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第9章 森林モンスター合同討伐依頼
9―8 森林モンスター討伐③
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モンスターの大群に突っ込んでいったネティエは、遅いくるモンスターを華麗な鞭捌きで撃退していく。
「グガァァァァァッ」
ネティエの周囲を取り囲んだモンスターたちが一斉に飛びかかる。
「闘気戦術・連舞!」
ネティエは即座に鞭に闘気をまとわせ、四方八方に軌跡を描く。
「フヘヘヘヘヘ……やるねぇ、姉ちゃん」
突然聞こえてきた男の声にネティエの視線が向けられる。頭にバンダナを巻き、分厚いレンズの眼鏡をかけた年若い男がニヤニヤと笑い、手に持った鉄棍を頭上で勢いよく回転させている。
「人間がどうしてモンスターと……まさか?」
とあるひとつの仮説を導き出したネティエが表情を曇らせた。
「フヘヘ、ご明察。オレはモンスター使いのギャブ! てめぇら、よくもオレの自慢の玩具を壊しやがったな!」
ギャブの眼に復讐の色が宿る。
「あら、なんのことかしら? あなたの玩具なんて知らないわよ?」
周りのモンスターを鞭で打ち払いながら返答するネティエ。
「とぼけるなよ! ウォリアー級オーガのバルフを殺りやがったろうが!?」
ギャブは、怒声をあげながら地面を蹴ってネティエとの間合いを詰める。
「……なるほど。あのウォリアー級オーガを影で操ってたのはあなたね? いったい何がしたいの? 目的はなんなの!?」
ギャブがくり出す攻撃を躱しながらネティエが詰問する。
「はん! ティクの冒険者ギルドの連中はバカばかりだからさ! どいつもこいつもオレをいつまでもC級扱いしやがってよぉ!! オレはもっと高評価されるべきなんだ! その事を思い知らせてやる必要があるんだよ!!」
ギャブは、ネティエに容赦ない連続攻撃をくり出しながら身勝手な主張を叫ぶ。
「ふっ……そんなくだらないことでこんな騒ぎを起こしてる。その時点で冒険者ギルドの評価は正しかったってことかしらね?」
激しい攻防戦を繰り広げながらもネティエがクスリと笑ってみせた。それがギャブの神経を逆撫でする。
「ぬかせぇ!!!」
ネティエにあっさりと論破されたギャブが鉄棍を横に一閃した。それをフワリと後方へ宙返りして回避する。
「闘気戦術・連舞!」
赤い瞳を鋭く光らせたネティエが鞭に闘気をまとませて乱舞する。
「ちっ!」
紫色の魔力をまとってガードしたギャブがバックステップで間合いをとる。
「闘気戦術・飛閃!!」
今度は鞭から闘気を帯びた真空波を放つネティエ。
「うぐっ!」
鉄棍で受け取ったギャブは衝撃で後方によろめく。
「調子にのるなよ、くそ女!」
鞭を巧みに操り猛攻撃を仕掛けるネティエに対して、ギャブは素早く間合いを詰め、鉄棍を振りかざす。
ガンッ
オレンジ色の魔力をまとって身体能力を強化したネティエが小盾で鉄棍を受け止める。
「なめんじゃねぇぞ。闘気戦術・衝打!!」
ギャブが鉄棍に闘気を帯びさせて衝撃波を発生させた。
「あぐ!」
強烈な衝撃波を受けたネティエは弾き飛ばされてしまう。
「この女はオレが殺る。てめぇらは後方からコソコソ嫌がらせしてきやがる連中を片付けろ!」
ギャブは手下のモンスターに指示を出すとネティエに視線を戻す。
「はぁ!」
ネティエはその一瞬の隙を逃さない。揮った鞭をうなりをあげてギャブに迫る。だが、ギャブは後方へと飛び退く。
「そう慌てんなよ。第2ラウンドはこっからだぜ?」
殺意を含んだ歪んだ笑みを口元にたたえたギャブが、鉄棍を構え直した。
「グガァァァァァッ」
ネティエの周囲を取り囲んだモンスターたちが一斉に飛びかかる。
「闘気戦術・連舞!」
ネティエは即座に鞭に闘気をまとわせ、四方八方に軌跡を描く。
「フヘヘヘヘヘ……やるねぇ、姉ちゃん」
突然聞こえてきた男の声にネティエの視線が向けられる。頭にバンダナを巻き、分厚いレンズの眼鏡をかけた年若い男がニヤニヤと笑い、手に持った鉄棍を頭上で勢いよく回転させている。
「人間がどうしてモンスターと……まさか?」
とあるひとつの仮説を導き出したネティエが表情を曇らせた。
「フヘヘ、ご明察。オレはモンスター使いのギャブ! てめぇら、よくもオレの自慢の玩具を壊しやがったな!」
ギャブの眼に復讐の色が宿る。
「あら、なんのことかしら? あなたの玩具なんて知らないわよ?」
周りのモンスターを鞭で打ち払いながら返答するネティエ。
「とぼけるなよ! ウォリアー級オーガのバルフを殺りやがったろうが!?」
ギャブは、怒声をあげながら地面を蹴ってネティエとの間合いを詰める。
「……なるほど。あのウォリアー級オーガを影で操ってたのはあなたね? いったい何がしたいの? 目的はなんなの!?」
ギャブがくり出す攻撃を躱しながらネティエが詰問する。
「はん! ティクの冒険者ギルドの連中はバカばかりだからさ! どいつもこいつもオレをいつまでもC級扱いしやがってよぉ!! オレはもっと高評価されるべきなんだ! その事を思い知らせてやる必要があるんだよ!!」
ギャブは、ネティエに容赦ない連続攻撃をくり出しながら身勝手な主張を叫ぶ。
「ふっ……そんなくだらないことでこんな騒ぎを起こしてる。その時点で冒険者ギルドの評価は正しかったってことかしらね?」
激しい攻防戦を繰り広げながらもネティエがクスリと笑ってみせた。それがギャブの神経を逆撫でする。
「ぬかせぇ!!!」
ネティエにあっさりと論破されたギャブが鉄棍を横に一閃した。それをフワリと後方へ宙返りして回避する。
「闘気戦術・連舞!」
赤い瞳を鋭く光らせたネティエが鞭に闘気をまとませて乱舞する。
「ちっ!」
紫色の魔力をまとってガードしたギャブがバックステップで間合いをとる。
「闘気戦術・飛閃!!」
今度は鞭から闘気を帯びた真空波を放つネティエ。
「うぐっ!」
鉄棍で受け取ったギャブは衝撃で後方によろめく。
「調子にのるなよ、くそ女!」
鞭を巧みに操り猛攻撃を仕掛けるネティエに対して、ギャブは素早く間合いを詰め、鉄棍を振りかざす。
ガンッ
オレンジ色の魔力をまとって身体能力を強化したネティエが小盾で鉄棍を受け止める。
「なめんじゃねぇぞ。闘気戦術・衝打!!」
ギャブが鉄棍に闘気を帯びさせて衝撃波を発生させた。
「あぐ!」
強烈な衝撃波を受けたネティエは弾き飛ばされてしまう。
「この女はオレが殺る。てめぇらは後方からコソコソ嫌がらせしてきやがる連中を片付けろ!」
ギャブは手下のモンスターに指示を出すとネティエに視線を戻す。
「はぁ!」
ネティエはその一瞬の隙を逃さない。揮った鞭をうなりをあげてギャブに迫る。だが、ギャブは後方へと飛び退く。
「そう慌てんなよ。第2ラウンドはこっからだぜ?」
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