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第1章
52話 最下位
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52話
タリア達と別れた後、鏡とナノは城の近くまで来ていた。
「悪魔達もさすがにまだ城の方までは来ていないか」
「兵士さん達もいないなの」
不自然だった。いくら城の方まで悪魔が来ていないにしても兵士が一人もいなかった。
「どういう事だ。城に警護も付けづに全ての兵士を前衛に送りこんだのか」
その時、何もない空間から一人の悪魔が現れた。
「こんなとこに二人だけだと危ないよ」
その悪魔は弱々しい声で話しかけてきた。今まで見た悪魔の中では小柄の悪魔だった。
「危ない?危なくさせている原因はお前達悪魔だろ」
「そうなの!」
その悪魔は悲しそうは顔をした。
「ひどいよ。僕はせっかく注意したのに」
そういうとその悪魔は上空から兵士の死体を山のように落とした。
「君達が悪いんだよ。警告したんだ僕は何も悪くないよ」
鏡はこの時久しぶりに命の危険を感じた。
「ナノ!友達にした悪魔を出せるか?」
「わかったなの!」
ナノの職は一回魔法陣に入った者は敵でも味方でも主人に逆らう事はできないなのでここで捕獲した悪魔達を出してもまた敵になる事はない。ナノは言われたとおり一人の悪魔を呼び出した。
「あーー、久しぶりの外の空気だ」
呼び出したのは序列3位のヴァッサゴだった。
「お願いなの。ナノ達を守って!」
「ちっ、主人には逆らえないか。相手は誰だ」
ヴァッサゴはその敵の悪魔を見た瞬間固まった。
「ふざけんじゃねー、早く俺を魔法陣に戻せ!」
「なんだヴァッサゴ?あの悪魔はお前より序列っていうやつは上なのか?」
「上じゃねーが例外がいんだよ。あいつは序列最下位のアンドロマリウス、悪魔を吸収する悪魔だ」
「ヴァッサゴくん僕達仲間じゃなかったのどうしてそっちにいるの?ひどいよ裏切るなんて」
「こっこれは違うんだいろいろとわけがあんだ」
「わけ?そんなのないよ。君がそこにいるだけでもう十分だ」
「待てよマリウス、俺何て吸収してもいい事なんてないぞ」
「いい事はあるよ。みんなで一つになれる」
アンドロマリウスはヴァッサゴを瞬間移動させて自分の目の前に持ってきた。ヴァッサゴは絶望した表情で言った
「マリウス、.....お前......どのくらい食った?」
「20位から上全部」
「ざっけんなー」
ヴァッサゴは最後の攻撃をした後アンドロマリウスの中に飲み込まれていった。
「みんなで一つだよ」
鏡とナノは今まであってきた敵の中で一番やばいやつだとこの時気付いた。
続く
タリア達と別れた後、鏡とナノは城の近くまで来ていた。
「悪魔達もさすがにまだ城の方までは来ていないか」
「兵士さん達もいないなの」
不自然だった。いくら城の方まで悪魔が来ていないにしても兵士が一人もいなかった。
「どういう事だ。城に警護も付けづに全ての兵士を前衛に送りこんだのか」
その時、何もない空間から一人の悪魔が現れた。
「こんなとこに二人だけだと危ないよ」
その悪魔は弱々しい声で話しかけてきた。今まで見た悪魔の中では小柄の悪魔だった。
「危ない?危なくさせている原因はお前達悪魔だろ」
「そうなの!」
その悪魔は悲しそうは顔をした。
「ひどいよ。僕はせっかく注意したのに」
そういうとその悪魔は上空から兵士の死体を山のように落とした。
「君達が悪いんだよ。警告したんだ僕は何も悪くないよ」
鏡はこの時久しぶりに命の危険を感じた。
「ナノ!友達にした悪魔を出せるか?」
「わかったなの!」
ナノの職は一回魔法陣に入った者は敵でも味方でも主人に逆らう事はできないなのでここで捕獲した悪魔達を出してもまた敵になる事はない。ナノは言われたとおり一人の悪魔を呼び出した。
「あーー、久しぶりの外の空気だ」
呼び出したのは序列3位のヴァッサゴだった。
「お願いなの。ナノ達を守って!」
「ちっ、主人には逆らえないか。相手は誰だ」
ヴァッサゴはその敵の悪魔を見た瞬間固まった。
「ふざけんじゃねー、早く俺を魔法陣に戻せ!」
「なんだヴァッサゴ?あの悪魔はお前より序列っていうやつは上なのか?」
「上じゃねーが例外がいんだよ。あいつは序列最下位のアンドロマリウス、悪魔を吸収する悪魔だ」
「ヴァッサゴくん僕達仲間じゃなかったのどうしてそっちにいるの?ひどいよ裏切るなんて」
「こっこれは違うんだいろいろとわけがあんだ」
「わけ?そんなのないよ。君がそこにいるだけでもう十分だ」
「待てよマリウス、俺何て吸収してもいい事なんてないぞ」
「いい事はあるよ。みんなで一つになれる」
アンドロマリウスはヴァッサゴを瞬間移動させて自分の目の前に持ってきた。ヴァッサゴは絶望した表情で言った
「マリウス、.....お前......どのくらい食った?」
「20位から上全部」
「ざっけんなー」
ヴァッサゴは最後の攻撃をした後アンドロマリウスの中に飲み込まれていった。
「みんなで一つだよ」
鏡とナノは今まであってきた敵の中で一番やばいやつだとこの時気付いた。
続く
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