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7章 ウラボス&リアーナ、カップリング作戦
STORY125 二人は両思い!?⑦
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恋祭前日の朝。
朝食を終えて客室に戻ったリアーナは窓から顔を出して、青空を笑顔で見上げていた。
「どうしたニャ?」
「ん?」
リャッカの質問にリアーナは空を見上げたまま聞き返す。
「今日はものすごく上機嫌じゃないかニャ? 昨日、何かあったのかニャ?」
「エヘヘヘ……実はね!」
振り返ったリアーナが嬉しそうに話し始めた。
「あのウラボスから!? それはすごいことニャ!! そういうことだったら、明日のお祭りに着ていく服を買いに行くニャ!」
「うん! でも、ウラボスってどんな服が好みなのかな!?」
「うーん、そこはあんまり気にしなくてもいいんじゃないかニャ? そういうことは気にしそうもないニャ」
リャッカに言われてリアーナも納得する。
「たしかに、ウラボスって服装を気にするタイプじゃないかも……。でも、できるだけ好印象を持ってもらいたいよ」
「それはそうニャ。清楚系でいくか可愛い系でいくか、はたまたセクシー系は……やめとくニャ」
「ちょっとぉ、それ、どういう意味かしら?」
「いや、その、バストが……」
リャッカはリアーナの胸をチラリと見る。
「……うっ…やっぱり……」
痛いところをつかれて言葉を詰まらせるリアーナ。
「大丈夫ニャ! あたしがばっちりコーディネートするニャ! 一緒に選ぶニャ!」
「ありがと。リャッカちゃんが一緒に選んでくれると嬉しい」
「この街なら気に入った服が見つかるニャ!」
「うん!」
リアーナとリャッカは互いに微笑み合った。
◎
(はぁ……昨夜は眠れなかった……)
一方、ウラボスは自問の答えを見つけられず、未だ自分の気持ちに向き合ったままであった。
出会ったばかりのころは、ただ危なっかしくて放っておけない存在だった。
しかし、勇者になるという夢に向かってひたすらに努力し、何度も失敗を繰り返して悔しさや無力を感じながらも前を向き続けていく強さ、相手がだれであろうと困っている者に対して全力で手を差し伸べる優しさ……。そんなリアーナを見守るうちに彼女に惹かれていったのか……。
(……そうか。俺はあいつを見守るうちに、あいつと旅をしていろんな一面を見ていくうちに、いつの間にかリアーナのことを一人の女性として意識し、愛していたのか……)
ウラボスの中でようやく答えが見つかった。
(だが、そうだとしていったいどうする? 俺が何者なのか俺自身がわからないんだぞ? 過去を失くしている俺が思いを伝えるべきじゃないんじゃないか? もし、過去の俺に恋人がいたら? それどころか結婚をしていたらどうする? それに、もしフラれたとして、その後の旅はどうする? お互いに気まずくなるんじゃないのか?)
まるで思春期の少年のように悩む真なる支配者であった……。
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「どうしたニャ?」
「ん?」
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「今日はものすごく上機嫌じゃないかニャ? 昨日、何かあったのかニャ?」
「エヘヘヘ……実はね!」
振り返ったリアーナが嬉しそうに話し始めた。
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「うん! でも、ウラボスってどんな服が好みなのかな!?」
「うーん、そこはあんまり気にしなくてもいいんじゃないかニャ? そういうことは気にしそうもないニャ」
リャッカに言われてリアーナも納得する。
「たしかに、ウラボスって服装を気にするタイプじゃないかも……。でも、できるだけ好印象を持ってもらいたいよ」
「それはそうニャ。清楚系でいくか可愛い系でいくか、はたまたセクシー系は……やめとくニャ」
「ちょっとぉ、それ、どういう意味かしら?」
「いや、その、バストが……」
リャッカはリアーナの胸をチラリと見る。
「……うっ…やっぱり……」
痛いところをつかれて言葉を詰まらせるリアーナ。
「大丈夫ニャ! あたしがばっちりコーディネートするニャ! 一緒に選ぶニャ!」
「ありがと。リャッカちゃんが一緒に選んでくれると嬉しい」
「この街なら気に入った服が見つかるニャ!」
「うん!」
リアーナとリャッカは互いに微笑み合った。
◎
(はぁ……昨夜は眠れなかった……)
一方、ウラボスは自問の答えを見つけられず、未だ自分の気持ちに向き合ったままであった。
出会ったばかりのころは、ただ危なっかしくて放っておけない存在だった。
しかし、勇者になるという夢に向かってひたすらに努力し、何度も失敗を繰り返して悔しさや無力を感じながらも前を向き続けていく強さ、相手がだれであろうと困っている者に対して全力で手を差し伸べる優しさ……。そんなリアーナを見守るうちに彼女に惹かれていったのか……。
(……そうか。俺はあいつを見守るうちに、あいつと旅をしていろんな一面を見ていくうちに、いつの間にかリアーナのことを一人の女性として意識し、愛していたのか……)
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(だが、そうだとしていったいどうする? 俺が何者なのか俺自身がわからないんだぞ? 過去を失くしている俺が思いを伝えるべきじゃないんじゃないか? もし、過去の俺に恋人がいたら? それどころか結婚をしていたらどうする? それに、もしフラれたとして、その後の旅はどうする? お互いに気まずくなるんじゃないのか?)
まるで思春期の少年のように悩む真なる支配者であった……。
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