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第5話
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ようやくバイトが終わった。
とは言ったけど客は来なかったし、余はただ立っていただけだけどな。
まぁ、ちなみに余の担当はキッチンだ。
あと未だにレジ打ちは練習中だ。
何でオーナーが余を採用したのか全く分からん。
さて、バイトも終わったことだし、魔法少女に勝負を挑むとするか。
まずは変身するために人がいない所に場所を移す。
* * * *
「今日こそ勝たせてもらうぞ魔法少女」
今日で記念すべき十回目の余と魔法少女の戦いだ。
というか、もう九回も負けているのか余は、これ以上負け続けたら余のプライドが保てなくなってしまう。
言い訳ではないけど余の顔がバレないように仮面を着けているのだが、息苦しいし、目の穴が小さいから視野が狭いのだ。
それがなかったら確実に勝っていただろう。
じゃあ外せば良いだろうと思うだろうが、変身した時に勝手に着いてくるし、そしてなぜか外せないのだ。
もう慣れたから良いのだがな。
「またあなたねナイトメア」
もうナイトメアにも慣れてきた、どう言う話し合いの末に余がナイトメアになったのか聞いてみたいものだ。
今日はブルーの魔法少女がいつものセリフを言った。
いつもはピンクの魔法少女が言っていたのだが、今日は違うらしい。
「さぁ始めようか」
この言葉をきっかけに余と魔法少女の戦いが始まった。
* * * *
また余の優勢で戦いが進んでいく。
もう分かってしまったこの戦い、余の勝ちだ。
いや、だが油断をしてならない、早く決着をつけなければまたあの合体技で負けてしまう。
「ちょっと、どうしたのピンク。今日全然魔法出てないじゃん」
レッドの魔法少女が心配してピンクの魔法少女へ声をかける。
確かに今日はピンクの魔法を一度も見ていない。
ということは今の精神状態が正常ではないということか?
だが今は相手の精神状態なんか関係ない、ただあいつらを倒すことだけを考えろ。
今なんだ、この瞬間の今がチャンスなんだ、今日こそは余がこの地球を征服してみせてやる。
あいつらを倒してやっと余は王へとなるのだ。
「ごめん」
ピンクの魔法少女は申し訳なさそうな顔で他の二人に謝る。
「しっかりしてください。今は戦いだけに集中してください」
「ごめん」
「もうこうなったら仕方ありません。ここはみんなで心を一つにして合体技を出しましょう」
おい、またかよ。
なんでピンチになったらすぐに出すようになっているのだ。
もっと貴重に使って欲しいものだ。
絶対この技が無かったらすぐに地球を征服できたんだがな。
でも、収穫はあった。
本当に精神状態が良くないと魔法少女は魔法が撃てないのだ。
これを知れただけでも大きな収穫だ。
今日は潔くあの合体技を受け入れよう。
ちなみにあの合体技は足し算ではない、掛け算だ。
あいつらの一人一人の魔法なんか高が知れている。
そんなそこまで強くない魔法を三人同時に撃ってきてもやられる程ではない。
だが、あの三人が何らかの方法で魔法を五倍にも十倍にも膨れ上がる。
だから、この余を倒すことができるのだ。
「「「くらえ、スーパースマイルスプラッシュ」」」
はぁ~、今日もここまでか。
覚悟を決めて全身に力を入れて目を閉じた。
………………
……………
………
…?
あれ?
飛んでくるはずである魔法が中々飛んでこない。
飛んでくる可能性もあるのでまだ体に力を入れて、恐る恐る目を開ける。
視界には合体技が出ていなくて焦っている魔法少女たちの姿が見えた。
「あれ?あれ?どうして?」
「何で?いつもは出てたのに」
「二人とも落ち着いてください」
あいつらも何で合体技が出ないのか分かっていない様子だ。
これはチャンスと見た。
このチャンスはもう二度と来ない、決めるならここしかない。
急げ、これで余は地球を征服することができるのだ。
「みんな落ち着くポヨ~」
おい、なんだアイツ。
薄茶色のハムスターみたいなやつが空から飛んでこちらへ降りてきた。
「妖精さんだ」
ピンクの魔法少女がまるでヒーローがやってきたような表情になった。
お前が妖精か、いつも余の邪魔ばっかするムカつく存在だ。
だが、アイツが来たところで状況は何一つ変わらない。
「合体技は心と魔法を一つにしないとダメポヨ~。一人だけでも心と魔法を一つにしてないと合体技は発動しないポヨ~」
そういうことか。
余がさっき言っていた、合体技は掛け算理論がたまたま合っていたのか。
一人でもゼロだったらみんながゼロになるということか。
今日はピンクの奴が魔法を出せなかったから、合体技を出せなかったからというわけか。
「今日だけはピンクに魔法を出せるようにしてあげるポヨ~。でも、本当に今日だけポヨ~」
妖精から出てきた謎の光がピンクを包む。
多分あれは魔法が出るようになる何かなのだろう。
またコイツは余計なことをしやがって。
「じゃあボクは帰るポヨ~」
あいつ仕事をするだけして帰りやがった。
妖精は段々透けていき、やがて完全に消えていなくなっていた。
消えてどこにいくんだ?あいつら妖精は。
妖精には妖精の住む場所でもあるのか?
というか、あいつピンクに魔法を譲渡しやがった。
そんなこともできるのかよ妖精は。
「ありがとう妖精さん。みんな妖精さんのおかげで合体技が打てるようになったよ」
あ
そうだった。
「じゃあみんな心を一つにして」
「うん」
「はい」
もういつもの流れになってる。
「「「スーパースマイルスプラッシュ」」」
はぁ~
結局この合体技で負けるのかよ。
* * * *
いってぇ、なんとか魔法で相殺しようとしたが、全然歯が立たなかった。
前に出してた右手がかなり痛い。
今日はいつもより痛い。
脚を引きずりながらなんとか一歩一歩進んでいる。
あの妖精の野郎かなりの魔法を渡しやがったな。
だが、今日はただ負けたというよりは収穫の方が大きかった。
一人でも魔法が撃てないと合体技が打てないのは大きな発見だ。
この発見のおかげで勝利の道が見えてきたぞ。
今日はさっさと家に帰って最低限の手当てはしないとな。
「あれ、どうしたの宇野くん?」
高校の教室で席の隣でよく聞く声が聞こえてきた。
なんでここにいるんだよ。
桜井莉緒。
とは言ったけど客は来なかったし、余はただ立っていただけだけどな。
まぁ、ちなみに余の担当はキッチンだ。
あと未だにレジ打ちは練習中だ。
何でオーナーが余を採用したのか全く分からん。
さて、バイトも終わったことだし、魔法少女に勝負を挑むとするか。
まずは変身するために人がいない所に場所を移す。
* * * *
「今日こそ勝たせてもらうぞ魔法少女」
今日で記念すべき十回目の余と魔法少女の戦いだ。
というか、もう九回も負けているのか余は、これ以上負け続けたら余のプライドが保てなくなってしまう。
言い訳ではないけど余の顔がバレないように仮面を着けているのだが、息苦しいし、目の穴が小さいから視野が狭いのだ。
それがなかったら確実に勝っていただろう。
じゃあ外せば良いだろうと思うだろうが、変身した時に勝手に着いてくるし、そしてなぜか外せないのだ。
もう慣れたから良いのだがな。
「またあなたねナイトメア」
もうナイトメアにも慣れてきた、どう言う話し合いの末に余がナイトメアになったのか聞いてみたいものだ。
今日はブルーの魔法少女がいつものセリフを言った。
いつもはピンクの魔法少女が言っていたのだが、今日は違うらしい。
「さぁ始めようか」
この言葉をきっかけに余と魔法少女の戦いが始まった。
* * * *
また余の優勢で戦いが進んでいく。
もう分かってしまったこの戦い、余の勝ちだ。
いや、だが油断をしてならない、早く決着をつけなければまたあの合体技で負けてしまう。
「ちょっと、どうしたのピンク。今日全然魔法出てないじゃん」
レッドの魔法少女が心配してピンクの魔法少女へ声をかける。
確かに今日はピンクの魔法を一度も見ていない。
ということは今の精神状態が正常ではないということか?
だが今は相手の精神状態なんか関係ない、ただあいつらを倒すことだけを考えろ。
今なんだ、この瞬間の今がチャンスなんだ、今日こそは余がこの地球を征服してみせてやる。
あいつらを倒してやっと余は王へとなるのだ。
「ごめん」
ピンクの魔法少女は申し訳なさそうな顔で他の二人に謝る。
「しっかりしてください。今は戦いだけに集中してください」
「ごめん」
「もうこうなったら仕方ありません。ここはみんなで心を一つにして合体技を出しましょう」
おい、またかよ。
なんでピンチになったらすぐに出すようになっているのだ。
もっと貴重に使って欲しいものだ。
絶対この技が無かったらすぐに地球を征服できたんだがな。
でも、収穫はあった。
本当に精神状態が良くないと魔法少女は魔法が撃てないのだ。
これを知れただけでも大きな収穫だ。
今日は潔くあの合体技を受け入れよう。
ちなみにあの合体技は足し算ではない、掛け算だ。
あいつらの一人一人の魔法なんか高が知れている。
そんなそこまで強くない魔法を三人同時に撃ってきてもやられる程ではない。
だが、あの三人が何らかの方法で魔法を五倍にも十倍にも膨れ上がる。
だから、この余を倒すことができるのだ。
「「「くらえ、スーパースマイルスプラッシュ」」」
はぁ~、今日もここまでか。
覚悟を決めて全身に力を入れて目を閉じた。
………………
……………
………
…?
あれ?
飛んでくるはずである魔法が中々飛んでこない。
飛んでくる可能性もあるのでまだ体に力を入れて、恐る恐る目を開ける。
視界には合体技が出ていなくて焦っている魔法少女たちの姿が見えた。
「あれ?あれ?どうして?」
「何で?いつもは出てたのに」
「二人とも落ち着いてください」
あいつらも何で合体技が出ないのか分かっていない様子だ。
これはチャンスと見た。
このチャンスはもう二度と来ない、決めるならここしかない。
急げ、これで余は地球を征服することができるのだ。
「みんな落ち着くポヨ~」
おい、なんだアイツ。
薄茶色のハムスターみたいなやつが空から飛んでこちらへ降りてきた。
「妖精さんだ」
ピンクの魔法少女がまるでヒーローがやってきたような表情になった。
お前が妖精か、いつも余の邪魔ばっかするムカつく存在だ。
だが、アイツが来たところで状況は何一つ変わらない。
「合体技は心と魔法を一つにしないとダメポヨ~。一人だけでも心と魔法を一つにしてないと合体技は発動しないポヨ~」
そういうことか。
余がさっき言っていた、合体技は掛け算理論がたまたま合っていたのか。
一人でもゼロだったらみんながゼロになるということか。
今日はピンクの奴が魔法を出せなかったから、合体技を出せなかったからというわけか。
「今日だけはピンクに魔法を出せるようにしてあげるポヨ~。でも、本当に今日だけポヨ~」
妖精から出てきた謎の光がピンクを包む。
多分あれは魔法が出るようになる何かなのだろう。
またコイツは余計なことをしやがって。
「じゃあボクは帰るポヨ~」
あいつ仕事をするだけして帰りやがった。
妖精は段々透けていき、やがて完全に消えていなくなっていた。
消えてどこにいくんだ?あいつら妖精は。
妖精には妖精の住む場所でもあるのか?
というか、あいつピンクに魔法を譲渡しやがった。
そんなこともできるのかよ妖精は。
「ありがとう妖精さん。みんな妖精さんのおかげで合体技が打てるようになったよ」
あ
そうだった。
「じゃあみんな心を一つにして」
「うん」
「はい」
もういつもの流れになってる。
「「「スーパースマイルスプラッシュ」」」
はぁ~
結局この合体技で負けるのかよ。
* * * *
いってぇ、なんとか魔法で相殺しようとしたが、全然歯が立たなかった。
前に出してた右手がかなり痛い。
今日はいつもより痛い。
脚を引きずりながらなんとか一歩一歩進んでいる。
あの妖精の野郎かなりの魔法を渡しやがったな。
だが、今日はただ負けたというよりは収穫の方が大きかった。
一人でも魔法が撃てないと合体技が打てないのは大きな発見だ。
この発見のおかげで勝利の道が見えてきたぞ。
今日はさっさと家に帰って最低限の手当てはしないとな。
「あれ、どうしたの宇野くん?」
高校の教室で席の隣でよく聞く声が聞こえてきた。
なんでここにいるんだよ。
桜井莉緒。
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