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2章 魔剣カラドボルグ
26話 ガーディアン
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異空間をあてもなく歩いていたアルフォスとセラは鬱蒼とした森で同時に立ち止まる。
「いますわね」
セラが呟く。
「ああ。それも多いな」
アルフォスは背中のクレイモアに、セラは腰の鞭にそれぞれ手を伸ばす。
「くる!」
アルフォスが短く叫んだ刹那、木々の間から多数の人型モンスターが姿を現し、奇声を発しながら襲い掛かってきた。
「リュカリオン様が仰った通り、闘争本能の塊ですわね」
言いつつ、セラは身近に迫った数体の守護者を鞭で素早く打って牽制し、その動きを止める。
「火属性初級広域魔術!」
セラが魔術名を詠唱し、炎の雨を降らせて複数の守護者を焼き倒す。
ここで、視線を主人へと向ける。
アルフォスは既に5、6体を斬殺している。
「アルフォス様!」
守護者たちはアルフォスを四方から取り囲み、一斉に攻撃を仕掛ける。
後方へ宙返りして攻撃をかわしたアルフォスは、一ヶ所に集まった守護者たちをクレイモアで薙ぎ倒す。
「さっすがはアルフォス様ですわぁ! お強いですわぁ!!」
セラはアルフォスを称賛しながら指をパチンッと鳴らし、無詠唱で火属性初級広域魔術を発動させてさらに複数体の守護者を撃破する。
(本当に数が多いな。きりがない…)
アルフォスは四方八方からわらわらと集まってくる守護者の大群を睥睨する。
「セラ、とりあえず場所を移動するぞ。このままじゃきりがない」
「了解ですわ、アルフォス様。……というわけで、アルフォス様のお通りになる道をあけてもらいますわ! 風属性上級魔術」
真空の巨大な刃が立ちはだかる守護者を次々に屠る。
「セラ、続け!」
「はい、アルフォス様!」
風属性上級魔術によって作られた道を突き進むアルフォスの背中をセラが追う。
ザンッ、ザシュッ、バサッ
二人を逃がすまいと攻撃を仕掛けてくる守護者たちをアルフォスのクレイモアが両断していく。魔腕の怪力を使い、大剣クレイモアを木剣のように軽々と扱うことができる。
「きゃあ、素敵ですわ、アルフォス様ぁ!」
後方からの緊張感のない声援を聞き流しながら敵の大群を斬り続け、遂に包囲の脱出に成功する。
「アルフォス様、かっこよすぎですわぁ!!」
火属性初級魔術を無詠唱で連続発動しながら、セラはアルフォスを惜しみなく称賛し続けている。
「それはどうも! だが、かっこいいのはここまでだ。こっからは逃走劇の開幕だ。こいつらを一気に引き離すぞ!」
「承知いたしましたわ、アルフォス様! 二人の愛の逃避行ですわね!!」
セラは頬を赤く染めて両手をあてる。
(やれやれ、愛の逃避行ときたか……)
アルフォスはそんなセラに半ば呆れながらも加速し、守護者の群れからぐんぐんと離れていった。
「いますわね」
セラが呟く。
「ああ。それも多いな」
アルフォスは背中のクレイモアに、セラは腰の鞭にそれぞれ手を伸ばす。
「くる!」
アルフォスが短く叫んだ刹那、木々の間から多数の人型モンスターが姿を現し、奇声を発しながら襲い掛かってきた。
「リュカリオン様が仰った通り、闘争本能の塊ですわね」
言いつつ、セラは身近に迫った数体の守護者を鞭で素早く打って牽制し、その動きを止める。
「火属性初級広域魔術!」
セラが魔術名を詠唱し、炎の雨を降らせて複数の守護者を焼き倒す。
ここで、視線を主人へと向ける。
アルフォスは既に5、6体を斬殺している。
「アルフォス様!」
守護者たちはアルフォスを四方から取り囲み、一斉に攻撃を仕掛ける。
後方へ宙返りして攻撃をかわしたアルフォスは、一ヶ所に集まった守護者たちをクレイモアで薙ぎ倒す。
「さっすがはアルフォス様ですわぁ! お強いですわぁ!!」
セラはアルフォスを称賛しながら指をパチンッと鳴らし、無詠唱で火属性初級広域魔術を発動させてさらに複数体の守護者を撃破する。
(本当に数が多いな。きりがない…)
アルフォスは四方八方からわらわらと集まってくる守護者の大群を睥睨する。
「セラ、とりあえず場所を移動するぞ。このままじゃきりがない」
「了解ですわ、アルフォス様。……というわけで、アルフォス様のお通りになる道をあけてもらいますわ! 風属性上級魔術」
真空の巨大な刃が立ちはだかる守護者を次々に屠る。
「セラ、続け!」
「はい、アルフォス様!」
風属性上級魔術によって作られた道を突き進むアルフォスの背中をセラが追う。
ザンッ、ザシュッ、バサッ
二人を逃がすまいと攻撃を仕掛けてくる守護者たちをアルフォスのクレイモアが両断していく。魔腕の怪力を使い、大剣クレイモアを木剣のように軽々と扱うことができる。
「きゃあ、素敵ですわ、アルフォス様ぁ!」
後方からの緊張感のない声援を聞き流しながら敵の大群を斬り続け、遂に包囲の脱出に成功する。
「アルフォス様、かっこよすぎですわぁ!!」
火属性初級魔術を無詠唱で連続発動しながら、セラはアルフォスを惜しみなく称賛し続けている。
「それはどうも! だが、かっこいいのはここまでだ。こっからは逃走劇の開幕だ。こいつらを一気に引き離すぞ!」
「承知いたしましたわ、アルフォス様! 二人の愛の逃避行ですわね!!」
セラは頬を赤く染めて両手をあてる。
(やれやれ、愛の逃避行ときたか……)
アルフォスはそんなセラに半ば呆れながらも加速し、守護者の群れからぐんぐんと離れていった。
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