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第12章 アークデーモンとの死闘、そして旅立ち
12―9 VSエルダー級アークデーモン⑤
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(武器だけでなく鎧までも!? 邪龍レヴィジアルとの相性がそれほどまでにいいのか、天賦の才というやつなのか……)
バゾンはさらに驚愕し、大きく見開かれた瞼の奥の深紅の瞳には、激しい動揺が宿っていた。
エルフェリオンは、そんなバゾンに対して攻勢にでる。
「闘気戦術・連舞!」
闘気をまとわせた邪龍槍を縦横無尽に閃かせる。黒い魔力と邪龍鎧をまとったことで、エルフェリオンの身体能力は激増し、それまで優勢だったバゾンを圧倒する。
「闘気戦術・斬閃!」
エルフェリオンが不意に放った攻撃をしゃがんで躱したバゾン。しかし……
バキンッ
振り抜かれた邪龍槍はバゾンの頭部の角を捉えて切断した。
「ぬぁぁぁぁぁっ!!」
右翼に続いて角までも断ち切られてしまったバゾンが、またしても絶叫する。
「ほんとにあの子は何者なの!? あの強さは普通じゃないわ!」
ネティエも驚嘆の声をあげる。
「あの鎧を身に着けるとエルフェリオンはすごく強くなるわ。でも、そう長くはもたないはず。あたしたちも一気に攻めましょう!」
アルナはルアークとザラギスとネティエに呼びかけ、自らも聖杖を掲げて魔力を練り上げる。
(ぐぅ! 人間ごときがぁ……)
ここにきて、バゾンは身に危険を感じて顔を引き攣らせる。全身を保護する黒い魔力をものともせず、邪龍槍の刃がエルダー級アークデーモンの強靭な皮膚を斬り裂く。
「バーニング・ショット!」
エルフェリオンの猛攻の一瞬の隙をつき、バゾンが反撃の一撃をくり出す。だが、バゾンと同質の黒い魔力を持ち、さらに邪龍鎧と龍衣を纏うエルフェリオンに対しては効果が薄い。
「ちっ!」
舌打ちをし、ならばと右拳を固めるバゾン。その刹那だった。
「ホーリー・レイ!」
アルナが放った白い光線が迫る。バゾンは咄嗟に上半身をひねって躱す。光線はバゾンの右肩をかすめていった。
「らぁ!」
エルフェリオンは、下段に構えていた邪龍槍で斬り上げる。
ヒュッ
咄嗟に飛び退いて紙一重で回避したバゾンの額に冷や汗がにじむ。
「闘気戦術・連舞!」
バゾンの背後へと回り込むように接近したネティエが闘気を帯びた鞭を乱舞させる。
「ぐぉ!」
ネティエの鞭が、エルフェリオンによって切断された右翼の断面を打った瞬間、バゾンの表情が苦痛にゆがむ。
「うっとうしい!」
振り返りざまに腕を振り抜くバゾン。
ゴンッ
バゾンの反撃を小盾で受け止めたネティエが吹っ飛ぶ。しかし、それと入れ違いにザラギスとルアークがバゾンの懐に飛び込む。
「「エア・ガトリング!!」」
「がはっ!!」
密着した状態から無数の空気弾を同時に放たれ、バゾンは大きく口を開けて苦悶する。高く浮き上げられたバゾンは、空中でクルリと身体を回転させて着地するもガクリと両膝を折る。
バゾンはさらに驚愕し、大きく見開かれた瞼の奥の深紅の瞳には、激しい動揺が宿っていた。
エルフェリオンは、そんなバゾンに対して攻勢にでる。
「闘気戦術・連舞!」
闘気をまとわせた邪龍槍を縦横無尽に閃かせる。黒い魔力と邪龍鎧をまとったことで、エルフェリオンの身体能力は激増し、それまで優勢だったバゾンを圧倒する。
「闘気戦術・斬閃!」
エルフェリオンが不意に放った攻撃をしゃがんで躱したバゾン。しかし……
バキンッ
振り抜かれた邪龍槍はバゾンの頭部の角を捉えて切断した。
「ぬぁぁぁぁぁっ!!」
右翼に続いて角までも断ち切られてしまったバゾンが、またしても絶叫する。
「ほんとにあの子は何者なの!? あの強さは普通じゃないわ!」
ネティエも驚嘆の声をあげる。
「あの鎧を身に着けるとエルフェリオンはすごく強くなるわ。でも、そう長くはもたないはず。あたしたちも一気に攻めましょう!」
アルナはルアークとザラギスとネティエに呼びかけ、自らも聖杖を掲げて魔力を練り上げる。
(ぐぅ! 人間ごときがぁ……)
ここにきて、バゾンは身に危険を感じて顔を引き攣らせる。全身を保護する黒い魔力をものともせず、邪龍槍の刃がエルダー級アークデーモンの強靭な皮膚を斬り裂く。
「バーニング・ショット!」
エルフェリオンの猛攻の一瞬の隙をつき、バゾンが反撃の一撃をくり出す。だが、バゾンと同質の黒い魔力を持ち、さらに邪龍鎧と龍衣を纏うエルフェリオンに対しては効果が薄い。
「ちっ!」
舌打ちをし、ならばと右拳を固めるバゾン。その刹那だった。
「ホーリー・レイ!」
アルナが放った白い光線が迫る。バゾンは咄嗟に上半身をひねって躱す。光線はバゾンの右肩をかすめていった。
「らぁ!」
エルフェリオンは、下段に構えていた邪龍槍で斬り上げる。
ヒュッ
咄嗟に飛び退いて紙一重で回避したバゾンの額に冷や汗がにじむ。
「闘気戦術・連舞!」
バゾンの背後へと回り込むように接近したネティエが闘気を帯びた鞭を乱舞させる。
「ぐぉ!」
ネティエの鞭が、エルフェリオンによって切断された右翼の断面を打った瞬間、バゾンの表情が苦痛にゆがむ。
「うっとうしい!」
振り返りざまに腕を振り抜くバゾン。
ゴンッ
バゾンの反撃を小盾で受け止めたネティエが吹っ飛ぶ。しかし、それと入れ違いにザラギスとルアークがバゾンの懐に飛び込む。
「「エア・ガトリング!!」」
「がはっ!!」
密着した状態から無数の空気弾を同時に放たれ、バゾンは大きく口を開けて苦悶する。高く浮き上げられたバゾンは、空中でクルリと身体を回転させて着地するもガクリと両膝を折る。
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