悪役令嬢に転生しましたが、行いを変えるつもりはありません

れぐまき

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恋愛編

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大丈夫
照れても、言葉につまっても問題ないのよ
大丈夫、大丈夫…

殿下と向かい合って席に付き、逃げたくなる衝動を抑えて、自分で自分に言い聞かす 

それでも消えない居心地の悪さをなんとかごまかそうと、運ばれてきた紅茶に手を伸ばした
カップに口をつけつつ、そっと殿下を伺う
彼もまた、優雅な仕草でティーカップを口に運んでいるところだった

今までも何度も見てきた、何てことないその仕草
それなのに、ピンと伸ばされた背筋とか、カップを持つ骨張った手と長い指とか、伏せたことで長さが際立つ睫だとか、スッと通った鼻筋とかが妙に気になる

改めてみると…
何てかっこいい人なのかしら…

通常の思考回路だったら想像もしないようなことを心のなかで呟いて、ぽっと頬が熱を持った

ダメだわ…
気を抜くといつの間にか思考が乙女に…

内心で頭を抱え、赤く染まった頬を隠すように俯くと、殿下から声がかけられる

「…落ち着いてゆっくり話をするのは久しぶりだな」
「ぁ…そう、ですね…」

自分のせいなのだが、避けていることを悟られないようにしていた身としてはなんとも返答しにくい
曖昧に頷けば、殿下が少し考えて口を開く

「…正直に言ってくれ
俺はまたセシルの気に触るような事をしただろうか?
俺はあまり気が回る方ではないから…何かあれば口に出してもらった方がありがたい」

その言葉に、私は返事を返すことが出来なかった


い、いまの私をそんな目でじっと見ないでほしいの…!

真剣な眼差しでじっと目を見られると、かっこよくて、恥ずかしくて平常心でいられない
言われた言葉も、よく理解できなかった

さらに赤くなったであろう顔を隠そうと咄嗟に目をそらす

や、やっぱり無理だわ…!
照れてしまってお話しどころじゃないもの…

レオナルド様に言われて少しずつでも話してみようと思ったのだが、まだ二人でお茶は早かったようだ
これは一度日を改める必要がある

そう判断し、今日はもう失礼するため許可をとろうと殿下に向き直る
しかし、私は次の瞬間言葉を失った

殿下が、とても悲しそうな顔をしていたから…
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