16 / 37
③
しおりを挟む結芽side
───────
──────────
思ったより早く帰っちゃった紅葉。
彼氏とデートなら仕方無いか。
夏目さんって、格好いいし、優しいし、頼もしい人だもんね。
紅葉が惚れるのも解るな……。
私も、デートしたいな。
真紘さんと……。
昔は、いっぱいデートしたのにな……。
あの頃は愛されてるって、手に取るように解ってたけど、今の私には、何にも解んないよ……真紘さん。
独りで居ると暗い事ばかり考えてしまう。
彼を支えていこうと誓ったのに、その私がこんなんじゃ駄目よね。
もっと、強くならないと…………。
本当、私って馬鹿だから、何か身体を動かしてないと、良くない事ばかり考えてしまう。
真紘さんの家で、家事済ませてしまおう。
うん、その方が良い。
真紘さんの家に行くと、まず、洗濯物。
この家に、真紘さん命令で私の物が少しずつ増えて行く。
本当にお姉ちゃんの物が何一つ無いの。
洋服も。
洋服や下着は、少しずつお姉ちゃんが、セカンドハウスに移動させてたみたい。
お姉ちゃん、ブティックを経営していたのね。
恋人とは、その関係で知り合って愛し合ったらしいの。
だからセカンドハウスは、お姉ちゃんと彼氏さんの家だった……。
お姉ちゃんなんて嫌いよ。
だいっ嫌い。
私から真紘さんを奪っておいて、たった一年で浮気して、真紘さんを傷付けて。
私では、駄目なのかな?
お姉ちゃんじゃない偽物じゃ、
貴方の癒やしに成りませんか?
私が、夕食の下準備をしていると、玄関の鍵が開く音がした。
ん~?
真紘さんの帰宅には、早過ぎるし。
でも、鍵を持つのは私と真紘さん、そして、緊急時の為に真紘さんのお姉さんである社長の3人だけ。
真紘さん?
リビングまで歩いて来る足音が、
真紘さんだった。
この足音は、真紘さん。
絶対間違いないわ。
私、愛する人を間違えたりしないもの。
物色していた冷蔵庫を閉じて、私はキッチンを出る。
リビングの扉が開いて、案の定、真紘さんが入って来た。
私に驚いて、目を見張る真紘さん。
でも直ぐに鞄を置いて
飛びつく私を、両手を広げて抱き留めてくれた。
真紘さんがお姉ちゃんと結婚しても変わらない儀式のようなモノ。
抱きしめてくれて、あの頃は、髪の毛にキス。
今は、それが唇に落ちて来る。
お姉ちゃんと貴方が結婚しても、私達は変わらない。
もしかすると。
でも私達、誓って疾しい事は何もしていない……。
そして、よくよく考えると、おかしな事に行き着くの。
お姉ちゃんは、私が大嫌い。
悲しいけれどそんな事、昔から解ってた。
昔からお姉ちゃん、私の持ってるモノばかりを欲しがり、そして、必ずと、言って良い程、
取り上げた……。
もしかしたら真紘さんも……。
0
あなたにおすすめの小説
敗戦国の姫は、敵国将軍に掠奪される
clayclay
恋愛
架空の国アルバ国は、ブリタニア国に侵略され、国は壊滅状態となる。
状況を打破するため、アルバ国王は娘のソフィアに、ブリタニア国使者への「接待」を命じたが……。
世間知らずな山ごもり薬師は、××な騎士団長の性癖淫愛から逃げ出せない
二位関りをん
恋愛
平民薬師・クララは国境沿いの深い山奥で暮らしながら、魔法薬の研究に没頭している。招集が下れば山を下りて麓にある病院や娼館で診察補助をしたりしているが、世間知らずなのに変わりはない。
ある日、山の中で倒れている男性を発見。彼はなんと騎士団長・レイルドで女嫌いの噂を持つ人物だった。
当然女嫌いの噂なんて知らないクララは良心に従い彼を助け、治療を施す。
だが、レイルドには隠している秘密……性癖があった。
――君の××××、触らせてもらえないだろうか?
黒瀬部長は部下を溺愛したい
桐生桜
恋愛
イケメン上司の黒瀬部長は営業部のエース。
人にも自分にも厳しくちょっぴり怖い……けど!
好きな人にはとことん尽くして甘やかしたい、愛でたい……の溺愛体質。
部下である白石莉央はその溺愛を一心に受け、とことん愛される。
スパダリ鬼上司×新人OLのイチャラブストーリーを一話ショートに。
旦那様の愛が重い
おきょう
恋愛
マリーナの旦那様は愛情表現がはげしい。
毎朝毎晩「愛してる」と耳元でささやき、隣にいれば腰を抱き寄せてくる。
他人は大切にされていて羨ましいと言うけれど、マリーナには怖いばかり。
甘いばかりの言葉も、優しい視線も、どうにも嘘くさいと思ってしまう。
本心の分からない人の心を、一体どうやって信じればいいのだろう。
極上イケメン先生が秘密の溺愛教育に熱心です
朝陽七彩
恋愛
私は。
「夕鶴、こっちにおいで」
現役の高校生だけど。
「ずっと夕鶴とこうしていたい」
担任の先生と。
「夕鶴を誰にも渡したくない」
付き合っています。
♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡
神城夕鶴(かみしろ ゆづる)
軽音楽部の絶対的エース
飛鷹隼理(ひだか しゅんり)
アイドル的存在の超イケメン先生
♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡
彼の名前は飛鷹隼理くん。
隼理くんは。
「夕鶴にこうしていいのは俺だけ」
そう言って……。
「そんなにも可愛い声を出されたら……俺、止められないよ」
そして隼理くんは……。
……‼
しゅっ……隼理くん……っ。
そんなことをされたら……。
隼理くんと過ごす日々はドキドキとわくわくの連続。
……だけど……。
え……。
誰……?
誰なの……?
その人はいったい誰なの、隼理くん。
ドキドキとわくわくの連続だった私に突如現れた隼理くんへの疑惑。
その疑惑は次第に大きくなり、私の心の中を不安でいっぱいにさせる。
でも。
でも訊けない。
隼理くんに直接訊くことなんて。
私にはできない。
私は。
私は、これから先、一体どうすればいいの……?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる