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5 隣人は仲間になりたそうにこちらを見ている
高機動型ボス
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ふすまの前に立つ僕とミノリ。
突入は僕が前、ミノリが後ろということになった。
このダンジョンのレベルは本来ならCランク下位。
可能なら僕のスキルを使って速攻で決めるつもりだ。
問題は、ボスも道中のゾンビのような妖怪交じりだった場合。
さすがにボスの種族を特殊環境と言ってのけるのは苦しい気がするが、エリスからは『ありうる』と言われている。
女神にとっても妖怪は意味不明の存在で、それがダンジョンに現れる仕組みはわかっていない。だから、出るとも出ないともいえない。
そのような説明を、意味不明な存在である女神の幽霊が言うからには、気を付けておいた方がいいだろう。
「行くよ」
「はい」
僕はふすまを勢いよく開ける。
中は畳敷きの和室、とっさに畳の数を数えようとしてやめる。
何十畳かわからないがとても広い。
そして、その和室の奥の方にボスらしき人影が見える。
前に天狗がボスで出てきたときは、板敷でこんなに広くなかった。
広いということは動き回る必要があるということを意味する。
あるいは敵が広範囲攻撃を得意とするか……
「女の人……かな?」
ここまでの付き合いで気づいていたが、ミノリは僕より視力が良い。
斥候、前衛、後衛の探索者技能のうち、僕は2つでボロ負けということになる。
ますます先輩の威厳が失われていく。
僕も目を凝らすと、確かに髪が長く女性のような、正座した人影が見える。
それは立ち上がり、そしてそのせいで今まで隠れていたものが見えるようになった。
「尻尾?」
「あれは……多分猫又です」
僕はエリスの顔を見る。
彼女は首を振る。
つまり、イレギュラー。妖怪交じりということだろう。
「僕がっ」
言い捨てて前に出る。
もしかすると妖怪相手だからミノリの方が適任かもしれない。
だけど、イレギュラーだからその強さはC下位を超える可能性がある。
ならば、今までの攻略経験からも僕が率先して突っ込むのが正解だろう。
敵との距離が近まり、その詳細が分かるようになる。
表情は和風の美人だが目がつり上がっており、怖い。
そして遠くからでは見えなかったが猫耳がある。
いつも思うのだが猫耳と人間の耳が両方あったらうるさくないのだろうか?
それとも猫耳の方は妖怪の声だけ聞こえるとか?
そんなどうでもよいことを考えながら、僕はカトラスを構えて接敵する。
「ふっ」
敵の攻撃のタイミングは、特に人型だと分かりやすい。
これはこれまでの戦闘経験からくるもので、確かに僕は成長しているのだ。
僕は敵の初手攻撃をカトラスの刃で受け止める。
敵の武器は三味線だ。
鳴らせばいい音を立てるのだろうが、この敵はそれを振り回してくる。
受け止めた感触は重い。
ならばこれは楽器ではなくて元から鈍器なのかもしれない。
動きが止まったところに僕はスキルを発動させる。
ワンパターンだが、それが最大の武器だからしょうがない。
視線で敵の胸のあたりに狙いを定め、スキルを組み上げる。
「〈ウェイブ・ワン〉……って、外した⁉」
スキルが発動した時にはそこに敵はいなかった。
着物がひらひらしているので避けた方向はわかるが、その姿は視界から一瞬消えている。
僕は視線より先にカトラスをその方向に向け、それから体を回転させる。
「ぐっ」
しっかり見て受けたわけではないので当たり所が悪い。
根元の持ち手のところに三味線の打撃が入り、僕は痛みに顔をしかめる。
カトラスを取り落としそうになり、無事な方の手を伸ばす。
しかし、その手は届かず、僕はカトラスを取り落としてしまう。
僕はせめて自分の身ぐらいは、ということで後ろに飛んで距離を取る。
まずいな……スキルを当てるにしても敵の動きが速すぎる。
〈ウェイブ・ワン〉は位置指定型だから、素早い相手には躱されてしまうのだ。
僕は、次善の策として〈アイス・ワン〉を連発する。
当然猫又はかわすが、その分動きを制限することができるし、このスキルは発動処理が単純なので連発できる。
敵を攻撃しながらミノリの位置を確かめる。
まだちょっと離れている。
それは彼女の安全という点からは悪くないが、攻撃が僕に集中することでもある。
だけど、実際に二人で接近戦というのも連携を練習していないので難しいだろう。
僕はあえてミノリから引き離す方向に逃げながら、スキルでボスをけん制し続ける。
急に距離を詰めてきた猫又に、僕は面食らう。
猫又は三味線を投げ捨て、両手の爪での攻撃に切り替えることにしたのだ。
その速度は今までにも増して速く、僕は集中して腕で攻撃を弾こうとするが、何回か食らって腕から血が流れる。
まあ、頭や胴体をやられるよりはましだが、痛いものは痛い。
「先輩、危ない!」
ミノリの声が意外なほど近くから聞こえる。
それと同時に僕の足が何かにすくわれ、僕は仰向けに倒れる。
ちらっと見ると、伸びた太い尻尾が僕の足に絡みついている。
長さも自由自在だったのか……
倒れている僕に、今度こそ会心の一撃を与えようと猫又が接近する。
その時……
キン、という高い音が響く。
今のは……
足の拘束が緩むのを感じて僕は立ち上がって後ろに飛びのく。
見ると敵は動きを止め、何やら苦しそうにしている。
余裕ができて思いつく。
あれは『柏手』だ。
ミノリは手が痛くなるから嫌と言っていたが、使えないとは言っていない。
そして、これは窮地を脱しただけでなくチャンスだ。
僕はさっきと同じ手順でスキルを発動。
今度は命中し、一瞬猫又の体が跳ねる。
ワンパターン、されどそれは一つの技を磨いてきた、ということでもある。
動きが止まった敵に対して連続でスキルを発動。
水分を瞬時に沸騰状態にまで持っていく威力のスキルは、人体より強靭なモンスターの体内でもダメージを与えることができる。たとえそれが妖怪交じりであっても……
結果、初めの苦戦が嘘のように、ボスはその場に倒れることになった。
「お疲れさま」
「あ、うん、お疲れ」
ねぎらいの言葉が今まで戦っていた相手からかけられるのは不思議な感覚だ。
もちろん中身はエリスだ。
「どう?」
「どうって?」
「うーん、ひょっとしてカナメは猫耳属性無いの?」
「どうして僕に猫耳属性があると思ったの?」
「男の子ってそういうものじゃないの?」
「私は猫耳大好きですよ。あと尻尾も」
「そうかそうか、じゃあミノリちゃんにだけ触らせてあげよう」
「わーい」
目の前で戯れる猫又と女子中学生。
その風景は確かにほほえましいものだった。
だが、エリスがこちらをうかがっている様子が気になる。
「むむっ、百合属性も無いのね……」
「なんだよそれ?」
「女の子同士が仲良くしているところに挟まりたいという、全男子が夢見るシチュエーションじゃない」
「そうなんですか、先輩、不潔です」
「僕はそんなものを夢見ないし、ちゃんと清潔にしているよ」
微妙に意味がずれているのかもしれないが、自分にまつわるマイナスワードは逐次拒否していく所存。
「それより、ミノリ、さっきはありがとう」
「ええ、全然大したことじゃないですよ。ヨウカイコロスベシ、です」
妖怪の耳と尻尾をモフりながらそんな答えを返すミノリ。
ともかく、ミノリとの最初のダンジョン攻略は、何とか辛勝という、反省点が多く見つかるものだった。
突入は僕が前、ミノリが後ろということになった。
このダンジョンのレベルは本来ならCランク下位。
可能なら僕のスキルを使って速攻で決めるつもりだ。
問題は、ボスも道中のゾンビのような妖怪交じりだった場合。
さすがにボスの種族を特殊環境と言ってのけるのは苦しい気がするが、エリスからは『ありうる』と言われている。
女神にとっても妖怪は意味不明の存在で、それがダンジョンに現れる仕組みはわかっていない。だから、出るとも出ないともいえない。
そのような説明を、意味不明な存在である女神の幽霊が言うからには、気を付けておいた方がいいだろう。
「行くよ」
「はい」
僕はふすまを勢いよく開ける。
中は畳敷きの和室、とっさに畳の数を数えようとしてやめる。
何十畳かわからないがとても広い。
そして、その和室の奥の方にボスらしき人影が見える。
前に天狗がボスで出てきたときは、板敷でこんなに広くなかった。
広いということは動き回る必要があるということを意味する。
あるいは敵が広範囲攻撃を得意とするか……
「女の人……かな?」
ここまでの付き合いで気づいていたが、ミノリは僕より視力が良い。
斥候、前衛、後衛の探索者技能のうち、僕は2つでボロ負けということになる。
ますます先輩の威厳が失われていく。
僕も目を凝らすと、確かに髪が長く女性のような、正座した人影が見える。
それは立ち上がり、そしてそのせいで今まで隠れていたものが見えるようになった。
「尻尾?」
「あれは……多分猫又です」
僕はエリスの顔を見る。
彼女は首を振る。
つまり、イレギュラー。妖怪交じりということだろう。
「僕がっ」
言い捨てて前に出る。
もしかすると妖怪相手だからミノリの方が適任かもしれない。
だけど、イレギュラーだからその強さはC下位を超える可能性がある。
ならば、今までの攻略経験からも僕が率先して突っ込むのが正解だろう。
敵との距離が近まり、その詳細が分かるようになる。
表情は和風の美人だが目がつり上がっており、怖い。
そして遠くからでは見えなかったが猫耳がある。
いつも思うのだが猫耳と人間の耳が両方あったらうるさくないのだろうか?
それとも猫耳の方は妖怪の声だけ聞こえるとか?
そんなどうでもよいことを考えながら、僕はカトラスを構えて接敵する。
「ふっ」
敵の攻撃のタイミングは、特に人型だと分かりやすい。
これはこれまでの戦闘経験からくるもので、確かに僕は成長しているのだ。
僕は敵の初手攻撃をカトラスの刃で受け止める。
敵の武器は三味線だ。
鳴らせばいい音を立てるのだろうが、この敵はそれを振り回してくる。
受け止めた感触は重い。
ならばこれは楽器ではなくて元から鈍器なのかもしれない。
動きが止まったところに僕はスキルを発動させる。
ワンパターンだが、それが最大の武器だからしょうがない。
視線で敵の胸のあたりに狙いを定め、スキルを組み上げる。
「〈ウェイブ・ワン〉……って、外した⁉」
スキルが発動した時にはそこに敵はいなかった。
着物がひらひらしているので避けた方向はわかるが、その姿は視界から一瞬消えている。
僕は視線より先にカトラスをその方向に向け、それから体を回転させる。
「ぐっ」
しっかり見て受けたわけではないので当たり所が悪い。
根元の持ち手のところに三味線の打撃が入り、僕は痛みに顔をしかめる。
カトラスを取り落としそうになり、無事な方の手を伸ばす。
しかし、その手は届かず、僕はカトラスを取り落としてしまう。
僕はせめて自分の身ぐらいは、ということで後ろに飛んで距離を取る。
まずいな……スキルを当てるにしても敵の動きが速すぎる。
〈ウェイブ・ワン〉は位置指定型だから、素早い相手には躱されてしまうのだ。
僕は、次善の策として〈アイス・ワン〉を連発する。
当然猫又はかわすが、その分動きを制限することができるし、このスキルは発動処理が単純なので連発できる。
敵を攻撃しながらミノリの位置を確かめる。
まだちょっと離れている。
それは彼女の安全という点からは悪くないが、攻撃が僕に集中することでもある。
だけど、実際に二人で接近戦というのも連携を練習していないので難しいだろう。
僕はあえてミノリから引き離す方向に逃げながら、スキルでボスをけん制し続ける。
急に距離を詰めてきた猫又に、僕は面食らう。
猫又は三味線を投げ捨て、両手の爪での攻撃に切り替えることにしたのだ。
その速度は今までにも増して速く、僕は集中して腕で攻撃を弾こうとするが、何回か食らって腕から血が流れる。
まあ、頭や胴体をやられるよりはましだが、痛いものは痛い。
「先輩、危ない!」
ミノリの声が意外なほど近くから聞こえる。
それと同時に僕の足が何かにすくわれ、僕は仰向けに倒れる。
ちらっと見ると、伸びた太い尻尾が僕の足に絡みついている。
長さも自由自在だったのか……
倒れている僕に、今度こそ会心の一撃を与えようと猫又が接近する。
その時……
キン、という高い音が響く。
今のは……
足の拘束が緩むのを感じて僕は立ち上がって後ろに飛びのく。
見ると敵は動きを止め、何やら苦しそうにしている。
余裕ができて思いつく。
あれは『柏手』だ。
ミノリは手が痛くなるから嫌と言っていたが、使えないとは言っていない。
そして、これは窮地を脱しただけでなくチャンスだ。
僕はさっきと同じ手順でスキルを発動。
今度は命中し、一瞬猫又の体が跳ねる。
ワンパターン、されどそれは一つの技を磨いてきた、ということでもある。
動きが止まった敵に対して連続でスキルを発動。
水分を瞬時に沸騰状態にまで持っていく威力のスキルは、人体より強靭なモンスターの体内でもダメージを与えることができる。たとえそれが妖怪交じりであっても……
結果、初めの苦戦が嘘のように、ボスはその場に倒れることになった。
「お疲れさま」
「あ、うん、お疲れ」
ねぎらいの言葉が今まで戦っていた相手からかけられるのは不思議な感覚だ。
もちろん中身はエリスだ。
「どう?」
「どうって?」
「うーん、ひょっとしてカナメは猫耳属性無いの?」
「どうして僕に猫耳属性があると思ったの?」
「男の子ってそういうものじゃないの?」
「私は猫耳大好きですよ。あと尻尾も」
「そうかそうか、じゃあミノリちゃんにだけ触らせてあげよう」
「わーい」
目の前で戯れる猫又と女子中学生。
その風景は確かにほほえましいものだった。
だが、エリスがこちらをうかがっている様子が気になる。
「むむっ、百合属性も無いのね……」
「なんだよそれ?」
「女の子同士が仲良くしているところに挟まりたいという、全男子が夢見るシチュエーションじゃない」
「そうなんですか、先輩、不潔です」
「僕はそんなものを夢見ないし、ちゃんと清潔にしているよ」
微妙に意味がずれているのかもしれないが、自分にまつわるマイナスワードは逐次拒否していく所存。
「それより、ミノリ、さっきはありがとう」
「ええ、全然大したことじゃないですよ。ヨウカイコロスベシ、です」
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