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9章 魔女リリア討伐戦
STORY154 フリーネ姫
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「わたくしはアムキナト王国の王女フリーネ。そなたらは?」
「お初にお目にかかります。我々は冒険パーティー暁の渡り鳥です。ラグーナ国王様からのご依頼でフリーネ様の救出に参りました」
フリーネ姫に訊かれ、リアーナが答える。
「ふーん……。だったら、早く城に帰りましょ。こんな所のいたくなんかないわ。ドレスだって汚れてるし最悪ね。そもそも、そこのあなた! わたくしが化け物にさらわれるときに駆けつけたわよね? あのとき、あなたがちゃんと対応していればよかったのよ」
フリーネは不機嫌そうに言う。
「あのなぁ、姫さん。下手すれば、あんたはガーゴイルに握り潰されてたんだぞ? まぁ、俺はそれでもよかったんだけどさ」
「なんですって!? あなた、わたくしにそんな口をきいていいと思ってるの!? 父上に言いつけて処罰してもらうこともできるのよ!?」
激昂したフリーネがウラボスを睨みつける。
「ふん…。結局はあなた自身は何もできないんじゃない」
ウラボスが反論する前に、リリアが口を挟む。その声にフリーネの怒りは更に膨れ上がった。
「この恩知らず!! お父様にあれだけ目をかけてもらっておきながら、よくも裏切れたものね!? 戻ったら即刻死刑よ。覚悟してなさい!!」
フリーネは、リリアを罵倒し、暁の渡り鳥のほうへ向き直る。
「さあ、さっさと行くわよ! 早くなさい!」
フリーネに急かされ、リャッカがため息をつく。
「あたしは魔力を使いきってるニャ」
「俺たちとリリア。ついでに姫さんを入れて6人か。それくらいなら瞬間移動魔術で問題なくエンダイク城まで戻れる」
「なっ!? あなた、今、なんて言ったの!? わたくしのことを《ついで》と言ったわね!!?」
リャッカとウラボスの会話を聞いていたフリーネが文句をつける。
「なんだよ、いちいちうるさいな」
ウラボスが面倒くさそうな表情をする。
「うるさいですって!? アムキナト王国の王女に向かって不敬だわ!」
「事実だからそう言ったまでだ。文句があるなら一人で歩いてきてもかまわないが?」
「わ、わかったわよ……」
さすがにこんな所の一人残されては無事に帰り着ける自信もなく、フリーネは唇を噛みながらもおとなしくするしかなかった。
(この男、城に帰ったらおぼえてさい! お父様にお願いして刑罰を与えてもらうんだから!)
フリーネは怒りの眼差しをウラボスに向ける。
「それじゃ、全員集まるんだ」
言いつつ、リア・ファルの杖を水平に構えて魔力を高め、足元に魔法陣を出現させる。その上に全員が入ったのを確認すると瞬間移動魔術を無詠唱で発動した。次の瞬間にはウラボスたちの姿はなかった。
~9章 魔女リリア討伐戦 完~
「お初にお目にかかります。我々は冒険パーティー暁の渡り鳥です。ラグーナ国王様からのご依頼でフリーネ様の救出に参りました」
フリーネ姫に訊かれ、リアーナが答える。
「ふーん……。だったら、早く城に帰りましょ。こんな所のいたくなんかないわ。ドレスだって汚れてるし最悪ね。そもそも、そこのあなた! わたくしが化け物にさらわれるときに駆けつけたわよね? あのとき、あなたがちゃんと対応していればよかったのよ」
フリーネは不機嫌そうに言う。
「あのなぁ、姫さん。下手すれば、あんたはガーゴイルに握り潰されてたんだぞ? まぁ、俺はそれでもよかったんだけどさ」
「なんですって!? あなた、わたくしにそんな口をきいていいと思ってるの!? 父上に言いつけて処罰してもらうこともできるのよ!?」
激昂したフリーネがウラボスを睨みつける。
「ふん…。結局はあなた自身は何もできないんじゃない」
ウラボスが反論する前に、リリアが口を挟む。その声にフリーネの怒りは更に膨れ上がった。
「この恩知らず!! お父様にあれだけ目をかけてもらっておきながら、よくも裏切れたものね!? 戻ったら即刻死刑よ。覚悟してなさい!!」
フリーネは、リリアを罵倒し、暁の渡り鳥のほうへ向き直る。
「さあ、さっさと行くわよ! 早くなさい!」
フリーネに急かされ、リャッカがため息をつく。
「あたしは魔力を使いきってるニャ」
「俺たちとリリア。ついでに姫さんを入れて6人か。それくらいなら瞬間移動魔術で問題なくエンダイク城まで戻れる」
「なっ!? あなた、今、なんて言ったの!? わたくしのことを《ついで》と言ったわね!!?」
リャッカとウラボスの会話を聞いていたフリーネが文句をつける。
「なんだよ、いちいちうるさいな」
ウラボスが面倒くさそうな表情をする。
「うるさいですって!? アムキナト王国の王女に向かって不敬だわ!」
「事実だからそう言ったまでだ。文句があるなら一人で歩いてきてもかまわないが?」
「わ、わかったわよ……」
さすがにこんな所の一人残されては無事に帰り着ける自信もなく、フリーネは唇を噛みながらもおとなしくするしかなかった。
(この男、城に帰ったらおぼえてさい! お父様にお願いして刑罰を与えてもらうんだから!)
フリーネは怒りの眼差しをウラボスに向ける。
「それじゃ、全員集まるんだ」
言いつつ、リア・ファルの杖を水平に構えて魔力を高め、足元に魔法陣を出現させる。その上に全員が入ったのを確認すると瞬間移動魔術を無詠唱で発動した。次の瞬間にはウラボスたちの姿はなかった。
~9章 魔女リリア討伐戦 完~
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