園芸店店長、ゲーム世界で生産にハマる!

緑牙

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2章 村での生活

71話 焦ると勘は働かない……

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 タンジーに錬金術をさせる事になったが、よくよく考えたら俺みたいに錬金術のスキルがあるわけじゃないし、そもそもプレイヤーではないタンジーにはメニュー画面が出せないはず……

 ど、どうしよう……!?

 もうタンジーはやる気満々で、俺が使う予定だった素材まで手元に用意しちゃってるし……!


《あの、ブレン……》

《リョウさん? なんでそんなに小声で、しかも小さくなってるんですか?》

《いや……今更なんだけど、この世界の人はどうやって錬金術やるんだろうと思って……》

《本当に今更ですね……》


 心底呆れた様子のブレンにますます萎縮するが、そんな俺を見てブレンは小さく笑った。


《リョウさんは、小心者なのか大物なのか時々分からなくなりますね》

《自分では小心者だと思ってるけど……》

「……お兄さん、もうじゅんびできてるよ?」


 ふと気づくと、タンジーがジト目でこちらを見ていた。

 俺とは違って、使う素材もきっちりと同じ種類ごとに分けてあり、準備万端の様だが──


《ブレン! どうしよう!?》


 俺が慌てて再度念話を送ると、ブレンはピュー……と大きなため息をついた。

 と言うか、俺の勘!

 こういう時こそ仕事してくれよ!?


《タンジーさん、リョウさんのやり方は見てましたよね?》

「うん! なにもないところを手でおしたりしてた! おなじことをすればいいのかな──」
《それでは駄目です》
「えぇー……どうして?」

《リョウさんは私達とは違って特別なんです。私達には、私達のやり方があるからですよ》

「わたしたちの、やりかた?」


 タンジーは首を傾げるが、俺も負けじと首を傾げていた……

 いや、俺が特別というのはプレイヤーだからだと理解は出来る。

 だが、ブレンの言う『私達』のやり方というのは一体……?

 俺が疑問に首を傾げている間にブレンは作業台の上に降り立ち、使う予定の素材に向かって翼を広げた。

 そして──


《タンジーさん、良く見ていてくださいね》


 そう言うと、ブレンは目を閉じて集中し始めた。

 まさか、ブレンが錬金術を使うのか!?


 そして使う素材とブレンの全身が薄っすらと光り、瞬きした次の瞬間には素材は首飾りになっていた。

 心なしか、俺が作ったのより品質が良さそうに見えるが──



『首飾り』

 なんの変哲もない首飾り。

 攻撃力+5
 防御力+5



 ……やっぱり……

 俺が作ったやつ、全部最低数値だったんだけど……?
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