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秘密
薬師、朱雀に問う
しおりを挟む何をするか、コレが脇侍二人に知られれば、反対を受けることは間違い無い。
予想が的中していれば、コレはナディアが浚われる以前からの話だ。
と、すると。
悪童二人の黒幕は、彼奴か。
成る程なぁ。
してやられたな。
まんまと騙されたって訳だ。
「愛染、玄武の件に関わり無いのは本当だな? 」
薬師の言葉に、愛染小鳥はこくこくと頷く。
薬師は白龍に礼を述べると、「帰るぞ」と、言って亜空間を開いて鳥籠を抱えたナディアを伴って空間に飛び込んだ。
とある思惑を抱え込んで。
薬師が転移したのは、帝国の自分達の部屋だった。
ナディアと脇侍二人を休ませ、薬師が向かった先は朱雀の部屋だった。
ノックをすると、悉陀が顔を見せる。
「意外とお早いお帰りでしたね。薬師様」
早い帰りだと言う割には、一つも驚かない悉陀と言う男。
流石、お釈迦様である。
「至急朱雀に会いたいのですが、体調は如何ですか? 」
本当は、現在の時間からすれば、断りを入れたい所なのだが、悉陀は薬師を一別すると部屋内へと入れた。
「様子を見て参ります。眠って居れば明日にして頂けますか? 」
「あぁ、勿論。済みませんね。そうさせて貰いますね」
悪びれずに言う薬師は、息を吐く悉陀ににっこりと笑って見せた。
そして、朱雀に入室の許可を貰ったのだった。
「薬師様、青龍は如何でしたか? 」
ベッドに枕を立てかけて座る朱雀が、開口一番に問い掛けたのは友人の安否であった。
「青龍は至って元気でしたよ。おいたをしてしまう位にはね。逸れより、どうして黙っていたのですか? 白龍の事を…… 」
薬師はそう言いながら部屋に入り、ベッドの側にあった椅子を引きずって傍らに座り込んだ。
逸れを見届けた朱雀は、薬師に深々と頭を下げて言った。
「お教え出来なかったのは、制約が有ったからなのです。白龍が薬師様にそっくりだと言う事を、わたくしは制約により、あなた様にお教え出来ませんでした。心からお詫び致します…… 」
朱雀の心は嘘偽りは言っていない。
事実だからこその詫びだった。
「もう良いですよ……。制約が有るのは本当のようですしね。朱雀、少し質問させて下さい。勿論、コレも制約に引っ掛かる範囲の要件は無理に聞きませんから」
薬師はそう言って、ジッと朱雀を見詰めた。
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