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プロローグという名の自己紹介

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 私はすげぇヤツだ。

 ……いや、私の"同一人物が"と言った方が正しいかもな……。

 私の同一人物・氷山こおりやまマイナーレは、十三歳にして異世界の女王になったとんでもないヤツで、医者でもあり、魔法使いでもある。

 こんな口調で本当に女なのかって? まぁ、陰キャの私が心を開くとこうなるって思ってくれればいい。





 私が小六になったばかりの時、額の第三の目が覚醒して妖力を手に入れた。その妖力で私は異世界の『妖魔界』に行けるようになり、そこで生活することになった。

 でも、人間界には家族がいる。

 そこで、私は――いや、『私たち』は妖魔界と人間界で別々に生活することにした。

 人間界には『身体』を残し、そこに十分の一だけ『魂』を入れた。
 魂だけでも生きられる妖魔界には、残りの十分の九の魂を送った。

 妖魔界に送った方が、妖魔界女王のマイナーレ。
 人間界に残った方が、この私、小林こばやし麻里菜まりななのだ。

 中一の春休み、妖魔界では人間界をめぐって戦争が起きていた。
 マイナーレは凄腕の弓使いで、妖力も魔力も最強クラスだが、仲間を全て失ってしまう。敵のボスの仲間も全員倒したから、最後は一対一の勝負になった。
 妖魔界の戦争、エグすぎるって……。

 マイナーレ自身は、十分の九の魂だけなので不完全体だった。そこで、『身体』と『十分の一の魂』を召喚して、最終進化体・キュウビへと変化した。
 ……要は、私も戦争に駆り出されたわけだ。

 でも、敵のボスを倒すために変化したのではなかった。
 マイナーレは特別な力を使って、戦死した人々を蘇生させる上、敵をボスごと改心させたかったらしい。自分の命と引き換えに。

「いいの、私は。私を犠牲にしてでも、みんなに幸せになってほしいから……。」

 そう言って、マイナーレわたしは力つきて倒れた。

 気づいた時には、私は自分の診療所のベッドにいた。
 いや、何で生きてるんだ!?
 どうやら、マイナーレわたしの力で生き返った人々の思いが集まり、奇跡が起きたらしい。

 敵を改心させて、戦死した人を生き返らせたマイナーレわたしの力は、おまけに荒れ果てた土地までもとに戻してしまったという。

 そんなこんなで、マイナーレはその後妖魔界の女王となり、私は人間界で暮らしている。

 それからは妖魔界にも人間界にも平和が訪れ、私が人間界で妖力や魔力を持つ必要がなくなった。私はマイナーレに全ての妖力・魔力を預け、『人間』として生活している。





 と、まぁ、色んなことがあったわけだが、マイナーレと魂を分割したことによる弊害がかなり出てきてしもうて。

 まず、圧倒的に影が薄くなってしもうた! ……あ、影が薄いのは元々か。ただえさえ薄いのに、それが悪化したんだよ……。「いつの間にか私が後ろにいた」なんてことはしょっちゅう。

 それに、影が薄いから陰キャになり、受け身だった私はぼっちになってしもうた!

 陰キャぼっちっていうのは、いじめの格好のターゲットでして。はい、ご想像のとおり、いじめに遭いました。
 マイナーレが妖魔界の女王として謳歌する中、私はいじめを食らい続けていたんだよぉ……。

 どんないじめを受けたかは、このプロローグに書くと長くなりそうだから、次の話で。

※次の話から三人称視点に変わります。
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