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第1章 女騎士と共に
9話 戦闘開始
しおりを挟む迷いの森、それは立ち入って帰ってきた者は居ないという怖い森。
その森に偶然、足を踏み入れてしまった俺たちは、姿の見えない守り主に声をかけられた。
そして、バトルが開始した。
俺は寝転がっていた。
「何をしてるのであるか?」
「タク、何をしてるんだ?」
「え?何って寝転がってるだけだけど?」
「なんで戦闘中に寝転がってるんだ?」
「だって、姿が見えなくて、こちら側からは攻撃出来ないだろ。だったら相手が攻撃するのを待つに限る。寝転がって。」
「ご主人様、ステータス見たときの事を覚えています?」
「え?ステータス?」
「ステータスの魔力というものを覚えていますか?この世界には魔法も存在しているんですよ。」
「魔法か。そうなんda……」
前から火球が飛んでくる。
「ボワッ」
「危っ!」
俺は体を反らしながら回避した。
「こんな森で火球を放つとは放火魔かよ……でもな、位置はわかったぜ……メル!頼む!」
攻撃手段の無い俺は、逃げる。避ける。命令する。くらいしか出来ない。
「承知!」
メルは火球が飛んできた方向に駆ける。
「ここかっ!」ズバッ
人のような形をした木が切れた。
「なっ!」
「ハズレなのであるよ。コレをあげよう。」
メルに向かって周りから複数の火球が飛ぶ。
「罠だったか。」
「食らうのである!」
スパァァァン!
メルは複数の火球をまとめて剣でなぎ払った。
火球は跡形もなく消え去る。
「これごときの魔法でやられるわけないだろう!」
「なっ!なんだと?!こっ、これでもくらうのである!」
風が吹き、木々が揺らめく。葉っぱが落ちる。
落ちた葉が勢いよくメルに飛ぶ。
「なっ!数が多い……払い切れない……」
ズバズバズバッ
「メル!大丈夫か?!」
「心配ない、軽傷だ……うっ……」
「大丈夫じゃねーじゃねーかよ。とりあえず、ここで休んでろ。後は俺に任せろ。」
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