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第4章 狙われた親子
4―9 VSクラビーヌ&バゼンド&ダバンド①
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「妙なやつらが出てきやがったな。けどまぁ、こいつらよりは楽しませてくれそうじゃねぇか」
新たに現れた三人組が強者であろうことを本能的に感じ取ったエルフェリオンはニヤリと笑う。
「くくくっ、随分と威勢がいいのがいるな」
赤い長髪の剣士が腰から提げた鞘から剣を抜き、エルフェリオンと視線を激しく交わす。
「こい、レヴィジアル!」
エルフェリオンは左手をひらいて相棒である邪龍剣を喚ぶ。
『やれやれ。わしの出番というわけかのぉ』
食事の機会をようやく得ることができた邪龍剣レヴィジアルが現れる。その柄を握ったエルフェリオンが切先を赤い長髪の剣士に向ける。
「あん? どっから剣を出しやがったんだ?……まぁいい。どんな手品を使ったかは知らねぇが、てめぇをぶっ殺せば邪龍剣はオレのもんってわけだ!!」
地を蹴り、駆けた赤い長髪の剣士がエルフェリオンとの間合いを詰める。
キィンッ
甲高い金属音を発して二人の剣士が刃を交える。
「けっ、てめぇにこの邪龍剣は扱えねぇよ!」
「ぬかせ! オレに扱えねぇ剣はねぇんだよ!!」
激しい剣戟を展開しながら言い争うエルフェリオンと赤い長髪の剣士。
バシュッ
エルフェリオンの突き出した邪龍剣の切先が赤髪の剣士の右頬をかする。
「おっと、危ねぇ危ねぇ」
赤髪の剣士がかすり傷を負わされるも慌てる素振りひとつない。
「援護するわ、バゼンド! バインド・チェーン!」
三人組の紅一点である、ウェーブのかかったブロンドの長い髪の女が魔術を詠唱発動させる。地面から伸びた魔力の鎖がエルフェリオンの左腕に巻き付く。
「ナイスだ、クラビーヌ!」
邪龍剣を握る左手の自由を奪われた青髪の青年に赤髪の剣士バゼンドが嬉々として斬りかかる。
「バーニング・ショット!」
エルフェリオンへの攻撃を阻止すべくアルナが撃った火炎弾がバゼンドの右手を直撃した。
「あっちぃ!」
剣を取り落として膝をつくバゼンド。
「クソアマが!」
赤い短髪の男が手に持っていた金属製の棒でアルナに突きを放つ。だが、飛び出してきたデルマが槍で男の金属の棒を受け流す。
「ちっ!」
赤い短髪の男は舌打ちをして一度間合いをとる。
「アイシクル・ショット!」
アルナの魔力によって作り出された氷柱がクラビーヌに迫る。
(あの女、もう次の魔術を撃てるの!?)
アルナが攻撃魔術を連続使用したことに驚愕し、目を見開くクラビーヌ。
「くっ!」
クラビーヌは、自身に魔力をまとうことでアルナの攻撃によるダメージを緩和する。だが、それは同時にエルフェリオンを拘束していた鎖の維持の放棄でもあった。紫色の魔力がクラビーヌからユラユラと立ち昇っている。
「せやぁ!」
左腕の自由を取り戻したエルフェリオンが地面に膝を折っているバゼンドに邪龍剣を一閃する。が、バゼンドは寸前のところで飛び退いて回避した。
「剣士バゼンドに棒術師ダバンド、そして魔術師クラビーヌだな? まさか、賞金首の一味に会えるとはな」
警備隊長デルマは言いながら槍を構える。
新たに現れた三人組が強者であろうことを本能的に感じ取ったエルフェリオンはニヤリと笑う。
「くくくっ、随分と威勢がいいのがいるな」
赤い長髪の剣士が腰から提げた鞘から剣を抜き、エルフェリオンと視線を激しく交わす。
「こい、レヴィジアル!」
エルフェリオンは左手をひらいて相棒である邪龍剣を喚ぶ。
『やれやれ。わしの出番というわけかのぉ』
食事の機会をようやく得ることができた邪龍剣レヴィジアルが現れる。その柄を握ったエルフェリオンが切先を赤い長髪の剣士に向ける。
「あん? どっから剣を出しやがったんだ?……まぁいい。どんな手品を使ったかは知らねぇが、てめぇをぶっ殺せば邪龍剣はオレのもんってわけだ!!」
地を蹴り、駆けた赤い長髪の剣士がエルフェリオンとの間合いを詰める。
キィンッ
甲高い金属音を発して二人の剣士が刃を交える。
「けっ、てめぇにこの邪龍剣は扱えねぇよ!」
「ぬかせ! オレに扱えねぇ剣はねぇんだよ!!」
激しい剣戟を展開しながら言い争うエルフェリオンと赤い長髪の剣士。
バシュッ
エルフェリオンの突き出した邪龍剣の切先が赤髪の剣士の右頬をかする。
「おっと、危ねぇ危ねぇ」
赤髪の剣士がかすり傷を負わされるも慌てる素振りひとつない。
「援護するわ、バゼンド! バインド・チェーン!」
三人組の紅一点である、ウェーブのかかったブロンドの長い髪の女が魔術を詠唱発動させる。地面から伸びた魔力の鎖がエルフェリオンの左腕に巻き付く。
「ナイスだ、クラビーヌ!」
邪龍剣を握る左手の自由を奪われた青髪の青年に赤髪の剣士バゼンドが嬉々として斬りかかる。
「バーニング・ショット!」
エルフェリオンへの攻撃を阻止すべくアルナが撃った火炎弾がバゼンドの右手を直撃した。
「あっちぃ!」
剣を取り落として膝をつくバゼンド。
「クソアマが!」
赤い短髪の男が手に持っていた金属製の棒でアルナに突きを放つ。だが、飛び出してきたデルマが槍で男の金属の棒を受け流す。
「ちっ!」
赤い短髪の男は舌打ちをして一度間合いをとる。
「アイシクル・ショット!」
アルナの魔力によって作り出された氷柱がクラビーヌに迫る。
(あの女、もう次の魔術を撃てるの!?)
アルナが攻撃魔術を連続使用したことに驚愕し、目を見開くクラビーヌ。
「くっ!」
クラビーヌは、自身に魔力をまとうことでアルナの攻撃によるダメージを緩和する。だが、それは同時にエルフェリオンを拘束していた鎖の維持の放棄でもあった。紫色の魔力がクラビーヌからユラユラと立ち昇っている。
「せやぁ!」
左腕の自由を取り戻したエルフェリオンが地面に膝を折っているバゼンドに邪龍剣を一閃する。が、バゼンドは寸前のところで飛び退いて回避した。
「剣士バゼンドに棒術師ダバンド、そして魔術師クラビーヌだな? まさか、賞金首の一味に会えるとはな」
警備隊長デルマは言いながら槍を構える。
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