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3 騒がしく始まり、静かに終わる
アトシマツ
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「で、そのマリアさんって人がこれを?」
目覚めたら、エリスが何やら挙動不審だったので聞いてみたら、なんと女神の一人がここに訪ねてきていたらしい。
そこでいろいろ衝撃的な話をエリスは聞いたそうなのだが、すぐには行動方針に変わりないとのことなので、とりあえず聞かないでおく。
おそらく、復讐相手とかそういう話なのだろうから、彼女の方としてもいろいろ複雑なのだろう。話しにくそうだったので、あえて僕は興味がないふりをした。
小さく「ありがとう」と口が動いていたので、これで正解だったのだろうと思う。
本題は、マリアさんという女神が残した箱だ。
「これは……『アトスマッツ』?」
「日本人的にアトシマツって呼んでもいいのよ。実際私たちの間ではそう呼ばれていたし。意味は全然ないんだけどね」
高一の一学期程度の英語力では意味が分からないので、エリスに聞いてみた。
「Arc-Tech Solid Mass Ability Treating System、略してATSMATSよ」
「どういう意味?」
「固有名詞が多いから説明が難しいけど、近隣世界の会社が作ったダンジョン探索補助用のデバイスね。そういう意味だと思っておいて」
「へえ……って近隣世界って何? 異世界とは違うの?」
「違う。例えば異世界には地球が無いけど近隣世界には必ずある。当然科学が発達しているし、自動車やテレビもある。それに対して、異世界っていうのはそもそも物理法則が全く違っていて、この世界と似ている部分が少ないのよ」
「へえ、いわゆるIFの世界ってやつか」
「そうそう。で、微細な違いはあって、例えば魔法があったりすでに宇宙進出するほど科学が発達していたり、いろいろね」
「へえ……まあ少なくともダンジョンはあるってことだもんね、こんなものがあるってことは……」
「ええ、で、私たちは近隣世界の移動はできるんで、それを拝借してきたのよ」
「何気にすごいこと言ってるね。別の世界に移動とか……」
やっぱりすごいんだなあ。
「で、これを僕に使えと」
「そのつもりで置いていったんだけど、私としてはちょっとね……」
「え? なんか危ない……とか?」
「安全性はさんざん検証したから大丈夫。だけど、それを使うために水晶を体に埋め込む必要があるのよ」
なるほど、それはちょっと困る。
目立つとプールや銭湯で入場を拒否されるかもしれない。
というか、両親に泣かれるかもしれない。
「えっと、それってひたいじゃないとだめとか、そういう?」
「場所は一応上半身ならどこでもいいようになってるわ」
「どれぐらい目立つの?」
「えっと、こんな感じ」
見せてもらったものは5mm程度の楕円形のものだった。
「これぐらいなら目立たないか……」
「そう?」
「多分上腕とかで、半袖で隠れるぐらいだったら問題ないと思う。内側が良いかな?」
「なんかずいぶん前向きね」
「そりゃ、これで強くなれるんでしょ?」
聞いたところ、スキル管理や能力値のリアルタイム把握ができるようになるとのことだ。なんで普及してないのか不思議なぐらい探索には役立つものに見えた。
「それがねえ……事情があってボツになったのよ」
「また? 何が問題だったの?」
「これねえ。ほら、名前にあるSolid Massっていうのが問題で、それのせいでその世界崩壊しちゃってるのよね」
「怖っ」
慌てて箱から手を放す。
「あ、もちろんこの世界にはひとかけらも持ち込んでないわよ。だから、このデバイスも本来は暴走するソーマ、あ、Solid Massの略称ね、それを制御してうまく役立つものにするっていう目的のもので、この世界だと限定的な機能が使えるだけなんだよね」
「それでも、充分役に立ちそうに思えるけどね」
「そうなの。だけど、私たちの間では拒否感が強くてね。ほら、元の世界を滅ぼしたわけだから……」
「ちょっと待って、何? 女神ってよその世界から来たの?」
「あ……ああ、そうか、この世界の女神って名乗っちゃったもんね。うん、ああ、私もちょっと殺された影響か記憶があやふやなところがあって、思わずこぼしちゃった。ごめん、今のは聞かなかったことにしておいて」
「うん、そうだね、いいよ」
衝撃の告白だった。
そうか、別世界の人……ではないか、世界移動とかできるんだから神様だよね。
「ともかく、もしいいならこれはカナメに」
「うん、ぜひ使わせてもらうよ。どうすればいい?」
「これを……肌に押し付けて、それでこっちの端末を操作すればいいはず」
端末、というのは腕時計のような形をしていた。
これと水晶のチップがセットらしく、箱の中にはその二つの他は何も入っていない。
「じゃあさっそく……」
僕は左上腕の内側、目立たないところに水晶を貼って、端末を立ち上げる。
横のボタンを押すと、画面に『セットアップを開始しますか?』という表示が現れる。
「Yes、っと」
「あ……」
「何か?」
その答えを聞く前に、僕の意識は闇に飲まれたのだった。
*****
「ごめんごめん、そういえばセットアップに時間がかかるのを忘れてたよ」
「なんかエリスって、忘れっぽくない? やっぱり年なの?」
「年齢のことはいいのよ」
両こめかみをぐりぐりとこぶしでやられる。
「痛い痛い」
「私は永遠の15歳、いいね?」
「せめて僕より上にしてほしかった……いてて、わかった、わかりましたよ。エリスさん15歳、それでいいです」
「よろしい」
ちなみに微妙な発音の違いで皮肉を込めたつもりだったけど、相手には伝わらなかった。
ということで、エリス35歳はようやくこぶしを引いてくれた。
「でも丸一日かあ……」
「ちょうどよかったじゃない。もうすぐ日が暮れるわ」
「でもこんなに長く家を空けたのは初めてだしなあ」
ちょっと心配。
「それより使えるようになってる?」
「うん、ちょっとやってみる」
僕は腕時計型の端末を左腕に巻き、操作を開始する。
すると、今度はディスプレイ表示ではなくその場所から光が飛び出し、中空に像を結ぶ。
「おおっ」
「使い方はわかるわね」
「うん」
なんかスキルみたいに思考で操作できそうだ。
能力値もそれぞれの意味が頭にインプットされているようで、よくわかるようになっている。
PA(Power Argument)[筋力強化]1.025
STA(STructure Argument)[構造強化]1.022
BA(Brain Argument)[脳強化]1.031
NA(Nerve Argument)[神経強化]1.033
SEA(SEnse Argument)[感覚強化]1.029
それぞれ、身体能力の強化が行われているのがわかる。
BAは思考能力強化だから考えたり判断するのが速くなっており、NAは運動神経にもかかわるのでゲーム的に言えば器用さになるだろうか。
敏捷さということになるとPAとNA両方がかかわるし、素早く動くには筋肉や骨格の強化も必要だからSTAも必要なんだろう。
そういう意味では理にかなっているし、各能力に何倍も違いが無いのも分かる。
あとはスキルか……
FS:
電波 1.038
CS:
氷玉 1.009
FSがファーストスキルで、CSがチップスキルだ。
まださっき何回か試した程度の氷玉では1%も成長していないし、インダクションやマイクロウェーブは電波の派生で勝手に僕が呼んでいるだけだから能力表示では出てこない。
「地道に頑張るしかないよね……」
その時、僕はほんの出来心で電波スキルを操作しようとした。
もしかして派生が出るかな、と思ったのだ。
だが、その結果は驚くべきものだった。
『電波 1.038(無効)』
「え?」
「これって……」
どうやら、僕の方の問題は解決したみたいだった。
目覚めたら、エリスが何やら挙動不審だったので聞いてみたら、なんと女神の一人がここに訪ねてきていたらしい。
そこでいろいろ衝撃的な話をエリスは聞いたそうなのだが、すぐには行動方針に変わりないとのことなので、とりあえず聞かないでおく。
おそらく、復讐相手とかそういう話なのだろうから、彼女の方としてもいろいろ複雑なのだろう。話しにくそうだったので、あえて僕は興味がないふりをした。
小さく「ありがとう」と口が動いていたので、これで正解だったのだろうと思う。
本題は、マリアさんという女神が残した箱だ。
「これは……『アトスマッツ』?」
「日本人的にアトシマツって呼んでもいいのよ。実際私たちの間ではそう呼ばれていたし。意味は全然ないんだけどね」
高一の一学期程度の英語力では意味が分からないので、エリスに聞いてみた。
「Arc-Tech Solid Mass Ability Treating System、略してATSMATSよ」
「どういう意味?」
「固有名詞が多いから説明が難しいけど、近隣世界の会社が作ったダンジョン探索補助用のデバイスね。そういう意味だと思っておいて」
「へえ……って近隣世界って何? 異世界とは違うの?」
「違う。例えば異世界には地球が無いけど近隣世界には必ずある。当然科学が発達しているし、自動車やテレビもある。それに対して、異世界っていうのはそもそも物理法則が全く違っていて、この世界と似ている部分が少ないのよ」
「へえ、いわゆるIFの世界ってやつか」
「そうそう。で、微細な違いはあって、例えば魔法があったりすでに宇宙進出するほど科学が発達していたり、いろいろね」
「へえ……まあ少なくともダンジョンはあるってことだもんね、こんなものがあるってことは……」
「ええ、で、私たちは近隣世界の移動はできるんで、それを拝借してきたのよ」
「何気にすごいこと言ってるね。別の世界に移動とか……」
やっぱりすごいんだなあ。
「で、これを僕に使えと」
「そのつもりで置いていったんだけど、私としてはちょっとね……」
「え? なんか危ない……とか?」
「安全性はさんざん検証したから大丈夫。だけど、それを使うために水晶を体に埋め込む必要があるのよ」
なるほど、それはちょっと困る。
目立つとプールや銭湯で入場を拒否されるかもしれない。
というか、両親に泣かれるかもしれない。
「えっと、それってひたいじゃないとだめとか、そういう?」
「場所は一応上半身ならどこでもいいようになってるわ」
「どれぐらい目立つの?」
「えっと、こんな感じ」
見せてもらったものは5mm程度の楕円形のものだった。
「これぐらいなら目立たないか……」
「そう?」
「多分上腕とかで、半袖で隠れるぐらいだったら問題ないと思う。内側が良いかな?」
「なんかずいぶん前向きね」
「そりゃ、これで強くなれるんでしょ?」
聞いたところ、スキル管理や能力値のリアルタイム把握ができるようになるとのことだ。なんで普及してないのか不思議なぐらい探索には役立つものに見えた。
「それがねえ……事情があってボツになったのよ」
「また? 何が問題だったの?」
「これねえ。ほら、名前にあるSolid Massっていうのが問題で、それのせいでその世界崩壊しちゃってるのよね」
「怖っ」
慌てて箱から手を放す。
「あ、もちろんこの世界にはひとかけらも持ち込んでないわよ。だから、このデバイスも本来は暴走するソーマ、あ、Solid Massの略称ね、それを制御してうまく役立つものにするっていう目的のもので、この世界だと限定的な機能が使えるだけなんだよね」
「それでも、充分役に立ちそうに思えるけどね」
「そうなの。だけど、私たちの間では拒否感が強くてね。ほら、元の世界を滅ぼしたわけだから……」
「ちょっと待って、何? 女神ってよその世界から来たの?」
「あ……ああ、そうか、この世界の女神って名乗っちゃったもんね。うん、ああ、私もちょっと殺された影響か記憶があやふやなところがあって、思わずこぼしちゃった。ごめん、今のは聞かなかったことにしておいて」
「うん、そうだね、いいよ」
衝撃の告白だった。
そうか、別世界の人……ではないか、世界移動とかできるんだから神様だよね。
「ともかく、もしいいならこれはカナメに」
「うん、ぜひ使わせてもらうよ。どうすればいい?」
「これを……肌に押し付けて、それでこっちの端末を操作すればいいはず」
端末、というのは腕時計のような形をしていた。
これと水晶のチップがセットらしく、箱の中にはその二つの他は何も入っていない。
「じゃあさっそく……」
僕は左上腕の内側、目立たないところに水晶を貼って、端末を立ち上げる。
横のボタンを押すと、画面に『セットアップを開始しますか?』という表示が現れる。
「Yes、っと」
「あ……」
「何か?」
その答えを聞く前に、僕の意識は闇に飲まれたのだった。
*****
「ごめんごめん、そういえばセットアップに時間がかかるのを忘れてたよ」
「なんかエリスって、忘れっぽくない? やっぱり年なの?」
「年齢のことはいいのよ」
両こめかみをぐりぐりとこぶしでやられる。
「痛い痛い」
「私は永遠の15歳、いいね?」
「せめて僕より上にしてほしかった……いてて、わかった、わかりましたよ。エリスさん15歳、それでいいです」
「よろしい」
ちなみに微妙な発音の違いで皮肉を込めたつもりだったけど、相手には伝わらなかった。
ということで、エリス35歳はようやくこぶしを引いてくれた。
「でも丸一日かあ……」
「ちょうどよかったじゃない。もうすぐ日が暮れるわ」
「でもこんなに長く家を空けたのは初めてだしなあ」
ちょっと心配。
「それより使えるようになってる?」
「うん、ちょっとやってみる」
僕は腕時計型の端末を左腕に巻き、操作を開始する。
すると、今度はディスプレイ表示ではなくその場所から光が飛び出し、中空に像を結ぶ。
「おおっ」
「使い方はわかるわね」
「うん」
なんかスキルみたいに思考で操作できそうだ。
能力値もそれぞれの意味が頭にインプットされているようで、よくわかるようになっている。
PA(Power Argument)[筋力強化]1.025
STA(STructure Argument)[構造強化]1.022
BA(Brain Argument)[脳強化]1.031
NA(Nerve Argument)[神経強化]1.033
SEA(SEnse Argument)[感覚強化]1.029
それぞれ、身体能力の強化が行われているのがわかる。
BAは思考能力強化だから考えたり判断するのが速くなっており、NAは運動神経にもかかわるのでゲーム的に言えば器用さになるだろうか。
敏捷さということになるとPAとNA両方がかかわるし、素早く動くには筋肉や骨格の強化も必要だからSTAも必要なんだろう。
そういう意味では理にかなっているし、各能力に何倍も違いが無いのも分かる。
あとはスキルか……
FS:
電波 1.038
CS:
氷玉 1.009
FSがファーストスキルで、CSがチップスキルだ。
まださっき何回か試した程度の氷玉では1%も成長していないし、インダクションやマイクロウェーブは電波の派生で勝手に僕が呼んでいるだけだから能力表示では出てこない。
「地道に頑張るしかないよね……」
その時、僕はほんの出来心で電波スキルを操作しようとした。
もしかして派生が出るかな、と思ったのだ。
だが、その結果は驚くべきものだった。
『電波 1.038(無効)』
「え?」
「これって……」
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