小説の勇者

macron caramel

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修行

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「ごめんなさい。どうして、剣術修行してるの?」


少し移動して、緑の草原の中で風が颯爽と吹いている。なんて心地よい日なのに、俺はミカンさんに言われて、剣の素振りをしている。


「後、伊勢さんは125回ですよ。私も頑張りますから」


ミカンさんは俺と同じように、剣の素振りをしている。



・・・・・彼女は額に汗を流しながら、青春をして.....



違うわ❗️



「俺は、どうして、素振りというか...はぁ..はぁ ...剣術修行をしないといけないんだ?」


俺は息をきらせながら、剣をはらいのけた。


彼女はキョトンとした顔をして、そんなの当たり前だという感じで話してきた。


「それは、魔物がいるからですよ」


「・・・・・・・」


二人の間にしばしの沈黙が流れた。


「えっ。魔王が倒された平和な世界じゃないのか?」


驚愕を隠せない俺であった。一方で、ミカンさんはため息をつきながら、その続きを話す。勝手に異世界につれてこられた、俺の方が、ため息つきたいのに。


「魔王がいないという平和であって。そんなの、魔王がいなくなっても、魔属はいますよ。街道を外れたら出てきますし。農作物とかも荒らされたりしますよ。それは、それは、大変です」


あんぐりとしてしまった。

そもそも、俺が思い描いていた異世界はTHE魔王という存在があり、そいつを倒すことで勇者になったりするもんだ。でも、この世界にはわかりやすい敵がいるわけではない。ミカンさんによれば、その代わりに、倒しにくいし、数が多い魔属のモンスターがいるそうだ。何とも言えない、異世界に飛ばされたもんだ。思わず、泣が少しでてきた。


「泣いてる暇なんてないですよ。さあ、、練習練習」


なんと言っても、ミカンさんは相変わらず、元気そうだ。



俺自身も剣をふりながら、練習のさなか、この世界の景色を見ていると、元の世界とあまり変わらないようにも見えてきた。


しかし、あまりにも大きいペリカンが帽子をつけて、「ぐわおーん」と鳴きながら、飛んでいる世界.......

ここは少なくとも、異世界に来てしまったことを嘆いた。


「そういえば、どこで、小説?ライトノベルを書くんだ?どこでも、書けると言ったら、書けるだろう?」



「ぶうううううううううううん。ガッコーーん」



俺の目の前をミカンの剣がかすめて、岩に剣が突き刺さった。頑丈な岩にささっている。俺の鼻先は、少し、血が出ていた。どうやら、ミカンさんの長剣がとんできたらしい。


「危ないわ。ボケ。死ぬかと思ったわ」


俺は、ミカンさんの顔を見るといかにも憤慨して顔は真っ赤だった。


「どうしたんだ?」


「伊勢さんは、アンポンタンですよ。デクノボウですよ。」


つべこべいいながら、足をじたばたしてるミカンさん。俺は呼吸を整えながら、話を続けた。


「おちつけ、おちついてな。ほら、あのよくわからん、山をみておちつこう。」


不機嫌なミカンさんの気持ちをおちつかせることに成功した、いがいとミカンさんは扱いやすいかもしれない。


「ふー。伊勢さん、小説の勇者の書く小説は、そこら辺の石の上で書いてできるもんじゃないんです。」


「どこか、特別な場所は必要なのか?選んだ人間は適当だとしても 」


「そうですよ。そうですよ。まずは、本の聖地、サラボジウムを目指すんですよ。そこに行くことが冒険なのです。だから、剣術を修行してるのです。そこまでの道のりは長いですよ。千里の道も一歩からですよ」


ミカンさんのあふれる笑顔に押されてしまい、これからのことを率直に考えられなかった。


「おう」


ミカンの手から剣が飛んでこないように、空気を読んで大きく返事をした。とりあえず、サラポジウム?に行くことはとりあえず決まった。



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