(ほぼ)1分で読める怖い話

野良犬はトラウマだ

　俺は犬が大っ嫌いだ。

　何故かって？

　俺は野良犬に殺されかけたからね。



　ある日の学校帰り、俺は高二の夏のサッカーの大会練習でヘトヘトだった。

　そんな時に、野良犬がきやがった。


　あいつは俺に凄い形相で吠えてきやがったんだ。俺はびびって逃げようとしたんだが、やっぱり犬は早いな。
　すぐに追いつかれちまった。


　そしたら俺の足を噛んできたんだ。

　「いてぇ！いてぇ！」

　あいつを振り払おうと蹴ってもずっと噛み付いてくる。


　そしたら運良く近くに巡回中のお巡りさんが来てくれたんだ。

　「助けてくれ！！」

　今思えばとてもみっともないな。


　お巡りさんたちはすぐに犬を追い払ってくれた。

　「けがは！？」

　「足が少し痛いくらいで...」

　そしたらお巡りさんが救急車を呼んだのよ。

　「ああああ、大丈夫ですよぉ。」

　俺がお巡りさんに言うと、「狂犬病の恐れがあるから待ってて！」って言われた。

　確かにやばいかもって思ったから素直に救急車に乗ったんだ。

　そしたら時間が経つにつれて、噛まれたところが腫れてきて激痛が走るようになったんだ。

　「これ、パスツレラ症かもしれないです」

　パスツレラ症とは、犬や猫が持っている菌で、感染すると噛まれたところに激痛がはしり、凄い腫れがおきるというもの。

　俺はパスツレラ症なんて知らなかったから、これから死ぬのかってまじで思ってた。



　その後、俺はすぐに処置してもらって重症には至らなかった。

　でも最悪の場合死んでたかもしれなかったから危なかったよ。

　だから野良犬は嫌いなんだ。
　
　みんなも気をつけろよ。


『野良犬』　完