園芸店店長、ゲーム世界で生産にハマる!

緑牙

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2章 村での生活

94話 森熊は、仲間になりたそう?

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 すぐハッとしてセージ君のところに向かい、ランクⅡのヨモギポーションKを使った。

 外傷は見当たらなかったが、念のため……だな。


《リョウさん、森熊が!》


 ブレンの声に慌てて森熊の方を見ると、四つ脚になりながらも徐々にこちらににじり寄って来ていた。

 しかし、何と言うか……

 森熊から殺気を感じなくなってるような……?


「セージに近づかないで!」
「ぐおっ……ぐおぉぅ……」


 森熊が、後ずさってる……これは、タンジーの威圧だな。

 タンジーの横に立って森熊の様子を見るが、やはりさっきまでと雰囲気がまるで違うぞ?

 タンジーも違和感を感じているみたいで、戸惑った表情をしている。


「……あれ? このフォレストベア……こわいかんじがないよ?」

「ああ。何と言うか、正気に戻ったという感じだな」


 タンジーは威圧を解除したみたいだが、森熊は襲ってくる気配がなさそうだ。

 とすると……普段はありえないという集団での森熊の襲撃は、他の森熊達も操られた状態ということなのでは?


「ぐぉっ……ぐぉ……?」

「なんだ? こちらに何かを伝えたい様だが……?」
「くぉっ……」


 いきなり吐血したな。

 このままだと長くは持たないか……やむを得ないか。

 俺はストレージからもう一本飲みたくなるポーションを取り出し、飲ませようとしたが……流石にちょっと危ないか……?

 いやしかし、時間が無さそうだ。

 敵でないならコマンドの『使う』で効果をすぐ発揮出来るのだが……

 そう思いつつ無意識に俺がコマンドの『使う』を押したら、森熊がうっすら光って……


「ぐぉ……?」
「えっ、使えるのかよ!?」


 光るということはアイテムを使うことが出来るということか。

 これはもう確定だな。こいつは敵の扱いではないようだ。

 ならば迷ってる暇はない!

 俺は森熊にそっと触れてポーションを使用した。

 ランクⅡのポーションでかなり回復したのか、森熊は不思議そうにしながらもなんとなく嬉しそうだ。


「ぐぉっ! ぐぉぅ!」
「おー、元気になったな!」

「お兄さん、きずなおしてあげたの?」

「ああ。あのままだと、すぐ亡くなっていただろうからな」

《良かったのですか? 敵じゃないのは私にも分かりましたが、サラさんがすごい顔してますよ?》

「え?」


 そう言われてふと後ろを見ると、目を見開いてこちらを凝視しているサラさんが……


「なにを、してるんですか、リョウさん……その魔物は、セージを襲ったんですよ!?」


 後半はもはや叫び声だ。

 それはそうか……セージ君に実際の傷はないにしても、襲われた恐怖が無くなるということはないからな……
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