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3章 聖剣エクスカリバー
38話 天救教団施設①
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「ぬわぁぁぁぁ!」
ウィナーは周囲を囲むゴーレムの群れの中で孤軍奮闘していた。
ゴーレムといっても人間の成人サイズの比較的小さなものである。
ガッ…ドカッ…バキッ…ズガッ……
愛用のメイスを振るい、ゴーレムを薙ぎ倒していく。だが、なにしろ数が多い。ウィナー1人に対して周囲を埋め尽くさんばかりのゴーレムが襲ってくるのだ。いかに守護王のウィナーといえどもその全てを相手にはできない。
「トラップか……。いくぞ、セラ」
アルフォスは背負った2本の剣のうち、クレイモアを鞘から抜剣する。
「しかたありませんわねぇ……」
セラは渋々といった面持ちで立ち上がると、アルフォスとともに隠れて様子を見ていた物陰から飛び出した。
「せやっ!」
アルフォスのクレイモアがゴーレムたちを次々に屠っていく。
「いや~ん、やっぱりアルフォス様は最高にカッコいいですわぁ!」
セラは、いつものようにアルフォスに熱い視線を送りながら雷属性初級広域魔術によってゴーレムたちの頭上から雷の雨を降らせる。
「セラ!」
アルフォスが叫ぶ。愛する剣士の勇姿を見て歓喜しているセラに1体のゴーレムが飛び掛かっていく。
グサッ!
ゴーレムの拳がセラの顔面に迫った時、アルフォスが投げたクレイモアがゴーレムを貫き、土へと還す。
「アルフォス様に守っていただけるなんて感激ですわぁ!!」
「わかったから、戦いに集中しろ!」
アルフォスは、全く反省をした様子を見せないセラに呆れつつも背中から魔剣カラドボルグを抜き放つ。
「唸れ、カラドボルグ! 紅雷!!」
魔剣カラドボルグを頭上に掲げ、魔力を解放することで紅い稲妻を発生させた。
紅雷はアルフォスの周囲に集まっていたゴーレムを瞬殺する。
魔剣カラドボルグの使い手となってから、アルフォスは幾度となく戦地に赴き、少しずつ使いこなせるようになってきていた。
「なんて素敵ですの! アルフォス様ぁ!!」
セラは相変わらず黄色い声援を送りながら火属性初級広域魔術を無詠唱で撃つ。降り注ぐ炎の雨が残りのゴーレムとウィナーを焼いていく。
◎
アルフォスは魔剣カラドボルグを背中の鞘に納め、地面に落ちているクレイモアを拾い上げる。
「アルフォス様は無敵ですわ!」
セラがアルフォスに抱きつく。ここ最近のセラは以前にも増してアルフォスへのアピールが積極的だ。
アルフォスは、彼女自身もアルフォスたちの足手まといにならないために陰で努力を重ねていることを知っていた。そのため、敢えて咎めることもしていない。
「……おい!…」
スキンヘッドの黒い巨漢がセラを睨む。
「あら、いましたの?」
アルフォスの身体に抱きついたまま、セラが興味なさそうに吐き捨てる。
「ざけんな! ゴーレムどもと一緒にオレまで焼くな!!」
「避けないあなたが悪いのですわ」
悪びれることもないセラの態度にウィナーは愕然とする。
「このアマァ……」
ウィナーは怒りにワナワナと震えている。
「セラ、ウィナーに回復魔術を……。治療が済んだら施設に乗り込むぞ」
「はぁ……アルフォス様の命令では断れませんわね……」
セラは左手をかざしてウィナーの傷を癒す。
ウィナーは周囲を囲むゴーレムの群れの中で孤軍奮闘していた。
ゴーレムといっても人間の成人サイズの比較的小さなものである。
ガッ…ドカッ…バキッ…ズガッ……
愛用のメイスを振るい、ゴーレムを薙ぎ倒していく。だが、なにしろ数が多い。ウィナー1人に対して周囲を埋め尽くさんばかりのゴーレムが襲ってくるのだ。いかに守護王のウィナーといえどもその全てを相手にはできない。
「トラップか……。いくぞ、セラ」
アルフォスは背負った2本の剣のうち、クレイモアを鞘から抜剣する。
「しかたありませんわねぇ……」
セラは渋々といった面持ちで立ち上がると、アルフォスとともに隠れて様子を見ていた物陰から飛び出した。
「せやっ!」
アルフォスのクレイモアがゴーレムたちを次々に屠っていく。
「いや~ん、やっぱりアルフォス様は最高にカッコいいですわぁ!」
セラは、いつものようにアルフォスに熱い視線を送りながら雷属性初級広域魔術によってゴーレムたちの頭上から雷の雨を降らせる。
「セラ!」
アルフォスが叫ぶ。愛する剣士の勇姿を見て歓喜しているセラに1体のゴーレムが飛び掛かっていく。
グサッ!
ゴーレムの拳がセラの顔面に迫った時、アルフォスが投げたクレイモアがゴーレムを貫き、土へと還す。
「アルフォス様に守っていただけるなんて感激ですわぁ!!」
「わかったから、戦いに集中しろ!」
アルフォスは、全く反省をした様子を見せないセラに呆れつつも背中から魔剣カラドボルグを抜き放つ。
「唸れ、カラドボルグ! 紅雷!!」
魔剣カラドボルグを頭上に掲げ、魔力を解放することで紅い稲妻を発生させた。
紅雷はアルフォスの周囲に集まっていたゴーレムを瞬殺する。
魔剣カラドボルグの使い手となってから、アルフォスは幾度となく戦地に赴き、少しずつ使いこなせるようになってきていた。
「なんて素敵ですの! アルフォス様ぁ!!」
セラは相変わらず黄色い声援を送りながら火属性初級広域魔術を無詠唱で撃つ。降り注ぐ炎の雨が残りのゴーレムとウィナーを焼いていく。
◎
アルフォスは魔剣カラドボルグを背中の鞘に納め、地面に落ちているクレイモアを拾い上げる。
「アルフォス様は無敵ですわ!」
セラがアルフォスに抱きつく。ここ最近のセラは以前にも増してアルフォスへのアピールが積極的だ。
アルフォスは、彼女自身もアルフォスたちの足手まといにならないために陰で努力を重ねていることを知っていた。そのため、敢えて咎めることもしていない。
「……おい!…」
スキンヘッドの黒い巨漢がセラを睨む。
「あら、いましたの?」
アルフォスの身体に抱きついたまま、セラが興味なさそうに吐き捨てる。
「ざけんな! ゴーレムどもと一緒にオレまで焼くな!!」
「避けないあなたが悪いのですわ」
悪びれることもないセラの態度にウィナーは愕然とする。
「このアマァ……」
ウィナーは怒りにワナワナと震えている。
「セラ、ウィナーに回復魔術を……。治療が済んだら施設に乗り込むぞ」
「はぁ……アルフォス様の命令では断れませんわね……」
セラは左手をかざしてウィナーの傷を癒す。
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