっと揺らしてください、くっ……」

 悟空は玄奘の腰をぐっと掴んで、密着を強めた。腰の動きはますます激しくなっていく。

 玄奘は股間に擦れる鋭敏な感覚と、悟空から腰を掴まれて求められる歓びと、耳元で聞こえる悟空の荒い息にどんどんと体温が上がっていく。

 体中の全てのスイッチがオンになったように細胞が動いているのを感じる。

「んっ……ひゃあっ……あアっ、ん、入ってるみたい……ぁん、だ……」

「おれも……、んっ、気持ちいいです……」

「あぁっ、んあァっんっ、……あ、ごく、ごく、悟空……」

「ん……玄奘」

 悟空は玄奘を振り向かせ、不安定な体勢ながらもキスを交わした。玄奘もより深い接吻をねだって悟空の腕を掴んでいる。悟空は同時に玄奘のものも手で擦ってやると、玄奘はまたたく間に絶頂へと駆けあがった。

「んぁアっ、ああっ、はぁっ……あ、あ、ァんっ、……イく……んぁっ」

 悟空は玄奘の出した白濁を手で受けとめる。そして、玄奘の腰を深く曲げてよく見えるようになった菊門にねっとりとしたそれを塗りつけた。達したばかりで息の荒い玄奘はまだ目を瞑っている。

「んあっ、……ん……」

 毎日慣らしたせいかか、そこは狭いながらも十分に悟空の指を受け入れた。中で少し動かしてみると、指に絡みついてくる感触もある。

「少し、動かしますよ」

 悟空が指を出し入れする。先程出したばかりの玄奘だったが、すぐにそれは勃ちあがり始めている。

「ンあっ……んふぅ……うン……」

 前は触っていないが、玄奘の声は艶がかっている。悟空は入口から数センチのところを丹念に探り始めた。

「……ん……ぁん……、っひゃあっああん……」

 ある一点を押したとき玄奘の身体が跳ねた。

「ここ、良いんですね」

 玄奘の前立腺を探しあてた悟空は的確に刺激を繰り返していく。元来、器用な男であるため、ただ押すだけでなく回転させるような刺激を入れたり、スピードの緩急をつけたりして、玄奘の興奮を高めていく。

「んんンっ……んぁあんっ、良い……良い……んぁあっ、あんっ、おかしくなりそう……ひゃああっ、んっ……ぁあっ」

 悟空は玄奘を後ろから抱きかかえ、耳元で囁いた。玄奘が好きだと言ってくれたその声で囁いた。

「だいじょうぶですよ、玄奘。すごく綺麗で……そそります……。おれ、見ているだけでイきそうです」

「ぁあっ……ひゃああっんっ……んあぁっ、んだめっ、ぁあん、んっぁああっ、んぁアん……」 

 玄奘の身体が大きく震えた瞬間、指をくわえ込んだ場所が強く収縮した。 

「……中でイけましたね……」 

 数回しかまだ刺激したことのない内部への刺激だけで、まさか本当にイくとは思っていなかった悟空は目を丸くした。

「んあっ……んふぅ…………はあはあ……私はイったのか……」

「ええ、おそらく。気持ち良かったですか?」

 悟空はぬぷりと指を出した。 

「んっ……あっ……はあ……すごく……」

 満足そうな表情をする玄奘は火照った頬をして、妖艶さにあふれていた。悟空は本当にこんな素敵な人が自分の恋人なのだろうか、と不安になり、玄奘を逃がさないかのようにきつく抱きしめた。全身を赤く染めあげた玄奘は、悟空に抱きしめられる快感に酔いしれた。

 浴槽の中でもう一度玄奘の中を刺激してから、二人は風呂から上がった。


 
しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

吊るされた少年は惨めな絶頂を繰り返す

五月雨時雨
BL
ブログに掲載した短編です。

灰かぶりの少年

うどん
BL
大きなお屋敷に仕える一人の少年。 とても美しい美貌の持ち主だが忌み嫌われ毎日被虐的な扱いをされるのであった・・・。

【創作BL】溺愛攻め短編集

めめもっち
BL
基本名無し。多くがクール受け。各章独立した世界観です。単発投稿まとめ。

月弥総合病院

御月様(旧名 僕君☽☽‪︎)
キャラ文芸
月弥総合病院。極度の病院嫌いや完治が難しい疾患、診察、検査などの医療行為を拒否したり中々治療が進められない子を治療していく。 また、ここは凄腕の医師達が集まる病院。特にその中の計5人が圧倒的に遥か上回る実力を持ち、「白鳥」と呼ばれている。 (小児科のストーリー)医療に全然詳しく無いのでそれっぽく書いてます...!!

上司、快楽に沈むまで

赤林檎
BL
完璧な男――それが、営業部課長・**榊(さかき)**の社内での評判だった。 冷静沈着、部下にも厳しい。私生活の噂すら立たないほどの隙のなさ。 だが、その“完璧”が崩れる日がくるとは、誰も想像していなかった。 入社三年目の篠原は、榊の直属の部下。 真面目だが強気で、どこか挑発的な笑みを浮かべる青年。 ある夜、取引先とのトラブル対応で二人だけが残ったオフィスで、 篠原は上司に向かって、いつもの穏やかな口調を崩した。「……そんな顔、部下には見せないんですね」 疲労で僅かに緩んだ榊の表情。 その弱さを見逃さず、篠原はデスク越しに距離を詰める。 「強がらなくていいですよ。俺の前では、もう」 指先が榊のネクタイを掴む。 引き寄せられた瞬間、榊の理性は音を立てて崩れた。 拒むことも、許すこともできないまま、 彼は“部下”の手によって、ひとつずつ乱されていく。 言葉で支配され、触れられるたびに、自分の知らなかった感情と快楽を知る。それは、上司としての誇りを壊すほどに甘く、逃れられないほどに深い。 だが、篠原の視線の奥に宿るのは、ただの欲望ではなかった。 そこには、ずっと榊だけを見つめ続けてきた、静かな執着がある。 「俺、前から思ってたんです。  あなたが誰かに“支配される”ところ、きっと綺麗だろうなって」 支配する側だったはずの男が、 支配されることで初めて“生きている”と感じてしまう――。 上司と部下、立場も理性も、すべてが絡み合うオフィスの夜。 秘密の扉を開けた榊は、もう戻れない。 快楽に溺れるその瞬間まで、彼を待つのは破滅か、それとも救いか。 ――これは、ひとりの上司が“愛”という名の支配に沈んでいく物語。

今日もBL営業カフェで働いています!?

卵丸
BL
ブラック企業の会社に嫌気がさして、退職した沢良宜 篤は給料が高い、男だけのカフェに面接を受けるが「腐男子ですか?」と聞かれて「腐男子ではない」と答えてしまい。改めて、説明文の「BLカフェ」と見てなかったので不採用と思っていたが次の日に採用通知が届き疑心暗鬼で初日バイトに向かうと、店長とBL営業をして腐女子のお客様を喜ばせて!?ノンケBL初心者のバイトと同性愛者の店長のノンケから始まるBLコメディ ※ 不定期更新です。

Take On Me

マン太
BL
 親父の借金を返済するため、ヤクザの若頭、岳(たける)の元でハウスキーパーとして働く事になった大和(やまと)。  初めは乗り気でなかったが、持ち前の前向きな性格により、次第に力を発揮していく。  岳とも次第に打ち解ける様になり…。    軽いノリのお話しを目指しています。  ※BLに分類していますが軽めです。  ※他サイトへも掲載しています。

後輩が二人がかりで、俺をどんどん責めてくるー快楽地獄だー

天知 カナイ
BL
イケメン後輩二人があやしく先輩に迫って、おいしくいただいちゃう話です。

処理中です...