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水素爆弾④
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夢の中では、新宿の雑踏だった。
東口にある広場では、どこかのミュージシャンが、ギター片手に歌を歌っていた。
数百人が、ミュージシャンの歌を聴いていた。俺は、興味がなく、そのまま行きすぎる。
この平和な光景が、あと一週間で崩れさるのである。
水素爆弾の炸裂と同時に、ビルは破壊され、ほとんどの者は死んでいく。
西口に通じるガード下のトンネルのような通路に入ると、女が狭い空間で喧嘩をしていた。
男が四人代わる代わるに女に襲いかかる。
女は髪の毛はボブであり、顔は卵形。目は大きく、美形である。身体はスレンダーで、多分、強姦目的で襲われたのかもしれない。
しかし、黒いジーパンと、ピンクのトレーナーに包まれた肉体は、恐ろしいほどの人間凶器だった。
まず、女は前蹴りで男の顎を捕らえ、男をノックアウトした。右横からくる男には、前蹴りの膝を一度胸に引きつけてから、横蹴りを見舞った。
男二人はいずれも、百八十センチくらいの大男であったが、はじめの男は顎を、次の男は肋骨を数本折ったようで、のたうち回った。
「生意気な。殺してやる」
後ろからナイフで突進してきた男をチラリと見ると、すぐに飛び後ろ回し蹴りを食らわした。男の眉間に見事にヒットをして、そのまま倒れた。
最後の男に正面を向いて着地したあと、男の振り回すナイフに対して、スエーバックで見事に避けながら、男にジャブを二発、見舞ったあと、男の鼻の下の急所に見事にスクリューパンチをめり込ませた。
男は前歯を折りながら、その場に気を失って倒れた。
しかし、女の攻撃はやまない。
女は後ろで見ていた俺に対して、戦う構えをした。
俺が持っている木刀を指さす。
「それで、私と戦う?」
「待て。違う。勘違いだ」
女は俺の声など聞こえないかのように、飛び上がって、二段蹴りを食らわした。
一段目の前蹴りで俺の顔めがけて鋭く蹴り込んでくる。
仕方なく、俺は木刀で蹴り脚を払い、次の心臓をめがけた二段目の前蹴りには、斬り返しで、打ち落とした。
飛び退いて、女は俺に向けてなおも構える。
強い。俺が剣道をやっていなかったら、間違いなく、大けがをして倒されていた。
「待て。だから、俺はただの通行人だって!」
俺の真摯な言葉に、女はやっと構えを解いた。
「勘違いした。ごめんなさい」
女はにこりとして謝った。笑顔が可愛い。俺と同い年か、一・二歳下に見えた。
こんな可愛い女が、新宿のこの時間を歩いていたら、男に寄っては、間違いを起こすのも故あることに思える。
東口にある広場では、どこかのミュージシャンが、ギター片手に歌を歌っていた。
数百人が、ミュージシャンの歌を聴いていた。俺は、興味がなく、そのまま行きすぎる。
この平和な光景が、あと一週間で崩れさるのである。
水素爆弾の炸裂と同時に、ビルは破壊され、ほとんどの者は死んでいく。
西口に通じるガード下のトンネルのような通路に入ると、女が狭い空間で喧嘩をしていた。
男が四人代わる代わるに女に襲いかかる。
女は髪の毛はボブであり、顔は卵形。目は大きく、美形である。身体はスレンダーで、多分、強姦目的で襲われたのかもしれない。
しかし、黒いジーパンと、ピンクのトレーナーに包まれた肉体は、恐ろしいほどの人間凶器だった。
まず、女は前蹴りで男の顎を捕らえ、男をノックアウトした。右横からくる男には、前蹴りの膝を一度胸に引きつけてから、横蹴りを見舞った。
男二人はいずれも、百八十センチくらいの大男であったが、はじめの男は顎を、次の男は肋骨を数本折ったようで、のたうち回った。
「生意気な。殺してやる」
後ろからナイフで突進してきた男をチラリと見ると、すぐに飛び後ろ回し蹴りを食らわした。男の眉間に見事にヒットをして、そのまま倒れた。
最後の男に正面を向いて着地したあと、男の振り回すナイフに対して、スエーバックで見事に避けながら、男にジャブを二発、見舞ったあと、男の鼻の下の急所に見事にスクリューパンチをめり込ませた。
男は前歯を折りながら、その場に気を失って倒れた。
しかし、女の攻撃はやまない。
女は後ろで見ていた俺に対して、戦う構えをした。
俺が持っている木刀を指さす。
「それで、私と戦う?」
「待て。違う。勘違いだ」
女は俺の声など聞こえないかのように、飛び上がって、二段蹴りを食らわした。
一段目の前蹴りで俺の顔めがけて鋭く蹴り込んでくる。
仕方なく、俺は木刀で蹴り脚を払い、次の心臓をめがけた二段目の前蹴りには、斬り返しで、打ち落とした。
飛び退いて、女は俺に向けてなおも構える。
強い。俺が剣道をやっていなかったら、間違いなく、大けがをして倒されていた。
「待て。だから、俺はただの通行人だって!」
俺の真摯な言葉に、女はやっと構えを解いた。
「勘違いした。ごめんなさい」
女はにこりとして謝った。笑顔が可愛い。俺と同い年か、一・二歳下に見えた。
こんな可愛い女が、新宿のこの時間を歩いていたら、男に寄っては、間違いを起こすのも故あることに思える。
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