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とりあえず平凡で安心安全第一で

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「な~にやってんのあんたは」

そうこの微妙な空気をかきけしたのは私の友人結衣である。

「すみません、ちょっと今日この子疲れてるみたいで…失礼します。ほら行くよカナ!」

目の前の私の好きな(以下略)人にお辞儀をし結衣に引っ張られて正門へ。ありがてぇ…微妙な空気を何とか抜け出せ、なおかつ私が変な理由で涙を流したのも上手いこと隠してくれた。神である。

「ありがとう結衣、この恩は一生忘れないよ。」

「なに言ってんのよ、仕方ないでしょ好きな推しに似てる人だったんでしょ?まぁこの恩はメロディアの感想を聞き尚且つ沼って返してくれたら良いよ。」

簡単な恩返しっぽいけど実はこれ沼って金銭面的危機を誘ってきてるから結構強よ…

「楽しみだな~」
「う…うん」

まぁ何はともあれ色々な意味でフラグ回避出来たので結果オーライありがとう友である。


引っ張っていってくれた結衣のお陰で三神優+ガチ恋ファンに捕まることなく今日も今日とてきっと平凡で安心した一日を送れるよね?…クラスに入って席についた私はそう思わずにはいられないのである。

「よし、カナにメロディア布教を開始するぞ!」
「おしきた!こっちもバンドと君とプラネット布教するもんね!」

さぁ今日も元気に安心安全第一生活が始まるぞ~!
「あの…」
はじま…肩下まで伸びたストレートな黒髪の超絶美人大和撫子な女の子に声かけられるなんて思ってないじゃないですか…平凡とはいかに
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