異世界召喚戦記

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第8章 ロムニア国 建国編 都市ガラン・ブザエ

第7話 エリュトロンアルクダ 討伐2

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異世界召喚 138日目

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都市ガラン2日目



「あれだな…」

馬に乗る博影とチェルの先に…木の柵で、ぐるりと周囲を覆っている村が見えてきた。
午後4時…あと2時間もすれば、あたりはかなり薄暗くなるだろう。
粗末な村の門をくぐる。

「人の姿がない? 村の規模からいえば、30~40世帯ほど、ありそうだが…」

博影は、あたりを見回しながら、村の中に進んでいく。

すると、村の中央にある大きな物見やぐらの上に、2人の人影が見えた。
馬上から、軽く手を振ると…
物見やぐらより、縄梯子が降ろされ一人降りてくる。

「君達は、教会にいた?」

博影は、馬より降りながら、騎士ヤディの言葉を背中で受けた。

「はい、私、治癒師の博影といいます。隣は、私の護衛で亜人のチェルです」

「君たちは、この村がどういう状況にあるのかわかっているのか?
後2時もすれば、日が暮れてしまう、ここは危険だ。
急いで、都市ガランに帰りなさい」

騎士ヤディは、やや苛立ちながら言い、2人を急ぎ、都市ガランに引き返させようとする。
博影は、急いでいる老騎士ヤディにゆっくりと話しかける。

「騎士ヤディ、失礼ながら教会でのやり取りは聞きました。
魔物を討伐すると…
しかし、聖石の加護を持つ武具が不足しているのではないですか?」

「君が心配する事ではない!」

…言葉で納得してもらうには、時間がかかるな…

そう考えた博影は、黒い術袋を取り出すと、その中から、聖石の加護を持つ武器、甲冑を20人分ほど取り出し地面に置く。

「これほどの聖石の加護が付与された武具を…君のような少年がなぜ…」

「それは、討伐後に…それよりも、付近に潜んでいる騎士達を呼んでください。
この武具をお貸しします、合う武具を使ってください」

ヤディが呼ぶ前に、両隣の民家より様子を伺っていた、8人の騎士が姿を現した。

……

8人の騎士と物見やぐらに残っていた騎士、老騎士ヤディの10人全員が、甲冑を装備し武器も好みの物を選んだ。

「博影、感謝する。上級騎士が使用する良い武具ばかりだ。これで、アルクダに…少しは傷を負わせることが出来るだろう」

博影は、少し相槌を打ち、傍らのチェルに声をかける。

「チェル…」

チェルは、博影とわずかに目を合わせると、背中に背負っていた、銀色に光る両手剣を引き抜き、後方に一飛びし…皆から距離を取る。

そして…片手で軽々と、その大きな剣を振り回す。


ブォッ…ブォッ、ビュォーッ …


空気を割き、風を巻き起こすその剣技に…10人の騎士達は目が吸いつけられた。

「チェル、もういいよ」

チェルを傍らに呼び寄せる。

「騎士ヤディ、皆さん。私たちもアルクダ討伐の手伝いをさせてください」

「いや…しかし…」

「ヤディ、手伝ってもらおう。この亜人の少女、見た目とはかなり違うようだ」

そんな周りのやり取りに、全く興味をしめさないチェルは、博影の足元にいつものように、ストンと足を投げ出して座った。
チェルの背中に背負われた剣は、いつもの黒い剣ではない。
騎士達が使う両手剣より一回り大きいが、聖石の加護が付与されているような銀色の剣だった。
ただ、柄に埋められている物は、聖石でなく…魔石だったが…

後1時間ほどで、日は落ちるだろう。村の建物を、夕日が徐々に照らし出した。

「博影、チェル。相手は、エリュトロンアルクダ…我々の手には余る魔物だ。
君たちは、私と共に物見やぐらへ来てくれ」

老騎士ヤディの精一杯の折衷案だった。
物見やぐらを見上げる。

「村の規模に比べて、立派な物見やぐらですね」

「魔物の森の傍にある村だからな。もしもの場合は、ここが避難所になる」

傍らの若い騎士が答えた。
小規模の村に似合わない程、物見やぐらは丈夫に大きく作られている。
30人程が、座れるほどの広さはあるようだ。

「村の人たちは?」

「村の者達は、3人の騎士を護衛に付け、都市ガランへ向かわせた」

若い騎士は、縄梯子を上り見張りの任へ戻る。
博影は、待ち伏せの確認などをしている様子のヤディらの輪に入る。

「騎士ヤディ、私に少々案があるのですが…」

夕日は、あたりをさらに赤く染めていった。


………


雲の隙間より…月の光が時折漏れる…
しかし、真っ暗な草原を明るく照らすほどではない。


…フォ…フォ…グッ…ブォ…


虫の声さえ聞こえない…真っ暗な空間を、大きな獣の呼吸だけが響いている。
その獣が進む先には…周りを多くの篝火で灯され、暗闇の中におぼろげに浮かび上がる村が見えている。

後ろ足で立つ…大きい…人の背丈の2倍以上あるようだ。
その獣は…空へ向け…鼻を突き出し、あたりの匂いを嗅ぐ。
そして又、その大きな前足を降ろすと、ゆっくりと村へ向かって歩き出した。


「博影、うまくいくだろうか…もうすぐ、午前0時だ。もう今宵、こないのでは…」

騎士ヤディは、少しばかりの期待を込める。

「騎士ヤディ。奴は傷を負い、ヤディ達が立ち寄ったこの村の家畜を人々を報復として襲い…殺している。必ず…」

「キタ…ダマレ…」

チェルが、二人を制する。

篝火で照らされた村の正門の先に、大きな黒い塊が現れた。
風下から現れたため、チェルでさえも気づきが遅れた。

その大きな黒い塊は…ゆっくりと…門をくぐり…中へ進んでくる。

しかし、その歩みは…迷いがあるように、左右へうろうろと動き、時折立ち止まり…地面の匂いや漂う匂いを確認している。

夜目が、あまりよくないアルクダは、暗闇ではその鋭い嗅覚に頼る。

…だが…

村のいたるところに、昼の襲撃で殺された家畜の肉片がばらまかれていた。
又、家畜の糞尿も道端や村の建物にかけられていた。

「うまくいっているようだ…」

博影がつぶやいた。

アルクダは、約半時の時間を掛け、見張り台のある村の中央へ進んできた。
闇夜で目立たぬよう、黒いローブを羽織っている博影は、ゆっくりと物見やぐらからわずかに身を乗り出し…腰から、魔石の矢じりをつけた矢を取り…傍らの火種に矢じりをつけ火矢とする。
矢じりは、燃える水で濡らしてあった。

すると、その火矢を合図に左右の民家の屋根にそれぞれ2人の騎士が立ち、同じく火矢をつがえ…

アルクダへ向け一斉に放った。

博影の放った矢のみ、アルクダの体に深々と刺さるが…他の矢は、刺さらずアルクダの足元へ落ちる。
深々と刺さった、その矢を前足で払いのけたアルクダは、博影を睨み…空へ向かって咆哮する。
その時アルクダの動きは止まり、注意は物見やぐら上に注がれた。

その期を逃さず、屋根に上っている4人の騎士は、砂袋のようなものを、次々にアルクダへ投げつけた。
袋は破れ…又は、袋の口が開き…中の燃える水が、アルクダの全身を濡らす。


ボゥ…


アルクダの足元でくすぶっていた火矢にも燃える水がかかり、一瞬でアルクダの全身は火に包まれた。

…しかし…

「奴は、火を恐れないのか…肉は焦げないのか…」

老騎士ヤディは、思わず目を見張る。
全身火に包まれたアルクダは、一瞬驚きを見せたが、そのまま火を纏いながら、物見やぐらに近づいてくる。

博影の策を聞く前から、ヤディ達も、アルクダを火攻めにして、火を恐れた隙をつき剣を振るう策を立てていた。
博影は、その策の効果が高まるようにアルクダに気配を悟らせぬように、村の中に死肉や糞尿をばらまき燃える水を使った。
そして、アルクダは策通り、火だるまになったが…

「動物は、一様に火を恐れると思っていたが…チェル、頼む」

チェルは、物見やぐらの手すりをさっと越えると、柱を飛び跳ねながら降りていく。
いつものチェルなら、15mほどの高さ程度であれば、直接地面へ飛び降りていただろう。

地面に降り立ったチェルは、アルクダに近づきながら背中の剣を引き抜く。

グァァ…グァァ…

アルクダは、二度…チェルに向かい威嚇するとチェルへ突進していく。

ガキッ

アルクダの頭を狙い、横に払ったチェルの剣をアルクダは、歯で受け止め、すぐさま右前足でチェルの体を横から狙う。しかし、チェルは、後方へ飛び交わす。
そして同時に、左右の建物から2人ずつ騎士が飛び出し、全力の一撃をアルクダの脇腹に突き立てる…が、切っ先がわずかに脇腹を傷つけた程度だった。
4人の騎士達は、アルクダの前足で払われ建物の壁に叩き飛ばされた。

「ぐぅ…一撃をくらわせたが…」

4人とも、アルクダの爪を受け甲冑に傷はついたが、体は無事だった。
しかし、全身を強く打ち、すぐに立てない。

アルクダは、後ろ足で立つと、壁に吹き飛ばした4人の騎士には目もくれず正面のチェルを睨み…

…ガゴァァァ…

大きく夜空へ咆哮した。
両目は、先ほどまでと違い真っ赤になっている。
チェルを強敵と認識したのだろう、まるで魔力が全身から滲み出し全身の毛を逆立てているようだ。

屋根に上っていた騎士達も剣を持ち、壁に飛ばされ、うずくまっている騎士達の傍へ来たが…
アルクダの…まるで大気を震わす咆哮に、気力を飛ばされ、剣を構えたまま動けなくなっていた。

博影は、迷っていた…

黒の武具を使わずに…魔法陣も使わずに…倒せる相手なのか…

火に驚いた隙に、アルクダの体にチェルの剣をめり込ませ、同時に4人の騎士に剣で腹部を突かせ、致命傷を負わせる予定だったが…
いくら、半分も回復していないとはいえ、チェルの横なぎの一撃を受け止めるとは…

アルクダと相対し、剣を構えるチェルの後方に、ヤディと物見やぐらに上っていた騎士が剣を構え立つ。
2人とも、アルクダの発する恐怖に押しつぶされそうになっている。

ヤディの斜め前には、細い体で大きな剣を構えるチェルがいる。
ヤディは、シュテ・セルトがアルクダに吹き飛ばされた姿を思い出す。

…クッ、もうあんな思いは…しない

「うぉぉぉぉー」

声で心を奮い立たせ、右からアルクダに突っ込む。
遅れながらも、もう一人の騎士も左からアルクダに突っ込んだ。
しかし…2人ともアルクダの前足に軽く弾かれ、チェルの足元に吹っ飛ばされる。

…ぐっ…ううっ…

足元で呻くヤディの肩をつかみ立ち上がらせると…

「サガレ…」

アルクダの真っ赤な目を見つめたまま…、そうヤディに告げると、ゆっくり前に進んでいく。
仁王立ちのアルクダの間合いに入る。
すかさず、アルクダの左前足が頭上より振り下ろされる。
素早く右にかわし、アルクダの懐に入り…のど元目掛け、剣を突きあげた。

ザクッッ…

狙いを読まれ、喉元を防御したアルクダの右腕に深々と剣が刺さる。
ボタボタと血が滴るが、目を真っ赤にし魔力を最大に高めているアルクダは、一瞬たりともひるまない。
剣を引き抜く間もなく、チェルが止まった瞬間をアルクダの右前足が襲い…

ドカッ……

チェルは、吹き飛ばされ、石造りの建物の壁に叩きつけられる。

…グッ…ウゥゥゥ…

僅かに呻いたチェルは、瓦礫の中からゆっくり体を起こし…立つ…

「…ワレヲ…フキトバス…トハ…」

アルクダを睨みつける。


そして、その睨みつけた真っ赤に染まっている目は、目は……わずかに細まり…

…コフ…コフ…コフ…

アルクダは、満足そうに喉を鳴らした。

チェルの両目が吊り上がり、口元が震える。

「…タカガ…アルクダゴトキガ………ナメルナ」

チェルの魔力が高まる。チェルの両目も、薄い赤に染まる。

ザザッッ

一瞬でアルクダの懐に入り、剣先を心臓目掛け突き立てる。
しかし、剣先は…アルクダの分厚い脂肪にめり込んだだけだった。
アルクダは、両手でチェルを抱え。

…ガァァ

チェルの右肩にその大きな牙で噛みついた。
魔石の加護をつけているとはいえ、皮鎧は徐々にかみ砕かれ…チェルの右肩から、真っ赤な血が溢れ出す。

「グゥゥ…」

思わずチェルがうめく。
背中の触角一本をアルクダの右腕につける。

バリバリバリィッー

触角の先から放電し、アルクダとチェルが一瞬光に包まれる。

…グアァァ…

アルクダは、大きな雄叫びをあげると、チェルを離し左前脚で薙ぎ払った。

ドガァッッ

…グゥゥッ…

チェルの体が、井戸の石壁に背中から打ち付けられ……チェルは、僅かにうめき…失神した…

「チェルぅぅー」

思わずチェルの名を呼ぶ、しかしチェルは動かなかった。

ガアァァ…ガアァァ

全身を雷で撃たれたような衝撃を受け…アルクダは、狂ったように吠える。
真っ赤な大きな目がさらに強く見開かれ…動かなくなったチェルを見る。

グウゥゥ…

憎々し気に喉を鳴らす。

チェルは、全く動かない。アルクダは、チェルから目を離さず。

ズッ…ズズッ…

後ろ足で立ったまま、ぎこちなくゆっくりと歩きチェルに近づいていく。

「くそぉー死ねぇぇー」

例えアルクダへの恐怖で体が固まっていようと、皆騎士である…目の前で少女に襲い掛かろうとするアルクダを見過ごすことは出来ない。
剣を構え、バラバラにアルクダに突っ込んでいく。

「くっ…」

博影は、とっさに魔石の矢を放ち…続けざまに2本放つ…

矢は、3本ともアルクダの背中に刺さったが、アルクダは低く呻き…ただ、僅かに振り返り物見やぐらの博影を一瞥しただけだった。
いくら、アーチェリーで魔石の矢を放とうとも…アルクダは、全身に魔力を充満させている。
魔法陣の力を得ていない矢は…アルクダの厚い皮をわずかに貫く程度だった。
しかし、バラバラに殺到していた騎士達は、その一瞬を逃さずチェルの前で隊列を組む。
アルクダは、チェルへ、騎士達へ向き直る。

…まずい………

博影は、物見やぐらから飛び降りた。
黒いローブが、はためき柔らかく地面に降り立つ。
すかさず、矢をつがえ引き絞り…眼前に魔法陣を出現させ…矢を放つ。

後方に尋常でない魔力の高まりを感じたアルクダは、振り返りざまに前足を地面に降ろそうとした。
アルクダの心臓付近を狙い放たれた矢は…アルクダの態勢が変化したことで逸れ…
左肩付近の肉をごっそりと貫いた。

「グウァァァ…ガアァァ…」

草原を突き抜け、森までアルクダの絶叫が響き渡る。
石造りの建物の影に身を寄せたアルクダは、博影の顔を確認するように見開かれた真っ赤な目で見る。

…ガアァァ…

気が狂ったように雄叫びをあげ、左肩から血をほとばせながら、魔物の森の方角へ向かい走り出した。
肩からあふれる血が…ボタボタと地面へ落ちていく。
粗末な村の柵に突っ込み、柵を吹き飛ばす。

博影は、急ぎチェルの元へ駆け寄り…

「チェル、チェル、しっかりしろ、目を開けろ」

チェルを胸元に抱え、名を呼びながら魔法陣を展開しチェルの治療をする。
騎士達は、黒騎士が操るという魔法陣を目の前で見せられ、思わず動きが止まるが…すぐに、博影、チェルを中心に剣を構え、防御陣を築いた。

…右肩からの出血が多い…右肩はアルクダの毒にもやられている…肋骨や腰骨、骨盤が折れている…
腹部臓器の出血もひどい…

博影は、先に魔法陣で右肩と腹部臓器の止血を行い、右肩の傷口から侵入した毒を消滅させていく。だが、毒の消滅には時間がかかる。
そして、損傷した臓器を一つ一つ修復していく。

……

……チェルの目が薄く開いた…

「良かった。気がついた…」

腹部臓器の修復が終わる。
骨折しずれた肋骨や腰骨、骨盤を整復し、骨癒合を促進させる。

チェルの左手が持ち上がり…博影の右頬へ添えられた。
細い小さな人差し指が、流れる涙をゆっくりと拭う。

…ワレハ…ダイジョウブダ…

小さな唇の動きが、博影の目に届く。
博影は、魔法陣を展開させたまま…チェルをしっかりと抱きしめた。

「チェル、すまない。所詮、魔物と言えど動物だろうと侮っていた。ヘタな策を弄せず、たとえ黒騎士としれようと、全力で挑むべきだった。
痛い思いをさせた、苦しい思いをさせた……」

博影は、魔法陣でチェルの体を活性化させながら、チェルを抱きしめ続けた。

チェルは、言葉を発しようと思ったが………力が入らない。

騎士達は、剣を構えたまま警戒を解いていないが、アルクダの咆哮は、聞こえなくなった。

…イクサデ…スコシ…ハ…ツヨクナッタ……カトオモッタ…ガ…
…マダマダ…ダナ…

チェルは、博影に体を任せながら…まぶたの隙間より、真っ暗な空を見上げた。
真っ黒な雲の切れ間から…月の光が覗いている…

そのわずかな光を少し浴びながら…
チェルは、もう少しこのままでいたいと考えていた…


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