58 / 68
第三部 女王様の禁じられたよろこび
20**
しおりを挟む
張り形をゆっくり尻の穴から抜くと、亀が首を振り回し、悲しそうな声で嘶く。苦しいんだか気持ちいいんだか、あるいは名残惜しくて鳴いたのか。
「ねえ、これは何?」
私は両足の間から、そのほぼ完全に勃ち上がったモノを掴んで軽く揺さぶった。
「どうしておちんちんが硬くなってるの?」
「そ、それは」
「先生がいつ、おちんちん硬くしていいって言いましたか!」
握り締めた「そいつ」を力任せに下に引っ張ってやったら、「いっ!」とか呻き声を上げてバカ亀が姿勢を崩す。横倒しになった亀の陰茎から手を放し、その手を鼻先へ持っていくと、やはり強烈な刺激臭がする。ああ汚い。
「ねえ。今は授業中でしょ? なのにどうして真朋くんのおちんちんは硬くなるの?」
「ごめんなさい……」
「『ごめんなさい』じゃないのよ。補習の真っ最中だっていうのに、どうしておちんちんが硬くなるのかって先生は聞いてるの。答えなさい」
「よく、分かんないです」
「分からないの?」
「はい」
よく、分かんないです。
黒いマスクに覆われ、息を喘がせる頭部を見据えながら、私はこの言葉を反芻した。
……いや、反省すべきは私なのだ。恬として恥じる気配もなく、教師にこんな受け答えができてしまうことの責任を、私は認めなければならない。
「じゃあ、教えてあげる。……真朋くんはね、大事な補習の最中にもいやらしいことを考えていたんです。先生の話なんか全然聞かずに。だからおちんちんが膨らんで、硬くなっちゃったのよ。そうでしょ?」
バカ亀の口の端をいやというほどひねり上げて、私は答えを待った。しかし、亀は息を喘がせるだけだった。
それはそうだろう。普通の神経があったら「はい、そうです」なんて答えられるわけがない。
「授業中なのに硬くしてしまったおちんちん、いつもどうしてるの? ねえ」
「ごめんなさい!」
「ごめんなさいはいいから。硬くなったおちんちん、授業中にどうしてるの真朋くん!」
「許してください先生!」
亀の頬を軽く平手打ちして、私は鎖を引っ張り、ベッド上に膝立ちにさせた。
革手錠をはずし、クラスの児童の方を向かせる。視界を奪われた状態で姿勢を安定させるのは難儀らしいが、これ以上の粗相を許すわけにはいかない。
既にその逸物は私が息を呑むほどに隆々と、無駄に優雅なカーブを描いて勃ち上がっている。
「先生、知ってるわよ。授業中いつも、自分のおちんちんをいじってるわよね。そんなに真朋くんは、おちんちんいじるのが好きなの? ……勉強よりおちんちんをいじる方が好きなら、いつもやってることを、ここでみんなにやって見せなさい。さあ」
「で、でも」
余計なことを言う暇を与えず、私はクラスの児童に宣言した。
「皆さん、今から、保健の授業を始めます。真朋くんのおちんちんはこんなに硬く、太くなってしまいました。でも病気じゃありませんから心配しないように。男の子は、大きくなるとみんなこうなります。大人になればこうやって、おちんちんをこうやって、大きく硬くすることができます」
既に90度以上勃ち上がって反り返っているそれを人さし指の爪で弾きながら、私はベッド上に膝立ちしている問題児への詰問を開始した。
「ねえ真朋くん。どうしてあなたのこれは、こんなに硬く大きくなったの? クラスのみんなに言ってください」
「それは……」
「先生の話なんか全然聞かずに、授業中ずっといやらしいことを考えてたからでしょ?」
「はい……!」
「そうです。いやらしいことを見たり考えたりすると、男の人のおちんちんはこうやって硬くなるんです。佐藤くんや高橋くんがそうなったからって、全然心配しなくてもいいんですけれど、真朋くんは、まじめに勉強しようともせず、朝から晩までいやらしいことを考えているから、すぐにこうなってしまうんです。でも本当は、大きくなって硬くなるだけじゃありません。大切なことですから、真朋くんのこれがこの後どうなるか、みんなもしっかり覚えておきましょう」
鞭を持ってベッドを下りた私は、グズ亀の尻を一打ちして行為を促した。
「さあ始めなさい! いつもやってるように、手でしごきなさい!」
その、ほれぼれするほど隆々とした陰茎に、真朋くんは右手を添えた。そして擦り始めた。口をだらしなく開け、息を喘がせながら。
私は自分の足元が崩れていく感覚を味わいながら、醜悪の極みともいうべき目の前の光景を、ただ茫然と見つめた。
そう。5年生にもなって二ケタの足し算引き算もできない問題児童は、私の号令をいいことに、クラス全員の前で自慰を始めてしまった。
いったい、どんな妄想をしながら、クラス全員の前でオナニーができたりするんだろう。羞恥心と屈辱感で身も心もちぢこまってしまうなんてことは、この末恐ろしいガキには最初からあり得なかったのだ。私はなんという見込み違いをしていたことか。
そうだった、こいつは簡単な算数の宿題すら怠け、せっかく私が補習に時間を割いてあげてるというのに陰茎を勃起させてしまうような、極め付けのろくでなしではないか。クラスメートの前で自慰をせよと言われれば、真に受けてこれ幸いとおっぱじめても不思議はなかったのだ!
だが、悔やんでも遅い。私の目の前でバカ亀は次第に手の動きを速め、口の端からよだれを垂らして、本当に射精するつもりでいる。
私は鞭を振り上げた。
この、この手がいけないんだ! ちんぽこいじるしか能がないお前の手が!
鞭の尖端は極めて正確に、陰茎をしごき続けている右手の甲をしたたかに打ち据えた。手淫は中断せざるを得ず、右手を押さえてうめき声を上げる亀の頬を、私は平手で張り飛ばした。
「がッ!」
「ねえあなた!」
怒声が裏返って震えている。自分でもそれが分かるから一層情けなくなるが、ここで心が折れてしまうわけにはいかない!
「私の教室で何しようっての! 冗談じゃないわよ、本気でここで射精するつもり?」
「でも、先生は」
「バカ!」
もう一回頬を張った。バカ亀の体がベッドに横倒しになる。
「あんた、『オナニーしなさい』って先生が言ったら、教室の中で、クラス全員の目の前でやれるっていうの? まだ何も知らない子どもに何を見せようとしてんの? ここにいる子たちはあんたみたいな変態と違うのよ! あんたの頭ん中どうなってんのよ!」
「ねえ、これは何?」
私は両足の間から、そのほぼ完全に勃ち上がったモノを掴んで軽く揺さぶった。
「どうしておちんちんが硬くなってるの?」
「そ、それは」
「先生がいつ、おちんちん硬くしていいって言いましたか!」
握り締めた「そいつ」を力任せに下に引っ張ってやったら、「いっ!」とか呻き声を上げてバカ亀が姿勢を崩す。横倒しになった亀の陰茎から手を放し、その手を鼻先へ持っていくと、やはり強烈な刺激臭がする。ああ汚い。
「ねえ。今は授業中でしょ? なのにどうして真朋くんのおちんちんは硬くなるの?」
「ごめんなさい……」
「『ごめんなさい』じゃないのよ。補習の真っ最中だっていうのに、どうしておちんちんが硬くなるのかって先生は聞いてるの。答えなさい」
「よく、分かんないです」
「分からないの?」
「はい」
よく、分かんないです。
黒いマスクに覆われ、息を喘がせる頭部を見据えながら、私はこの言葉を反芻した。
……いや、反省すべきは私なのだ。恬として恥じる気配もなく、教師にこんな受け答えができてしまうことの責任を、私は認めなければならない。
「じゃあ、教えてあげる。……真朋くんはね、大事な補習の最中にもいやらしいことを考えていたんです。先生の話なんか全然聞かずに。だからおちんちんが膨らんで、硬くなっちゃったのよ。そうでしょ?」
バカ亀の口の端をいやというほどひねり上げて、私は答えを待った。しかし、亀は息を喘がせるだけだった。
それはそうだろう。普通の神経があったら「はい、そうです」なんて答えられるわけがない。
「授業中なのに硬くしてしまったおちんちん、いつもどうしてるの? ねえ」
「ごめんなさい!」
「ごめんなさいはいいから。硬くなったおちんちん、授業中にどうしてるの真朋くん!」
「許してください先生!」
亀の頬を軽く平手打ちして、私は鎖を引っ張り、ベッド上に膝立ちにさせた。
革手錠をはずし、クラスの児童の方を向かせる。視界を奪われた状態で姿勢を安定させるのは難儀らしいが、これ以上の粗相を許すわけにはいかない。
既にその逸物は私が息を呑むほどに隆々と、無駄に優雅なカーブを描いて勃ち上がっている。
「先生、知ってるわよ。授業中いつも、自分のおちんちんをいじってるわよね。そんなに真朋くんは、おちんちんいじるのが好きなの? ……勉強よりおちんちんをいじる方が好きなら、いつもやってることを、ここでみんなにやって見せなさい。さあ」
「で、でも」
余計なことを言う暇を与えず、私はクラスの児童に宣言した。
「皆さん、今から、保健の授業を始めます。真朋くんのおちんちんはこんなに硬く、太くなってしまいました。でも病気じゃありませんから心配しないように。男の子は、大きくなるとみんなこうなります。大人になればこうやって、おちんちんをこうやって、大きく硬くすることができます」
既に90度以上勃ち上がって反り返っているそれを人さし指の爪で弾きながら、私はベッド上に膝立ちしている問題児への詰問を開始した。
「ねえ真朋くん。どうしてあなたのこれは、こんなに硬く大きくなったの? クラスのみんなに言ってください」
「それは……」
「先生の話なんか全然聞かずに、授業中ずっといやらしいことを考えてたからでしょ?」
「はい……!」
「そうです。いやらしいことを見たり考えたりすると、男の人のおちんちんはこうやって硬くなるんです。佐藤くんや高橋くんがそうなったからって、全然心配しなくてもいいんですけれど、真朋くんは、まじめに勉強しようともせず、朝から晩までいやらしいことを考えているから、すぐにこうなってしまうんです。でも本当は、大きくなって硬くなるだけじゃありません。大切なことですから、真朋くんのこれがこの後どうなるか、みんなもしっかり覚えておきましょう」
鞭を持ってベッドを下りた私は、グズ亀の尻を一打ちして行為を促した。
「さあ始めなさい! いつもやってるように、手でしごきなさい!」
その、ほれぼれするほど隆々とした陰茎に、真朋くんは右手を添えた。そして擦り始めた。口をだらしなく開け、息を喘がせながら。
私は自分の足元が崩れていく感覚を味わいながら、醜悪の極みともいうべき目の前の光景を、ただ茫然と見つめた。
そう。5年生にもなって二ケタの足し算引き算もできない問題児童は、私の号令をいいことに、クラス全員の前で自慰を始めてしまった。
いったい、どんな妄想をしながら、クラス全員の前でオナニーができたりするんだろう。羞恥心と屈辱感で身も心もちぢこまってしまうなんてことは、この末恐ろしいガキには最初からあり得なかったのだ。私はなんという見込み違いをしていたことか。
そうだった、こいつは簡単な算数の宿題すら怠け、せっかく私が補習に時間を割いてあげてるというのに陰茎を勃起させてしまうような、極め付けのろくでなしではないか。クラスメートの前で自慰をせよと言われれば、真に受けてこれ幸いとおっぱじめても不思議はなかったのだ!
だが、悔やんでも遅い。私の目の前でバカ亀は次第に手の動きを速め、口の端からよだれを垂らして、本当に射精するつもりでいる。
私は鞭を振り上げた。
この、この手がいけないんだ! ちんぽこいじるしか能がないお前の手が!
鞭の尖端は極めて正確に、陰茎をしごき続けている右手の甲をしたたかに打ち据えた。手淫は中断せざるを得ず、右手を押さえてうめき声を上げる亀の頬を、私は平手で張り飛ばした。
「がッ!」
「ねえあなた!」
怒声が裏返って震えている。自分でもそれが分かるから一層情けなくなるが、ここで心が折れてしまうわけにはいかない!
「私の教室で何しようっての! 冗談じゃないわよ、本気でここで射精するつもり?」
「でも、先生は」
「バカ!」
もう一回頬を張った。バカ亀の体がベッドに横倒しになる。
「あんた、『オナニーしなさい』って先生が言ったら、教室の中で、クラス全員の目の前でやれるっていうの? まだ何も知らない子どもに何を見せようとしてんの? ここにいる子たちはあんたみたいな変態と違うのよ! あんたの頭ん中どうなってんのよ!」
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
24
1 / 5
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる