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第12章 アークデーモンとの死闘、そして旅立ち
12―8 VSエルダー級アークデーモン④
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身体能力を強化したバゾンが床を蹴り、猛スピードでルアークとの間合いを詰める。その速さにルアークも対応が遅れる。
「ごはっ!」
鳩尾に鉄拳をくらったルアークの体は、投げ捨てられた小石のように軽く吹っ飛ばされて床を転がる。
「ザラギス!」
「おうよ!」
エルフェリオンとザラギスは二手に分かれて、左右からバゾンを攻撃する。だが、バゾンはザラギスの大鎚とエルフェリオンの邪龍鎚を片手で受け止めてみせた。
((こいつ!?))
ザラギスとエルフェリオンは驚嘆して目を見開く。
「むぅん!」
バゾンは黒い魔力を瞬時に放出してザラギスとエルフェリオンをはね飛ばす。
「バーニング・ショット!」
攻撃魔術を放つために魔力を高めていたネティエだったが、それよりも早くバゾンが火炎弾を撃つ。
「くっ!」
咄嗟に小盾でガードするも後ろに大きく仰け反る。
ダンッ
強く床を蹴ったバゾンが左拳を振り上げる。
(くっ、避けられませんわ!)
ネティエは回避を諦めて防御に徹する。
「ホーリー・レイ!」
バゾンの左拳が振り降ろされる直前、アルナの聖杖の先端部から白い光線が飛び出し、バゾンに向かって一直線に進む。
バウンッ
両翼を広げたバゾンは、周囲に旋風を巻き起こすと同時に垂直に飛翔する。
「バーニング・ガトリング!」
空中に舞い上がったバゾンは、アルナに向かって火炎弾を乱射しながら急降下する。
「くっ!」
アルナは床を疾走して火炎弾を避け、バゾンとの距離を少しでも開こうとする。だが、バゾンとはスピードが違いすぎ、みるみる迫ってくる。
「ククククク……」
口元に笑みをこぼしたバゾンの右手の爪がギラリと鋭く光る。アルナは走りながらも瞼をギュッと固く閉じる。
「闘気戦術・衝打!」
駆けつけたネティエが小盾に闘気を纏わせ、バゾンの右手を弾き返す。
「ならば!」
即座に左手の爪による攻撃に切り替えるバゾン。
「エア・ショット!!」
間一髪のところで、ルアークが放った空気弾がバゾンの背中を捉えた。それにより、グラリと体勢を崩したバゾンの攻撃はほんの一瞬遅れる。
「うらぁ!」
さらに、ザラギスが揮った大鎚がバゾンを弾き飛ばす。
「ぐぬぅ!」
両翼を広げて床に着地したバゾンが冒険者たちを睨む。
「む!?」
頭上に殺気を感じたバゾンが飛び退く。
「遅ぇ! 闘気戦術・斬閃!」
エルフェリオンが邪龍鎚から変形させた邪龍槍を振り下ろす。
ザンッ
邪龍槍を握る手に確かな手応えが伝わる。
「ぬぐわぁぁぁぁぁ!!」
右翼を切断されたバゾンが絶叫する。
「おの、れぇ!」
エルフェリオンを憎憎しげに睨めつけたバゾンは、腕でブンッと振り払う。
ガッ
回避は無理と判断したエルフェリオンは、邪龍槍の柄でバゾンの腕を受け止め、自らも飛び退くことで衝撃を逃がすと同時に間合いをあける。
(ぐぬぅ……あの小僧め。この短期間に成長してるのか!?)
バゾンは、脆弱と侮っていた人間の青年を脅威と認識し、後退りする。
「こっからは俺も本気でやらせてもらうぜ」
宣言した直後、エルフェリオンは邪龍鎧をまとっていた。
「ごはっ!」
鳩尾に鉄拳をくらったルアークの体は、投げ捨てられた小石のように軽く吹っ飛ばされて床を転がる。
「ザラギス!」
「おうよ!」
エルフェリオンとザラギスは二手に分かれて、左右からバゾンを攻撃する。だが、バゾンはザラギスの大鎚とエルフェリオンの邪龍鎚を片手で受け止めてみせた。
((こいつ!?))
ザラギスとエルフェリオンは驚嘆して目を見開く。
「むぅん!」
バゾンは黒い魔力を瞬時に放出してザラギスとエルフェリオンをはね飛ばす。
「バーニング・ショット!」
攻撃魔術を放つために魔力を高めていたネティエだったが、それよりも早くバゾンが火炎弾を撃つ。
「くっ!」
咄嗟に小盾でガードするも後ろに大きく仰け反る。
ダンッ
強く床を蹴ったバゾンが左拳を振り上げる。
(くっ、避けられませんわ!)
ネティエは回避を諦めて防御に徹する。
「ホーリー・レイ!」
バゾンの左拳が振り降ろされる直前、アルナの聖杖の先端部から白い光線が飛び出し、バゾンに向かって一直線に進む。
バウンッ
両翼を広げたバゾンは、周囲に旋風を巻き起こすと同時に垂直に飛翔する。
「バーニング・ガトリング!」
空中に舞い上がったバゾンは、アルナに向かって火炎弾を乱射しながら急降下する。
「くっ!」
アルナは床を疾走して火炎弾を避け、バゾンとの距離を少しでも開こうとする。だが、バゾンとはスピードが違いすぎ、みるみる迫ってくる。
「ククククク……」
口元に笑みをこぼしたバゾンの右手の爪がギラリと鋭く光る。アルナは走りながらも瞼をギュッと固く閉じる。
「闘気戦術・衝打!」
駆けつけたネティエが小盾に闘気を纏わせ、バゾンの右手を弾き返す。
「ならば!」
即座に左手の爪による攻撃に切り替えるバゾン。
「エア・ショット!!」
間一髪のところで、ルアークが放った空気弾がバゾンの背中を捉えた。それにより、グラリと体勢を崩したバゾンの攻撃はほんの一瞬遅れる。
「うらぁ!」
さらに、ザラギスが揮った大鎚がバゾンを弾き飛ばす。
「ぐぬぅ!」
両翼を広げて床に着地したバゾンが冒険者たちを睨む。
「む!?」
頭上に殺気を感じたバゾンが飛び退く。
「遅ぇ! 闘気戦術・斬閃!」
エルフェリオンが邪龍鎚から変形させた邪龍槍を振り下ろす。
ザンッ
邪龍槍を握る手に確かな手応えが伝わる。
「ぬぐわぁぁぁぁぁ!!」
右翼を切断されたバゾンが絶叫する。
「おの、れぇ!」
エルフェリオンを憎憎しげに睨めつけたバゾンは、腕でブンッと振り払う。
ガッ
回避は無理と判断したエルフェリオンは、邪龍槍の柄でバゾンの腕を受け止め、自らも飛び退くことで衝撃を逃がすと同時に間合いをあける。
(ぐぬぅ……あの小僧め。この短期間に成長してるのか!?)
バゾンは、脆弱と侮っていた人間の青年を脅威と認識し、後退りする。
「こっからは俺も本気でやらせてもらうぜ」
宣言した直後、エルフェリオンは邪龍鎧をまとっていた。
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