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第10章 元処刑場の戦い
10―7 VSジャイガス①
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ヒュッ
浮き上がったジャイガスが滑空し、エルフェリオンの眼前に高速移動する。
「くっ!」
ジャイガスの右拳を咄嗟にガードしたエルフェリオンだったが、後方へと弾き飛ばされてしまう。
「ライトニング・ショット!」
アルナが魔力で作った雷撃球を放って即座に反撃する。だが、ジャイガスは天井付近まで飛翔して躱す。
「むん!」
ジャイガスは霊気を集めた左拳を突き出し、アルナに向かって霊弾を撃つ。
「リフレクト!!」
アルナは素早く聖杖をかざして魔力による鏡を作り出してジャイガスが撃った霊弾を受け止め、そのままはね返す。
「ふむ……」
ジャイガスは自ら放った霊弾を受けるも平然としている。
「なんだ? あれは魔力じゃねぇのか?」
ジャイガスが扱う未知の力にエルフェリオンが怪訝な表情をする。
『あれはゴーストや一部のアンデッドが使う霊気じゃ。魔力とは似て非なるものじゃよ』
レヴィジアルからの回答を聞きながらエルフェリオンは黒い魔力を身にまとう。
「せやぁ!」
跳躍したエルフェリオンが空中のジャイガスに邪龍剣を揮う。
「ぬぐぅ!」
空中を移動して邪龍剣による斬撃を回避しようとしたジャイガスだったが、右肩を斬られる。
「……なるほど、少しはやるようだね!」
サッと両手をかざしたジャイガスは無数の霊弾を乱射する。
「ちぃっ!」
着地したエルフェリオンは回避行動と並行して霊弾を切り払う。その一方、アルナはリフレクトを発動させる。
「えっ!?」
霊弾がリフレクトの鏡に接触する直前、その軌道を変えてアルナの背後に回り込んだ。
「きゃあぁぁぁぁ!!」
アルナの悲鳴が所長室に響く。背中に無数の霊弾を受けて床に倒れたアルナの口元が痛みにゆがむ。
「アルナ!?」
「……平気、よ……魔力をまとっているから、これくらいの攻撃なら大きなダメージにはならないわ」
言葉どおり、アルナは起き上がって聖杖を構え直す。
「んで、その霊気と魔力の違いってのは?」
エルフェリオンは相棒の邪龍に質問する。
『そうじゃのぉ。いろいろあるが、最も大きい違いといえば、魔力には属性があるのに対して霊気はそれがない、ということかのぉ』
「つまり、霊気で炎や電撃を発生させることはできないってわけか?……闘気戦術・飛閃!!」
会話を続けながら、エルフェリオンは闘気を乗せた斬撃波を放つ。
『いかにも』
ドガァッ
ジャイガスが回避したことで斬撃波が天井の一部を破壊する。
「……これではどうだね!?」
両手を掲げたジャイガスが霊気によって部屋の棚やら机・椅子を浮かせ、エルフェリオンとアルナにぶつけようとする。
「幽霊ごときがなめんなよ……」
エルフェリオンは、部屋中を縦横無尽に飛び交う家具の避けながら、邪龍剣を邪龍槍に変形させて闘気を帯びさせる。
「むっ!?」
エルフェリオンの闘気が高まっていることに気付いたジャイガスが警戒心を強くする。
「いけ! 闘気戦術・大飛閃!!」
おもいきり振り抜いた邪龍槍から発せられた斬撃波が、空中のジャイガスへと一直線に迫る。
ジャイガスは、ソファを自身の前に移動させて障害物とする。が
エルフェリオンの斬撃波は、ソレを容易く両断し、ジャイガスを捉えた。
「ぬはぁっ!」
ジャイガスが苦しげな声をあげて床に墜落する。
「ライトニング・ウィップ!」
床へと落ちてきたジャイガスに、アルナは魔力によって作り出した雷の鞭を揮う。
「ぬぁ!」
電撃を受けたジャイガスは短く声を発する。
ダンッ
床を蹴って宙を跳び上がったエルフェリオンが、頭上に掲げた邪龍槍に闘気を流す。
(な、んだと!?)
邪龍槍を振り下ろそうとしたエルフェリオンだったが、突如として身体が動かなくなる。
『ふぅむ。ジャイガスめ、金縛りをかけおったようじゃのぉ』
レヴィジアルの解説にエルフェリオンは内心で舌打ちする。
「これでもくらうといい!」
ジャイガスは霊気で本棚を動かし、エルフェリオンに勢いよくぶつける。
「ぐっ!」
弾き飛ばされたエルフェリオンは本棚と壁に挟まれてしまった。
浮き上がったジャイガスが滑空し、エルフェリオンの眼前に高速移動する。
「くっ!」
ジャイガスの右拳を咄嗟にガードしたエルフェリオンだったが、後方へと弾き飛ばされてしまう。
「ライトニング・ショット!」
アルナが魔力で作った雷撃球を放って即座に反撃する。だが、ジャイガスは天井付近まで飛翔して躱す。
「むん!」
ジャイガスは霊気を集めた左拳を突き出し、アルナに向かって霊弾を撃つ。
「リフレクト!!」
アルナは素早く聖杖をかざして魔力による鏡を作り出してジャイガスが撃った霊弾を受け止め、そのままはね返す。
「ふむ……」
ジャイガスは自ら放った霊弾を受けるも平然としている。
「なんだ? あれは魔力じゃねぇのか?」
ジャイガスが扱う未知の力にエルフェリオンが怪訝な表情をする。
『あれはゴーストや一部のアンデッドが使う霊気じゃ。魔力とは似て非なるものじゃよ』
レヴィジアルからの回答を聞きながらエルフェリオンは黒い魔力を身にまとう。
「せやぁ!」
跳躍したエルフェリオンが空中のジャイガスに邪龍剣を揮う。
「ぬぐぅ!」
空中を移動して邪龍剣による斬撃を回避しようとしたジャイガスだったが、右肩を斬られる。
「……なるほど、少しはやるようだね!」
サッと両手をかざしたジャイガスは無数の霊弾を乱射する。
「ちぃっ!」
着地したエルフェリオンは回避行動と並行して霊弾を切り払う。その一方、アルナはリフレクトを発動させる。
「えっ!?」
霊弾がリフレクトの鏡に接触する直前、その軌道を変えてアルナの背後に回り込んだ。
「きゃあぁぁぁぁ!!」
アルナの悲鳴が所長室に響く。背中に無数の霊弾を受けて床に倒れたアルナの口元が痛みにゆがむ。
「アルナ!?」
「……平気、よ……魔力をまとっているから、これくらいの攻撃なら大きなダメージにはならないわ」
言葉どおり、アルナは起き上がって聖杖を構え直す。
「んで、その霊気と魔力の違いってのは?」
エルフェリオンは相棒の邪龍に質問する。
『そうじゃのぉ。いろいろあるが、最も大きい違いといえば、魔力には属性があるのに対して霊気はそれがない、ということかのぉ』
「つまり、霊気で炎や電撃を発生させることはできないってわけか?……闘気戦術・飛閃!!」
会話を続けながら、エルフェリオンは闘気を乗せた斬撃波を放つ。
『いかにも』
ドガァッ
ジャイガスが回避したことで斬撃波が天井の一部を破壊する。
「……これではどうだね!?」
両手を掲げたジャイガスが霊気によって部屋の棚やら机・椅子を浮かせ、エルフェリオンとアルナにぶつけようとする。
「幽霊ごときがなめんなよ……」
エルフェリオンは、部屋中を縦横無尽に飛び交う家具の避けながら、邪龍剣を邪龍槍に変形させて闘気を帯びさせる。
「むっ!?」
エルフェリオンの闘気が高まっていることに気付いたジャイガスが警戒心を強くする。
「いけ! 闘気戦術・大飛閃!!」
おもいきり振り抜いた邪龍槍から発せられた斬撃波が、空中のジャイガスへと一直線に迫る。
ジャイガスは、ソファを自身の前に移動させて障害物とする。が
エルフェリオンの斬撃波は、ソレを容易く両断し、ジャイガスを捉えた。
「ぬはぁっ!」
ジャイガスが苦しげな声をあげて床に墜落する。
「ライトニング・ウィップ!」
床へと落ちてきたジャイガスに、アルナは魔力によって作り出した雷の鞭を揮う。
「ぬぁ!」
電撃を受けたジャイガスは短く声を発する。
ダンッ
床を蹴って宙を跳び上がったエルフェリオンが、頭上に掲げた邪龍槍に闘気を流す。
(な、んだと!?)
邪龍槍を振り下ろそうとしたエルフェリオンだったが、突如として身体が動かなくなる。
『ふぅむ。ジャイガスめ、金縛りをかけおったようじゃのぉ』
レヴィジアルの解説にエルフェリオンは内心で舌打ちする。
「これでもくらうといい!」
ジャイガスは霊気で本棚を動かし、エルフェリオンに勢いよくぶつける。
「ぐっ!」
弾き飛ばされたエルフェリオンは本棚と壁に挟まれてしまった。
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