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4章 呪われたウラボス
STORY69 助っ人ゼルアル
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「はんっ! 随分と立派な鎧を着ているみてぇだがよぉ、俺様をだれだか知ってんのか?」
「さぁな。興味もない」
「だろうな。知ってたら、そんな余裕をぶっこいていねぇだろ。いいか、よく聞けよ。俺様は勇者グロアだ! そして、俺様とこの女たちは冒険パーティー【闇夜の黒蛇】だ」
「だから、てめぇらのことなんざ興味ねぇって言ってんだろうが。だいたい、闇夜の黒蛇? 要するに真っ黒なだけじゃねぇか」
ゼルアルの言葉にリアーナは小さく笑う。この時、リアーナはなぜかゼルアルの勝利を確信していた。
「貴様ぁぁ! 勇者のライセンスを取るのがどれほど難しいか知らんようだな!?」
「なんだっけ? 強さだけじゃなく人望・知識も必須だったか? けど、おまえ程度で取れるんなら大した物でもねぇだろ。特に人望なんてこれっぽっちもなさそうじゃねぇか」
「なぁに、あいつ! グロア様に向かって生意気だわ!」
「そうよ、そうよ! だいたい赤い鎧なんて悪趣味よ!」
「それに今時、仮面なんてダサイのよ!」
ゼルアルの言葉にグロアの仲間たちが口々に叫ぶ。
「そうか? 仮面はともかく、鎧はけっこう気に入ってるんだが? そんな男にくっついてる、おまえらの男の好みよりはマシじゃねぇか?」
ゼルアルが平然と言い返し、またしてもリアーナは小さく笑う。
「もういい! てめぇなんぞぶっ殺してやる!! いくぞ!!!」
「はい! グロア様!!」
グロアの号令に闇夜の黒蛇の女たちが答える。
「そんな鎧なんか着てちゃ動きは鈍いんじゃないの!? 水圧矢魔術!!」
女魔術師ヤヤが圧縮された水の矢を射つ。しかし、予想に反して素早い身のこなしで水圧矢魔術をかわし、一気に間合いをつめて女魔術師ヤヤを蹴り飛ばす。女魔術師ヤヤはその一撃で気絶する。
「おっと、すまねぇ。言い忘れてたが、俺は相手が女だろうとかまわず攻撃するぜ。性別なんぞ戦場では関係ねぇからな!」
ゼルアルは言い終わると同時に女格闘家カランにボディーブローを打ち込む。
「かはっ!」
強烈な一撃をくらってうずくまるカラン。
「この!」
女戦士ミランが片手剣を振るう。ゼルアルは上体を反らしてかわし、素早くミランの背後をとり、うなじを大剣の柄で突く。
「うっ……」
短く悲鳴をあげて気を失うミラン。
「バカ……な……」
残されたグロアはゆっくりと後退りする。
「あとは勇者殿だけだぜ? まさか、女どもを戦わせておいて自分だけ逃げるなんてみっともねぇ真似はしねぇよな?」
ゼルアルに言われ、言葉を詰まらせるグロア。どうやら図星をつかれたようだ。
「おいおい、本気かよ。それでよく勇者を名乗れるもんだな……」
ゼルアルが呆れたように言い捨てる。
「ぐっ……この……調子に…のるなよ!」
グロアは自棄になり、槍をがむしゃらに振りかざす。しかし、ゼルアルにはかすりもしない。
「……はぁ…勇者とか宣っておいてこの程度かよ」
ゼルアルは吐き捨てるように言うと、足払いでグロアを転倒させ、その喉元に大剣の切先を突きつける。
「ひぃぃぃ!……こ、殺さないで!…」
やれやれといった風に首を横に振ったゼルアルは大剣の切先をグロアに向けたまま持ち上げ、勢いよくグロアの顔の真横に突き立てた。
あまりの恐怖からグロアは遂に失神してしまった……。
「さぁな。興味もない」
「だろうな。知ってたら、そんな余裕をぶっこいていねぇだろ。いいか、よく聞けよ。俺様は勇者グロアだ! そして、俺様とこの女たちは冒険パーティー【闇夜の黒蛇】だ」
「だから、てめぇらのことなんざ興味ねぇって言ってんだろうが。だいたい、闇夜の黒蛇? 要するに真っ黒なだけじゃねぇか」
ゼルアルの言葉にリアーナは小さく笑う。この時、リアーナはなぜかゼルアルの勝利を確信していた。
「貴様ぁぁ! 勇者のライセンスを取るのがどれほど難しいか知らんようだな!?」
「なんだっけ? 強さだけじゃなく人望・知識も必須だったか? けど、おまえ程度で取れるんなら大した物でもねぇだろ。特に人望なんてこれっぽっちもなさそうじゃねぇか」
「なぁに、あいつ! グロア様に向かって生意気だわ!」
「そうよ、そうよ! だいたい赤い鎧なんて悪趣味よ!」
「それに今時、仮面なんてダサイのよ!」
ゼルアルの言葉にグロアの仲間たちが口々に叫ぶ。
「そうか? 仮面はともかく、鎧はけっこう気に入ってるんだが? そんな男にくっついてる、おまえらの男の好みよりはマシじゃねぇか?」
ゼルアルが平然と言い返し、またしてもリアーナは小さく笑う。
「もういい! てめぇなんぞぶっ殺してやる!! いくぞ!!!」
「はい! グロア様!!」
グロアの号令に闇夜の黒蛇の女たちが答える。
「そんな鎧なんか着てちゃ動きは鈍いんじゃないの!? 水圧矢魔術!!」
女魔術師ヤヤが圧縮された水の矢を射つ。しかし、予想に反して素早い身のこなしで水圧矢魔術をかわし、一気に間合いをつめて女魔術師ヤヤを蹴り飛ばす。女魔術師ヤヤはその一撃で気絶する。
「おっと、すまねぇ。言い忘れてたが、俺は相手が女だろうとかまわず攻撃するぜ。性別なんぞ戦場では関係ねぇからな!」
ゼルアルは言い終わると同時に女格闘家カランにボディーブローを打ち込む。
「かはっ!」
強烈な一撃をくらってうずくまるカラン。
「この!」
女戦士ミランが片手剣を振るう。ゼルアルは上体を反らしてかわし、素早くミランの背後をとり、うなじを大剣の柄で突く。
「うっ……」
短く悲鳴をあげて気を失うミラン。
「バカ……な……」
残されたグロアはゆっくりと後退りする。
「あとは勇者殿だけだぜ? まさか、女どもを戦わせておいて自分だけ逃げるなんてみっともねぇ真似はしねぇよな?」
ゼルアルに言われ、言葉を詰まらせるグロア。どうやら図星をつかれたようだ。
「おいおい、本気かよ。それでよく勇者を名乗れるもんだな……」
ゼルアルが呆れたように言い捨てる。
「ぐっ……この……調子に…のるなよ!」
グロアは自棄になり、槍をがむしゃらに振りかざす。しかし、ゼルアルにはかすりもしない。
「……はぁ…勇者とか宣っておいてこの程度かよ」
ゼルアルは吐き捨てるように言うと、足払いでグロアを転倒させ、その喉元に大剣の切先を突きつける。
「ひぃぃぃ!……こ、殺さないで!…」
やれやれといった風に首を横に振ったゼルアルは大剣の切先をグロアに向けたまま持ち上げ、勢いよくグロアの顔の真横に突き立てた。
あまりの恐怖からグロアは遂に失神してしまった……。
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