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5章 海賊討伐
44話 決着
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ザシュッ……ドサッ
リーシャが揮う大槍がディピフェーンスの甲板に残った海賊たちを斬り倒す。
「メ……メルティナ様……申し訳ありません」
メルティナの治癒中級魔術により傷が意識を取り戻した水兵が謝る。
「気にしないで」
「あの、現状はどのように?」
水兵は身体を起こして辺りを見回す。
「ウィナーさんはワイズラットと交戦中で、ルットとマリアンさんは艦内に侵入した海賊を掃討してるわ」
「では、わたくしも!」
水兵は立ち上がる。が、まだかなりの痛みがあるようで、よろめいて体勢を崩す。
「無理しないで。傷は塞がったといっても激しい運動をすればすぐに開いちゃうわ」
メルティナが支える。
「しかし!」
「メルティナ様! 早くこちらに!!」
水兵の言葉を遮り、リーシャが叫ぶ。それに応じて駆けつけたメルティナは、血まみれで甲板に倒れているウィナーを発見する。
「ウィナーさん!!」
すぐさま駆け寄り、治癒中級魔術をかける。全身の傷口が塞がったことで止血はできた。だが、目を覚ます様子はない。
「そんな!……まさか、もう……」
リーシャが瞳を潤ませる。
「傷口が塞がったのならまだ息はあるはずよ!」
メルティナは、目覚めないウィナーに治癒中級魔術をかけ続ける。
「メルティナ様、ウィナー団長は大丈夫ですよね!?」
リーシャが不安を抱え、涙声で訊く。
「……わからない。でも、やれるだけのことはやるわ!」
メルティナは全神経と魔力を集中してウィナーを治療する。
「なに! ワイズラット様!?」
甲板に残った最後の海賊と思しき5人の男たちがやってきた。すでに息絶えているワイズラットを見て驚愕の声をあげる。
「メルティナ様はウィナー団長をお願いいたします!」
リーシャは大槍を構えて男たちの前に立ちはだかる。
「おいおい、形勢不利じゃねぇか?」
「投降したほうがいいのか?」
海賊たちは予想外の事態に激しく動揺する。
「……いや、待てよ。相手は女二人だ。こいつらを人質にして逃げれば助かるかもしれねぇ」
海賊の一人が冷静さを取り戻す。
「そ、そうか!」
「そういうわけだ。悪ぃが、ちっとだけ付き合ってもらうぜ」
先ほどまでの弱気などどこかに消え失せ、海賊たちは剣を構える。
「人質は一人だけで充分だ! おめぇはここで死にな」
海賊は中段に構えた剣を横に振り抜く。リーシャは後退してその刃をかわす。
「やっ!」
リーシャは大槍の切先を襲ってきた海賊に向けて突き出した。
「ぐわぁぁぁ!!」
腹を串刺しにされて悲鳴をあげる海賊。リーシャは大槍を引き抜くと側面に回り込む。
「はぁ!」
気合いとともに振りかざした大槍が海賊の首を切断する。
(残りは4人!)
想定を超えるリーシャの戦闘能力に青ざめている海賊を睨む見習い騎士の少女。
リーシャは数歩後退りする。
「っのガキがぁ!」
「ぶっ殺してやる!」
様子を伺っていた海賊たちのうち二人が、左右からリーシャを挟み込むように同時に攻撃を仕掛ける。
「氷属性初級魔術!」
リーシャは左手に集めた魔力を氷塊に変え、左側から迫る海賊に向けて撃つ。
「ぐべっ」
氷塊が顔面に直撃した海賊は仰向けに倒れた。その際、後頭部を強打したようで失神している。
右側から回り込んでいた海賊は、挟み撃ちが失敗したことに狼狽する。
リーシャはその隙を見逃さない。自ら海賊との距離を詰める。
「く、来るなぁ!」
恐怖に青ざめた顔の海賊は剣を揮う。しかし、見習い騎士の少女にはかすりもしない。
「たぁ!」
リーシャは、海賊の右下から左上へと大槍の刃を滑らせる。
「ぐぁぁ!!」
海賊は、胴体から鮮血を噴き出しながら叫び、その生命活動を停止する。
挟み撃ちの危機を回避してもリーシャは止まらない。
視線を移すと、大柄の海賊が両手で握った剣を高々と振り上げて迫ってきていた。
リーシャは、海賊に向かって一歩踏み込み、大槍の石突を大柄の男の腹に突き立てる。
「うごぉっ!」
海賊は苦悶の表情を浮かべて甲板に両膝をつく。その頭頂部に向けて大槍の刃が振り下ろされた。
「ぬわぁぁぁぁぁ!!」
大柄の海賊の断末魔の叫びが空気を振動させる。
「クソガキが!」
絶命した大柄の男の遺体を飛び越えて、最後の海賊が襲いかかってくる。
ガキィィッ
回避は不可能と判断したリーシャは、左手の籠手を盾として海賊の攻撃を受け止める。
「はぁぁぁ!!」
リーシャは海賊の剣を弾くと、大槍を握る右手に力を込めて一閃した。
「ぬぐぅぅ!」
海賊は、胸部に斬撃を受けて苦痛に顔を歪める。だが、傷口は浅く、致命傷ではなかった。
「く……そ……がぁ!」
海賊は再び剣を掲げる。しかし、それを振り下ろすよりも早く、リーシャが次の斬撃をくり出していた。
海賊は喉を斬り裂かれて死んだ。
(や、やった……)
敵を全滅させ、メルティナを守りきることができた見習い騎士は息遣いも荒くなっていた。初めての実戦でメルティナを護衛するという大役を任された。それに対する重圧は少女が背負うには荷が勝ちすぎていた。
「なかなかやるじゃねぇか」
聞こえてきた声にリーシャは振り返る。スキンヘッドの男が、愛剣であるクレイモアを杖代わりにして立っていた。
「ウィナー団長!!」
ウィナーが意識を取り戻したことで、リーシャの表情が明るくなる。
「すまねぇ。心配かけちまったな」
ウィナーは駆け寄ってきたリーシャの頭に手を置く。
「い、いえ! ウィナー団長がご無事で何よりです!」
背筋を伸ばして答えるリーシャ。
「よかった。みんな無事だったんだね」
戻ってきたルットが声をかける。
「ルット! あなたも無事でよかった!」
メルティナがホッとしたように言う。が、ルットの表情は暗い。
「どうかしたのか?」
ウィナーが訊く。
「マリアン殿が死んだ……」
重く短い一言にウィナーたちが絶句する。
「すまない。今回の戦いで甚大な被害がでたのは、総指揮を任された僕の責任だ……」
無力感と責任を感じ、沈痛な面持ちのルット。
「なぁ、ルットよぉ。戦場に立つからには常に死ぬ覚悟は要るんだぜ? それがねぇんなら戦場に立つ資格もねぇ。それはマリアンだってわかってたはずだ。おまえさんが責任を感じるのは勝手だが、マリアンはそんな事を望んじゃいねぇだろうよ」
クレイモアを魔空間に納めたウィナーの言葉にルットは首を横に振る。
「たしかにそうかもしれない。だけど、僕がもっとよく考えていたら、こんなひどい事にはならなかったはずなんだ……」
ルットは目を伏せる。
「まぁ、気にするなら勝手にすりゃいいさ」
「ウィナーさん!」
「ウィナー団長!」
ウィナーの言葉をメルティナとリーシャが咎める。だが、スキンヘッドの巨躯はまるで反省していない。
「本人が気にするもんはしかたねぇだろ。それよか早いとこワントナに帰ろうぜ」
「もぅ! そんな言い方って!」
リーシャはなおも抗議の眼差しを向ける。
「いいんだよ、リーシャ。ウィナー殿の言うとおりだ。いつまでもここにいてもしょうがない。ワントナに戻ろう……」
ルットは力なく言い、僅かに生き残った水兵たちに指示をだす。
ワントナへの帰路についたディピフェーンスの甲板は重苦しい空気が漂い、だれもが心身に傷を深い負っていた。
リーシャが揮う大槍がディピフェーンスの甲板に残った海賊たちを斬り倒す。
「メ……メルティナ様……申し訳ありません」
メルティナの治癒中級魔術により傷が意識を取り戻した水兵が謝る。
「気にしないで」
「あの、現状はどのように?」
水兵は身体を起こして辺りを見回す。
「ウィナーさんはワイズラットと交戦中で、ルットとマリアンさんは艦内に侵入した海賊を掃討してるわ」
「では、わたくしも!」
水兵は立ち上がる。が、まだかなりの痛みがあるようで、よろめいて体勢を崩す。
「無理しないで。傷は塞がったといっても激しい運動をすればすぐに開いちゃうわ」
メルティナが支える。
「しかし!」
「メルティナ様! 早くこちらに!!」
水兵の言葉を遮り、リーシャが叫ぶ。それに応じて駆けつけたメルティナは、血まみれで甲板に倒れているウィナーを発見する。
「ウィナーさん!!」
すぐさま駆け寄り、治癒中級魔術をかける。全身の傷口が塞がったことで止血はできた。だが、目を覚ます様子はない。
「そんな!……まさか、もう……」
リーシャが瞳を潤ませる。
「傷口が塞がったのならまだ息はあるはずよ!」
メルティナは、目覚めないウィナーに治癒中級魔術をかけ続ける。
「メルティナ様、ウィナー団長は大丈夫ですよね!?」
リーシャが不安を抱え、涙声で訊く。
「……わからない。でも、やれるだけのことはやるわ!」
メルティナは全神経と魔力を集中してウィナーを治療する。
「なに! ワイズラット様!?」
甲板に残った最後の海賊と思しき5人の男たちがやってきた。すでに息絶えているワイズラットを見て驚愕の声をあげる。
「メルティナ様はウィナー団長をお願いいたします!」
リーシャは大槍を構えて男たちの前に立ちはだかる。
「おいおい、形勢不利じゃねぇか?」
「投降したほうがいいのか?」
海賊たちは予想外の事態に激しく動揺する。
「……いや、待てよ。相手は女二人だ。こいつらを人質にして逃げれば助かるかもしれねぇ」
海賊の一人が冷静さを取り戻す。
「そ、そうか!」
「そういうわけだ。悪ぃが、ちっとだけ付き合ってもらうぜ」
先ほどまでの弱気などどこかに消え失せ、海賊たちは剣を構える。
「人質は一人だけで充分だ! おめぇはここで死にな」
海賊は中段に構えた剣を横に振り抜く。リーシャは後退してその刃をかわす。
「やっ!」
リーシャは大槍の切先を襲ってきた海賊に向けて突き出した。
「ぐわぁぁぁ!!」
腹を串刺しにされて悲鳴をあげる海賊。リーシャは大槍を引き抜くと側面に回り込む。
「はぁ!」
気合いとともに振りかざした大槍が海賊の首を切断する。
(残りは4人!)
想定を超えるリーシャの戦闘能力に青ざめている海賊を睨む見習い騎士の少女。
リーシャは数歩後退りする。
「っのガキがぁ!」
「ぶっ殺してやる!」
様子を伺っていた海賊たちのうち二人が、左右からリーシャを挟み込むように同時に攻撃を仕掛ける。
「氷属性初級魔術!」
リーシャは左手に集めた魔力を氷塊に変え、左側から迫る海賊に向けて撃つ。
「ぐべっ」
氷塊が顔面に直撃した海賊は仰向けに倒れた。その際、後頭部を強打したようで失神している。
右側から回り込んでいた海賊は、挟み撃ちが失敗したことに狼狽する。
リーシャはその隙を見逃さない。自ら海賊との距離を詰める。
「く、来るなぁ!」
恐怖に青ざめた顔の海賊は剣を揮う。しかし、見習い騎士の少女にはかすりもしない。
「たぁ!」
リーシャは、海賊の右下から左上へと大槍の刃を滑らせる。
「ぐぁぁ!!」
海賊は、胴体から鮮血を噴き出しながら叫び、その生命活動を停止する。
挟み撃ちの危機を回避してもリーシャは止まらない。
視線を移すと、大柄の海賊が両手で握った剣を高々と振り上げて迫ってきていた。
リーシャは、海賊に向かって一歩踏み込み、大槍の石突を大柄の男の腹に突き立てる。
「うごぉっ!」
海賊は苦悶の表情を浮かべて甲板に両膝をつく。その頭頂部に向けて大槍の刃が振り下ろされた。
「ぬわぁぁぁぁぁ!!」
大柄の海賊の断末魔の叫びが空気を振動させる。
「クソガキが!」
絶命した大柄の男の遺体を飛び越えて、最後の海賊が襲いかかってくる。
ガキィィッ
回避は不可能と判断したリーシャは、左手の籠手を盾として海賊の攻撃を受け止める。
「はぁぁぁ!!」
リーシャは海賊の剣を弾くと、大槍を握る右手に力を込めて一閃した。
「ぬぐぅぅ!」
海賊は、胸部に斬撃を受けて苦痛に顔を歪める。だが、傷口は浅く、致命傷ではなかった。
「く……そ……がぁ!」
海賊は再び剣を掲げる。しかし、それを振り下ろすよりも早く、リーシャが次の斬撃をくり出していた。
海賊は喉を斬り裂かれて死んだ。
(や、やった……)
敵を全滅させ、メルティナを守りきることができた見習い騎士は息遣いも荒くなっていた。初めての実戦でメルティナを護衛するという大役を任された。それに対する重圧は少女が背負うには荷が勝ちすぎていた。
「なかなかやるじゃねぇか」
聞こえてきた声にリーシャは振り返る。スキンヘッドの男が、愛剣であるクレイモアを杖代わりにして立っていた。
「ウィナー団長!!」
ウィナーが意識を取り戻したことで、リーシャの表情が明るくなる。
「すまねぇ。心配かけちまったな」
ウィナーは駆け寄ってきたリーシャの頭に手を置く。
「い、いえ! ウィナー団長がご無事で何よりです!」
背筋を伸ばして答えるリーシャ。
「よかった。みんな無事だったんだね」
戻ってきたルットが声をかける。
「ルット! あなたも無事でよかった!」
メルティナがホッとしたように言う。が、ルットの表情は暗い。
「どうかしたのか?」
ウィナーが訊く。
「マリアン殿が死んだ……」
重く短い一言にウィナーたちが絶句する。
「すまない。今回の戦いで甚大な被害がでたのは、総指揮を任された僕の責任だ……」
無力感と責任を感じ、沈痛な面持ちのルット。
「なぁ、ルットよぉ。戦場に立つからには常に死ぬ覚悟は要るんだぜ? それがねぇんなら戦場に立つ資格もねぇ。それはマリアンだってわかってたはずだ。おまえさんが責任を感じるのは勝手だが、マリアンはそんな事を望んじゃいねぇだろうよ」
クレイモアを魔空間に納めたウィナーの言葉にルットは首を横に振る。
「たしかにそうかもしれない。だけど、僕がもっとよく考えていたら、こんなひどい事にはならなかったはずなんだ……」
ルットは目を伏せる。
「まぁ、気にするなら勝手にすりゃいいさ」
「ウィナーさん!」
「ウィナー団長!」
ウィナーの言葉をメルティナとリーシャが咎める。だが、スキンヘッドの巨躯はまるで反省していない。
「本人が気にするもんはしかたねぇだろ。それよか早いとこワントナに帰ろうぜ」
「もぅ! そんな言い方って!」
リーシャはなおも抗議の眼差しを向ける。
「いいんだよ、リーシャ。ウィナー殿の言うとおりだ。いつまでもここにいてもしょうがない。ワントナに戻ろう……」
ルットは力なく言い、僅かに生き残った水兵たちに指示をだす。
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