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ep.9 自由への入り口
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俺だって、無知じゃない。
これから相対することになるであろう、ムマクが話していたお殿方が入ってきたとして。俺の身におこる事は想像に易かった。
四肢が不自由になり、俺自身で言うのは変だがそれなりに可愛らしい顔、加えて裸。
自らの欲を満たすために、そいつ女として俺を消費、つまり陵辱する。 なんたって、男の時の俺がその立場だった。我慢しきれなかった性欲を発散し、愛を求めていた俺の拠り所となっていた場所だ。
愛する人を作ろうとしなかったことに対する逃げ場所とも言える。
その男が、これから俺にすることを繊細に、戦いでの敵の動きを予想するような感覚で想像していく。
輪郭から入り、奴がどのようにドアノブに手をかけて、ドアを開いて、服を脱ぎ俺のことを肉食獣のような目で捉えるのか。動きを一つずつ連想し、その時の俺の感情を模擬的に再現した。
考えれば考えるほどに、身体は軽く痙攣し期待が高まっていく。
——嫌なはずだってのに、なぜ俺の身体はこんなにも疼いているんだ……?
鎖がなければ、きっと俺は股に手を伸ばし弄っていた。それを強く渇望するほどに、俺の身体は生殺しのままだった。
「んっんんっ♡んーーーんん♡!」
もう誰でも、なんでもいい。誰か俺の火を収めてくれと叫ぼうとした。だが、ギャグボールによって俺の声はただの獣の鳴き声へと変換される。
時折腕や足を引っ張ろうとして、逃げられないと分かっていても身体を動かす。何かしていないと、今にも気が狂いそうであった。
ここまで追い込まれると、もはや何故俺は男であろうとしているのか分からなくなってくる。
揺れる胸と、今にもはち切れそうなほどに勃ち切った乳首を刺激する乳首ピアスの揺れる感覚だけが明確にそこにあった。
——強くあるため? リリーや村を守るため? 金を稼ぐため? 女を抱くため? 誇りを守るため?
色々な理由を、散漫した意識を統一するために並べていった。金稼ぎが最もしっくりきたような気がしたが、すぐに首を振る。
——村一つ簡単に買えるような奴が客なんだ......傭兵なんかよりも、よっぽどこの仕事の方が稼げるだろう。
意識もせずに、勇ましく勃つ肉棒が、夢のように俺の中に入ってくるのを想像する。どんな感覚かは、分からない。俺の剣が女の膣を穿つ時の温もりと、締まりによる快楽を再生してみた。
股間にも力を込めて、どうにかして快楽の波を強くする努力をした。しかし結果は実らず、ただ焦燥だけが募っていく。
『兄さん』
その時、頭に浮かんだのは村を旅立った日の記憶だった。
リリーが俺の手を握り、涙を浮かべて見送ってくれている。あの時、俺は決めたんだ。誰にも恥じない、かっこいい兄であり続けるって。
村の皆のために、強くなって戻るって誓ったんだ。その覚悟が、これまで俺を支えてきた。
——今の俺はどうだ?
リリーや村の奴らがこの姿を見たら、どう思うだろうか。裸で鎖に繋がれ、喘ぎ声すら抑えきれずにいる俺を。
恥ずかしさが胸を締め付け、顔が熱くなる。
男として、戦士として誇りを持っていたはずなのに、その全てが崩れ落ちていく。
だが、身体は快楽を渇望している。鎖が軋むたび、股が疼き、乳首ピアスが揺れるたび全身が震える。頭では拒否したいというのに、身体は期待で火照り、葛藤が俺をさらに追い詰めた。
俺の心はまだ男として戦うことを望んでいる。リリーの笑顔を守るため、村の未来を背負うため、俺は血と汗を流してきた。それが俺のアイデンティティだったはずだ。なのに、今そのアイデンティティが俺の身体に裏切られている。
快楽に溺れる自分を受け入れるべきなのか? それとも、更に耐えて男に戻る道を闇の中で孤独に探り続けるのか。
頭の中で声がぶつかり合う。リリーの声が俺を奮い立たせる一方で、身体の奥底から湧き上がる欲望が「これでいい」と囁いていた。
「っ♡!」
意識の外からの物音。ドアが開いた。
既に心拍数が上がっていた心臓が、駆ける馬の蹄の如く音を連続させる。
薄暗い中、全体の輪郭は完全に見えなかったが何やらカラスのような仮面をしているのは見えた。身に纏ったローブは、脱ぎやすい寝巻きのようなものに見える。
男の腕に抱かれながら、娼婦のように喘ぐ自分の姿を想像してしまう。
口からは、無様に垂れ流された唾液が頬を撫でていた。
「ん......ぱぁ♡」
既に、男の時には決して経験することができなかったような数多の快楽を経験してきた。だが、本番だけにはまだ至っていない。
その一線を超えさえしなければ、俺はまだ男としての自分を保持できるような気がしていた。
だが、少しずつどうでもよくなっている気がした。本能が、俺の腹の奥の子宮が、男を求めている。この欲求は、思考で収まる範疇を超えていた。
——きっと、さっきアンヘルが話していたエルフの血のせいだ。これは俺の意図じゃない。そうだ、俺のせいじゃない。
それに今からやることは仕事だ。何も恥ずべきことじゃない。
男は俺に近づくと、一言も発さずに口枷を外した。
「はぁ、はぁ♡。はや......く、膣《なか》に♡ 深くて強いのを......よこせっ♡」
懇願することに、もはや恥などなかった。言い訳を重ね続け、偽り続ければなんの問題もなかった。
「ちっが♡そこ......じゃっ......ないっ♡」
仮面に隠された表情は分からないが、吟味するような様子で俺を見てからその裸になったその男は俺に馬乗りになり、両手で俺の乳を握る。
熱い掌が肌に触れた瞬間、全身が痙攣してしまった。肌の感触が妙に馴染み、細長い指と、ざらつきの感じられる手ががどこかで感じた記憶を呼び起こす。
そうだ、わかった。忘れるはずもないだろう、こいつはムマクだ。細長い体格といい、俺の身体を弄ったこの手といい、すぐに分かった。
仮面の下に隠された顔が想像でき、怒りと屈辱が胸を締め付けるはずなのに、身体はそれを拒むように熱を帯びていく。
両乳を内側に寄せてから、ムマクは中指一つで両方の乳首ピアスを軽く引っ張った。冷たい金属と熱い皮膚、僅かな痛みのコントラストが鋭い快感となって腹の奥に響く。
「んっ♡」
漏れる声が、より俺の感情を刺激する。そしてピアスが揺れるたび、乳首が張り詰めて疼きが広がる。
「~~~っっ!!♡♡」
絶頂とまでは行かないが、それを弱めたような持続的な感覚に襲われる。次いで、胸の奥底から全体に広がる熱も感じとった。
——あ......ああ。また少し胸が......。
僅かとはいえ、また胸が肥大化したのが余韻となって脳を陶酔させ、むしろより性感帯の一つ一つが敏感になったような気させした。
乳首のピアスのリングから指を抜くとしばらくムマクの手が執拗に胸を揉みしだき、指先で乳輪をなぞった。
ぞくぞくする感覚が下腹部に流れ込み、股間が勝手に濡れ動くたびに身体の中で音が響くようなきさえした。
胸の膨らみが彼の掌に押し潰され、柔らかさと圧迫感が混じり合い、頭がぼんやりしてくる。
「はぁっ♡ やめて...…いや、もっと……!」
口が勝手に動く。ピアスを摘ままれ、軽くひねられると、また鋭い快感が脊椎を駆け上がり、腰が勝手に跳ねた。耐えきれず、息が乱れ、汗が首筋を伝う。
身体の奥が空っぽで、満たされることを渇望する感覚が抑えきれなくなってくる。
「ムマク……頼むっ♡はやっ、膣に……早く入れてくれっ……深く、強く……!」
懇願が溢れ出した。ただ欲望だけが俺を支配していた。
ムマクは仮面を外すと満面の笑みを浮かべ、嘲るような声で言った。
「流石にこの程度では欺けませんでしたか.....シェ、シェっ! アリサ、放置されて一人で悶える姿、存分に楽しめたようですね。ワタクシの計画通りですよ。いいですよっ、これが貴女の望んでいたものなんでしょう?」
硬く勃起した肉棒を俺の股間に押し当ててきた。
熱い先端が濡れた入り口に触れた瞬間、身体が勝手に反応し、腰がせり上がる。
「そ、そうだっ♡ 早く、早く俺の中に挿れてくれっ、もう......狂いそうなんだっっ♡」
腰を反りあげ、迎え入れる準備をする。もうなんでもいいから、早く欲しいと、雛が餌をねだるように口を大きく開ける。
「いいですよ。ただ、それが人に物を頼む態度ですか? 何よりまだ学んでいないようですね。貴女に俺は似合わないと。戦いは見事でしたが、やはり夜の魅力はまだ未熟な身体しか無いようで。少し期待外れですよ。短期間とはいえ、強めに調教をしてきたと思っていたのですが」
先っぽだけを、俺の下の入り口に擦りつけムマクは言った。ため息を吐くと、今度彼はこう言った。
「では言いなさい。雌として今の貴女は限りなく優秀ですが、牡としてはいかがですか?」
一瞬、呼吸が止まる。罪悪感と、欲の誘惑の瀬戸際だった。
「わ......私はっっ♡」
まだ止められる、言葉にせず耐え切れば俺はまだ最後の男の層を捨てずに済む。頭ではそう考えていたが、論理思考以上に強い波に俺の心身は乗っ取られていた。
「牝として.....」
——ごめんよ、リリー。村の皆。金は、仕送りは出すから、今から俺のいうことを許してくれ......。
「牡としてぇ.....♡」
——あっ♡こんな言葉……。
言おうとしている言葉を考えるだけで、胸と子宮がときめくような気がした。
「牡としちぇ終わりっ♡新しキュッ、牝として生まれ変わったわたしにぃ♡♡!」
腰を上下に動かし、ムマクの肉棒に俺は——いや、私は陰部を擦り付ける。
「ムマク様の牡の中の牡のチンポをっ♡私めの中に挿れて、メチャメチャに♡好き勝手ムマク様の物にしてください♡!!」
自由を、心から翼が生えたような開放感を感じた。
——ああ、言ってしまった。
本心なのか、薬のせいなのかは分からなかった。
ただ確かにいえたのは、もう私は昔の俺には戻れないということだった。
------
アリサ(アレク)現在のステータス
身長:165cm
体重:60.6kg
B: 88.5→89.5cm
W:57cm
H:90cm
【呪具】
強化型隷属首輪:主人の指輪保持者に危害を加えようとすると熱を発する、魔力を消費した命令には強制的に身体が従う。絶頂を身体強化の源として蓄積し、一度の絶頂につき五分ほど使用可能。
淫魔の紋章: まだ成熟していない淫魔のものであるため、いまはただアレクに女の体を与えたに止まっているが......
育乳の乳首ピアス: 外すことができない上、乳首による絶頂を迎える度に僅かに胸が大きくなる。使い過ぎには注意。
淫乱と起動の指輪:痛覚を除く全身の感度を上昇させる指輪。首輪の強化の起動手段でもある。
これから相対することになるであろう、ムマクが話していたお殿方が入ってきたとして。俺の身におこる事は想像に易かった。
四肢が不自由になり、俺自身で言うのは変だがそれなりに可愛らしい顔、加えて裸。
自らの欲を満たすために、そいつ女として俺を消費、つまり陵辱する。 なんたって、男の時の俺がその立場だった。我慢しきれなかった性欲を発散し、愛を求めていた俺の拠り所となっていた場所だ。
愛する人を作ろうとしなかったことに対する逃げ場所とも言える。
その男が、これから俺にすることを繊細に、戦いでの敵の動きを予想するような感覚で想像していく。
輪郭から入り、奴がどのようにドアノブに手をかけて、ドアを開いて、服を脱ぎ俺のことを肉食獣のような目で捉えるのか。動きを一つずつ連想し、その時の俺の感情を模擬的に再現した。
考えれば考えるほどに、身体は軽く痙攣し期待が高まっていく。
——嫌なはずだってのに、なぜ俺の身体はこんなにも疼いているんだ……?
鎖がなければ、きっと俺は股に手を伸ばし弄っていた。それを強く渇望するほどに、俺の身体は生殺しのままだった。
「んっんんっ♡んーーーんん♡!」
もう誰でも、なんでもいい。誰か俺の火を収めてくれと叫ぼうとした。だが、ギャグボールによって俺の声はただの獣の鳴き声へと変換される。
時折腕や足を引っ張ろうとして、逃げられないと分かっていても身体を動かす。何かしていないと、今にも気が狂いそうであった。
ここまで追い込まれると、もはや何故俺は男であろうとしているのか分からなくなってくる。
揺れる胸と、今にもはち切れそうなほどに勃ち切った乳首を刺激する乳首ピアスの揺れる感覚だけが明確にそこにあった。
——強くあるため? リリーや村を守るため? 金を稼ぐため? 女を抱くため? 誇りを守るため?
色々な理由を、散漫した意識を統一するために並べていった。金稼ぎが最もしっくりきたような気がしたが、すぐに首を振る。
——村一つ簡単に買えるような奴が客なんだ......傭兵なんかよりも、よっぽどこの仕事の方が稼げるだろう。
意識もせずに、勇ましく勃つ肉棒が、夢のように俺の中に入ってくるのを想像する。どんな感覚かは、分からない。俺の剣が女の膣を穿つ時の温もりと、締まりによる快楽を再生してみた。
股間にも力を込めて、どうにかして快楽の波を強くする努力をした。しかし結果は実らず、ただ焦燥だけが募っていく。
『兄さん』
その時、頭に浮かんだのは村を旅立った日の記憶だった。
リリーが俺の手を握り、涙を浮かべて見送ってくれている。あの時、俺は決めたんだ。誰にも恥じない、かっこいい兄であり続けるって。
村の皆のために、強くなって戻るって誓ったんだ。その覚悟が、これまで俺を支えてきた。
——今の俺はどうだ?
リリーや村の奴らがこの姿を見たら、どう思うだろうか。裸で鎖に繋がれ、喘ぎ声すら抑えきれずにいる俺を。
恥ずかしさが胸を締め付け、顔が熱くなる。
男として、戦士として誇りを持っていたはずなのに、その全てが崩れ落ちていく。
だが、身体は快楽を渇望している。鎖が軋むたび、股が疼き、乳首ピアスが揺れるたび全身が震える。頭では拒否したいというのに、身体は期待で火照り、葛藤が俺をさらに追い詰めた。
俺の心はまだ男として戦うことを望んでいる。リリーの笑顔を守るため、村の未来を背負うため、俺は血と汗を流してきた。それが俺のアイデンティティだったはずだ。なのに、今そのアイデンティティが俺の身体に裏切られている。
快楽に溺れる自分を受け入れるべきなのか? それとも、更に耐えて男に戻る道を闇の中で孤独に探り続けるのか。
頭の中で声がぶつかり合う。リリーの声が俺を奮い立たせる一方で、身体の奥底から湧き上がる欲望が「これでいい」と囁いていた。
「っ♡!」
意識の外からの物音。ドアが開いた。
既に心拍数が上がっていた心臓が、駆ける馬の蹄の如く音を連続させる。
薄暗い中、全体の輪郭は完全に見えなかったが何やらカラスのような仮面をしているのは見えた。身に纏ったローブは、脱ぎやすい寝巻きのようなものに見える。
男の腕に抱かれながら、娼婦のように喘ぐ自分の姿を想像してしまう。
口からは、無様に垂れ流された唾液が頬を撫でていた。
「ん......ぱぁ♡」
既に、男の時には決して経験することができなかったような数多の快楽を経験してきた。だが、本番だけにはまだ至っていない。
その一線を超えさえしなければ、俺はまだ男としての自分を保持できるような気がしていた。
だが、少しずつどうでもよくなっている気がした。本能が、俺の腹の奥の子宮が、男を求めている。この欲求は、思考で収まる範疇を超えていた。
——きっと、さっきアンヘルが話していたエルフの血のせいだ。これは俺の意図じゃない。そうだ、俺のせいじゃない。
それに今からやることは仕事だ。何も恥ずべきことじゃない。
男は俺に近づくと、一言も発さずに口枷を外した。
「はぁ、はぁ♡。はや......く、膣《なか》に♡ 深くて強いのを......よこせっ♡」
懇願することに、もはや恥などなかった。言い訳を重ね続け、偽り続ければなんの問題もなかった。
「ちっが♡そこ......じゃっ......ないっ♡」
仮面に隠された表情は分からないが、吟味するような様子で俺を見てからその裸になったその男は俺に馬乗りになり、両手で俺の乳を握る。
熱い掌が肌に触れた瞬間、全身が痙攣してしまった。肌の感触が妙に馴染み、細長い指と、ざらつきの感じられる手ががどこかで感じた記憶を呼び起こす。
そうだ、わかった。忘れるはずもないだろう、こいつはムマクだ。細長い体格といい、俺の身体を弄ったこの手といい、すぐに分かった。
仮面の下に隠された顔が想像でき、怒りと屈辱が胸を締め付けるはずなのに、身体はそれを拒むように熱を帯びていく。
両乳を内側に寄せてから、ムマクは中指一つで両方の乳首ピアスを軽く引っ張った。冷たい金属と熱い皮膚、僅かな痛みのコントラストが鋭い快感となって腹の奥に響く。
「んっ♡」
漏れる声が、より俺の感情を刺激する。そしてピアスが揺れるたび、乳首が張り詰めて疼きが広がる。
「~~~っっ!!♡♡」
絶頂とまでは行かないが、それを弱めたような持続的な感覚に襲われる。次いで、胸の奥底から全体に広がる熱も感じとった。
——あ......ああ。また少し胸が......。
僅かとはいえ、また胸が肥大化したのが余韻となって脳を陶酔させ、むしろより性感帯の一つ一つが敏感になったような気させした。
乳首のピアスのリングから指を抜くとしばらくムマクの手が執拗に胸を揉みしだき、指先で乳輪をなぞった。
ぞくぞくする感覚が下腹部に流れ込み、股間が勝手に濡れ動くたびに身体の中で音が響くようなきさえした。
胸の膨らみが彼の掌に押し潰され、柔らかさと圧迫感が混じり合い、頭がぼんやりしてくる。
「はぁっ♡ やめて...…いや、もっと……!」
口が勝手に動く。ピアスを摘ままれ、軽くひねられると、また鋭い快感が脊椎を駆け上がり、腰が勝手に跳ねた。耐えきれず、息が乱れ、汗が首筋を伝う。
身体の奥が空っぽで、満たされることを渇望する感覚が抑えきれなくなってくる。
「ムマク……頼むっ♡はやっ、膣に……早く入れてくれっ……深く、強く……!」
懇願が溢れ出した。ただ欲望だけが俺を支配していた。
ムマクは仮面を外すと満面の笑みを浮かべ、嘲るような声で言った。
「流石にこの程度では欺けませんでしたか.....シェ、シェっ! アリサ、放置されて一人で悶える姿、存分に楽しめたようですね。ワタクシの計画通りですよ。いいですよっ、これが貴女の望んでいたものなんでしょう?」
硬く勃起した肉棒を俺の股間に押し当ててきた。
熱い先端が濡れた入り口に触れた瞬間、身体が勝手に反応し、腰がせり上がる。
「そ、そうだっ♡ 早く、早く俺の中に挿れてくれっ、もう......狂いそうなんだっっ♡」
腰を反りあげ、迎え入れる準備をする。もうなんでもいいから、早く欲しいと、雛が餌をねだるように口を大きく開ける。
「いいですよ。ただ、それが人に物を頼む態度ですか? 何よりまだ学んでいないようですね。貴女に俺は似合わないと。戦いは見事でしたが、やはり夜の魅力はまだ未熟な身体しか無いようで。少し期待外れですよ。短期間とはいえ、強めに調教をしてきたと思っていたのですが」
先っぽだけを、俺の下の入り口に擦りつけムマクは言った。ため息を吐くと、今度彼はこう言った。
「では言いなさい。雌として今の貴女は限りなく優秀ですが、牡としてはいかがですか?」
一瞬、呼吸が止まる。罪悪感と、欲の誘惑の瀬戸際だった。
「わ......私はっっ♡」
まだ止められる、言葉にせず耐え切れば俺はまだ最後の男の層を捨てずに済む。頭ではそう考えていたが、論理思考以上に強い波に俺の心身は乗っ取られていた。
「牝として.....」
——ごめんよ、リリー。村の皆。金は、仕送りは出すから、今から俺のいうことを許してくれ......。
「牡としてぇ.....♡」
——あっ♡こんな言葉……。
言おうとしている言葉を考えるだけで、胸と子宮がときめくような気がした。
「牡としちぇ終わりっ♡新しキュッ、牝として生まれ変わったわたしにぃ♡♡!」
腰を上下に動かし、ムマクの肉棒に俺は——いや、私は陰部を擦り付ける。
「ムマク様の牡の中の牡のチンポをっ♡私めの中に挿れて、メチャメチャに♡好き勝手ムマク様の物にしてください♡!!」
自由を、心から翼が生えたような開放感を感じた。
——ああ、言ってしまった。
本心なのか、薬のせいなのかは分からなかった。
ただ確かにいえたのは、もう私は昔の俺には戻れないということだった。
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アリサ(アレク)現在のステータス
身長:165cm
体重:60.6kg
B: 88.5→89.5cm
W:57cm
H:90cm
【呪具】
強化型隷属首輪:主人の指輪保持者に危害を加えようとすると熱を発する、魔力を消費した命令には強制的に身体が従う。絶頂を身体強化の源として蓄積し、一度の絶頂につき五分ほど使用可能。
淫魔の紋章: まだ成熟していない淫魔のものであるため、いまはただアレクに女の体を与えたに止まっているが......
育乳の乳首ピアス: 外すことができない上、乳首による絶頂を迎える度に僅かに胸が大きくなる。使い過ぎには注意。
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