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インターミッション
1.テラフォーミング
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人類が重力の柵から解き放たれて幾星霜、亜空間位相差を利用した恒星間航行、いわゆるワープ航行を獲得したことで、行動・活動範囲が太陽系以外にまで広がっていた。
地球の資源・エネルギー不足は深刻であったが、多くの星系を探索し発見された豊富な資源により何とか人類を生かすことができていた。
だがその資源の取り合いにより、大国同士の争いで地上は放射能に汚染され多くの命が消えていった。
地上はもはや人類が生存可能なエリアではなくなり、地下でぎりぎりの生活を強いられることになっていた。
百億近く居た総人口は十億を割るところまで来ており、人類はもはや生存に適しなくなった地球以外の星へと活路を開くことを決意、移住を推し進めた。
過去の他星系探索時に人類以外の生物には会うことはなかったが、生物が生存可能と思われる星は幾つも発見していた。
生物が生存可能な星とは適度な重力があり水・酸素といった人類に必須と判断される環境が整っていること。
しかし太陽と地球のように恒星の光が植物の育成を助ける可能性があるといった恵まれた環境までが整った星は二つしかなく、うち一つを人類の生存をかけテラフォーミングを行った。
第一陣として参加したテラフォーミング艦隊は百隻にも及び、史上最大規模の量子コンピューターを持つマザーシップがコントロール。配下の艦艇が次々と地球化の為に、植物を地上に、プランクトンなどを海と呼んでも差し支えない水に配置、また彼の地での労力確保のために亜人(人間のクローンをベースに人類に逆らうことが出来ないようDNAレベルで設定・育成された、人類と外見にほぼ差のない人口生命体)を数万人単位で送り込んだ。
テラフォーミングは順調に進行しており、十年で地表を覆うほど植物が生い茂り、持ち込んだ動物を配置、新たなフェーズへ進めていた。
人類の中には、未だ過去に縛られた者もおり、テラフォーミングの結果を掠め取り優位な立場を確保しようと画策する者たちが居た。
テラフォーミング開始二年後に発生した、首謀国不明の、テラフォーミング全艦艇への同時クラック行為により、複数の艦艇が暴走、亜空間がテラフォーミング対象惑星の星系全域を巻き込み、しかも安定してしまったために、本来の宇宙空間とは切り離され、そこに存在しているが、中に入ることも覗くこともできない空間ができてしまった。
人類は選択を迫られた。この星系を取り戻す努力を続けるか、諦めもう一つの星系にかけるかを。同時並行するほどの余力はなかった。そしてもう一つの星系でテラフォーミングを行うことにし、こちらは監視し続ける事となった。
諦めた割に監視を行い続けるのには訳があった。閉じられた亜空間内のテラフォーミング艦隊からの救助信号と内部の状況報告が定期的に届いていたためだ。
マザーシップは取り得る全ての通信手段を試しているようで、その内の一つにより外部に伝わっているのだが、内部では外部に届いていることがわからず、また外部からは内部への通信手段は見つけられていない。連絡は中から外への一方通行となっている。
クラックにより、二十一隻が暴走、亜空間を形成し艦は消失、他、十八隻が惑星への墜落や爆発消失、六隻が奪われ、残ったテラフォーミング艦隊は五十五隻となっていた。
半数近くが間の消失などにより死亡・行方不明となっていたが、テラフォーミング艦隊の生き残った者たちは、本来の世界にアクセスしようと試みたが出ることは叶わず、外部からの救出を信じ、やりかけていたテラフォーミングを量子コンピューターに任せ全員がコールドスリープする事にした。
閉じられた星系の各惑星に存在する資材を活用することで残存艦隊は無事稼働はできており、量子コンピューターは継続して閉じられた星系内からの脱出方法の検討・調査・試行を繰り返しているが、未だ見つかってはいない。
奪われた艦艇については、本星系内をくまなく捜索したが、脱出を試み亜空間内に迷い込んだのか、いずれかの惑星の地下に隠れたのか、その位置は確認できていない。
テラフォーミング実施二十年も経過すると人類が移住するには、本来ならそろそろと判断できるところまで来ていたが、外部と切り離された世界において、テラフォーミングの為に共に来ていた人類が全てであり、これ以上一人たりとも失うことを忌避した量子コンピューターは目覚めさせることをせず、テラフォーミングの目的を、亜人への命令を、”人類のための開拓”から”開拓した環境の維持”に切り替えた。
量子コンピューターは、いずれ人類が移住することになった際に害となることの無い様、文明レベルを下げて亜人をそこに住まわせることとした。また開拓のための機械類も取り上げ鉄器のみを残した。具体的には銃のない中世ヨーロッパに設定した。また国や宗教といった概念は与えていない。
テラフォーミング対象惑星の公転周期・自転周期が本星地球とほぼ同じでもあり、人類が移住後混乱が少なくなるよう、時間、距離、重量、容量といった単位は地球と同じものを使用させた。また居住空間、生活環境、自然環境の保全を目的として、上下水道を整備し亜人に生活させていた。トイレも水洗式としている。
ほとんどの艦の活動は機械人形により過不足なく実施できているが、一部、各艦艇の制御コンピューターおよびマザーシップ量子コンピューターの管理のため、管理者に交代で目覚めてもらいメンテを行っている。
艦隊により持ち込んだ亜人だけでは労働力が不足するため、亜人同士で子供を増やせるようにしていたため、五百年経過時点で亜人は数千万人にまで達していた。(交配により生まれ出でる子供は漏れなく亜人となる)
量子コンピューターは亜人監視のために亜人生成の過程において手を加え、自らの手足となるように端末化した亜人を作った。手足として生まれた端末は亜人社会に紛れて行った。
量子コンピューターはテラフォーミングを続けながら、閉じ込められたこの世界の調査を行った。そこで物理法則が捻じ曲げられていることを発見、端末を利用しこの世界特有の法則を探した。
いつできたものなのかは不明だが、マテリアという鉱物が在った。この星に当初から存在していたのか、亜空間に閉じ込められたときにできたのか・・・。
火のマテリア:炎が濃縮されたもの
水のマテリア:水が濃縮されたもの
光のマテリア:光が濃縮されたもの
といったモノだ。
ただマテリアはそのままでは何の効能・効力も発揮しない。量子コンピューターは膨大な処理能力の片隅を利用し、あたかも魔術とも呼んでも差し支えないモノを発明した。様々な種類のマテリア(素材)を、数式・方程式を組み立て、亜人を含む人類がそれを認識し変換工程を踏むことで、結果の即時適用が行えるというものだ。単一マテリアでは火をおこしたり水を生成したりといった自然の結果を、複数のマテリアを組み合わせた場合には現代科学を結果として利用できた。
全てを総称しマテリアライゼーション、マテリアを利用し結果を出す行為をマテリアライズと名付けたそれを、量子コンピューターは亜人の生活向上のため、初期のうちに単一マテリアのマテリアライズのみを亜人たちに公開した。
亜人への展開時に提供範囲を絞ったため、使える者はそれほど多くない。マテリアを使いマテリアライズを発生させようとしても、組み合わせの知識があるだけではダメなのだ。マテリアを扱う者をマテリアライザーと呼ぶようになった。
研究者肌の亜人たちが独自に複数種類のマテリアによるマテリアライズを発見・開発した。初期の亜人は人類の科学技術に直接触れていた世代でもあり知識があったため、かなり強力なマテリアライズができることがあった。その組み合わせ結果は自流派の秘儀として門外不出とされた。あまり強力なマテリアライズが見つかると、量子コンピューターの端末により粛清されてしまうからだ。
量子コンピューターは人類の保護を最優先とし、次に人類移住のための環境保護を実現するために、亜人たちのこの世界での生活を維持し続けている。
地球の資源・エネルギー不足は深刻であったが、多くの星系を探索し発見された豊富な資源により何とか人類を生かすことができていた。
だがその資源の取り合いにより、大国同士の争いで地上は放射能に汚染され多くの命が消えていった。
地上はもはや人類が生存可能なエリアではなくなり、地下でぎりぎりの生活を強いられることになっていた。
百億近く居た総人口は十億を割るところまで来ており、人類はもはや生存に適しなくなった地球以外の星へと活路を開くことを決意、移住を推し進めた。
過去の他星系探索時に人類以外の生物には会うことはなかったが、生物が生存可能と思われる星は幾つも発見していた。
生物が生存可能な星とは適度な重力があり水・酸素といった人類に必須と判断される環境が整っていること。
しかし太陽と地球のように恒星の光が植物の育成を助ける可能性があるといった恵まれた環境までが整った星は二つしかなく、うち一つを人類の生存をかけテラフォーミングを行った。
第一陣として参加したテラフォーミング艦隊は百隻にも及び、史上最大規模の量子コンピューターを持つマザーシップがコントロール。配下の艦艇が次々と地球化の為に、植物を地上に、プランクトンなどを海と呼んでも差し支えない水に配置、また彼の地での労力確保のために亜人(人間のクローンをベースに人類に逆らうことが出来ないようDNAレベルで設定・育成された、人類と外見にほぼ差のない人口生命体)を数万人単位で送り込んだ。
テラフォーミングは順調に進行しており、十年で地表を覆うほど植物が生い茂り、持ち込んだ動物を配置、新たなフェーズへ進めていた。
人類の中には、未だ過去に縛られた者もおり、テラフォーミングの結果を掠め取り優位な立場を確保しようと画策する者たちが居た。
テラフォーミング開始二年後に発生した、首謀国不明の、テラフォーミング全艦艇への同時クラック行為により、複数の艦艇が暴走、亜空間がテラフォーミング対象惑星の星系全域を巻き込み、しかも安定してしまったために、本来の宇宙空間とは切り離され、そこに存在しているが、中に入ることも覗くこともできない空間ができてしまった。
人類は選択を迫られた。この星系を取り戻す努力を続けるか、諦めもう一つの星系にかけるかを。同時並行するほどの余力はなかった。そしてもう一つの星系でテラフォーミングを行うことにし、こちらは監視し続ける事となった。
諦めた割に監視を行い続けるのには訳があった。閉じられた亜空間内のテラフォーミング艦隊からの救助信号と内部の状況報告が定期的に届いていたためだ。
マザーシップは取り得る全ての通信手段を試しているようで、その内の一つにより外部に伝わっているのだが、内部では外部に届いていることがわからず、また外部からは内部への通信手段は見つけられていない。連絡は中から外への一方通行となっている。
クラックにより、二十一隻が暴走、亜空間を形成し艦は消失、他、十八隻が惑星への墜落や爆発消失、六隻が奪われ、残ったテラフォーミング艦隊は五十五隻となっていた。
半数近くが間の消失などにより死亡・行方不明となっていたが、テラフォーミング艦隊の生き残った者たちは、本来の世界にアクセスしようと試みたが出ることは叶わず、外部からの救出を信じ、やりかけていたテラフォーミングを量子コンピューターに任せ全員がコールドスリープする事にした。
閉じられた星系の各惑星に存在する資材を活用することで残存艦隊は無事稼働はできており、量子コンピューターは継続して閉じられた星系内からの脱出方法の検討・調査・試行を繰り返しているが、未だ見つかってはいない。
奪われた艦艇については、本星系内をくまなく捜索したが、脱出を試み亜空間内に迷い込んだのか、いずれかの惑星の地下に隠れたのか、その位置は確認できていない。
テラフォーミング実施二十年も経過すると人類が移住するには、本来ならそろそろと判断できるところまで来ていたが、外部と切り離された世界において、テラフォーミングの為に共に来ていた人類が全てであり、これ以上一人たりとも失うことを忌避した量子コンピューターは目覚めさせることをせず、テラフォーミングの目的を、亜人への命令を、”人類のための開拓”から”開拓した環境の維持”に切り替えた。
量子コンピューターは、いずれ人類が移住することになった際に害となることの無い様、文明レベルを下げて亜人をそこに住まわせることとした。また開拓のための機械類も取り上げ鉄器のみを残した。具体的には銃のない中世ヨーロッパに設定した。また国や宗教といった概念は与えていない。
テラフォーミング対象惑星の公転周期・自転周期が本星地球とほぼ同じでもあり、人類が移住後混乱が少なくなるよう、時間、距離、重量、容量といった単位は地球と同じものを使用させた。また居住空間、生活環境、自然環境の保全を目的として、上下水道を整備し亜人に生活させていた。トイレも水洗式としている。
ほとんどの艦の活動は機械人形により過不足なく実施できているが、一部、各艦艇の制御コンピューターおよびマザーシップ量子コンピューターの管理のため、管理者に交代で目覚めてもらいメンテを行っている。
艦隊により持ち込んだ亜人だけでは労働力が不足するため、亜人同士で子供を増やせるようにしていたため、五百年経過時点で亜人は数千万人にまで達していた。(交配により生まれ出でる子供は漏れなく亜人となる)
量子コンピューターは亜人監視のために亜人生成の過程において手を加え、自らの手足となるように端末化した亜人を作った。手足として生まれた端末は亜人社会に紛れて行った。
量子コンピューターはテラフォーミングを続けながら、閉じ込められたこの世界の調査を行った。そこで物理法則が捻じ曲げられていることを発見、端末を利用しこの世界特有の法則を探した。
いつできたものなのかは不明だが、マテリアという鉱物が在った。この星に当初から存在していたのか、亜空間に閉じ込められたときにできたのか・・・。
火のマテリア:炎が濃縮されたもの
水のマテリア:水が濃縮されたもの
光のマテリア:光が濃縮されたもの
といったモノだ。
ただマテリアはそのままでは何の効能・効力も発揮しない。量子コンピューターは膨大な処理能力の片隅を利用し、あたかも魔術とも呼んでも差し支えないモノを発明した。様々な種類のマテリア(素材)を、数式・方程式を組み立て、亜人を含む人類がそれを認識し変換工程を踏むことで、結果の即時適用が行えるというものだ。単一マテリアでは火をおこしたり水を生成したりといった自然の結果を、複数のマテリアを組み合わせた場合には現代科学を結果として利用できた。
全てを総称しマテリアライゼーション、マテリアを利用し結果を出す行為をマテリアライズと名付けたそれを、量子コンピューターは亜人の生活向上のため、初期のうちに単一マテリアのマテリアライズのみを亜人たちに公開した。
亜人への展開時に提供範囲を絞ったため、使える者はそれほど多くない。マテリアを使いマテリアライズを発生させようとしても、組み合わせの知識があるだけではダメなのだ。マテリアを扱う者をマテリアライザーと呼ぶようになった。
研究者肌の亜人たちが独自に複数種類のマテリアによるマテリアライズを発見・開発した。初期の亜人は人類の科学技術に直接触れていた世代でもあり知識があったため、かなり強力なマテリアライズができることがあった。その組み合わせ結果は自流派の秘儀として門外不出とされた。あまり強力なマテリアライズが見つかると、量子コンピューターの端末により粛清されてしまうからだ。
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