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揃う
話し合い⑤
しおりを挟む「魂魄が違うのはノーコメントで良いかな? 事が複雑過ぎて説明が面倒だから」
名実共にアイセンレイトである彼は、ソファーにくつろいだ形で座り、楊戬に向けて言い放った。
ふっと笑ったその姿は尊大なのに有無を言わせぬ力強さと、何故か匂い立つような色気が有る。
楊戬は、彼自身に何か大いなる力を感じて身震いしてしまった。
魂の時とは全然違う。
魂魄が揃うとこうなるのかと舌を巻いた。
それなのに、太公望は楊戬に追い討ちを掛ける。
彼の父親は、この比では無いぞと。
誰彼無く魅了してしまうのは、術では無く、日々の中で培った物で有り、アイセンレイトがもつ魅了は、天性の代物だと言う事と、妲己ではきっとアイセンレイトにも太刀打ち出来はしまい。
だから、此処で彼等に逆らうなと。
太公望は楊戬に言い含めた。
「さて、どうする。嫌、どうしたい? 楊戬」
ソファーにもたれ掛かって寛ぐ姿で問い掛けるアイセンレイトに、最初に言った事と同じ事をのたまった。
自分は残り1つの女禍の石を回収し、ラスティエルの持つ石も欲しいと。
そして妲己の持つ石も回収して、彼等の地球に持ち帰り弱った地球の糧にしたいと、言った。
その楊戬の言葉に、アイセンレイトは顔色一つ変えずに太公望を見た。
「太公望、いや、この場合は伏羲と呼ぼうか。あなたはどうしたい。女禍はあなたの妹で、奥さんだ」
そう言われた太公望は伏せていた瞳を上げてアイセンレイトを見た。
「もし、わしの願いが叶うのなら、わしは女禍と共に大地に眠りたい…… 」
そんな太公望の願いは、ただ純粋に妻と共に朽ちて行く事だった。
「朽ちる事ねぇ……。まぁ取り敢えずそれは却下ね。ラスが賛成するとは到底思えないし、排他的で賛成出来るものでもない。別な解決策を考えるよ」
そう言ってアイセンレイトは、太公望の願を却下してしまった。
「はいは~い!ちょっとあたし言って良いかなぁ? 」
と、場違いな程の口調で声高に言ってのけたのは、今まで大人しく沈黙を守って来たフィリーだった。
何だかマトモに話が行かない気がするとおもったのは、きっとアイセンレイトだけでは無かったと思う。
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