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第5章 老翁との出会い
5―9 VSジャイアントモール①
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肌にまとわりつく湿った空気の中を奥へと突き進むこと数十分。エルフェリオンたちは巣穴と最奥らしき広い空間へとたどり着いた。
「やはり、とんでもないモンスターが待ち受けておったようじゃぞい」
ハオウは空間の奥にいる巨大モグラ型モンスターに警戒心を高める。
「あれって、まさかジャイアントモール!?」
青ざめた表情のアルナが呆然と巨大モグラ型モンスターを見つめる。
「けっ! デカいったってモグラだろうが!」
エルフェリオンは邪龍剣を召喚して突撃する。
ブンッ
ジャイアントモールが前脚部の爪を薙ぎ払う。
ギィンッ
「ぐぅっ!?」
咄嗟に邪龍剣で受けたものの吹き飛ばされて壁に激突したエルフェリオンが地面に倒れる。
「エルフェリオン!?」
「やつから意識を逸らしてはならぬぞい!」
ハオウが忠告するが、時すでに遅し。ジャイアントモールはアルナに向けて突進してきた。
「いかん! 闘気戦術・突穿!!」
ハオウは愛用の短剣に闘気をまとわせて切先を突き出す。闘気を乗せた閃光がジャイアントモールの巨体を転倒させた。
(やれやれ、一撃でしとめることができんかったか。年はとりたくないもんじゃぞい)
老いた我が身を嘆くハオウ。だが、状況は感傷に浸っていることを許してくれそうにない。すぐに短剣を構え直して駆ける。
「ブム!」
短く声を発したジャイアントモールは体勢を立て直して前脚部の爪を振りかざす。跳躍したハオウの足下の空間をジャイアントモールの鋭い爪が切り裂く。
「闘気戦術・斬閃」
ハオウは、闘気をまとった短剣をジャイアントモールに振り下ろす。
(むぅっ……短剣では深手を負わせられんぞい!)
短剣の刃はジャイアントモールの表皮を浅く傷つけただけで弾き返されてしまう。
「これでもくらいやがれ、モグ公!」
ジャイアントモールがハオウに気をとられているうちに背後から接近したエルフェリオンが、邪龍剣を横に一閃する。
ブシュッ
エルフェリオンが放った斬撃はジャイアントモールの表皮を深くえぐる。
「ヴァウッ」
ジャイアントモールは、体長のわりには短い尾を振り回して反撃する。それを飛び退いて躱したエルフェリオンは、邪龍剣を邪龍槍に変えてジャイアントモールの後ろ脚に突き刺す。
「ギュアァッ!」
ギィィンッ
エルフェリオンは、奇声を発して素早く振り返ったジャイアントモールが揮った鋭利な爪を邪龍槍でガードする。
「ちっ、馬鹿力かよ!」
弾き飛ばされたエルフェリオンは、空中で体勢を立て直して着地したものの勢いよく地面を滑っていく。両足を踏ん張って邪龍槍を地面に突き刺して、ようやく止まる。
(今のうちに魔術を!)
ジャイアントモールの死角に入ったアルナがそっと聖杖を差し向ける。だが、次の瞬間にはジャイアントモールが後ろ脚で地面をえぐって土砂をアルナに投げつける。
「きゃあ!」
攻撃魔術を阻止されたアルナは土砂に押されて倒れる。
「気をつけるんじゃぞい! ジャイアントモールは視覚が弱いぶん他の感覚が極めて鋭いぞい!」
短剣を闘気をまとわせたハオウは注意を促す。
「言うのが遅せぇぜ、じいさん!」
文句を言いながら駆け出したエルフェリオンは邪龍槍を邪龍剣へと変形させ、ジャイアントモールの懐へと飛び込む。
「ヴォォッ!」
ジャイアントモールは、エルフェリオンを迎撃するべく前脚の爪を振り上げる。
「させぬ! 闘気戦術・突穿!」
ハオウの短剣から放たれた闘気が、エルフェリオンに向けて振り下ろされたジャイアントモールの前脚を弾く。
「だらぁぁぁぁ!」
エルフェリオンが斬撃を連続でくり出す。
「ギュヴォォォォッ!」
邪龍剣の連続斬りはジャイアントモールに大ダメージを与える。深手を負わされたジャイアントモールは地中へと潜って姿を消した。
「やはり、とんでもないモンスターが待ち受けておったようじゃぞい」
ハオウは空間の奥にいる巨大モグラ型モンスターに警戒心を高める。
「あれって、まさかジャイアントモール!?」
青ざめた表情のアルナが呆然と巨大モグラ型モンスターを見つめる。
「けっ! デカいったってモグラだろうが!」
エルフェリオンは邪龍剣を召喚して突撃する。
ブンッ
ジャイアントモールが前脚部の爪を薙ぎ払う。
ギィンッ
「ぐぅっ!?」
咄嗟に邪龍剣で受けたものの吹き飛ばされて壁に激突したエルフェリオンが地面に倒れる。
「エルフェリオン!?」
「やつから意識を逸らしてはならぬぞい!」
ハオウが忠告するが、時すでに遅し。ジャイアントモールはアルナに向けて突進してきた。
「いかん! 闘気戦術・突穿!!」
ハオウは愛用の短剣に闘気をまとわせて切先を突き出す。闘気を乗せた閃光がジャイアントモールの巨体を転倒させた。
(やれやれ、一撃でしとめることができんかったか。年はとりたくないもんじゃぞい)
老いた我が身を嘆くハオウ。だが、状況は感傷に浸っていることを許してくれそうにない。すぐに短剣を構え直して駆ける。
「ブム!」
短く声を発したジャイアントモールは体勢を立て直して前脚部の爪を振りかざす。跳躍したハオウの足下の空間をジャイアントモールの鋭い爪が切り裂く。
「闘気戦術・斬閃」
ハオウは、闘気をまとった短剣をジャイアントモールに振り下ろす。
(むぅっ……短剣では深手を負わせられんぞい!)
短剣の刃はジャイアントモールの表皮を浅く傷つけただけで弾き返されてしまう。
「これでもくらいやがれ、モグ公!」
ジャイアントモールがハオウに気をとられているうちに背後から接近したエルフェリオンが、邪龍剣を横に一閃する。
ブシュッ
エルフェリオンが放った斬撃はジャイアントモールの表皮を深くえぐる。
「ヴァウッ」
ジャイアントモールは、体長のわりには短い尾を振り回して反撃する。それを飛び退いて躱したエルフェリオンは、邪龍剣を邪龍槍に変えてジャイアントモールの後ろ脚に突き刺す。
「ギュアァッ!」
ギィィンッ
エルフェリオンは、奇声を発して素早く振り返ったジャイアントモールが揮った鋭利な爪を邪龍槍でガードする。
「ちっ、馬鹿力かよ!」
弾き飛ばされたエルフェリオンは、空中で体勢を立て直して着地したものの勢いよく地面を滑っていく。両足を踏ん張って邪龍槍を地面に突き刺して、ようやく止まる。
(今のうちに魔術を!)
ジャイアントモールの死角に入ったアルナがそっと聖杖を差し向ける。だが、次の瞬間にはジャイアントモールが後ろ脚で地面をえぐって土砂をアルナに投げつける。
「きゃあ!」
攻撃魔術を阻止されたアルナは土砂に押されて倒れる。
「気をつけるんじゃぞい! ジャイアントモールは視覚が弱いぶん他の感覚が極めて鋭いぞい!」
短剣を闘気をまとわせたハオウは注意を促す。
「言うのが遅せぇぜ、じいさん!」
文句を言いながら駆け出したエルフェリオンは邪龍槍を邪龍剣へと変形させ、ジャイアントモールの懐へと飛び込む。
「ヴォォッ!」
ジャイアントモールは、エルフェリオンを迎撃するべく前脚の爪を振り上げる。
「させぬ! 闘気戦術・突穿!」
ハオウの短剣から放たれた闘気が、エルフェリオンに向けて振り下ろされたジャイアントモールの前脚を弾く。
「だらぁぁぁぁ!」
エルフェリオンが斬撃を連続でくり出す。
「ギュヴォォォォッ!」
邪龍剣の連続斬りはジャイアントモールに大ダメージを与える。深手を負わされたジャイアントモールは地中へと潜って姿を消した。
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