104 / 258
転生〜統治(仮題)
ダンジョン 〜40階
しおりを挟む
何事も無く、ルーク達は目を覚ます。交代で見張りをする事も無かった為、現在の時刻は不明である。初めのうちは、ティナとナディアが起きていた。しかし、ルークが土魔法で作り出した壁の厚さは相当な物であり、攻撃を受けた場合は嫌でも起きるだろうという結論に達して休む事になった。
それにルークの予想通り、階段付近に魔物が近付く様子も無かったのである。ルークがいなければ、疲れを取る事も出来ず、怪我をしていた可能性もある。2人は改めてルークという存在のありがたさを噛み締めていたのだが、この事は当の本人が知る由も無い。
食事を済ませたルーク達は、満足そうな表情を浮かべて36階へと足を踏み入れる。そこには、幅20メートルにも及ぶ回廊が湖の中を一直線に走っていた。その上を、うじゃうじゃと魔物が蠢いているのが確認出来る。強制的な戦闘階という事だろう。
「見た事の無い魔物ばかりね。ルーク、名前はわかる?」
「えぇと・・・武器を持った半魚人みたいなのがサハギン、あっちの馬がケルピー、サメに手足が生えてる・・・生物として気色悪いのがシャークマン、奥に見えるデカイ海蛇がシーサーペントだって。」
「シーサーペントですか?噂では海に棲む魔物でしたよね?」
元ギルドマスターのナディアも、水棲の魔物は見た事が無いらしく、オレの鑑定魔法を頼って来る。オレ達全員、この世界の湖や海には行った事が無い。しかし、長年冒険者として活動してきたティナは、ある程度の知識を持っているようだった。
「そうだったと思うよ?それにシャークマンも海の魔物だと思う。」
「ケルピーの話は聞いた事があるわ。でも、サメ?普通は手足が生えていないものなの?」
「普通はね。」
「無いはずの手足が生えるなんて、海は不思議な所なんですね・・・。」
すみません、ティナさん。海のせいでは無いと思います。って言うか、生えてたまるか!
「ちなみに魔物のレベルは100前後みたいだから、オレが全部倒して行くよ。2人には湖?海?兎に角、水面の警戒と倒した魔物の回収を頼みたいんだけど?」
「今のルークと同じレベルよね?大丈夫なの?」
「それなんだけど・・・ヒュドラを倒した事で、一気にレベルが上がったみたいなんだよねぇ。多分、ここはレベルが上がりやすいんだと思う。」
「では、本来の目的であるレベル上げをしようという事ですか?」
オレの提案をナディアが心配したので、ポリポリと頰を掻きながら問題無い事を告げると、ティナがオレの狙いに気付いたようだ。急いでいる為、3人掛かりで討伐した方が早いようならばオレもこんな事は言わない。しかし、この階は一本道で広過ぎる訳でもない。オレが先陣を切って進めば、魔物の攻撃はオレに集中するだろう。ティナとナディアには、のんびりと後から来て貰えばいい。
「ちなみに、今いくつなの?」
「え?・・・15さ、いっ!?ご、ごふぇんふぁふぁい(ごめんなさい)。」
オレのレベルを聞こうとしたナディアに対し、冗談で年齢を言い掛けたら思い切り両頬をつねられた。謝ったら離してくれたが、かなり痛い。以後、気をつけよう。
「だーれーがー、年齢を言えって言ったのよ!レベルよ、レ・ベ・ル!!」
「・・・・・173。ちなみにナディアは251。ティナは鑑定してないからわからないけど。」
「そ、そんなに一気に上がるの!?」
「ルーク・・・すみません。」
ナディアは驚き、ティナは申し訳無さそうに謝る。ティナは『許可を得し者』の称号を得たくないので、頑なに鑑定を拒んでいる。本人の同意も無しに、オレが勝手に鑑定する訳にもいかないからね。
「ねぇ?ちなみに、私が倒したリッチキングのレベルは?」
「え!?あ、いや~、それは確認しなかっ・・・ごふぇんふぁふぁい。」
「ふふふ。ルークは嘘が顔や態度に出ますから、私達に隠し事は出来ませんよ?」
「マジで!?」
「マジよ。それで?」
初耳だよ!?どうりですぐにバレると思った。今度誰かに聞いてみよう。でも今は、ナディアの質問に答えるしかない。教えた後の展開が読めるので、オレは両手で頬を隠しながら答える。
「・・・300。痛いです。ナディアさん、や、やめて・・・」
「明らかに格上じゃない!なんて物と闘わせるのよ!!」
オレが頬を隠していた為、ナディアは両拳をオレのこめかみに当ててグリグリする。興奮しているせいか、本気で痛い。ここは1つ、おだてるしかあるまい。
「そんなのを一撃で倒すような人に言われ・・・本気でやめて!?」
「今、何か言ったわよね?・・・まぁいいわ。」
おだてるつもりが、つい本音を漏らしてしまった。ナディアの両腕に筋が浮かんでいたので、かなりの力が込められていたのだろう。DVだ!訴えてやる!!
「ナディアとばかりイチャイチャしてますね・・・次回の会議の議題にしましょうか。」
「ひっ!!お願いだからやめて!?」
「会議?」
ティナの呟きに、ナディアは体を硬直させ、振り向き様にやめるように言う。会議って何だ?あの怯えよう、何かあったのだろうか?
「何でもありませんよ?さぁルーク、そろそろ進みませんか?」
「?そうだね。じゃあ一気に進むから、巻き込まれないようにゆっくり付いて来て!」
会議が気になったが、あまり遊んでもいられない。ティナの提案に頷き、先を急ぐ事にした。オレはミスリル製の刀に持ち替え、雷属性の魔法を纏わせて全力で魔物に向かい駆け出す。40階のボス部屋まで同じ景色、同じ魔物だった事もあり、約半日で辿り着いてしまった。
暫くボス部屋の前で待っていると、ティナとナディアが追い付いた。ティナの表情は、満開の花を思わせる。食材を大量にゲットした事で、ご機嫌なのだろう。つられて笑顔になっている所、ナディアから魔法について尋ねられる。
「剣に纏わせた魔法は何?」
「ん?ただの雷属性だよ?」
「・・・はぁ。あのねぇ?雷属性は『ただの』なんて言わないの!誰にも使えないんだから!!」
「ここには私達しかいないですが、少しは自重した方が良いですよ?」
「あ・・・そうだったね。まぁ、お陰で一撃だったし、細かい事は後にしよう。」
ナディアだけでなく、ティナにまで窘められてしまったが、大事の前の小事という事にしておこう。細かい事を気にしてると、お肌に悪いですよ?
「ルークに自重を求めるのが間違いよね。それで?今度のボスは何?」
「オレの扱い、どんどん雑になってるよね?これでもオレ、皇帝だよね?」
「いいからボスが何なのか教えなさい!!」
「ケルベロス。・・・レベル350の。」
「「は?」」
「だから、ケルベロス!」
「そうじゃなくて、レベルよ!いくつって言ったの!?」
「350。」
「・・・・・。」
「そ、それは流石に・・・」
レベルを言わなければ頬をつねられると思い、事前に告知したのだが、ナディアは絶句し、ティナは顔を引き攣らせている。
「でも、ほら!冒険者登録した時、『レベルというのは、あくまで肉体と魔力の潜在能力を数値化した目安ですから。技術等でレベルの差は埋まります。』って言われたし。」
「そんな事を言ってた大食いエルフもいたわね・・・。」
「ルーク・・・私の言葉を覚えていて下さったのは嬉しいですが、流石にそこまでの差は・・・。」
オレの言葉を受け、ナディアがティナを半目で見ると、ティナが申し訳無さそうに呟く。気持ちはわかるが、ここまで来て引き返すつもりは無い。そろそろネタバラシといこう。
「今まで黙ってたけど、2人にはオレのレベルに応じた補正が掛かってるからね?」
「どういう事ですか?」
「オレの加護と言うか眷属扱いみたいなんだけど、ナディアを鑑定するとオレのレベルの2割が加算されてるっぽいんだよね。」
「じゃあ、私の場合は251に34上乗せされてるって事?」
読み書き算数の出来る者が少ないこの世界で、ナディアの暗算は驚異的なスピードである。流石は元ギルドマスターと言った所だろうか。しかし、前提条件を間違えている為、今回は不正解である。
「残念だけど、ちょっと違うかな?オレ、レベル206になったから。251に41を足したのがナディアのステータス。」
「じゃ、じゃあ・・・ルークがレベル500になったら、何もしてないスフィアでもレベル100になるって事!?」
何もしてないって、スフィアが可哀想じゃね?だがまぁ、ナディアの気持ちは理解出来る。嫁さんの特典だと思って納得して貰おう。
「そういう事。オレの偉大さがわかったでしょ?うむ、苦しゅうない!崇めるがよいぞ!!」
「そ、そんなのヤバイでしょ!バレたら世界中の女が押し寄せるわよ!!」
「若返るだけでも恐ろしいのですが、まさかレベルまでとなると、子供からお年寄りまでルークを求める事になりますね・・・。」
なんですとぉ!それは不味い!!何が悲しくて、ババア相手に腰を振らねばならない!?断固拒否だ。よし、新しい法律を作ろう。ババア禁止令も発令しよう。・・・ババア禁止令って何だよ?
オレって最低だな。お年寄りは敬うものだ。虐げるべきではない。まぁ、考えている分には問題無いだろう。実行しなければいいだけの話だ。それよりも、オレの思考がバレる前に話題をすり替える必要がある。幻滅される前に・・・。
「まぁ、そうなったら転移魔法で辺境の山奥にでも引っ越すよ。それより今はケルベロスだ。これ位のレベル差なら、全員で協力すれば倒せると思わない?」
「そうね・・・ルークのレベルが低いけど、ズルい雷属性の魔法があれば何とかなるかも。」
「ズルいって言わないで貰えるかなぁ?」
「いえ、それだけ驚異的な威力だと思いますよ?」
ナディアはともかく、ティナにまでチート認定されるとは思わなかった。でも、確かにズルいかもしれない。どうも、雷属性だけ威力が桁違いに高い。暇な時に検証が必要だな。
「もういいや。それじゃあ進むって事で、覚悟はいい?」
「えぇ。」
「はい。」
ティナとナディアもやる気になった事だし、決心が鈍る前にボス部屋の扉を開ける。鑑定結果が少し気になるが、言っても言わなくても進む事に変わりは無いだろう。
『ケルベロス(特大)』ってどういう意味だろうね?
それにルークの予想通り、階段付近に魔物が近付く様子も無かったのである。ルークがいなければ、疲れを取る事も出来ず、怪我をしていた可能性もある。2人は改めてルークという存在のありがたさを噛み締めていたのだが、この事は当の本人が知る由も無い。
食事を済ませたルーク達は、満足そうな表情を浮かべて36階へと足を踏み入れる。そこには、幅20メートルにも及ぶ回廊が湖の中を一直線に走っていた。その上を、うじゃうじゃと魔物が蠢いているのが確認出来る。強制的な戦闘階という事だろう。
「見た事の無い魔物ばかりね。ルーク、名前はわかる?」
「えぇと・・・武器を持った半魚人みたいなのがサハギン、あっちの馬がケルピー、サメに手足が生えてる・・・生物として気色悪いのがシャークマン、奥に見えるデカイ海蛇がシーサーペントだって。」
「シーサーペントですか?噂では海に棲む魔物でしたよね?」
元ギルドマスターのナディアも、水棲の魔物は見た事が無いらしく、オレの鑑定魔法を頼って来る。オレ達全員、この世界の湖や海には行った事が無い。しかし、長年冒険者として活動してきたティナは、ある程度の知識を持っているようだった。
「そうだったと思うよ?それにシャークマンも海の魔物だと思う。」
「ケルピーの話は聞いた事があるわ。でも、サメ?普通は手足が生えていないものなの?」
「普通はね。」
「無いはずの手足が生えるなんて、海は不思議な所なんですね・・・。」
すみません、ティナさん。海のせいでは無いと思います。って言うか、生えてたまるか!
「ちなみに魔物のレベルは100前後みたいだから、オレが全部倒して行くよ。2人には湖?海?兎に角、水面の警戒と倒した魔物の回収を頼みたいんだけど?」
「今のルークと同じレベルよね?大丈夫なの?」
「それなんだけど・・・ヒュドラを倒した事で、一気にレベルが上がったみたいなんだよねぇ。多分、ここはレベルが上がりやすいんだと思う。」
「では、本来の目的であるレベル上げをしようという事ですか?」
オレの提案をナディアが心配したので、ポリポリと頰を掻きながら問題無い事を告げると、ティナがオレの狙いに気付いたようだ。急いでいる為、3人掛かりで討伐した方が早いようならばオレもこんな事は言わない。しかし、この階は一本道で広過ぎる訳でもない。オレが先陣を切って進めば、魔物の攻撃はオレに集中するだろう。ティナとナディアには、のんびりと後から来て貰えばいい。
「ちなみに、今いくつなの?」
「え?・・・15さ、いっ!?ご、ごふぇんふぁふぁい(ごめんなさい)。」
オレのレベルを聞こうとしたナディアに対し、冗談で年齢を言い掛けたら思い切り両頬をつねられた。謝ったら離してくれたが、かなり痛い。以後、気をつけよう。
「だーれーがー、年齢を言えって言ったのよ!レベルよ、レ・ベ・ル!!」
「・・・・・173。ちなみにナディアは251。ティナは鑑定してないからわからないけど。」
「そ、そんなに一気に上がるの!?」
「ルーク・・・すみません。」
ナディアは驚き、ティナは申し訳無さそうに謝る。ティナは『許可を得し者』の称号を得たくないので、頑なに鑑定を拒んでいる。本人の同意も無しに、オレが勝手に鑑定する訳にもいかないからね。
「ねぇ?ちなみに、私が倒したリッチキングのレベルは?」
「え!?あ、いや~、それは確認しなかっ・・・ごふぇんふぁふぁい。」
「ふふふ。ルークは嘘が顔や態度に出ますから、私達に隠し事は出来ませんよ?」
「マジで!?」
「マジよ。それで?」
初耳だよ!?どうりですぐにバレると思った。今度誰かに聞いてみよう。でも今は、ナディアの質問に答えるしかない。教えた後の展開が読めるので、オレは両手で頬を隠しながら答える。
「・・・300。痛いです。ナディアさん、や、やめて・・・」
「明らかに格上じゃない!なんて物と闘わせるのよ!!」
オレが頬を隠していた為、ナディアは両拳をオレのこめかみに当ててグリグリする。興奮しているせいか、本気で痛い。ここは1つ、おだてるしかあるまい。
「そんなのを一撃で倒すような人に言われ・・・本気でやめて!?」
「今、何か言ったわよね?・・・まぁいいわ。」
おだてるつもりが、つい本音を漏らしてしまった。ナディアの両腕に筋が浮かんでいたので、かなりの力が込められていたのだろう。DVだ!訴えてやる!!
「ナディアとばかりイチャイチャしてますね・・・次回の会議の議題にしましょうか。」
「ひっ!!お願いだからやめて!?」
「会議?」
ティナの呟きに、ナディアは体を硬直させ、振り向き様にやめるように言う。会議って何だ?あの怯えよう、何かあったのだろうか?
「何でもありませんよ?さぁルーク、そろそろ進みませんか?」
「?そうだね。じゃあ一気に進むから、巻き込まれないようにゆっくり付いて来て!」
会議が気になったが、あまり遊んでもいられない。ティナの提案に頷き、先を急ぐ事にした。オレはミスリル製の刀に持ち替え、雷属性の魔法を纏わせて全力で魔物に向かい駆け出す。40階のボス部屋まで同じ景色、同じ魔物だった事もあり、約半日で辿り着いてしまった。
暫くボス部屋の前で待っていると、ティナとナディアが追い付いた。ティナの表情は、満開の花を思わせる。食材を大量にゲットした事で、ご機嫌なのだろう。つられて笑顔になっている所、ナディアから魔法について尋ねられる。
「剣に纏わせた魔法は何?」
「ん?ただの雷属性だよ?」
「・・・はぁ。あのねぇ?雷属性は『ただの』なんて言わないの!誰にも使えないんだから!!」
「ここには私達しかいないですが、少しは自重した方が良いですよ?」
「あ・・・そうだったね。まぁ、お陰で一撃だったし、細かい事は後にしよう。」
ナディアだけでなく、ティナにまで窘められてしまったが、大事の前の小事という事にしておこう。細かい事を気にしてると、お肌に悪いですよ?
「ルークに自重を求めるのが間違いよね。それで?今度のボスは何?」
「オレの扱い、どんどん雑になってるよね?これでもオレ、皇帝だよね?」
「いいからボスが何なのか教えなさい!!」
「ケルベロス。・・・レベル350の。」
「「は?」」
「だから、ケルベロス!」
「そうじゃなくて、レベルよ!いくつって言ったの!?」
「350。」
「・・・・・。」
「そ、それは流石に・・・」
レベルを言わなければ頬をつねられると思い、事前に告知したのだが、ナディアは絶句し、ティナは顔を引き攣らせている。
「でも、ほら!冒険者登録した時、『レベルというのは、あくまで肉体と魔力の潜在能力を数値化した目安ですから。技術等でレベルの差は埋まります。』って言われたし。」
「そんな事を言ってた大食いエルフもいたわね・・・。」
「ルーク・・・私の言葉を覚えていて下さったのは嬉しいですが、流石にそこまでの差は・・・。」
オレの言葉を受け、ナディアがティナを半目で見ると、ティナが申し訳無さそうに呟く。気持ちはわかるが、ここまで来て引き返すつもりは無い。そろそろネタバラシといこう。
「今まで黙ってたけど、2人にはオレのレベルに応じた補正が掛かってるからね?」
「どういう事ですか?」
「オレの加護と言うか眷属扱いみたいなんだけど、ナディアを鑑定するとオレのレベルの2割が加算されてるっぽいんだよね。」
「じゃあ、私の場合は251に34上乗せされてるって事?」
読み書き算数の出来る者が少ないこの世界で、ナディアの暗算は驚異的なスピードである。流石は元ギルドマスターと言った所だろうか。しかし、前提条件を間違えている為、今回は不正解である。
「残念だけど、ちょっと違うかな?オレ、レベル206になったから。251に41を足したのがナディアのステータス。」
「じゃ、じゃあ・・・ルークがレベル500になったら、何もしてないスフィアでもレベル100になるって事!?」
何もしてないって、スフィアが可哀想じゃね?だがまぁ、ナディアの気持ちは理解出来る。嫁さんの特典だと思って納得して貰おう。
「そういう事。オレの偉大さがわかったでしょ?うむ、苦しゅうない!崇めるがよいぞ!!」
「そ、そんなのヤバイでしょ!バレたら世界中の女が押し寄せるわよ!!」
「若返るだけでも恐ろしいのですが、まさかレベルまでとなると、子供からお年寄りまでルークを求める事になりますね・・・。」
なんですとぉ!それは不味い!!何が悲しくて、ババア相手に腰を振らねばならない!?断固拒否だ。よし、新しい法律を作ろう。ババア禁止令も発令しよう。・・・ババア禁止令って何だよ?
オレって最低だな。お年寄りは敬うものだ。虐げるべきではない。まぁ、考えている分には問題無いだろう。実行しなければいいだけの話だ。それよりも、オレの思考がバレる前に話題をすり替える必要がある。幻滅される前に・・・。
「まぁ、そうなったら転移魔法で辺境の山奥にでも引っ越すよ。それより今はケルベロスだ。これ位のレベル差なら、全員で協力すれば倒せると思わない?」
「そうね・・・ルークのレベルが低いけど、ズルい雷属性の魔法があれば何とかなるかも。」
「ズルいって言わないで貰えるかなぁ?」
「いえ、それだけ驚異的な威力だと思いますよ?」
ナディアはともかく、ティナにまでチート認定されるとは思わなかった。でも、確かにズルいかもしれない。どうも、雷属性だけ威力が桁違いに高い。暇な時に検証が必要だな。
「もういいや。それじゃあ進むって事で、覚悟はいい?」
「えぇ。」
「はい。」
ティナとナディアもやる気になった事だし、決心が鈍る前にボス部屋の扉を開ける。鑑定結果が少し気になるが、言っても言わなくても進む事に変わりは無いだろう。
『ケルベロス(特大)』ってどういう意味だろうね?
10
あなたにおすすめの小説
ハーレムキング
チドリ正明@不労所得発売中!!
ファンタジー
っ転生特典——ハーレムキング。
効果:対女の子特攻強制発動。誰もが目を奪われる肉体美と容姿を獲得。それなりに優れた話術を獲得。※ただし、女性を堕とすには努力が必要。
日本で事故死した大学2年生の青年(彼女いない歴=年齢)は、未練を抱えすぎたあまり神様からの転生特典として【ハーレムキング】を手に入れた。
青年は今日も女の子を口説き回る。
「ふははははっ! 君は美しい! 名前を教えてくれ!」
「変な人!」
※2025/6/6 完結。
【完結】487222760年間女神様に仕えてきた俺は、そろそろ普通の異世界転生をしてもいいと思う
こすもすさんど(元:ムメイザクラ)
ファンタジー
異世界転生の女神様に四億年近くも仕えてきた、名も無きオリ主。
億千の異世界転生を繰り返してきた彼は、女神様に"休暇"と称して『普通の異世界転生がしたい』とお願いする。
彼の願いを聞き入れた女神様は、彼を無難な異世界へと送り出す。
四億年の経験知識と共に異世界へ降り立ったオリ主――『アヤト』は、自由気ままな転生者生活を満喫しようとするのだが、そんなぶっ壊れチートを持ったなろう系オリ主が平穏無事な"普通の異世界転生"など出来るはずもなく……?
道行く美少女ヒロイン達をスパルタ特訓で徹底的に鍛え上げ、邪魔する奴はただのパンチで滅殺抹殺一撃必殺、それも全ては"普通の異世界転生"をするために!
気が付けばヒロインが増え、気が付けば厄介事に巻き込まれる、テメーの頭はハッピーセットな、なろう系最強チーレム無双オリ主の明日はどっちだ!?
※小説家になろう、エブリスタ、ノベルアップ+にも掲載しております。
爺さんの異世界建国記 〜荒廃した異世界を農業で立て直していきます。いきなりの土作りはうまくいかない。
秋田ノ介
ファンタジー
88歳の爺さんが、異世界に転生して農業の知識を駆使して建国をする話。
異世界では、戦乱が絶えず、土地が荒廃し、人心は乱れ、国家が崩壊している。そんな世界を司る女神から、世界を救うように懇願される。爺は、耳が遠いせいで、村長になって村人が飢えないようにしてほしいと頼まれたと勘違いする。
その願いを叶えるために、農業で村人の飢えをなくすことを目標にして、生活していく。それが、次第に輪が広がり世界の人々に希望を与え始める。戦争で成人男性が極端に少ない世界で、13歳のロッシュという若者に転生した爺の周りには、ハーレムが出来上がっていく。徐々にその地に、流浪をしている者たちや様々な種族の者たちが様々な思惑で集まり、国家が出来上がっていく。
飢えを乗り越えた『村』は、王国から狙われることとなる。強大な軍事力を誇る王国に対して、ロッシュは知恵と知識、そして魔法や仲間たちと協力して、その脅威を乗り越えていくオリジナル戦記。
完結済み。全400話、150万字程度程度になります。元は他のサイトで掲載していたものを加筆修正して、掲載します。一日、少なくとも二話は更新します。
異世界転生 剣と魔術の世界
小沢アキラ
ファンタジー
普通の高校生《水樹和也》は、登山の最中に起きた不慮の事故に巻き込まれてしまい、崖から転落してしまった。
目を覚ますと、そこは自分がいた世界とは全く異なる世界だった。
人間と獣人族が暮らす世界《人界》へ降り立ってしまった和也は、元の世界に帰るために、人界の創造主とされる《創世神》が眠る中都へ旅立つ決意をする。
全三部構成の長編異世界転生物語。
異世界翻訳者の想定外な日々 ~静かに読書生活を送る筈が何故か家がハーレム化し金持ちになったあげく黒覆面の最強怪傑となってしまった~
於田縫紀
ファンタジー
図書館の奥である本に出合った時、俺は思い出す。『そうだ、俺はかつて日本人だった』と。
その本をつい翻訳してしまった事がきっかけで俺の人生設計は狂い始める。気がつけば美少女3人に囲まれつつ仕事に追われる毎日。そして時々俺は悩む。本当に俺はこんな暮らしをしてていいのだろうかと。ハーレム状態なのだろうか。単に便利に使われているだけなのだろうかと。
妹と歩く、異世界探訪記
東郷 珠
ファンタジー
ひょんなことから異世界を訪れた兄妹。
そんな兄妹を、数々の難題が襲う。
旅の中で増えていく仲間達。
戦い続ける兄妹は、世界を、仲間を守る事が出来るのか。
天才だけど何処か抜けてる、兄が大好きな妹ペスカ。
「お兄ちゃんを傷つけるやつは、私が絶対許さない!」
妹が大好きで、超過保護な兄冬也。
「兄ちゃんに任せろ。お前は絶対に俺が守るからな!」
どんなトラブルも、兄妹の力で乗り越えていく!
兄妹の愛溢れる冒険記がはじまる。
異世界転生、防御特化能力で彼女たちを英雄にしようと思ったが、そんな彼女たちには俺が英雄のようだ。
Mです。
ファンタジー
異世界学園バトル。
現世で惨めなサラリーマンをしていた……
そんな会社からの帰り道、「転生屋」という見慣れない怪しげな店を見つける。
その転生屋で新たな世界で生きる為の能力を受け取る。
それを自由イメージして良いと言われた為、せめて、新しい世界では苦しまないようにと防御に突出した能力をイメージする。
目を覚ますと見知らぬ世界に居て……学生くらいの年齢に若返っていて……
現実か夢かわからなくて……そんな世界で出会うヒロイン達に……
特殊な能力が当然のように存在するその世界で……
自分の存在も、手に入れた能力も……異世界に来たって俺の人生はそんなもん。
俺は俺の出来ること……
彼女たちを守り……そして俺はその能力を駆使して彼女たちを英雄にする。
だけど、そんな彼女たちにとっては俺が英雄のようだ……。
※※多少意識はしていますが、主人公最強で無双はなく、普通に苦戦します……流行ではないのは承知ですが、登場人物の個性を持たせるためそのキャラの物語(エピソード)や回想のような場面が多いです……後一応理由はありますが、主人公の年上に対する態度がなってません……、後、私(さくしゃ)の変な癖で「……」が凄く多いです。その変ご了承の上で楽しんで頂けると……Mです。の本望です(どうでもいいですよね…)※※
※※楽しかった……続きが気になると思って頂けた場合、お気に入り登録……このエピソード好みだなとか思ったらコメントを貰えたりすると軽い絶頂を覚えるくらいには喜びます……メンタル弱めなので、誹謗中傷てきなものには怯えていますが、気軽に頂けると嬉しいです。※※
「強くてニューゲーム」で異世界無限レベリング ~美少女勇者(3,077歳)、王子様に溺愛されながらレベリングし続けて魔王討伐を目指します!~
明治サブ🍆スニーカー大賞【金賞】受賞作家
ファンタジー
作家志望くずれの孫請けゲームプログラマ喪女26歳。デスマーチ明けの昼下がり、道路に飛び出した子供をかばってトラックに轢かれ、異世界転生することになった。
課せられた使命は魔王討伐!? 女神様から与えられたチートは、赤ちゃんから何度でもやり直せる「強くてニューゲーム!?」
強敵・災害・謀略・謀殺なんのその! 勝つまでレベリングすれば必ず勝つ!
やり直し系女勇者の長い永い戦いが、今始まる!!
本作の数千年後のお話、『アイテムボックス無双 ~何でも収納! 奥義・首狩りアイテムボックス!~』を連載中です!!
何卒御覧下さいませ!!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる