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第8章 龍滅の戦神①
8―6 ルガーダ&レフィンVSギゼム③
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「他愛もないね。それでも本当にS級なのかい? 情けないかぎりだ」
気絶して地面に横たわるレフィンをギゼムは蔑んだ目で見下ろす。
「ぬぅん!」
バーニング・ショットの火炎に耐えたルガーダが、ギゼムの首を刎ねようと両手用戦斧を水平に滑らせる。が、ギゼムは身を翻して躱し、左右の手に魔力を集める。
「ライトニング・ガトリング」
ギゼムはかざした左手から雷の弾丸を連射する。
「ぬぁぁぁぁぁっ!!」
ルガーダの重鎧は耐魔力加工も施された逸品ではあるが、ギゼムが放つ強力な魔術は無効化することができない。
「ぬぅっ!」
ヨロヨロと後退したルガーダの低いうめき声が兜の中から漏れ聞こえる。
「まだだよ。お次はこれでもくらいたまえ。エア・ガトリング」
ギゼムは、今度は右手をかざして圧縮された空気弾を連射する。
ドガガガガガガガガッ!
強烈な空気弾を撃ちまくられ、ルガーダの重鎧はあちこちが砕け、その破片が床に散乱し、兜が弾け飛んで素顔があらわになる。
「ぬ……ぐぅ!……」
今にも倒れそうな体を両手用戦斧を杖代わりにすることでどうにか支える。
「アハハハ……けっこう頑張るじゃないか。だったらこれならどうかな!?」
バキッ
ギゼムは魔力を集めた右拳でルガーダの顔面を殴りつけた。
「げはっ!」
大量の鼻血を噴き出したルガーダの手から両手用戦斧が滑り落ちて地面に倒れる。そして、その支えを失ったルガーダ自身も体勢を崩して仰向けに倒れる。
「いいざまだね。この僕に逆らった自分の愚かさを呪って死ねばいいよ!」
口元に残忍な笑みを浮かべたギゼムは黒い魔力をまとい、ルガーダを何度も踏みつける。
魔力によって大幅に強化された踏みつけ攻撃を両腕でガードしつつルガーダは地面を転がって逃れようとする。
「おいおい、どこに行こうってんだい?」
ドガッ
ギゼムは右足でルガーダの胸を踏みつけ、転がれないようにする。
「なんのつもりだい?」
ルガーダに両手で右の足首をつかまれて不快感を露わにするギゼム。
「ぬ……くっ……ぬぉぉぉぉぉぉっ!!」
ルガーダは、青い魔力を全身から放出してギゼムの足を持ち上げ、そのまま払い除ける。
「くっ!」
ギゼムは、予想外の展開に顔を顰めながらも左足で地面を蹴って離れる。
「ザコはザコらしく、おとなしくやられていればいいものを! ライトニング・ガトリング!」
黒い魔力を集めた左手をルガーダに向け、ギゼムが雷の弾丸を連射する。
「ぬわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!」
ルガーダの絶叫にギゼムは冷笑を浮かべ、傍に落ちている両手用戦斧に視線を移す。
「なかなかいい物じゃないか。実際に使って斬れ味を試してみるとしよう」
黒い魔力を全身にまとったギゼムは、さらに両手用戦斧を掲げる。
(まずい!)
危機的状況にルガーダは痛みを堪えて起き上がろうと無理に身体を動かす。だが、間に合わない。ギゼムが振り下ろした両手用戦斧がルガーダの左足を切断する。
「ぐぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!!」
「アハハハハハハハ!!」
地面でのたうち回るルガーダの姿に高笑いするギゼム。
突如、背後からの強烈な殺気を感じたギゼムが振り返る。意識を取り戻したレフィンが憤怒の形相で斬り掛かってきていた。
キンッ
ギゼムは両手用戦斧の柄でレフィンのバスタードソードを受け止める。
「貴様ぁぁぁぁぁぁぁ!!!」
レフィンは怒声をあげ、闘気をまとわせたバスタードソードで連舞を放つ。その剣速と重さはこれまでの比ではなかった。しかし、ギゼムは両手用戦斧ですべてを受け流してみせる。
「やれやれ。僕はこんな重量級の武器の扱いは得意じゃないんだけどな。まっ、いいか。君たち程度ならこれくらいのハンデじゃ足りないくらいだしね」
「貴様のような外道は許さない!!」
なおも余裕の態度を崩さないギゼムに、レフィンはバスタードソードの切先を向けて言い放った。
気絶して地面に横たわるレフィンをギゼムは蔑んだ目で見下ろす。
「ぬぅん!」
バーニング・ショットの火炎に耐えたルガーダが、ギゼムの首を刎ねようと両手用戦斧を水平に滑らせる。が、ギゼムは身を翻して躱し、左右の手に魔力を集める。
「ライトニング・ガトリング」
ギゼムはかざした左手から雷の弾丸を連射する。
「ぬぁぁぁぁぁっ!!」
ルガーダの重鎧は耐魔力加工も施された逸品ではあるが、ギゼムが放つ強力な魔術は無効化することができない。
「ぬぅっ!」
ヨロヨロと後退したルガーダの低いうめき声が兜の中から漏れ聞こえる。
「まだだよ。お次はこれでもくらいたまえ。エア・ガトリング」
ギゼムは、今度は右手をかざして圧縮された空気弾を連射する。
ドガガガガガガガガッ!
強烈な空気弾を撃ちまくられ、ルガーダの重鎧はあちこちが砕け、その破片が床に散乱し、兜が弾け飛んで素顔があらわになる。
「ぬ……ぐぅ!……」
今にも倒れそうな体を両手用戦斧を杖代わりにすることでどうにか支える。
「アハハハ……けっこう頑張るじゃないか。だったらこれならどうかな!?」
バキッ
ギゼムは魔力を集めた右拳でルガーダの顔面を殴りつけた。
「げはっ!」
大量の鼻血を噴き出したルガーダの手から両手用戦斧が滑り落ちて地面に倒れる。そして、その支えを失ったルガーダ自身も体勢を崩して仰向けに倒れる。
「いいざまだね。この僕に逆らった自分の愚かさを呪って死ねばいいよ!」
口元に残忍な笑みを浮かべたギゼムは黒い魔力をまとい、ルガーダを何度も踏みつける。
魔力によって大幅に強化された踏みつけ攻撃を両腕でガードしつつルガーダは地面を転がって逃れようとする。
「おいおい、どこに行こうってんだい?」
ドガッ
ギゼムは右足でルガーダの胸を踏みつけ、転がれないようにする。
「なんのつもりだい?」
ルガーダに両手で右の足首をつかまれて不快感を露わにするギゼム。
「ぬ……くっ……ぬぉぉぉぉぉぉっ!!」
ルガーダは、青い魔力を全身から放出してギゼムの足を持ち上げ、そのまま払い除ける。
「くっ!」
ギゼムは、予想外の展開に顔を顰めながらも左足で地面を蹴って離れる。
「ザコはザコらしく、おとなしくやられていればいいものを! ライトニング・ガトリング!」
黒い魔力を集めた左手をルガーダに向け、ギゼムが雷の弾丸を連射する。
「ぬわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!」
ルガーダの絶叫にギゼムは冷笑を浮かべ、傍に落ちている両手用戦斧に視線を移す。
「なかなかいい物じゃないか。実際に使って斬れ味を試してみるとしよう」
黒い魔力を全身にまとったギゼムは、さらに両手用戦斧を掲げる。
(まずい!)
危機的状況にルガーダは痛みを堪えて起き上がろうと無理に身体を動かす。だが、間に合わない。ギゼムが振り下ろした両手用戦斧がルガーダの左足を切断する。
「ぐぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!!」
「アハハハハハハハ!!」
地面でのたうち回るルガーダの姿に高笑いするギゼム。
突如、背後からの強烈な殺気を感じたギゼムが振り返る。意識を取り戻したレフィンが憤怒の形相で斬り掛かってきていた。
キンッ
ギゼムは両手用戦斧の柄でレフィンのバスタードソードを受け止める。
「貴様ぁぁぁぁぁぁぁ!!!」
レフィンは怒声をあげ、闘気をまとわせたバスタードソードで連舞を放つ。その剣速と重さはこれまでの比ではなかった。しかし、ギゼムは両手用戦斧ですべてを受け流してみせる。
「やれやれ。僕はこんな重量級の武器の扱いは得意じゃないんだけどな。まっ、いいか。君たち程度ならこれくらいのハンデじゃ足りないくらいだしね」
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